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2025年11月10日、RWEはイギリス沖の北海で建設している「Sofia Offshore Wind Farm」で設置を予定している風力タービン100基のうち62基の設置完了を発表。50基分に採用しているリサイクル可能なブレード150枚については設置が完了したという。
Sofia洋上風力で50基分150枚のリサイクル可能なブレード設置
Sofia洋上風力で50基分150枚のリサイクル可能なブレード設置 出典:RWE 2025年11月10日、RWEはイギリス沖の北海で建設している「Sofia Offshore Wind Farm」で設置を予定している風力タービン100基のうち62基の設置完了を発表。50基分に採用しているリサイクル可能なブレード150枚については設置が完了したという。 「Sofia Offshore Wind Farm」は、RWEによってイングランド ノース・イーストの海岸から195km沖で建設が進められており、Siemens Gamesa製の14MW風力タービン「SG 14-222 DD」100基と洋上変電所1基を設置する計画。総発電容量は1,400MW。2026年9月に運転開始予定。 リサイクル可能なブレード150枚は、イギリスのハル(Hull)にあるSiemens Gamesaのブレード製造施設で製造しており、英国の洋上風力発電所における大規模導入は初めてだという。リサイクル可能なブレードには独自の樹脂を使用しているため、運用寿命終了時に各ブレードの構成材料を容易に分離することができるというのが大きな特長。分離した材料は車両部品、自転車ヘルメット、スーツケースなどの製品に再利用することで、価値の高いリサイクルを可能する。 RWEはプレスリリースで、ドイツの「Kaskasi offshore wind farm」における世界初のリサイクル可能なブレード設置をベースに「Sofia Offshore Wind Farm」での50基分ブレード150枚の設置は持続可能なプロジェクトと真に循環型の低炭素経済の実現という明確なコミットメントを裏付けていると述べています。さらに、RWEはデンマーク沖合の「Thor Offshore Wind Farm」で一部の風力タービンにリサイクル可能なブレードを設置する予定。 2,600トン吊りSEP起重機船「Wind Peak」による風力タービン設置 出典:RWE 現時点で100基のうち62基の設置が完了している14MW風力タービン「SG 14-222 DD」。この風力タービン設置作業をおこなっているのは、Cadelerの2,600トン吊りSEP起重機船「Wind Peak」。 SEP起重機船「Wind Peak」の建造場所は、中国のCOSCO Shipping。2024年8月に引き渡しされた後、中国からオランダへ72日間かけて回航。「Sofia Offshore Wind Farm」で最初の風力タービン設置完了が発表されたのは、2025年3月27日。1度に自船甲板上へ14MW風力タービン部材6基分を積み込んで作業を進めています。 SEP起重機船「Wind Peak」の概要 SEP起重機船「Wind Peak」出典:Cadeler 船名 Wind Peak クレーン能力 2,600トン 揚程 180m(甲板上) 長さ 162m 幅 60m レグ長さ 119m 最大作業水深 70m レグ昇降速度 レグ:1.2m/分船体:0.8m/分 スラスター アジマス 4MW×4基格納式 2.2MW×2基
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November 14, 2025 at 1:01 AM
2025年11月7日、RWEは「Nordseecluster A」で風力タービン基礎となる全44基のモノパイル設置が完了したことを発表しました。
ドイツ沖の「Nordseecluster A」モノパイル44基設置完了
