SFの面白い所をスナック感覚でつまみ食いするような小説。末永く続いて欲しいところ。
極秋は一度くらい味わってみたい。…一度と言わず一ヶ月くらい浸ってたいかも。
個人的には水に話題を攫われるブラックホールのくだりがとても好き。
"ときときチャンネル ない天気作ってみた 〈ときときチャンネル〉シリーズ (創元日本SF叢書)"(宮澤 伊織 著)
a.co/7aMHjQk
SFの面白い所をスナック感覚でつまみ食いするような小説。末永く続いて欲しいところ。
極秋は一度くらい味わってみたい。…一度と言わず一ヶ月くらい浸ってたいかも。
個人的には水に話題を攫われるブラックホールのくだりがとても好き。
"ときときチャンネル ない天気作ってみた 〈ときときチャンネル〉シリーズ (創元日本SF叢書)"(宮澤 伊織 著)
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清濁併せ呑むベテラン編集者の主人公。珍しく癖のない無難な人柄かと思えば、バブル期を謳歌したやんちゃっぷりが端々で上品に見え隠れ。
核心に迫る第三章の「善良と無能」では、画家に隠された真実とその鍵を握る人物の揺れ動き、緩急のついた展開に惹き込まれる。
例の騒動で小説そのものの感想が少ないのが寂しいところ。
青の純度 (集英社文芸単行本)"(篠田節子 著)
a.co/0ofJBe7
清濁併せ呑むベテラン編集者の主人公。珍しく癖のない無難な人柄かと思えば、バブル期を謳歌したやんちゃっぷりが端々で上品に見え隠れ。
核心に迫る第三章の「善良と無能」では、画家に隠された真実とその鍵を握る人物の揺れ動き、緩急のついた展開に惹き込まれる。
例の騒動で小説そのものの感想が少ないのが寂しいところ。
青の純度 (集英社文芸単行本)"(篠田節子 著)
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「難攻不落の隠し砦に囚われた姫(※怒られる)を救い出す」という、まさかのファンタジー王道ど真ん中。
地形・植生・気象・兵站のみならず、築砦に纏わる書物やその微妙な記述の変遷まで絡め、砦の捜索と攻略法を突き詰めていく。相変わらず読み応え抜群の一冊。
そして早くも次巻が待ち遠しくなる終わり方。今作でマツリカが囲碁に触れたことから、次作では一見迂遠に見える布石から遠大な策謀が浮かび上がってゆく、そんな様を夢想してしまう。
"図書館の魔女 霆ける塔"(高田大介 著)
a.co/f5Mm0sN
「難攻不落の隠し砦に囚われた姫(※怒られる)を救い出す」という、まさかのファンタジー王道ど真ん中。
地形・植生・気象・兵站のみならず、築砦に纏わる書物やその微妙な記述の変遷まで絡め、砦の捜索と攻略法を突き詰めていく。相変わらず読み応え抜群の一冊。
そして早くも次巻が待ち遠しくなる終わり方。今作でマツリカが囲碁に触れたことから、次作では一見迂遠に見える布石から遠大な策謀が浮かび上がってゆく、そんな様を夢想してしまう。
"図書館の魔女 霆ける塔"(高田大介 著)
a.co/f5Mm0sN
初めてなので少しびっくり。
初めてなので少しびっくり。
前半に妖怪談義を、後半はそれに因む怪談を語る、全5話からなる連作短篇。
いずれの話も私好みで楽しめたが、特に最終話でU氏の父であるF氏が神隠しに遭うくだりは、理屈抜きでぞわぞわと怖気が走った。
この感覚を求めて怪談奇談を読んでいる身としては嬉しい限り。
"妖怪怪談"(三津田 信三 著)
a.co/8UQcaYq
前半に妖怪談義を、後半はそれに因む怪談を語る、全5話からなる連作短篇。
いずれの話も私好みで楽しめたが、特に最終話でU氏の父であるF氏が神隠しに遭うくだりは、理屈抜きでぞわぞわと怖気が走った。
