Mg.D/マグ
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#島テルワンドロワンライ お題「映画」「おでん」
Xでバタバタしててこっちで投稿し忘れてました おでんの材料一式持って自宅に押しかけてくる(しかも料理させる)元テロリスト、テルくんはもっと怒っていい

まとめ読み→ t.co/mP8UjQBlbN
正しい週末

「今夜はおでんにしましょう」
「は?」
「夜のお供にB級映画も持ってきました」
「泊まる気満々か?」
 思わず率直なツッコミが口を突いて出た。返事も聞かずに上がり込んできた男はでかいエコバッグを引っ提げて、ゾンビとサメどっちがいいですか、なんて笑っている。友人でも恋人でもない上に元テロリストである。しかも罪を償ったという話はとんと聞かない。
「献立を決める手間も買い出しの手間も省けたでしょう? そろそろ鍋物の恋しい季節ですし」
 勝手な言い分ではあるが、事実でもあった。なぜ冷蔵庫の中身を把握しているのかは置いておいて、材料が揃っているなら夕飯の選択肢としては悪くない。
 万一の時は速やかに捕縛して通報しよう。そう割り切って、目の前のおでんの誘惑に乗ることにした。
「……一応聞くけどお前、料理の経験って」 「ハハハ、血の味がする料理が食べたいなんて酔狂ですね」
「聞いた僕が悪かったよ」
「冗談です、自炊程度はどうにか」
 へえ、と思ったのもつかの間、島崎は全ての材料を下処理なしで鍋にぶち込もうとした罪であえなく退場となった。
 ただ「じゃあ見ていてもいいですか」と言うので頷いたら、キッチンテーブルに頬杖をついて輝気がこまごま動くのを柔らかに眺めていて、それだけは少し落ち着かなかった。
 おかげで日が暮れるまであっという間だった。柔らかな色味を帯びた光がオレンジから紫へ、そして群青へと移ろっていく。ことこと煮える鍋はお出汁の香りの暖気を部屋に満たして、隣からは島崎が面白そうに手元を覗き込んでくる。
 どうしてこんなに胸がそわそわするのだろう。
「皿を出すくらいは手伝えよな」
 そう言ってようやく追い払って、ひと呼吸。
 土鍋代わりの一番大きい鍋に、古新聞を鍋敷きにして、いただきますの声が重なった。
「あつ、あー、おいしい……」 「映画、どれでも好きなのをどうぞ」
「本当にB級しかないな……。趣味なのか?」
「誰かと一緒に見る時はB級と決めているんです。音声ガイドがないので」
「ああ、……え、つまり僕にガイドしろってこと? 『メカヒグマvsバトルシップシャーク』とか『キラー・オブ・スモウゾンビ』とかを?」
「キミ上手そうですから」
「ガイドできるくらい真剣に見ろってこと?って意味だよ!」
 怒られてもくつくつ笑っている男は次の瞬間餅巾着で舌火傷して、ざまみろ、と思った。
 軽い問答の末、少なくとも食事中に見るラインナップではないということで映画は夕食後となった。ガイドのやり方をざっと教わり、どれを見ても苦行確定だろうと適当な作品を再生し始める。
 大写しの画面に、着ぐるみのサメがバタフライで現れた。
 ぐっと笑いをこらえる息が伝わったのか、島崎が軽くこちらを窺う。同時にサメが人語で吼えた。
「ンッフ、……サメですよね?今の」
「サメ、っていう、設定だね」  笑ってしまって駄目だった。呼吸の合間に状況を説明するたび笑い声が上がる。
 ようやく終盤に差し掛かって笑い疲れた頃、半分眠くなってきた頭でぼんやり思った。一人暮らしで鍋料理を食べるのは初めてだった。自宅でこんなふうに誰かと笑いながら週末を過ごすのも。
 ――どうりで落ち着かなかったわけだ。
 エンドロールの音楽で少し視線を上げる。島崎はあの柔らかな表情で輝気を見ていた。
 悪くないでしょう、と唇が動いた気がした。うん、と答えたつもりで目を閉じる。
 きっと世間ではありふれた、自分には無縁だと思っていた、――けれど正しい週末の過ごし方だ、と、思った。 (了)
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人生終始右往左往 人のあたたかさがしみるったらない 心優しきヒューマンたちには5兆円振り込まれてほしい
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ジロさん!ご無沙汰しております!🙌 コメント気付くの遅れて申し訳ございません…!