ドイツ沖の「Nordseecluster A」モノパイル44基設置完了 出典:RWE 2025年11月7日、RWEは「Nordseecluster A」で風力タービン基礎となる全44基のモノパイル設置が完了したことを発表しました。 「Nordseecluster offshore wind project」は、15MWの風力タービン44基で構成される660MWの「Nordseecluster A」および60基で構成される900MWの「Nordseecluster B」という2段階で建設が計画されている。モノパイル設置が完了した「Nordseecluster A」では、2026年初頭に約70kmのケーブル敷設作業がおこなわれ、2026年夏に風力タービン設置を開始する予定。 モノパイルは平均長さ約85m、1本当たりの重量は約1,500トン。モノパイル打設後に風力タービンのタワーと接続するTP(トランジションピース)設置が不要で、より迅速な設置とコスト削減が可能となるTPレスモノパイルという仕様。 SEP起重機船「Boreas」竣工後の初作業 モノパイル設置作業をおこなったのは、Van OordのSEP起重機船「Boreas」。 中国のYantai CIMC Rafflesで建造、2025年1月に引き渡しされ、2025年6月にオランダで命名式がおこなわれた後、竣工後の初作業として「Nordseecluster A」のモノパイル設置作業に従事。船体寸法は長さ175.1m、幅63m、深さ13.2m。メインクレーンの最大吊り上げ能力は3,200トン。 最初のモノパイル設置完了が発表されたのは2025年7月28日。「Nordseecluster A」の設置作業では、1度の航海で4本のモノパイルを自船に積載して輸送・設置をおこないました。 SEP起重機船「Boreas」 SEP起重機船「Boreas」出典:Van Oord 船名 Boreas 総トン数 47,617トン 載貨重量トン数 20,000トン クレーン能力 主:3,200トン
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November 13, 2025 at 1:01 AM
2025年11月10日、両備グループのRヨット株式会社(本社:東京都港区)は、日本初のヨットスタイル客船として2027年就航予定の新造クルーズ船の船名を「SEFU」に決定したと発表しました。
ポルトガルで建造中、両備グループのクルーズ船「SEFU」船名発表
ポルトガルで建造中、両備グループのクルーズ船「SEFU」船名発表 出典:Ryobi Group 2025年11月10日、両備グループのRヨット株式会社(本社:東京都港区)は、日本初のヨットスタイル客船として2027年就航予定の新造クルーズ船の船名を「SEFU」に決定したと発表しました。 2023年12月に両備ホールディングス株式会社(本社:岡山市北区)は、ポルトガルの造船所West Seaとクルーズ船建造契約を締結、2025年6月末にWest SeaのViana Shipyardで起工式(Keel Laying Ceremony)をおこない、ドック内での建造を開始。竣工予定は2027年。 クルーズ船「SEFU」は全長約110m~120m、総トン数 約9,000~10,000トン、客室数は約60室で乗客数は約120人。サイズ的に大型客船ではなく、ヨットスタイル客船と呼ばれる乗客100名~150名程度のスモールラグジュアリー船となっており、まるでメガヨットのオーナーになったかのような気分を味わえる贅沢な空間で最高のパーソナルサービスを提供。船尾には新造船で日本初となるマリーナを備え、マリンアクティビティや小型ボートでの離島上陸を楽しむなど、一味違ったクルーズライフが体験できるという。 Rヨット株式会社は、両備ホールディングス株式会社が新規クルーズ事業として2024年1月に設立したクルーズ船の運航会社。 クルーズ船「SEFU」建造タイムライン 2023年12月 建造契約締結 契約時の建造費用は約1億ユーロ、日本円で約160億円 2025年6月 起工式 ポルトガルの造船所West Sea 11月 クルーズ船の船名「SEFU」発表 2027年 竣工(予定) 船名 SEFU 総トン数 約9,000~10,000トン 長さ 約110~120m 幅 約19m 喫水 約4.7m 客室数 約60室(予定) 乗客数 約120人(ツイン利用時) 乗組員数 約100人 速力 約15ノット 「瀬戸内」「風」に由来する船名「SEFU」 発表されたクルーズ船の船名「SEFU」。“SE” は「瀬戸内」を、“FU” は「風」を表しているという。 スモールラグジュアリー船という船体サイズの特性を活かし、大型クルーズ船では寄港できない瀬戸内や南西諸島の島々を巡る船旅が魅力の1つとなっていることから「瀬戸内」に由来する船名が付けられたようです。 