ちびあんすも
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幻想・奇譚・怪奇・推理とか。 ほぼ大好きな本についての記録 (時々、愛犬、おやつ🍪)
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ソフィー/ガイ・バート

今にも破裂しそうな沈黙の中で、重く垂れ込めていく空気。たくさんの思い出は、姉と弟ふたりだけの記憶であり記録であり。握りしめた大切な鍵の使い道。無垢なる残酷さは歪みを湛え、崩壊の時を待ち続け。不穏を抱える無駄のない文章が、沈黙のラストを引き立てる。
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ゾティーク幻妖怪異譚/クラーク・アシュトン・スミス

遠い未来の幻視。退廃渦巻く常世の国ゾティーク。大いなる力に祈りを捧げ、星読む夕べの神秘と戦慄。瞬きのように時は過ぎ行く、その時まで。陰謀、魔法、争いの国を、人々は彷徨う。
17の物語は、一話一話が濃密で、短篇とは思えない深い余韻。
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バビロン行きの夜行列車/レイ・ブラッドベリ

見えないものを見ようとすること。心を揺さぶる冒険の解放は、寄る辺ない切なさの夜を連れてくる。各駅停車の幻想の夜をひた走る、ブラックでユーモラスな視点。読後は不思議な余韻に浸っていた。ブラッドベリにしか書けない妙技の短編集。
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ジャーナリングノートを書き始めた。
仕事が忙しく慌ただしい中で、どうしても理不尽な怒りをぶつけられたりすることがあり。仕方ないとはいえ、なんとなくモヤモヤと消化しきれないことが増えてきた。基本的に受け流すようにしているが、
①何故?
②自分なりの対策
を書き出すことによって、次に同じことがあった時の心構えや対処が即座に出来るようになった。しばらく続けようと思う。
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一読では読み切れない。何度も再読して見えてくる世界がある作品だと思った。
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気だるい詩的な語り口。芸術家としてのマインドが根底にあり、揺らぐ現実の足元。現れては消えてゆく。知人たちの声。消火されず、くすぶり続ける芸術の炎。軌跡はゆらりと震えながら。
L´Opium  ジャン・コクトー
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光のとこにいてね/一穂ミチ

痛いほどの優しさに、夢を見るように生きていた日々がある。誰しも光があたるやわらかい場所があって。古びた団地で出会った私たち。歩幅が違っていたけれど、ちゃんと出会う人はいてくれた。ありがとう。救いのひかりはあたたかい。手の温もりをいつまでも。
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アルゴールの城にて/ジュリアン・グラック

絵画のような情景描写に囚われる。物語の不確率な曖昧さの微熱に立ち止まり。灰色のモノローグが時を歩む。沈黙の中に閉ざされた、多くの言葉たち。名も無きざわめき。熱のない淡々とした時間。
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秘儀/マリアーナ・エンリケス

背中の大きさで、色んな道を示してくれた、守るべき墓標の偉大さ。権力と金が蠢く亡者との対話の虚無感。大きすぎれば腹は減り、貪る力も大きくなる。閉ざされた世界の道は一方へ続き。目を閉じれば風を感じる。鍵の使い道。その選択肢は多様なる坩堝。
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スウェーデンの騎士/レオ・ペルッツ

数奇な運命が交差する。分岐点に降り立つ若者が選んだ、愛の裁き。小さな慈しみの、気高き祈り。運命は再び、別れ道。無垢な願いは父への愛。愛ゆえに、翻弄され、巡って行く。
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白い果実/ジェフリー・フォード

倒立する世界のきざはしで、貪る甘い夢の声。駆け巡る美酒に酔いしれた男は、上を仰ぎ飢え続け、膿んで滴り落ちてゆく。破裂せんばかりの欲望は歯止めを知らず。異分子たちのせめぎあい。聞け。万人声を。歌え。高らかに。
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お大事にしてください。
腰は本当に痛いと全てが大変ですよね😰
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椿實全作品

ムーランの煌々とした灯りに照らされる浅草。ぬらぬらと纏う妖し原始の静寂。玻璃に閉ざされた白々と冴える花、華、芭。暗転とひかりのせめぎあい。乾いた唇を潤す天井の雫。退廃的な香りに包まれた、古くて新しい扉の向こう側。
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MONKEY/オーイン・マクナミーという謎

魂というほど高尚ではないが、人間は弱くは無いのだ。流れ星が指差す天の国。内側に抱え込む傷口はじくじくと疼く痛みを抱え、それでも生きて歩く先にある燃える白い気高さは、暴力をまとい、上昇する。