島テルはこう、名前のない関係性といいますか、既成のラベリングでは分類しがたい感じがとても好きです
しまっテル未参加にして突然割り込んだもので、結構緊張しておりまして…そう仰っていただけて嬉しい~~です✨ありがとうございます!
ホットドリンクのおいしいこれからの季節、あったかくしてお過ごしください☕
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#島テルワンドロワンライ お題「映画」「おでん」
Xでバタバタしててこっちで投稿し忘れてました おでんの材料一式持って自宅に押しかけてくる(しかも料理させる)元テロリスト、テルくんはもっと怒っていい

まとめ読み→ t.co/mP8UjQBlbN
正しい週末

「今夜はおでんにしましょう」
「は?」
「夜のお供にB級映画も持ってきました」
「泊まる気満々か?」
 思わず率直なツッコミが口を突いて出た。返事も聞かずに上がり込んできた男はでかいエコバッグを引っ提げて、ゾンビとサメどっちがいいですか、なんて笑っている。友人でも恋人でもない上に元テロリストである。しかも罪を償ったという話はとんと聞かない。
「献立を決める手間も買い出しの手間も省けたでしょう? そろそろ鍋物の恋しい季節ですし」
 勝手な言い分ではあるが、事実でもあった。なぜ冷蔵庫の中身を把握しているのかは置いておいて、材料が揃っているなら夕飯の選択肢としては悪くない。
 万一の時は速やかに捕縛して通報しよう。そう割り切って、目の前のおでんの誘惑に乗ることにした。
「……一応聞くけどお前、料理の経験って」 「ハハハ、血の味がする料理が食べたいなんて酔狂ですね」
「聞いた僕が悪かったよ」
「冗談です、自炊程度はどうにか」
 へえ、と思ったのもつかの間、島崎は全ての材料を下処理なしで鍋にぶち込もうとした罪であえなく退場となった。
 ただ「じゃあ見ていてもいいですか」と言うので頷いたら、キッチンテーブルに頬杖をついて輝気がこまごま動くのを柔らかに眺めていて、それだけは少し落ち着かなかった。
 おかげで日が暮れるまであっという間だった。柔らかな色味を帯びた光がオレンジから紫へ、そして群青へと移ろっていく。ことこと煮える鍋はお出汁の香りの暖気を部屋に満たして、隣からは島崎が面白そうに手元を覗き込んでくる。
 どうしてこんなに胸がそわそわするのだろう。
「皿を出すくらいは手伝えよな」
 そう言ってようやく追い払って、ひと呼吸。
 土鍋代わりの一番大きい鍋に、古新聞を鍋敷きにして、いただきますの声が重なった。
「あつ、あー、おいしい……」 「映画、どれでも好きなのをどうぞ」
「本当にB級しかないな……。趣味なのか?」
「誰かと一緒に見る時はB級と決めているんです。音声ガイドがないので」
「ああ、……え、つまり僕にガイドしろってこと? 『メカヒグマvsバトルシップシャーク』とか『キラー・オブ・スモウゾンビ』とかを?」
「キミ上手そうですから」
「ガイドできるくらい真剣に見ろってこと?って意味だよ!」
 怒られてもくつくつ笑っている男は次の瞬間餅巾着で舌火傷して、ざまみろ、と思った。
 軽い問答の末、少なくとも食事中に見るラインナップではないということで映画は夕食後となった。ガイドのやり方をざっと教わり、どれを見ても苦行確定だろうと適当な作品を再生し始める。
 大写しの画面に、着ぐるみのサメがバタフライで現れた。
 ぐっと笑いをこらえる息が伝わったのか、島崎が軽くこちらを窺う。同時にサメが人語で吼えた。
「ンッフ、……サメですよね?今の」
「サメ、っていう、設定だね」  笑ってしまって駄目だった。呼吸の合間に状況を説明するたび笑い声が上がる。
 ようやく終盤に差し掛かって笑い疲れた頃、半分眠くなってきた頭でぼんやり思った。一人暮らしで鍋料理を食べるのは初めてだった。自宅でこんなふうに誰かと笑いながら週末を過ごすのも。
 ――どうりで落ち着かなかったわけだ。
 エンドロールの音楽で少し視線を上げる。島崎はあの柔らかな表情で輝気を見ていた。
 悪くないでしょう、と唇が動いた気がした。うん、と答えたつもりで目を閉じる。
 きっと世間ではありふれた、自分には無縁だと思っていた、――けれど正しい週末の過ごし方だ、と、思った。 (了)