豊かさと変化をもたらす瀬戸内の風をまとい、“SEFU” は日本各地へ新たな物語を届ける。時に穏やかに寄り添い、時に人々の歩みを進めてきた「風」への想いが込められていると説明されています。 ファンネルマーク、ティザーサイト公開 クルーズ船「SEFU」のファンネルマーク出典:Ryobi Group クルーズ船の船名「SEFU」とともに発表されたのは、ファンネルマークおよびティザーサイトの公開。 ファンネルマークは、運航を担うRヨット株式会社のブランド「R YACHT(アール・ヨット)」のブランドロゴを採用。このマークは、ヨットスタイルの船体から着想を得た5本のラインをモチーフに、海と風の流れ、そして人と人とのつながりが波紋のように広がる様子を表現している。 11月10日にティザーサイトを公開。「SEFU」の世界観やコンセプトを映像とともに紹介。デザイナー、シェフ、キャプテンなど各分野のスペシャリストが語る想いを通じて、「SEFU」が目指すヨットスタイルのクルーズを感じることが出来るという。 ティザーサイトとは、商品やサービスのリリース前にユーザーの期待感を高める目的として、段階的に商品やサービスの情報を告知するホームページのこと。「ティザー」(teaser)は ”焦じらす人” という意味みたい。 リンク先 クルーズ船「SEFU」ティザーサイト: 【動画】2025年6月末に実施したクルーズ船「SEFU」起工式の様子
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November 12, 2025 at 1:01 AM
2025年11月5日、広東省深圳にある招商局重工有限公司(CMHI,China Merchants Heavy Industry)の孖洲島基地でAsso.subsea向けとなるケーブル敷設船「Althea」の鉄鋼切断式(Steel Cutting Ceremony)がおこなわれ建造が開始されました。
スパッド4基搭載、Asso.subseaのケーブル敷設船建造開始
スパッド4基搭載、Asso.subseaのケーブル敷設船建造開始 ケーブル敷設船「Althea」の鉄鋼切断式出典:Asso.subsea 2025年11月5日、広東省深圳にある招商局重工有限公司(CMHI,China Merchants Heavy Industry)の孖洲島基地でAsso.subsea向けとなるケーブル敷設船「Althea」の鉄鋼切断式(Steel Cutting Ceremony)がおこなわれ建造が開始されました。 ケーブル敷設船「Althea」の船体寸法は長さ175m、幅41.8m。12,000トンと4,000トンの容量を持つケーブルカルーセルを備えており、同時に3本のケーブル敷設が可能。ケーブル敷設船としては珍しく、4基のスパッドを搭載している。SEP船のように自船の船体を持ち上げることは出来ませんが、水深の浅い海域で船体位置を保持するために使用するという。 完成・引き渡しは2027年第2四半期の予定。 水深の浅い海域でも喫水4.5mで動作可能 大型ケーブル敷設船「Althea」の主な特長 容量12,000トンと4,000トンのケーブルカルーセル マルチセクション操作により同時に3本のケーブル敷設が可能 ケーブル積載量が最大容量の50%の状態でフルDP-2モードおよび喫水4.5mで動作可能 9つのスラスターによるDP2制御と水深の浅い場所で使用する4つのスパッドを搭載 IMO Tier III NOx排出基準に準拠するメタノール対応エンジン搭載 Asso.subseaが画期的な新型ケーブル敷設船と紹介する「Althea」には上記のような主な特長がある。 その中でも注目すべきは、水深の浅い海域での施工性能。最大容量の50%を超えるケーブル積載量でフルDP-2モードによりケーブル敷設が出来るという。船体の喫水は4.5mで従来の大型ケーブル敷設船だと施工が困難なエリアでも施工が可能。 一般的なケーブル敷設船で水深の浅い海域にケーブル敷設をおこなう場合はアンカーによる係留で位置を保持しますが、「Althea」には4基のスパッドでスピーディーに係留することで高いパフォーマンスを実現するという。 ケーブル敷設船「Althea」の概要 大型ケーブル敷設船「Althea」(完成イメージ)出典:Asso.subsea 船名 Althea 長さ 175m 幅 41.8m ケーブルカルーセル 12,000トン×1基4,000トン×1基 DPS DP-2 宿泊設備 120人 【動画】ケーブル敷設船「Althea」の紹介動画
