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めいこさん
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齢200↑の魔女見習い▼趣味のお庭▼feminist▼一次創作したり、ゲームしたり、本読んだり、映画したり、山登ったり▼さまざまな組み合わせを楽しみたいタイプのBL好き　夢心の芽生え🌱キャ面ライダーをBLドラマの代わりに見ているタイプの初心者です ﾋﾟｯ支部(fanfic) https://www.pixiv.net/users/5161799 αﾎﾟﾘｽ(original) https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/133479051
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 9h
サラリーマン経験ありの警察官×前科あり詐欺師、昔短い期間だけ付き合ってた二人が再会して－－？！という話のフィード。

リバがあるかも。やっぱやめるかも。
ロミジュリを目指しています。
これは初稿なのですごく書き直す予定

（仮題）再会した元カレが担当事件の容疑者だったんだが

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Bluefeed | 創作BL 元カレ同士警察×詐欺師(※リバ？) by めいこさん
サラリーマン経験ありの警察官×前科あり詐欺師、昔の男が再会して－－？！ リバがあるかも。やっぱやめるかも。 ロミジュリを目指しています。 これは初稿 （仮題）再会した元カレが担当事件の容疑者だったんだが
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 9h
3000字台で一つのまとまった展開を意識してるとサクサク進むんだけど、これは意識の問題もありつつ、ニチアサを六作品とかそれ以上をこの一年で履修したのでテンションを掴めているのも大きいな…と感じる。ありがとうドカ…私が話を書くのが楽になってる…
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 9h
あともう一話書きたかったけど今日アップは無理かな…！明日！
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 9h
いろいろ手直しした結果、すごく私が好きそうな設定になった。ある意味健全すぎる………
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 9h
サラリーマン経験ありの警察官×前科あり詐欺師、昔短い期間だけ付き合ってた二人が再会して－－？！という話のフィード。

リバがあるかも。やっぱやめるかも。
ロミジュリを目指しています。
これは初稿なのですごく書き直す予定

（仮題）再会した元カレが担当事件の容疑者だったんだが

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Bluefeed | 創作BL 元カレ同士警察×詐欺師(※リバ？) by めいこさん
サラリーマン経験ありの警察官×前科あり詐欺師、昔の男が再会して－－？！ リバがあるかも。やっぱやめるかも。 ロミジュリを目指しています。 これは初稿 （仮題）再会した元カレが担当事件の容疑者だったんだが
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 9h
（仮題）再会した元カレが担当事件の容疑者だったんだが

#創作BL

四、（3/3）
所と連絡先が記載されていた。 「特定のセクシャリティ限定の飲食店だ」 「ゲイバーってことですか？」 「ああ」 「で、警察の肩書出して、話を聞いたんじゃないですか」 「……そういう人がいたかもしれないが、覚えていないと言われてしまった。営業時間に捜査員も入って話を聞いたのだが、今のところ空振りだそうだ」 「なるほど？」 　つい、上司の口癖が出てしまう。ちらりと耀司の目が見開かれた。 　このバーがどのくらいの規模なのかわからないが、接客業の人間は実際のところ、びっくりするほど客のことを覚えている。こういった閉鎖的な場所では、なおさらだろう。 　十中八九、本庁の捜査員は、このバーのスタッフの信頼を得られていない―― で、一族の、恥さらしである洸星のところまでやってきたというわけだ。 　事件の唯一の接点を、逃さないために。理想的な警察組織じゃないか。 「今更、俺がこういうのを頼むのは、どうかと思うのだが」 「耀司さんは、巻き込まれた側でしょう」 「――洸星」 「それに、耀司さんが俺に〝こういうこと〟を頼んでもいいってぐらい、信頼してくれるのなら、うれしいですよ」 　洸星は、とびきりの笑顔を耀司へと向ける。 「それより、警視総監としては、いいんですか？」 「……松山総監には、言っていない。だから、お前がここに行くことは内密にしてくれ。そして、結果は俺だけに報告してくれ」 「そういうことですね。了解しました」 　こういうところに行くの、八年ぶりになるのかな、知らないバーだし、期待されるほど上手にふるまえるかどうかはわからないけど。 　耀司の、能面のような顔が、それでも洸星にわかる程度には、苦虫を嚙み潰したような表情を見せていた。昔は人並みに表情筋が動いていた気がするのだから、官僚というのは大変な仕事だ。 　硬い空気はいやになる。ふと思いついて、洸星は「そういえば」と声をあげた。 「今日、俺、〝青島くん〟みたいだって言われちゃったんですよ」 「へえ、サラリーマン警察官なんて、ぴったりじゃないか」 「なら、耀司さんは〝室井さん〟ですね」 「……あんな立派な管理官には、なれそうもないけどな」 「はは、もうちょっと、耀司くんは器用に生きちゃいますよね。周囲の期待にも答えてしまう」 「――そうなりたくないと、思ってはいるんだがな」 　古いドラマの話をしていて、ふと、洸星は耀司を昔の呼び名で呼んでしまう。しまった、とは思ったが、そのために、人に会話を聞かれないような場所まで誘われたんじゃないかと気づいた。 　それに、案外、人の口には戸が立てられない。鶴子も開田も他の蒲田署の署員も、洸星と耀司がいとこ同士で、普通の親戚よりも少しだけ複雑な関係なことを承知しているだろう。 　プライベートの携帯デバイスを取り出す。いくつかの古い連絡先に『恵比寿のＢａｒ　ＡＣＨＩＬＬＥＳに行きたいんだけど、繋いでくれる人いない？』と投げかけて、またポケットにしまった。 「行けたら今夜にでも行ってみますよ。報告、楽しみにしていてくださいね」
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 9h
（仮題）再会した元カレが担当事件の容疑者だったんだが