一話一話が濃厚で、ざわりとしたザラつきが残る。美しさの欠片が眠る原石のような、重いけれどクセになる短編集。
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離れがたき二人/シモーヌ・ド・ボーヴォワール

封建的な社会の中で、自分を失わずにいることがどれほど大変だっただろうか。ふたりの絆が時と共に変化し、喪われて行く大切ななにか。強く生きる、目まぐるしく過ぎていく、忘れえぬ慕情。
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不思議のひと触れ/シオドア・スタージョン

あの星に手が届いたら、君の心も掴めるだろうか。言葉はとても便利だけど、とても不便で。伝えたいことがたくさんあって。自由な羽ばたきが目を覚ます。飛び立つ準備があれば、未来へと託す勇気になる。孤独の波が押し寄せ、返す水面に残るメッセージ。
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悪魔の骰子/ド・クィンシー、スコット他(国書刊行会)

心理の扉は容易に開かない。そこは神秘の扉。ためつすがめつ、逡巡する事の意味。囁く甘い言葉に翻弄され、人の気持ちの深淵をのぞく時。運命の骰子が示す先にある、運命。
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オーブランの少女/深緑野分

美しき花園で、少女たちは荒野を切り開く。侵略者が手折る花々が紅蓮の劫火に咲き誇る。種は芽吹く。時を超えてなお、生きることを渇望し。時代も場所も超え、少女たちは歌う。悪鬼が振るう鉄槌に立ち向かい。
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怪異十三/三津田信三編

はらはらと揺れるとばりの闇夜。息づく者の夜が始まる。指先も見えぬ漆黒は、見えぬからこそ過敏になり。沈黙の螺旋に取り込まれ、聞こえるものは妄想だろうか。呼んでいる、探している、強い思いが、この世を彷徨い続けて。

怪奇小説はまだまだ疎いので、未読作品ばかりで非常に楽しめました。個人的に、『寺町の竹藪』『旅行時計』『魅入られて』が好みでした。
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まぼろしの馬/イサク・ディネセン

描かれない余白が寡黙に語る物語は、表面に現れない静かな余韻。少女に見える世界は、失われてゆく自由と純粋さだろうか。多感な少女の目に映る景色は荘厳で、輝く時間の大切さは、色褪せることなく胸に刻まれ。余白で生きる言葉たちの読み解き方には多くの道がある。
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花の旅 夜の旅
聖女の島/皆川博子

血と炎に彩られた孤島で、静かに確実に狂っていくわたくしは、いつか許される時が来るでしょうか。心を苛む美しい亡霊が今も見えるのです。露悪的で魅惑的な少女たちの中に住む、あの亡霊が、どこまでも追い詰めます。更生させるべく日夜尽力しているはずなのに。

花の旅 夜の旅

とろりと滴る優しい刃。憂いの花が散る夜に降る、書き記された言葉たちの狭間を、たゆたいさまよう真実たちの思惑。旅から生まれた物語に沈む幻想は、現実との境界線を曖昧にしてゆく。

どっちの話も面白かったので、別々にレビューを書いた。幻想と狂気の狭間の美しさの余韻が深い。
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寡黙な死骸 みだらな弔い/小川洋子

じっとりとして今にも破裂しそうな気配を孕み、思わずそっと息をひそめる。美しい旋律の華々しさとはうらはらな猛毒は、身を蝕み、実を結ぶ。耳の後ろ、背骨、くるぶしから侵略してくる、その可憐なるすこやかさ。寡黙な骸たちの雄弁な、甘いにおい。
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怖い話名著88/朝宮運河

朝宮運河さんの解説の文章が、とにかくワクワクとさせてくれる。未読、既読に関わらず、ホラー小説の魅力が愛溢れる文で紹介されている。ホラー初心者からマニアまでおすすめしたい、熱量と知識が圧巻のガイドブック。
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8月の本/西崎憲編(国書刊行会)

ひかりと影のコントラスト。情景であり、人の内面であるその陰影。鬱々と眠る宵闇に、夢であるのかまぼろしであるのか。影は静かに迫り来る。死者を導く雪洞の灯りが揺れる。ゆらゆらと追い越し追い越され。夏の夜は更けてゆく。遠く遠くへ想いをのせて。
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ベトナムのコーヒーをいただいたので飲んでみた☕️
本番ベトナム式の入れ方ではなく、ドリップ方式で。ブラックで飲んでもスッキリとしていて美味しい。チョコレートの香りのするフレーバーコーヒーでした。感謝(ㅅ´꒳` )