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November 11, 2025 at 1:00 AM
青森港の油川地区で進められている国際物流ターミナル(-12m)整備事業。
洋上風力建設の拠点港湾として青森港油川地区で進む整備事業
洋上風力建設の拠点港湾として青森港油川地区で進む整備事業 青森港の油川地区で進められている国際物流ターミナル(-12m)整備事業。 青森港は、2024年4月に海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾(基地港湾)として指定されています。海洋再生可能エネルギーの導入促進を図るため、洋上風力発電設備の効率的な輸送・建設、重厚長大な風車部材の組立・積出等の機能を有した拠点港湾として、岸壁や背後用地の地耐力強化、航路・泊地の浚渫等の港湾施設の整備が進められている。 青森港の油川地区では2024年度から拠点港湾の整備に着手。既設護岸を撤去し、新たに延長230m、水深12mの地耐力強化岸壁新設に加えて、水深12mの航路・泊地浚渫などをおこなう。2025年10月11日に岸壁を新設する本格的な現地施工開始に合わせて着工式典を開催。事業期間は2024年度(令和6年度)~2027年度(令和9年度)、総事業費123億円。 2025年11月7日、国土交通省 東北地方整備局 青森港湾事務所は報道関係者向けに青森港事業説明会として、基地港湾整備の進捗状況について理解を深めてもらうべく施工状況を公開。現在、岸壁本体構造の工事を大型作業船2隻が同一区域でおこなっているという。説明会の案内に掲載されている画像には2隻の作業船が並んで鋼管矢板を打設する様子が映されています。 作業船2隻のうち、フライングで鋼管矢板を打設しているのは株式会社 細川産業(本社:青森県青森市)の250トン吊りクレーン船「てっかい丸」。もう1隻のリーダーを搭載した杭打ち船は、外観から推測するとシーテック株式会社(佐賀県)と信幸建設株式会社(本社:東京都千代田区)の共有船である「てんざん号」のように見えるけど確定情報ではありません。 青森港油川地区岸壁(-12m)本体外工事は2025年4月14日に入札がおこなわれ、東亜・大本特定建設工事共同企業体が25億9,500万円で落札。予定価格は28億1,533万円、調査基準価格は25億8,909.5万円。入札した5業者の金額はいずれも調査基準価格と予定価格の間に収まっており、最大差額で590万円という僅差。凄まじい見積り精度。 2027年度の完成予定を目指している。 出典:国土交通省東北地方整備局 青森港湾事務所 | 【プレスリリース】~報道関係者向け青森港事業説明会のご案内~ 基地港湾工事が本格化され、取材機会の情報提供 鋼管矢板打設の施工状況 東奥日報社がYouTubeに投稿した動画では、250トン吊りクレーン船「てっかい丸」による鋼管矢板打設の様子が紹介されています。 巨大なバイブロハンマーを使用した鋼管矢板の打設作業。鋼管矢板は直径1.2m、長さ25.5m~29.0m、接手はL-T型。見てて気持ちいいい程、瞬く間に鋼管矢板が下がっているので簡単な施工のように見える。しかし、その裏には正確な導材、クレーンオペレーターの技術や経験、立ちを誘導する測量、鋼管矢板の製品精度など職人技と呼ばれる技術に加えて、鋼管矢板の規格や施工場所の地盤に対する適正な施工機械の選定、ウォータージェット併用という施工方法などが合わさってスムーズな施工が実現しているものと思われます。 航跡波やちょっとした波でも足元が濡れてしまいそうな導材高さは気になりますけど、鋼管矢板の打ち止め高さから吊りピースの干渉が考えられるので仕方なさそう。でも、最終的な岸壁高さが少し低すぎるような気もするけど大丈夫でしょうか。 250トン吊りクレーン船「てっかい丸」 250トン吊りクレーン船「てっかい丸」出典:Hosokawa Sangyo Co., Ltd. 船名 てっかい丸 クレーン能力 250トン 長さ 56.9m 幅 22.0m 深さ 3.65m 杭打ち船「てんざん号」 杭打ち船「てんざん号」出典:SHINKOKENSETSU Co,.Ltd.