この感覚を求めて怪談奇談を読んでいる身としては嬉しい限り。
"妖怪怪談"(三津田 信三 著)
a.co/8UQcaYq
普段篠田節子作品は長編ばかり読んでいるため、随分と展開が早く感じた。どの短編も、それ一作で長編を描けそうな程濃密な設定が盛り込まれている。
最初の三篇はバイオSF、最後の一篇は『ゴサインタン』や『弥勒』のような人生観を揺さぶる異国譚。
個人的には「深海のEEL」にとてもわくわくとさせられた。長編で読んでみたかった。
"はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか (文春文庫)"(篠田 節子 著)
a.co/6NFWVoJ
普段篠田節子作品は長編ばかり読んでいるため、随分と展開が早く感じた。どの短編も、それ一作で長編を描けそうな程濃密な設定が盛り込まれている。
最初の三篇はバイオSF、最後の一篇は『ゴサインタン』や『弥勒』のような人生観を揺さぶる異国譚。
個人的には「深海のEEL」にとてもわくわくとさせられた。長編で読んでみたかった。
"はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか (文春文庫)"(篠田 節子 著)
a.co/6NFWVoJ
電車内で吊り革に掴まりながら冒頭「死人のテープ起こし」を読んでいたとき、左斜め後ろ、私の耳のやや上から男性の暗い声で一言二言ぼそぼそと聞こえる。
斜め後ろに人は居らず、左隣りの人も少し距離がある。それ以前に車内で喋っている人も独り言を呟いているひとも見当たらない。恐らく気の所為とは思うが、少しテンションが上がる。
残念ながら(?)それ以上は何もなく、水に関わる変事も起きず無事読み終える。個人的には冒頭二篇が好みでした。
"怪談のテープ起こし (集英社文庫)"(三津田信三 著)
a.co/cFSpepT
電車内で吊り革に掴まりながら冒頭「死人のテープ起こし」を読んでいたとき、左斜め後ろ、私の耳のやや上から男性の暗い声で一言二言ぼそぼそと聞こえる。
斜め後ろに人は居らず、左隣りの人も少し距離がある。それ以前に車内で喋っている人も独り言を呟いているひとも見当たらない。恐らく気の所為とは思うが、少しテンションが上がる。
残念ながら(?)それ以上は何もなく、水に関わる変事も起きず無事読み終える。個人的には冒頭二篇が好みでした。
"怪談のテープ起こし (集英社文庫)"(三津田信三 著)
a.co/cFSpepT
誰しも異分子を恐れ、同類を求めてしまう。しかし、それもあくまで自身の心象として投影される相手であって、他者そのものではない。その上、なまじ外観はみな人の皮を被っているので余計に質が悪い。
シンプルで順序だっている分、虫の心が純粋に見えてしまう。
"みにくいふたり"(芦花公園 著)
a.co/ec5EL9j
誰しも異分子を恐れ、同類を求めてしまう。しかし、それもあくまで自身の心象として投影される相手であって、他者そのものではない。その上、なまじ外観はみな人の皮を被っているので余計に質が悪い。
シンプルで順序だっている分、虫の心が純粋に見えてしまう。
"みにくいふたり"(芦花公園 著)
a.co/ec5EL9j
半分くらいはお引越しと風水を巡る怪奇エッセイ。読んでいて何となく、落ち着くような和むような気持ちになるお話が多い。
" 運の良い家にさえ住めば、すべては解決できるのだ。"という名言(迷言?)はとても好き。 最近片手間に土地探しをしている身としては中々に楽しい読書だった。
"たてもの怪談 (角川ホラー文庫)"(加門 七海 著)
a.co/2JjJRhy