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#島テルワンドロワンライ お題「コーヒー」「月」
遅刻参加失礼します 夜の登山でティータイムついでの駆け引き☕🍪(1-4/全5P)
月蝕

「登山しませんか」
 実に軽く誘い出されて、あれよあれよという間に山の中だった。しかも、何を思ってか夜の登山だ。静かでいいでしょう、と見透かしたように男は笑った。登山リュックにぶら下げたブリキのマグカップがカラカラと音を立てる。
「X軸とY軸の移動ばかりだと飽きてしまって」
「登山のことをZ軸の移動って言う奴、初めて見たよ」
「それは光栄ですね」
 ハハハと軽い笑い声が夜の木立に吸い込まれていく。
「……の、……、をもらうのは気分が良い……」
 ザァ、と風が吹いた。湿気を含んだ特有の匂いに目を眇める。今、なんて?
 大きな手が腕を掴む。浮遊する感覚。少しの目眩は、満天の星空への驚きですぐに吹っ飛んだ。 「……すごい」
「天の川とか見えます? 私には分かりませんけど」
 リュックを下した島崎は、思いのほか手際よくカセットコンロの準備をしていた。火を挟んで向かい合う椅子が二つ、マグカップも二つ。こういうところが、ずるいと思う。
「おやつの準備はしてきましたか?」
「持ってはきたけど、本当に必要だった?」
「遠足には必須でしょう。自分で選ぶと面白くないんですよ」
「へえ? 自分の好きなものにこだわるタイプだと思ってた」
 島崎は答えず、湯を沸かしている。どうにも勝手が掴めなくて居心地悪く椅子に腰を下ろした。
 見上げた空は溜息をつくほど美しい。目線だけで星々を追って、自分がそこまで星座に詳しくないことにまた別の溜息をつく。
「……秋の星座ってなんだっけ」
「ないんじゃないですか? あまり多くても気疲れします。――コーヒーとココ ア、どっちにします?」
「コーヒー。――見えなくても気疲れする?」
「無遠慮に見られるのは嫌いです」
 そうでしょう、と言いながら島崎はバリスタ顔負けの淹れ方をする。立ち姿がいいのもあって様になっていた。
「ここ、前にも来たことがあるの?」
「ボスに連れてこられました。星が見えるというのもその時に」
「ああ」
 なるほど、と再び見上げた木立の上に、ぽこんと丸くて黄色いものが乗っかっている。奇妙な光景に思わず目を凝らした。
 よくよく見れば満月なのだった。どこか現実感のない、カステラみたいな月。そのことを口にしようとして一瞬ためらい、けれど挑む気分で声に出す。
「……、月が綺麗だ」
「星も奇麗でしょう」
 打てば響くような答えとともに湯気の立つマグカップが渡される。ふわりと コーヒーの芳しい香りが鼻をくすぐった。
 分かって言っているな、と思った。同時に、それを邪魔されたくなくて登山なんて言い出したんじゃないか、とも。
 手の中のマグカップが熱い。
「ミルクはいらないんだけどな……」
「無糖ですよ、一応」
「半端に子ども扱いするなよ」
 くつくつと笑う男を尻目に、マグカップに口を付けた。ついでに自分の荷物の中からおやつのクッキーの箱を出し、ふと月を見た。
『月が綺麗ですね(あなたを愛しています)』
『星も綺麗でしょう(私の思いをあなたは知らないでしょう)』
 向かいの椅子で足を組み、涼しい顔でコーヒーを飲んでいる男に、知っているよ、と告げたくなった。お前が誰でもこうして連れ出す性質でないことくらい、気に入ったものを手元に置いておきたくなる性分であることくらい、そのくせ軽口で誤魔化してすぐ逃げられる距離を取っていることくらい、もう知っている。
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降ってくるキンモクセイがことごとく頭から滑り落ちるヨシフ(気付いてない)、隣で流れ弾を受け続けてる統一郎(どうでもいい)、それを目撃してめちゃめちゃ笑ってる一般通行羽鳥(ゲラ)が最初に思い付いたのに、出力と噛み合わないな
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10/3 島テル もうじきこんな季節が来るのかと感慨を込めて
 場所を間違えたな、とテルは唇を噛んだ。このままでは待ち合わせに遅刻してしまう。