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November 10, 2025 at 1:01 AM
2025年10月29日、インドネシアのバタム市にあるPaxOcean Batamで五洋建設向けとなる自航式ケーブル敷設船(cable laying vessel)の鉄鋼切断式(steel cutting ceremony)がおこなわれ建造が開始されました。
五洋建設の10,000トンを積載するケーブル敷設船建造開始
五洋建設の10,000トンを積載するケーブル敷設船建造開始 出典:PaxOcean 2025年10月29日、インドネシアのバタム市にあるPaxOcean Batamで五洋建設向けとなる自航式ケーブル敷設船(cable laying vessel)の鉄鋼切断式(steel cutting ceremony)がおこなわれ建造が開始されました。 五洋建設は2025年11月6日にSeatriumで建造を開始した5,000トン吊り大型基礎施工船(HLV,Heavy Lift Vessel)と合わせて自航式ケーブル敷設船の建造開始を発表。ケーブル敷設船の設計や建造は計画通り順調に進捗しており、2028年2月に完成・引き渡し、2028年度上期に稼働開始を予定している。 2024年12月10日に発表された建造契約時の情報によると、船体の建造費は約310億円。トレンチャー及びワークROVの建造費用である約55億円を加えた合計は約365億円。船体については大型基礎施工船と同様に設立予定の子会社(保有比率50%)と芙蓉総合リース株式会社(50%)で共同保有、ケーブルトレンチャーおよびワークROVについては設立予定の子会社(65%)と株式会社小島組(35%)で共同保有し、ケーブル敷設船の運航についても株式会社小島組に運航管理を委託する予定。 5,000t×2基のケーブルタンクを搭載 自航式ケーブル敷設船の特長 5,000t×2基のケーブルタンクを搭載し、大型ウィンドファームに対応可能 着床式および浮体式の風車間ケーブル、揚陸ケーブルの敷設・埋設に対応可能 海底直流送電ケーブルの敷設・埋設に対応可能 最新型のトレンチャー、ワークROVを搭載し、効率の良いケーブル敷設・埋設を実現 自動船位保持装置(Class NK DPS2)(7基のスラスター、合計出力16,000kW以上)を搭載し、高い位置保持能力を有する CN対応として、バッテリー蓄電システムの搭載、メタノールレディー仕様 船体寸法などは明らかにされていませんが、ケーブル敷設船としての主要スペックとなるケーブルタンク容量は5,000トン×2基。着床式および浮体式のアレイ間ケーブル、揚陸ケーブルの敷設・埋設に対応しており、最新型のトレンチャー、ワークROVを搭載。 洋上で自船位置を保持するDPS(自動船位保持装置)階級は、日本海事協会(ClassNK)のDPS2。合計出力16,000kW以上というスラスター7基により高い位置保持能力を有する。 自航式ケーブル敷設船(CLV) 大型自航式ケーブル敷設船出典:PENTA-OCEAN CONSTRUCTION 船籍 日本 船級登録 ClassNK 電力ケーブルタンク容量 5,000トン×2 DPS DPS2 カーボンニュートラル対応 バッテリー蓄電システムメタノールレディー 基本設計 Salt Ship Design(ノルウェー) 船体建造 PaxOcean Group(シンガポール) トレンチャー(埋設機)ワークROV SMD(イギリス) 風車建設工事から電力ケーブル敷設工事へと事業を拡大するため、一般海域はもとより将来のEEZにおける洋上風力建設を見据えて、世界最大級かつ最新鋭の大型ケーブル敷設船(CLV)を建造。
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November 7, 2025 at 1:01 AM
江蘇大洋海洋装備が华夏金融租賃および德京集団向けに建造しているケーブル設置船「华夏德京108」(Hua Xia De Jing 108)の海上公試(SEA TRIAL)がおこなわれました。
積載能力15,000トンのケーブル設置船「华夏德京108」海上公試