#創作BL

四、（2/3）
「ああ、あれな、知ってるよ」 「あの件でお伺いしたくって、三日前から五日前、先週の土曜から月曜あたりで、不審な人物や出来事がなかったか聞きたくてですね――」 　あれこれ脱線しながらも、秋空の下、北澤氏に目当ての話を聞く。 　洸星は開田と組んで、最初は死体発見場所の付近、それからＪＲの駅から徒歩十五分ほど歩く、私鉄の駅周辺の担当となった。谷野は各地で飲み屋を開拓する趣味があったとのことで、この辺りは彼の生活圏ではないが、繁華街を中心に話を聞いていた。 　今のところ、収穫はゼロに等しい。他のエリアではそれらしき人物の目撃情報が出たらしいが、それも確度は五分のようなもの。 　アーケードを一通り抜けて、開田と洸星は合流し、一度署に帰ることにした。もう少し遅い時間になってからまた話を聞きに来るつもりだったし、洸星は耀司と話がしたかった。 　コンクリートの雑居ビルの森を、西日のオレンジのベールが覆う。公共スピーカーから、『夕焼け小焼け』の懐かしい音が響く。 　童謡は不思議だ。耳に入った瞬間、一瞬で時を巻き戻す。蒲田の、港湾に近いエリア特有の雑多な空気が、静謐ささえ湛える整然とした世田谷の太子堂にある実家の、二十年前のそれに変わる錯覚。 　耀司も、同じ歌を耳にしていたはずだった。 　すぐ目の前に見える蒲田署の入り口の脇に、耀司の姿があった。よく見知った少年の姿ではなく、背の高い制服の官僚の青年。何度見ても、真新しく新鮮に思ってしまう。これから、オッサンになって中年、ジジイになるまでちゃんとリアルタイムで彼の姿を記憶に更新していけるだろうか。 「開田さん、俺は管理官と話してきます」 　足をとめた洸星に、ああ、と開田はうなづいて、そのまま署の玄関に向かって 歩いていく。 　耀司には署に戻ることを先に伝えてあって、だから玄関前で待っていたのだろう。コンビニコーヒーらしい素っ気ない紙コップを持つ手とは反対の手で、せわしなく携帯デバイスをタップしている。 　開田は、その横を通り過ぎざまに、軽く会釈をする。 「お疲れ様です、松山管理官」 「ああ、おつかれ」 　若い管理官の制服には、無数の徽章が下げられている。自分よりも二十以上年上の捜査員へ、軽いねぎらいの言葉をかけて、また手元のデバイスに目線を戻した。 　開田が署の玄関に吸い込まれるのを見送って、洸星は耀司に近づく。洸星の気配に気づいて、耀司の目線があがる。 　開田に向けるより明確な意識が、自分に向けられた時の言いようもない感情。 「悪いな、時間をとってもらって」 「またまた、一介の捜査員ごとき、こき使うのは〝上〟の特権でしょう」 　携帯デバイスをポケットに戻す耀司の姿を揶揄するつもりで、洸星は言った。ああ、いやだな。みぞおちの奥で、感情のヘドロが渦巻いている。 　だが、そんな洸星の胸の事情など知る由もない耀司は、署の玄関口から離れるように脇に入る。道路からは灌木でさえぎられて、玄関口からは離れていて何を話しているかは聞こえないだろう。 「鈴木と深井の接点らしきものが見つかったが、ちょっと厄介でな」 「よかったじゃないですか。厄介なんて、今更でしょう」 「お前に、話を聞きに行ってもらえると助かるのだが」 　耀司が渡してきたのは一枚のショップカードだった。『Ｂａｒ　ＡＣＨＩＬＬＥＳ』と、デザインされた文字が印字されている。ひっくり返すと、恵比寿の住
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 9h
（仮題）再会した元カレが担当事件の容疑者だったんだが
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仮題、全然ないように沿っていないことに気づいた今……