 秋の匂いがする夕暮れだった。帰宅ラッシュと重なって人通りが増えている。すれ違う無数の視線が彼をよぎっていくことに心がざわめく。
 はらはら、はらはら、オレンジ色の花が彼の頭上に降り積もる。
 キンモクセイの花冠を被った男と顔を合わせるなり爆笑しないよう、テルは必死に呼吸を整えた。
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レドフォ訃報に寄せて きっと光の向こうのオーストラリアに行ったのでしょう
 目を開けていられないほど眩しくて、けれど相棒のはしゃぐ声がしたので肩の力を抜いた。潮風の匂いと波の音、砂の感触。――海辺だ。
 オーストラリアかと問えば、さあな、と明るい返事がある。
「どこだっていい。お前といりゃ、どこへだって行ける」
 当たり前のように言うので俺もなんだか笑ってしまって、砂を払って立ち上がった。
 そうとも、もうどこへでも行ける。誰も知らないほど遠く。
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あとこちらにはダ飯クラスタがいらっしゃるので投げておくと、🧀はポ二ョを食材とみなすかどうか、みなすとすればどの形態🐟🐥👧からイケると踏むか、という未決議題がありました ジャンル住まいの方の意見気になる~~
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またこっちに顔出すの忘れてた 生きてます
命は無事ですがそれ以外は保証しかねる感じのアレです 皆様も熱中症にはどうかお気を付けください
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6/4 ヨシフと様子のおかしい統一郎(お題ガチャで出たやつのお題を見失った) 政府施設ならきっと超能力者の脳波を検査できる技師さんもいるでしょう
 世界征服できる力を手に入れてしまった。
 ヨシフは傍らの男を盗み見る。〝力〟であるところの統一郎は、静かに天井を仰いだまま微動だにしない。これは放っておいたらまずいやつだろうか。
 勝ったら何でも言うことを聞く。その場の勢いでよくある賭けをして、勝ってしまったがゆえの気まずい空間である。
 真顔でそんな様子のおかしい挙動をするな。いや乗った自分も悪いのだが。
 殺せ……と、か細い呻きが聞こえた。これはまずいやつだな。ヨシフは彼に緊急用の麻酔を突き立てて証拠隠滅を図った。
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ブチキド寄り キッドが眉間に皺寄せたツラを心底可愛いと思っているタイプのブッチ
 扇状に広げてかざされた手札の上をブッチの指が行き来する。視線は己の指に、けれど意識は相棒に。
 ふっと抜かれた札の柄にキッドは大きく息を吐いた。
「クソ、また負けだ」
 何だってお前には勝てねえかな、と零した相棒を横目にブッチは軽く笑みを漏らす。
「さあ、なんでかね」
 とぼけてみせて再び札を配り直した。負けず嫌いの勝負は今夜も長くなりそうだ。
 可愛い奴だ。俺との勝負に限って、目の色が変わるほどムキになっちまって。
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あるかもしれないバンチ(昨日分アーカイブ)(Xくんのデータが取得できないの勘弁してほしい)
 煙草が手元にないと落ち着かない。知った上で強制没収した相棒はベッドの隣で拗ねた背を向けていた。
 ――俺はお前のためなら死ねるぜ、だなんて。
 悪かった、と、言えばいいのだろう。けれど悪いとは思えないのだ。自分の命はとっくにこの男のものなのだから。
 逡巡していると、溜息とともに起き上がる気配がして、キッドの脇腹に手が触れた。
「お前の血を見るのはもう沢山だ」
 それきりまたベッドに沈む。俺もだよと思ってしまって、たった一言の謝罪がどうしても言えなかった。
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Xにてブチキド民の点呼(アンケ)してます 存在確認をどうか…!
x.com/howling_deer...