積載能力15,000トンのケーブル設置船「华夏德京108」海上公試 出典:龙de船人 江蘇大洋海洋装備が华夏金融租賃および德京集団向けに建造しているケーブル設置船「华夏德京108」(Hua Xia De Jing 108)の海上公試(SEA TRIAL)がおこなわれました。 AIS情報によると、海上公試は2025年10月31日から11月4日にかけて実施。建造開始時点で完成予定は2025年6月、德京集団のウェブサイトに掲載されている情報では2025年8月完成予定となっており、建造スケジュールは少し遅れているようです。 ケーブル設置船「华夏德京108」の船体寸法は長さ171m、幅38m、深さ12.8m。船体中央部には同軸ダブルドラムシステムを採用したケーブルドラムがあり、ケーブル最大積載容量は15,000トン。単一ケーブルドラムとしては世界最大の積載容量になるという。この他に3,000トンの光ファイバーケーブルを積載することが出来る。DP2のダイナミックポジショニングシステム(DPS:自動船位保持装置)を搭載し、過酷な海況下でも正確な位置保持が可能。ケーブルトレンチャーやROVも搭載しており、それらを昇降する80トン吊りのAフレームクレーンが船尾に備えられている。 ケーブル設置船「华夏德京108」 出典:德京集团有限公司 船名 华夏德京108Hua Xia De Jing 108 ケーブル積載容量 15,000トン 長さ 171m 幅 38m 深さ 12.8m プロペラ アジマススラスター 3MW×3基サイドスラスター 2.8MW×2基
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November 6, 2025 at 1:01 AM
中国のDajin Heavy Industry(大金重工)は、スコットランド沖の「Inch Cape Offshore Wind Farm」向けとなるモノパイルの最終バッチ8基が蓬莱生産基地(Penglai facility)を出航したと発表しました。
大金重工が「Inch Cape」向けモノパイル全22基を出荷
大金重工が「Inch Cape」向けモノパイル全22基を出荷 出典:Dajin Heavy Industry 中国のDajin Heavy Industry(大金重工)は、スコットランド沖の「Inch Cape Offshore Wind Farm」向けとなるモノパイルの最終バッチ8基が蓬莱生産基地(Penglai facility)を出航したと発表しました。 「Inch Cape Offshore Wind Farm」は、スコットランドのアンガス海岸から15km沖合の北海にVestas製の15MW風力タービン72基を設置する計画で総発電容量は1.1GW。風力タービン基礎はモノパイル基礎54基、ジャケット基礎18基という2種類の基礎を採用している。 最終バッチのモノパイル8基を輸送するのは、公開された画像とAIS情報から推測すると、甲板輸送船「FAN ZHOU 8」(泛洲8)。AIS情報によると、2025年10月29日に山東省 煙台市 蓬萊区の蓬莱生産基地を出港。仕向先はスエズ運河となっており、11月24日に通過予定。 モノパイルは最大で長さ110m、重量2,700トン 甲板輸送船「FAN ZHOU 8」に積まれた最終バッチのモノパイル8基出典:Dajin Heavy Industry 「Inch Cape Offshore Wind Farm」で使用するモノパイルは最大で直径11.5m、長さ110m、重量2,700トン。モノパイルを運ぶ甲板輸送船「FAN ZHOU 8」は全長256m、幅51mで甲板スペースの大きさは長さ230m、幅51m。甲板スペースの余裕を見ると最終バッチの8本は最大長さのモノパイルでは無いのかもしれませんが、画像に映る人間の大きさと比較して、とんでもない大きさであることは一目瞭然。 甲板輸送船「FAN ZHOU 8」(泛洲8) 甲板輸送船「FAN ZHOU 8」(泛洲8)出典:江苏泛洲船务有限公司 江蘇泛洲船務有限公司(Jiangsu Fanzhou Shipping Co., Ltd.)が所有、運航する甲板輸送船「FAN ZHOU 8」(泛洲8)は、2024年12月に竣工。船体寸法は長さ256m、幅51m、深さ13m。貨物を積載する甲板スペースは、230m×51m、11,700m2あり、甲板強度は25トン/m2。
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November 5, 2025 at 1:00 AM
ポーランド沖に建設が進められている「Baltic Power offshore wind farm」で洋上変電所2基の設置作業がおこなわれました。
ポーランド沖「Baltic Power」で洋上変電所2基設置完了