#創作BL

四、（1/3）
　秋晴れの空の下、街中のアーケード街はよくにぎわっていた。 　東京都大田区にある商店街は、下町というには風情はないが、雑居ビルが並び、小さな個人店舗とチェーン店が軒を並べる。現代となっては、東京都下の古い住宅街でしか見られないような、「三丁目の夕日」の光景だ。 　 「だからね、なんとかしてよ、松山さん」 「はは、いや、今は、ちょっと」 　洸星は、駐在所勤務の頃からのなじみの老人につかまっていた。 　商店街『かまもーる』の入り口の隣にある飲み屋『海の幸・きみのすけ』は昼間から店を開けているが、閑古鳥が鳴いている。昼食の時間をずれて、中では従業員が備え付けのテレビを見ていた。 　洸星と北澤老人は、外に置かれたテーブルに向かいあわせに座っていた。 「あ～あ、おれにも刑事さんみてえなセガレがいたらよかったんだが」 「北澤さんの息子さんって、親父さんが自慢できるほど大手企業勤めでしょ？　俺よりずっと出来がよいと思いますよ」 「まあ、ねえ、アイツはおつむの出来も悪くなかったからなあ、おれも甘やかして育てちまったんだ。立派なところに勤めても奥手で、四十になるのにまだ結婚相手を見つけてもいねえ」 　北澤老人の愚痴の内容は、二年前から変わらない。本人の前で言ったら今時親子関係にヒビも入りそうなものなのだが、本人もわかっているのだろう、洸星という〝都合のいい他人〟に本音をこぼしては、日々をやり過ごしているのだ。 　――しかし、正直、〝今〟ではない。というのは洸星もわかっている。わかっているのだが…… 「だからお見合い活動、しているんですね」 「何年も前からな。だがアイツは人情ってもんがねえ上に、人付き合いも苦手だ。いくら肩書がいいっつったって、所詮は小金持ち、そううまくいくもんじゃない。 おれも孫の顔は諦めてたんだが、最近、いい相手と付き合い始めたっていうんだ。珍しく盆暮れ正月以外に連絡も寄こしてくるんだ」 「それはよかったじゃないですか」 「だがなあ、刑事さん――」 「いやあ、俺、刑事じゃないんですけどね」 「何が違うんだ？　アンタ、制服きてねえじゃねえか」 　洸星は、確かに制服を着ていなかった。まさにこの商店街のチェーン店で買った吊るしのスーツ。吹く風がからりと乾きはじめた頃、ジャケットを着てちょうどいいくらいの時期だ。一見して、洸星が警察官だと見抜くことはできないだろう。そうであってほしい。一般企業の営業マンあたりに見えないだろうか。 　 「俺は、生活安全課の防犯係で、今北澤さんが話してくれている詐欺とか、空き巣だとかを取り締まったり、あとは予防の呼びかけなんかもしています。学校で 防犯訓練の講習したり、詐欺ポスターを作るのもうちの仕事なんです。駅に詐欺のポスター張ったりしているでしょう？　アレ、貼りまわっているの、俺なんです」 「はあ、おまわりさん、二枚目でドラマに出てくる、あーなんだったけな、――〝青島くん〟？　あの俳優さんみてえなのに」 「マジっすか、俺も大好き、〝青島くん〟」 　もう三十年近く前の大ヒットドラマの主役のようだと言われて、悪い気はしない。ふん、と思わず鼻から息を吐く。 　が、すぐに意識を現実に戻す。調子に乗りやすいのが弱点というのは、鶴子からも散々言われていることだ。声を落として、秘め事のように北澤老人に向き直る。 「で、実は今日はドラマみたいな仕事をしているんですよ。昨日、呑川の線路下の東側で、死体があがったの知っています？」
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 11h
お互いが孤独を埋め合い、ちょっとずつ利害の一致やボタンのかけ違いのような関係から、矢印が相手に向いていくのが…丁寧だけど飽きさせなくてすごくいい…