半分くらいはお引越しと風水を巡る怪奇エッセイ。読んでいて何となく、落ち着くような和むような気持ちになるお話が多い。
" 運の良い家にさえ住めば、すべては解決できるのだ。"という名言(迷言?)はとても好き。 最近片手間に土地探しをしている身としては中々に楽しい読書だった。
"たてもの怪談 (角川ホラー文庫)"(加門 七海 著)
a.co/2JjJRhy
青森県P集落に伝わる「まる」と「がんべ」に纏わる4つの連作短篇と、それらが交錯する3つの短篇。
冒頭4篇では、ある人物について段々と遡るように話が深く入り組んでゆく。個人的には、容赦無い気色悪さで民話のようなストーリーを包んだ「うず山の猿」と、逃げ場のない嫌悪感が満ちる「まるの童子」が好み。
残る3篇では、幼い子供による抑圧・復讐・支配と、山を訪れた女性の心情の読めなさが緊迫感を生む「天神がえり」が好き。
"或る集落の●"(矢樹純 著)
a.co/7yFFNkj
青森県P集落に伝わる「まる」と「がんべ」に纏わる4つの連作短篇と、それらが交錯する3つの短篇。
冒頭4篇では、ある人物について段々と遡るように話が深く入り組んでゆく。個人的には、容赦無い気色悪さで民話のようなストーリーを包んだ「うず山の猿」と、逃げ場のない嫌悪感が満ちる「まるの童子」が好み。
残る3篇では、幼い子供による抑圧・復讐・支配と、山を訪れた女性の心情の読めなさが緊迫感を生む「天神がえり」が好き。
"或る集落の●"(矢樹純 著)
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高校時代に初めて触れた粘膜シリーズ以来、久々の飴村行作品。狂気の作家とその著作が、読むものを蝕み終末へと導く連作短篇。
序盤の意外な展開で一気に期待値が上がり、中盤は粘膜シリーズを彷彿とさせる描写に恍惚とし、終盤で堀永彩雲の作品が登場人物を呑み込み、遂には空を切り裂く。
読後感が今ひとつ物足りないのは、粘膜シリーズの強い刺激に毒されているからだろうか。総評は「人に薦めやすい飴村行作品」。
"空を切り裂いた"(飴村行 著)
a.co/9UwUx3k
高校時代に初めて触れた粘膜シリーズ以来、久々の飴村行作品。狂気の作家とその著作が、読むものを蝕み終末へと導く連作短篇。
序盤の意外な展開で一気に期待値が上がり、中盤は粘膜シリーズを彷彿とさせる描写に恍惚とし、終盤で堀永彩雲の作品が登場人物を呑み込み、遂には空を切り裂く。
読後感が今ひとつ物足りないのは、粘膜シリーズの強い刺激に毒されているからだろうか。総評は「人に薦めやすい飴村行作品」。
"空を切り裂いた"(飴村行 著)
a.co/9UwUx3k
岡本綺堂とM・R・ジェイムズの二篇以外は初読の作家ばかりでお得感がある。既読の二篇も思わず頷いてしまう解説により満足度は高い。
国内編は巻頭の南部修太郎「死神」が印象深い。それしか無いかのように死へと誘われていく主人公の様に、怖さよりも諦念や絶望が強く意識に刻まれる。
海外編はウィリアム・フライヤー・ハーヴィー「旅行時計」の雰囲気が好み。誰もいない家の中で読むことを勧められるのも納得。
"怪異十三 (中公文庫)"(三津田信三 著)
a.co/aUuVhkP
岡本綺堂とM・R・ジェイムズの二篇以外は初読の作家ばかりでお得感がある。既読の二篇も思わず頷いてしまう解説により満足度は高い。
国内編は巻頭の南部修太郎「死神」が印象深い。それしか無いかのように死へと誘われていく主人公の様に、怖さよりも諦念や絶望が強く意識に刻まれる。
海外編はウィリアム・フライヤー・ハーヴィー「旅行時計」の雰囲気が好み。誰もいない家の中で読むことを勧められるのも納得。
"怪異十三 (中公文庫)"(三津田信三 著)
a.co/aUuVhkP
しかも丁度明日発売!