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5/6 こどもの日・振替休日(島テル) いつものヒモ崎 島が雑に作った新聞紙の剣に対して👔ソードで切りかかるテルくんは没です
 買い出しから帰ると、テーブルの上には柏餅が、ソファには腹立たしくも長い脚があった。もう叩き出す気力も失せて冷蔵庫に食材をしまう。
 ふと、流し台の上にオフホワイトの包みが立てかけてあることに気が付いた。すっきりと伸びた緑と涼しげな紫は今日飾るべき花だ。自分では買わなかった花。
「夕食、中華にしませんか」
 和風のは見つからなかったのでと背後から声がかかる。彼はどんな顔でそれを探し回ったのだろう。どんな気持ちで。
 振り返れないまま、うん、と返すのが精いっぱいだった。
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こっちでの生存報告忘れてました 生きてはいます ただただ健康体ではないだけで
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こどもの日(エクボとスヤスヤ茂夫) 最終回の「色薄くなった?」にこういう考察があったなと思い出して
 寝る子は育つが悪霊は眠らない。窓の外から茂夫の部屋を覗くと、子供は健やかに眠っていた。
 成長期なのだ。よく食べ、よく眠り、よく挑戦し、たまに挫折し、それでも前を向いて歩いていく。悩みの種は尽きずとも、彼は周囲に恵まれている。
 窓辺の菖蒲があるかなしかの夜風に揺れていた。朝それを吊るした子供の手つきに迷いはなかった。祓われる存在などここにはいないと言わんばかりに。
 全くたまったものじゃないと月に笑う。悪霊が守護霊に育つだなんて。
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うっかり恋しちゃったのか しまいまであなたを愛しテル☆で締めくくるHAPPYな仲におなりなさいな
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パンドラの段ボール箱(忘バ/藤堂) イップスまわりの課題曲練習
 明日治るかもしれない。一生治らないかもしれない。
 ボールをキャッチする。振りかぶる。反射でできる送球のフォーム。一塁へ――
 たったそれだけが、どうしてもできない。
 だからもう住む世界が違うんだって自分を塗りたくって。全部忘れようって野球部のない都立に逃げて。なのに、結局捨てられず未練がましくしまい込んでいたその箱を、もう一度開ける。
 使い込まれた黒革が鈍く輝く。しまい込んだいつかと変わらず。
 希望とはひどく残酷だ。それでも、と願ってしまうなんて。
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夜にはキミがネコになりますってやかましい下ネタが脳裏にチラつく 寝ます
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2/23 島テル にゃーにゃーみゃーの甘えた猫の日  「キミ世話焼きですよね笑」と「キミの料理は美味しいですから」をリズミカルに繰り出してくるヒモ崎
 公園のベンチに島崎がいた。寒さの緩んだ日差しにつられてか珍しく眠っているようで、ふてぶてしい風体の猫がちゃっかり膝に乗っていた。あまり厚着をしない彼の体温はさぞ心地良いことだろう。くすりと笑って目的のスーパーに向かった。
 買い物を済ませ、ドアの前で鍵を出したところで背後から背の高い影がかかる。
「……猫みたいな奴だな」
 彼のズボンを一瞥し、スーパーの袋を持たせて粘着クリーナーを取りに行く。予定を変えて先に料理だ。彼が来たということは、腹が減っているということなので。
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「へえ」のところの背景にウニフラッシュで「真顔でニャンを連発だと…?」って出てるよヨシフ
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猫の日(ヨシフと統一郎) あなた疲れてるのよ
 街中で猫のモチーフと日付の組み合わせを見るようになった。あれは動物愛護デーか何かかと問えば猫の日だという。
「猫の日?黒猫の日じゃなくてか?」
「語呂合わせといって、2を”ニャン”と読む。ニャンニャンニャンで猫の日だ」
「へえ」
 平然と流してみせたが内心動揺していた。不意打ちとはいえ、四十代男性(妻子持ち)による真顔の「ニャン」を浴びせられるとは。
 帰ったらさっさと寝よう。それこそ猫のように。