www.beltoon.jp/detail/sangi
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 15h
配信だったので地上波ではなかった…………
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 15h
やっぱがゔは大人気ボブゲ原作でらはんてぃとラキアンどちらかしか選べなかったのに、実写化するにあたってどっちも選ぶグランドエンドをオリジナルストーリーでやってくれたドラマだったんや…(？？？？？？？)(強めの幻覚)
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Reposted by めいこさん
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · Apr 13
がぅ゛の原作ボブゲのラキアんバッド√の話なんですけど(存在しない記憶)、明確な分岐ってしょ〜まがラキアん連れてﾋﾄﾌﾟﾚｽにされた人たちの家族が必死に行方不明者を探してるのを見せるじゃないですか、バッド√だとあそこでしょーまがラキアンを連れて行くのが行方不明者捜索の現場じゃなくて、フラッペの移動販売バスなんだよね…。
そこでしょーまと二人で話して、ラキアンがしょーまを弟のように思う強い気持ちを育てつつ人間への情は生まれさせず…
孤独同士のはんてぃ〜ではグッド√の確定イベントのフラッペが、ラキアン相手だとバッド√確定イベなのよな…
つらいね…(存在しなさすぎる記憶)
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Reposted by めいこさん
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · Apr 13
原作ゲームでははんてぃ〜とらきあん、どっちかしか一緒に行動できなかったけど、実写ドラマでは同時攻略できるオリジナル展開で本当ありがとう…みたいな、ボブゲ原作がぅ゛(ない記憶)
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 15h
ボブゲのがゔが地上波で？！？！！！！！原作のあのルートを？！？！！(すべて幻覚)
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Reposted by めいこさん
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567 @567down.bsky.social · 15h
そんなことしていいんだ！？
youtu.be/JURMpVn-LD0?...
【予告】仮面ライダーヴラム　ルートストマック【東映特撮ファンクラブ】
YouTube video by 東映特撮YouTube Official
youtu.be
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 1d
主人公二人のこと、オメガバ設定無くした方がすごく近く感じてて、去年ぐらいから育ててきたキャラだけど今日一番身近に感じた。頑張って走り切ろうね！！！！
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 1d
社会格差としてのオメガバがなくても自分が書きたいものが書ける！この世は格差ばかりだから！みたいな気づき

いや少なくとも私がオメガバで萌えてた部分って全然オメガバである必要ないんだな…現実でもある…ということに行き着いてしまった…それもちゃんと向き合ってきたからの結論…創作は面白い…

あと分不相応のミステリを始めてしまったのでこの辺りは後日書き直す可能性大だけど初稿(？)なのでガンガン行くぜ！
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 1d
半年ぐらい悶々としてたけどさようならオメガバ…
「オメガバ本格的に苦手になる前に一回書いとくか〜」って思って書き始めた話だけど、もうダメだったわ…こんなに練った話(でもオメガバ設定無くしてもだいぶ流用可能)でも書けないなんてもう書ける気しないわ…さよならオメガバース…
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 1d
ここまで書いて「オメガバースいらなくない？というか私全然オメガバース好きじゃないのにオメガバース書こうとしてるのしんどくない？」ということで設定やり直し&書き直す作業を昨日からしてたぜ…！

オメガバース→OUT!!!!
IN→元カレ・昔の男!!!!