怪談随筆からホラーアンソロジーへ梯子できる。買うしかないね。
しかも丁度明日発売!
怪談随筆からホラーアンソロジーへ梯子できる。買うしかないね。
何処か浮世離れした雰囲気と、時代を超える物への執着が織り成す「とある三味線弾きのこと」は、怪奇幻想の趣が強く好みの話だった。
怪談としては「誘蛾灯」と「怪談を書く怪談」が好き。"怪を語れば怪至る"を地で行くお話。怪談好きとしては耳が痛いような、羨ましいような。
"船玉さま 怪談を書く怪談 (角川ホラー文庫)"(加門 七海 著)
a.co/eg1iIsb
何処か浮世離れした雰囲気と、時代を超える物への執着が織り成す「とある三味線弾きのこと」は、怪奇幻想の趣が強く好みの話だった。
怪談としては「誘蛾灯」と「怪談を書く怪談」が好き。"怪を語れば怪至る"を地で行くお話。怪談好きとしては耳が痛いような、羨ましいような。
"船玉さま 怪談を書く怪談 (角川ホラー文庫)"(加門 七海 著)
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あまり好みでなかった怪民研の続編としては面白くなっているように感じたが、刀城言耶シリーズと比べると少し目劣りしてしまう。
とはいえ、直前の推理を否定しながら進む二転三転の推理パートは毎度の事ながら惹き込まれる。
過去作との様々な繋がりが暗に明に仄めかされているのはファンサービスでもあるのだろうが、比較してしまうが故に本作に物足りなさを感じてしまう。
"寿ぐ嫁首 怪民研に於ける記録と推理 (角川書店単行本)"(三津田 信三 著)
a.co/daZgls6
あまり好みでなかった怪民研の続編としては面白くなっているように感じたが、刀城言耶シリーズと比べると少し目劣りしてしまう。
とはいえ、直前の推理を否定しながら進む二転三転の推理パートは毎度の事ながら惹き込まれる。
過去作との様々な繋がりが暗に明に仄めかされているのはファンサービスでもあるのだろうが、比較してしまうが故に本作に物足りなさを感じてしまう。
"寿ぐ嫁首 怪民研に於ける記録と推理 (角川書店単行本)"(三津田 信三 著)
a.co/daZgls6
あらましだけでも興奮させられた「起こらなかった第三次同盟市戦争」。その渦中の出来事を読むことかでき、とても嬉しい。
不憫な役どころと思われたマキヲが存外強火な商人であったりと、当時の面々も非常にキャラが立っていて面白い。あっという間の200頁、と油断した所に重たい一撃が読者を襲う。
この話を知った上で前巻までのマツリカとハルカゼの関係性を思い返すと、本当に感慨深いものがある。タイキ翁の怒りが災禍の種を焼き尽くし、次代への希望の灯火となる話だった。
"図書館の魔女 高い塔の童心"(高田大介 著)
a.co/8ldjPZe
あらましだけでも興奮させられた「起こらなかった第三次同盟市戦争」。その渦中の出来事を読むことかでき、とても嬉しい。
不憫な役どころと思われたマキヲが存外強火な商人であったりと、当時の面々も非常にキャラが立っていて面白い。あっという間の200頁、と油断した所に重たい一撃が読者を襲う。
この話を知った上で前巻までのマツリカとハルカゼの関係性を思い返すと、本当に感慨深いものがある。タイキ翁の怒りが災禍の種を焼き尽くし、次代への希望の灯火となる話だった。
"図書館の魔女 高い塔の童心"(高田大介 著)
a.co/8ldjPZe
副題からキリンに不穏な影が兆すのかと邪推していたが、文字通りの意味である意味安心。裏切りだらけの街の中、烏の賢さとそれを真に理解する人間の存在が"馬鹿をするのは人間様だけ"という皮肉を際立たせる。