やっぱ自分の萌え萌え設定いれると断然お話がクリアに見える…こういう書き直し方をするから私は連載ができない…
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 1d
三、（3/3）
　刑事課の一班班長が号令とともに、各員が手元のデバイスの地図アプリを確認する。洸星も開田の隣で、彼を真似するようにデバイスに視線を落とす。 　普段は人の好い親仁でしかない開田の纏う空気が、ピンと張りつめている。その緊張感の隣で、あれやそれで散漫になっている頭を事件に集中させる魂胆だ。 　定年まであと五年の開田は、蒲田署の生き字引だ。二年前に病を患い、激務の刑事課からは身を引いてはいるが、犯罪遭遇率の高いこのエリアの、深い部分を知り尽くしている。蒲田署だけでなく、本庁からも名指しで応援依頼を受けたことがあるのだと、酒が入ると控え目に、それでも誇らしげに目をすがめるのだ。 　――開田さん、よかったら、タブレットの文字サイズ、大きくしましょうか？ 　二年前、生活安全課に配属された洸星は、本庁からの通達を、毎回慎重な手つきで拡大する壮年の開田にそう声をかけた。 　自分の父親とも言えそうな年の大ベテランで、階級も職級も、経験もはるか上の人への、ともすればバカにしているとも言える態度に、傍から見ていた上司兼教育係だった 鶴子は『君を受け持ってから一番肝が冷えた』という。 　だが、困っている人に気づきながらも遠巻きにすることや、若手にデジタル機器の使い方を指摘されて開田が気分を損ねるはずだと決めつけることのほうが、よほどバカにしているのではないか？ 　案の定、開田は渋面をずいと洸星に近づけた。 　――そんなことができるのか？ 　――たぶん。やってみないと、わからないですけど。できなくても、開発班に掛け合えば改善してくれると思うので。開田さんみたいな人がちゃんと使えないと、意味ないですしね。 　警察組織でタブレットやモバイルが常用されるようになったのはここ数年の話ではない。が、時代の流れの中でただの便利な小型通信機器から、ハイスペックの情報共有デバイスに進化していくのだから、デジタルネイティブ世代の洸星自身も煙に巻く勢いで機能は高まっていく。 　それにどうせ、デジタルを設計するのはデジタルが得意な人間だ。 　世代間の価値観のずれなのか、洸星はこういうものは不便があれば改善してもらえばいいと思っているのだが、他の人々はそうではないらしい。警察が、軍隊的な上意下達の組織であることも関係しているだろう。だが、使えない武器を持たされたのでは堪ったものではないのだ。 　隣でタブレットを使いこなす開田を見ると、なぜか洸星すらも誇らしくなる。この熟練の警察官を、最新機器と繋いで、その知識や経験を共有する助けをしたのだ。 　担当割が終わってそれぞれが持ち場に行く前に、開田が洸星の視線に気づく。怪訝な顔も、どこか優しい。 「なんか変なもんでも食ったか？」 「……おにぎり食べ過ぎたかもですね？」 「いつものことじゃねーか」
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 1d
三、（2/3）
　谷野和也は、三人目の犠牲者だ。一人目鈴木大貴（すずきだいき）は港区田町駅前の橋の下、二人目深井諭（ふかいさとし）は目黒区の目黒川に浮かんでいるところを発見され、ともに絞殺されたのちに川に沈められていた。谷野和也も同様だ。 　三人ともに死因が同一であること、会社経営に携わる立場であることから同一犯の犯行と推測され、三人目の犠牲者が出たことによって大規模な捜査本部が立てられたのだった。 　谷野和也の鑑識の結果、死後三日から五日経っていること、殺害に使われた凶器が前の二人と同一であること、鈴木と深井が同じ飲み屋に通っていたが接点は見つかっていないことが報告された。報告会の終わりに、蒲田署の捜査員は、谷野和也の足跡を追うために聞き込みの割り振りがされて、解散になるはずだった。 「洸星、ちょっといいか」 　名前で呼ばれて、振り返ると先ほど警視庁の席にいた見知った姿が目の前にあった。真っ黒の糊の効いたスーツに、白いシャツ。スーツもゆとりのあるシルエットで野暮ったくすら見えるが、青無地のネクタイの細い形だけが、彼の元来の洒落心を示している ようだった。 　彼は会議室を出ると、廊下の端まで足早に歩く。洸星はその後ろを難なくついていく。体格はだいたい同じなので、足並みを揃えるのも楽だった。 「今夜、空いているか」 「うん、空いて――ますよ。耀司（ようじ）さんから誘ってくれるんですか？」 「捜査で、洸星の協力がほしい。――僕の知り合いだと、お前しか頼れる人がいなくて」 　へえ、と洸星は眉を上げる。耀司は洸星より三つ年上の、最高学府を卒業して一種国家公務員試験を受かったキャリア組だ。そんな彼が、地方公務員の自分にしか頼めないことが？ 「詳しいことはあとで連絡する。時間を空けておいてくれ」 「これは、機密ですか？」 「ああ、だが、聞かれたら僕の名前を出すのは構わない」 「はい、そうさせてもらいます」 　さて、耀司の名前を出して良くて、でも機密にしろという。同僚の元に戻りながら、洸星は、向けられるだろう質問への回答を思案する。 　――『個人的な問題』にしてしまえば、いいじゃないか、と。 　燎斗の顔がちらついて、振り払おうとする。が、確かにそれは妙案だった。 　燎斗と洸星、洸星と耀司。 　種類は違えど、どちらも互いに『個人的な問題』で片づけるに充分な関係だ。 「管理官どのからおよびだし、どうだった？」 　少し面白そうな口調で、階段の前で合流した開田が尋ねてきた。「個人的な問題でした。捜査には関係ないです」と答えると、開田は相槌のつもりなのか低くうなる。このうなり声、どういう意思表明なのかいまだに洸星はわからない。特に返事を期待されているわけではないということは、間違っていないはずだ。 「揃ったな、では、地どりの担当を指示する」
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 1d
（仮題）再会した元カレが担当事件の容疑者だったんだが

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三、（1/3）
　東京・城南エリア連続実業家殺人事件捜査本部――。 　百年前と変わらず手書きで書かれる捜査本部の看板の横を抜けて、会議室に足を踏み入れる。普段は、広さのわりに人が入ることがないから間の抜けている場所が、肌でわかるほど忙しなく、緊迫感に包まれていた。 　洸星は、昨日の夜とは違う腕章をつけていた。スーツを着るときはたいてい腕章をピンで留める。そのうち、ピンの穴だらけになったスーツは、クールビズ仕様になってしまうんじゃないだろうか。 　アヒルの雛よろしく、鶴子を親にして、洸星と二人の防犯係の係員は白鳥の群れ――警察組織でも特に精鋭と言われる刑事集団が詰まった会議室の、一番後ろのテーブルに一列に並んだ。 　入庁して新鮮に予想外だったのが、縦割り組織と言われる警察でも、横の応援があることだ。それぞれのセクションごと・個人ごとに縄張り意識がないとは言えない。だが、大規模な事件では、本庁管轄でも所轄が借り出されるし、課の違う防犯係も応援に入る。 　生活安全課防犯係――警視庁（本庁）においては防犯課――は特に刑事と職務が近い とされる。刑事事件の予防的な性格が強く、刑事試験合格者であっても希望するものは後を絶たないし、実際、在籍も多い。 　蒲田署二階の会議室には最大で百人が入ることのできる。部屋は建物と同じく古いが、窓際の机の前から半分までのテーブルは全て、どこか現実離れしたような筐体とモニターで埋まっている。洸星が子どもの頃に楽しみに見ていた刑事ドラマでは見なかった光景だ。 　覚えているのは、痩身の俳優が演じていた『交渉課の警察』だ。当時の警官像としては異色の、パソコンを持った、いかにも理系の陰キャっぽい雰囲気をしていた。マッチョな警察組織のはぐれものとして煙たがられながら、ドジを踏みながらも、犯人との頭脳戦を繰り広げていた。 　今となっては、デジタルを駆使するのは本庁の精鋭たちで、捜査本部に居並ぶ警官たちのほとんどがタブレットとモバイル機器を手にしている。アナログの手帳はもはや絶滅危惧種だ――情報の、事件のスピードに、追い付かないから。 　その精鋭の中に、知った人の姿を見つけて、少し口元がほころぶ。 「知り合いか？」 　隣の、ロッククライミングで登るのにぴったりな頑強な肉体が、洸星に耳打ちする。「そんなところです」と答えると、開田高資（かいだたかし）は低く唸って、テーブルに置いたタブレットの、ＰＤＦ資料に視線を戻す。 　武骨な太い指が、緩慢な動きで資料を拡大する。その動きは慣れていないから、ではなく、慎重に報告書を読んでいるからだ。あとは、老眼。 　数年前まで紙の資料を配っていたらしいが、洸星はそんなものは見たことがない。捜査員として登録されると、各員専用のタブレットから情報が閲覧できるようになるのだ。 　本庁刑事部の課長が告げた短い号令と共に、第二回目の捜査本部合同が始まった。複数の捜査員が、まるで最初から順番を決めていたかのように、てきぱきと報告をしていく。
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 1d
二、（3/3）
「自分の家の近くだからって、誰もが警察に突っ込んでくるわけじゃない」 「それ、事件に関係ないんじゃない？」 「関係ないことを確認させてくれませんか？」 　自分でも、挑発的だとは思ったが、止められなかった。 　じっと、愛衣川は洸星を見つめていた。やがて、ため息を一つ吐く。 「個人的な問題、だよ。――おまえの顔が好みだったから、じゃ、ダメ？」 　言葉とは裏腹に、愛衣川はぴくりとも表情を変えない。 　どくどく、と、洸星の心臓が存在を主張するように大きな音をたてていた。 「それは本音ですか？」 「本音、ってことにしてくれないかな、イケメン警察官さん」 　どうにか心を落ち着けようと、机の上に投げ出していた手を握りしめる。それを、ヒ ヤッとした愛衣川の手が触れる。 「ねえ、帰っていい？」 「えー、あ、はい」 　触れられたことに驚いて、反射で、洸星は答えてしまう。愛衣川は嫣然と口の端を持ち上げて、「そう、ありがとうね」と意味の分からない感謝を置いて立ち上がる。 「松山くんッ！」 　どれくらい固まっていたのか、たぶん数秒にしか過ぎないだろうが――それでも、魔女に見つめられて石にされてしまっていた、と言い訳を使いたくなるぐらいの時間だ。 「つ、つるこさん」 「なんですんなり返しちゃったの？」 「任意聴取なので、えーと、本人が希望したら止められない、ですよね？」 「聴取の内容はどうだった？　有意義？　次につながりそう？」 「繋がりそうですけど、もっと、話を聞けそうな感じもして」 　そう、谷野和也の話をしていた時の緊張感と、その後『個人的な問題』に意識をそらさせられた流れに、違和感を覚える。正直なところ、「何かを誤魔化された」という気分がむくむくと湧き上がってくる。 　