一寸先は闇という緊迫感のある状況が続くのち、後半は腹筋が心配になるほど笑い上戸なハルカゼに癒やされる。
"図書館の魔女 烏の伝言 (講談社文庫)"(高田大介 著)
a.co/cYIplKE
副題からキリンに不穏な影が兆すのかと邪推していたが、文字通りの意味である意味安心。裏切りだらけの街の中、烏の賢さとそれを真に理解する人間の存在が"馬鹿をするのは人間様だけ"という皮肉を際立たせる。
一寸先は闇という緊迫感のある状況が続くのち、後半は腹筋が心配になるほど笑い上戸なハルカゼに癒やされる。
"図書館の魔女 烏の伝言 (講談社文庫)"(高田大介 著)
a.co/cYIplKE
圧倒的な語彙力、機知に富んだ詞藻、広範な知識に基づく世界の描き方。久々にファンタジー長編を読んだが、想像以上にのめり込んでしまう。
読んでいて"ここ面白い!"と思ったところ、大抵何がどう面白いか地の文で言語化されていて至れり尽くせり。"もっと読んでいたい!"という以外に感想を挟む余地が無い。
"図書館の魔女 (講談社文庫)"(高田大介 著)
a.co/3QlbhOf
圧倒的な語彙力、機知に富んだ詞藻、広範な知識に基づく世界の描き方。久々にファンタジー長編を読んだが、想像以上にのめり込んでしまう。
読んでいて"ここ面白い!"と思ったところ、大抵何がどう面白いか地の文で言語化されていて至れり尽くせり。"もっと読んでいたい!"という以外に感想を挟む余地が無い。
"図書館の魔女 (講談社文庫)"(高田大介 著)
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数多の痛みを肩代わりする痛妃と、それを分かてぬ絢爛師を描く斜線堂有紀の「痛妃婚姻譚」。
死を望む二人の少女と、二重の意味で死ぬことの出来ない呪いを描く空木春宵の「死にたがりの王子と人魚姫」。
強烈な二作が続け様に読者の心に爪痕を刻む恐るべき配置。途中でクオッカワラビーを画像検索することで、どうにか心の平静を取り戻す。ありがとう、クオッカワラビー。
"ギフト~異形コレクションLIII~ (光文社文庫)"(井上 雅彦 著)
a.co/bUcq1M7
数多の痛みを肩代わりする痛妃と、それを分かてぬ絢爛師を描く斜線堂有紀の「痛妃婚姻譚」。
死を望む二人の少女と、二重の意味で死ぬことの出来ない呪いを描く空木春宵の「死にたがりの王子と人魚姫」。
強烈な二作が続け様に読者の心に爪痕を刻む恐るべき配置。途中でクオッカワラビーを画像検索することで、どうにか心の平静を取り戻す。ありがとう、クオッカワラビー。
"ギフト~異形コレクションLIII~ (光文社文庫)"(井上 雅彦 著)
a.co/bUcq1M7
個人的に好きなのは、第一夜冒頭のように山に呼ばれる類いの話。個の集合とも、巨大な単一存在ともとれる何かに呼ばれるのは怖い。
最近、その先に誰も居ない扉の先からノックされた身としては、第二夜の工場の話も気になるところ。普段そんなことないのにね。
ホラーミステリ的で楽しいのは第三夜の三角屋敷。明確な人の意志が介在すると好みがわかれるが、これは好き。
"怪談徒然草"(加門 七海 著)
a.co/7MArU8G
個人的に好きなのは、第一夜冒頭のように山に呼ばれる類いの話。個の集合とも、巨大な単一存在ともとれる何かに呼ばれるのは怖い。
最近、その先に誰も居ない扉の先からノックされた身としては、第二夜の工場の話も気になるところ。普段そんなことないのにね。
ホラーミステリ的で楽しいのは第三夜の三角屋敷。明確な人の意志が介在すると好みがわかれるが、これは好き。
"怪談徒然草"(加門 七海 著)
a.co/7MArU8G