でも同時に――彼が、『個人的な問題』以上に、自分に話すことはあるだろうか、と頭の隅をよぎる。 　洸星の要領を得ない様子に、鶴子は怒ってもいいのに、そうはせず、ただ口元をゆがませていた。楽しそうにも見える。 「じゃあ、走って！」 　警察署を出たところで、愛衣川を捕まえた。目の前に滑り込んで、怪訝な顔をする彼の前で手帳を一枚破って連絡先を書きなぐって渡す。愛衣川は不格好なメモを眺めて、鼻を鳴らす。 「この連絡先は、お前のプライベート？」 「……そうだけど」 「あは、嘘が下手すぎ。警察ってポーカーフェイスもできないの？」 　嘘がうまい警官か。あまり歓迎したい存在ではない。 　メモを太陽にかざすように掲げて、愛衣川はその文字を眺める。見つめていればその文字が飛び出してくるを楽しみにしているようにも、見えた。 「プライベートの連絡先だったら、連絡してあげてもよかったけど、これはないね」 「ない？」 「そう。まったく。人の心を掴む技術の一つも知らないの？」 　はらりと、愛衣川の手から、メモが落ちる。整えられた指先が、波打つ。まるで塩でも振っているようだ。 「じゃあね、お巡りさん。また会わないよう願っておくね」 　愛衣川燎斗は微笑みすらして、洸星に背中を向けた。
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 1d
二、（2/3）
　デスク二つ分の手前で背後の手が離れる。息を吐く。骨は拾ってくれるというから、腹をくくるしかない。 　開け放ったパネル式のドアを、一応ノックする。「入りますね」と告げて、返事を告げずに中に入った。 「で、なんでおれが拘束されなきゃいけないの？」 　不遜な態度で足を組んだ男が、洸星の顔を見るなり言い放つ。不意打ち。 　ソファにリラックスした様子で腰を下ろして、まるで王様の風情だ。 　なるほど、これは〝取り調べ〟の相手としてはやりにくい。やんちゃしている子どもでもないし、聞き分けのない相手というわけでもないが 　……なぜか、取り調べの立場が逆転したような気分になってしまう。そういう相手。 「……拘束はしてないですね？」 　少し言葉を詰まらせたが、洸星は結局相手の言葉を訂正することを選んだ。そして、 ローテーブルを挟んで、驚いたような表情をしている彼――愛衣川燎斗の前に腰を下ろす。 　確かに、綺麗な人だ。 　彼を囲む、三十年前から変化のなさそうな寂れて汚い部屋が、レトロで退廃的な雰囲気になるぐらいには。そう、アパレル雑誌やミュージックビデオに出てくるモデルなのかもしれない。警察内部にはガチムチマッチョの男はわんさかいるが、愛衣川のように、細身で、骨格からして無駄のない――あるいは、余剰のない、そんな男は見ない。存在しなかった。 　愛衣川が警察組織にいたら、いくら美しくとも、軟弱者と眉を顰められるだろう。献血をしたり、数日絶食したり、ちょっと強く転んだりしたらすぐに壊れてしまいそうな、繊細さをうかがわせる。 　洸星も含めて、多くの人間が「生きる」ためにいくらかリスクに耐えられるつくりをしているが、彼は違う。「美しさ」に全てを注いで、無駄のない造形に、どこか見る者を不安にさせる。その不安感に、「惹かれる」と多くの人は錯覚してしまうんではないか？　と洸星は勘繰る。 　その神の作りたもうた繊細の権化には、つい、丁重な態度をとってしまうのは、壊れものを扱う宅配業者と同じだ。 「何か、不都合がありますか？」 「……別に？」 「缶コーヒーならあるんですけど」 「いらない」 　違うだろ！　洸星はさっき自販機で買った微糖のコーヒーをスラックスのポケットから出しながら、心の中で叫んだ。目の前の王様も、雲行きの怪しさに少し眉間に影が入る。 「ちょっとお伺いしたいんですけど」成績の奮わない営業マンのように、洸星の両手は見えないろくろを回す。が、続く言葉に思い至って、ジャケットの裏ポケットから警察用のデバイスを出して、男の写真を見せる。 「こちらの男性はご存じですか？　愛衣川さんの職場は、多くの経営者や会社役員が顧 客になるとうかがっています」 「そうだけど、東京に経営者がどれだけいるか知っている？」 　愛衣川は、嫌なものを見たときの猫のように目を細めて、洸星の手元から少し身を引く。 「知らないし、一回だけのお客さんだったら会ってても覚えてないよ」 「谷野和也、港区でフィットネスチェーンを経営する会社の役員で、その前は美容系の会社を立ち上げて売却もしている。この名前に思い当たる節は？」 「さあね。役員とか経営者とか、ゴロゴロいるし」 　ミャオ、と鳴きそうな雰囲気で、愛衣川は首を傾げる。ビルの上から飛び降りても無傷で済みそうだが、洸星は彼の重量を覚えている。 「では、最後に、どうしてあなたは昨日あそこにいたんですか？」 「自分の家があのあたりだから。住所、さっき教えたんだけど」
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（仮題）再会した元カレが担当事件の容疑者だったんだが

#創作BL

二、（1/3）
　捜査本部が立った――というわけで、詳しい事情が通達されるよりも先に準備と捜査員の迎え入れに奔走するのが、所轄のヒラ署員だ。 　〝かまたムーンライトロード〟の商店街にある創業七十年の炭火焼き鳥屋の仕出し弁当も、警視庁（本庁）からやってきた捜査員たちに配れば残りは少ない。 　さらに年功序列で署内の上役に渡せば、残るのは空っぽの台車と、親子丼の香りだけだ。 　自販機前の休憩スペースで、洸星が残り香をおかずにコンビニのおにぎりで腹の虫を宥めていると、生活安全課が入っているオフィスから鶴子が手をこまねいているのに気づいた。 「松山くん、手は空いた？」 「えーと、おにぎりは持ってますけど」 　最近のコンビニにぎりはすごい。沖縄風にスパムと厚焼き玉子を挟んだにぎりと、ちくわとから揚げをはさんだのり弁おにぎりを両手に持ったまま、洸星は上司に頷いてみせた。水墨画にそのまま書いても通用しそうな鶴子の眉毛が左右非対称に持ち上がって、 「なるほどね？」と納得の声をあげる。 　なるほどって、鶴子さんは、おにぎりよりも、トルティーヤとかとか食べそうだけど。 　白い手が親指を立ててサムズアップ。たくさん食べてよくできました？　イヤ、もちろん違う。上司の親指はその背中を越えて、オフィスの奥にある間仕切りを示していた。 「君が連れてきた愛衣川さん、話を聞いてきて」 「俺がです？」 「君がです」 　鶴子の唇が、はっきりと動く。音楽の先生みたいだ。ホホホ、ハハハ、マママ。だっけ？　発声練習。これでも高校時代の合唱祭では三年間、ベートーヴェン交響曲第九番「合唱付き」第四楽章を歌ったのだ。歌詞は何一つ覚えていないが。 　サムズアップは再び、調査対象がいる部屋を強く指し示した。 「刑事試験、受かったでしょ？　さあ、合格祝いの実践よ」 「ですけどね、あの、受かりましたけど、受かっただけですってば」 「貴重な経験値が詰めると思いなさい。ね？」鶴子がこれ見よがしにため息をつく。「自信がないとか、君のキャラじゃないよ。生意気でふてぶてしいのが君の持ち味じゃなかった？」 　そう言いながらも、鶴子は洸星の背中を押す。両手におにぎり、背後に上司。洸星は危機感を覚えて急いで尋ねた。 「どうしておれなんですか？　それに、彼に何か事件と関連が？」 　確かに、死体があがった場所に突進してくるのは、関係がないとも言えないかもしれないか。鶴子は眉をあげる。 「松山くん、彼を見てなんとも思わないの？」 　なんとも、とは。 　間仕切りの簡易の取調室――というよりも、待合スペースといったほうがしっくりくる。オフィスの一角に間仕切りを立てた中には、古いが座り心地のよいソファがあって、任意の取り調べや、自主的な情報提供を受ける場になっている。まあ、刑事ドラマに出てくる「取調室」よりも、よほど居心地いい空間だ。 　洸星がいるオフィスの入り口から見えるのは、開けっ放しのドアの向こうに投げ出さ れた脚の先に引っかかる靴、程度だ。 「綺麗な人ですよね」 「そう、異常なくらいね。――だから、君の出番なの」 「なるほど？」 　鶴子の言葉を真似してみる。何がなるほどなんだ？　誰も彼も、メロメロで取り調べもおぼつかないってことか？　魔性ってやつだろうか？ 「目の、力が強すぎるから、みんな押し負けちゃうのよ」 「……目からビームが出るんですか？　最近のイケメンは」 「良い観点ね」鶴子は乾いた声で笑った。「刑事課は出払っているし、慣れない人間には荷が重い相手ってこと」 「おれも、慣れない人間なんですけど」 「君の図太さは私が保証するよ。――失敗したら私が骨は拾うから。大丈夫、何事も経験と思って」 　まったくもって不穏以外のなにを感じればいいのか。
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めいこさん @mmmaykooo.bsky.social · 1d
一、（3/3）
を抑えられて息が詰まるが、彼の肩と背中を掴んで引き剥がそうとする。 「おい、きみ――」 「は、あ――おまえは、――……」 「え？」 　下から覗き込まれる、銀色とも見紛う、瞳に、吸い込まれていく。 　喘ぐような男の言葉と、瞳に、ふと、喧騒が耳から消えた。そこに、明瞭に、穏やかなテノールの声が注ぎ込まれる。 「――この、ひきょうもの」 　洸星自身も、言えない、己の罪状を、告げる。 　洸星と同じ目線でこちらを見つめるのは、見覚えのある、青みがかった灰色の瞳で―― 　悪魔は、満足げに笑うのだった。 　恐怖を感じることすらできずに、立ち尽くす。 　それどころか――いや、指先が冷えていく感覚に、考えるのをやめた。