ポーランド沖「Baltic Power」で洋上変電所2基設置完了 設置がおこなわれた2基の洋上変電所 (左)BLP EAST と(右)BLP WEST出典:Baltic Power ポーランド沖に建設が進められている「Baltic Power offshore wind farm」で洋上変電所2基の設置作業がおこなわれました。 「Baltic Power offshore wind farm」は、ポーランド初の洋上風力発電所としてORLENとNorthland Powerの合弁会社がポーランド沖23kmのバルト海で開発を進めており、Vestasの15MW風力タービン「V236-15.0MW」を76基設置する計画。約1.2GWの発電容量により、ポーランド国内の電力需要のうち約3%に相当する年間4TWhを発電し、年間約280万トンのCO2排出量を削減するという。運転開始は2026年の予定。 設置がおこなわれた洋上変電所は、CS WIND Offshore(契約当時はBladt Industries)、Semco Maritimeおよび複数のポーランド企業からなるコンソーシアムが建造契約を締結し、ポーランドのグディニャ(Gdynia)で建造後、デンマークのオールボー(Aalborg)へ運ばれ、最終艤装がおこなわれました。 洋上変電所トップサイドの寸法は20m×30m×40m、最終艤装後の重量は1基当たり2,500トン。モノパイル基礎を採用しており、トランジションピースを含むトップサイドの設置作業はベルギーのScaldis Salvage & Marine Contractors NVが所有する4,000トン吊り起重機船「Gulliver」で実施。 洋上変電所トップサイド設置作業をおこなう4,000トン吊り起重機船「Gulliver」出典:Baltic Power 4,000トン吊り起重機船「Gulliver」 重量1,200トンのMermaidトップサイド設置(2020年3月)
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November 4, 2025 at 1:00 AM
2025年11月3日、台湾の「Hai Long 2 Offshore Wind」で14MW風力タービンを設置した清水建設のSEP起重機船「BLUE WIND」が母港である室蘭港へ帰港しました。
台湾で14MW風力タービンを設置した「BLUE WIND」室蘭へ
台湾で14MW風力タービンを設置した「BLUE WIND」室蘭へ 2025年11月3日、台湾の「Hai Long 2 Offshore Wind」で14MW風力タービンを設置した清水建設のSEP起重機船「BLUE WIND」が母港である室蘭港へ帰港しました。 SEP起重機船「BLUE WIND」のAIS情報によると、台湾の台中港を出港したのは2025年10月8日。なぜか出港後に東へ向かい、西表島の北へ。すぐに西へ転じて福建省の漳州市に10月16日到着。このたび台湾のプロジェクトへ従事する前にも漳州市に寄港しており、風力タービン設置の施工で使用したタワー部材の架台やブレードラックの艤装解除だと思いますが、立ち寄った理由は不明。 その後、「BLUE WIND」は漳州市を10月25日に出発し、北海道の室蘭港へ。漳州市から室蘭港までの距離は約3,100km、約1,680海里。室蘭港への到着日である11月3日までの航行日数10日間で平均速力を計算すると7ノット。AISで確認できる速力では10ノット以上で航行している時もありました。 2025年3月の室蘭出港からおよそ7カ月という今回の台湾プロジェクトでの作業。14MW風力タービン設置を経験し、一回り成長したSEP起重機船「BLUE WIND」の乗組員の方には ”お疲れさまでした!おかえりなさい!” と言って労いたい気持ち。 「Hai Long 2」で14MW風力タービン37基を設置 出典:Hai Long Offshore Wind SEP起重機船「BLUE WIND」が風力タービン設置をおこなった「Hai Long Offshore Wind」(海龍洋上風力発電所)は台湾西部の彰化県沖で建設が進められています。Northland Power、三井物産、Gentariで構成されるHai Long Offshore Wind Projectが3つのフェーズに分けて開発を進めており、2A(300MW)、2B(232MW)、3(512MW)では、Siemens Gamesaの14MW風力タービン「SG 14-222 DD」73基と洋上変電所2基を設置する計画。 2025年の施工では2A、2Bの合わせて37基の風力タービン設置が完了。台湾海峡では海象の悪い冬季に洋上施工を進めることが難しいため、残る「Hai Long 3」の風力タービン36基の設置は2026年に完了する予定。2026年の設置作業に「BLUE WIND」が再び動員されるのかは不明。 着実に実績を積み重ねる「BLUE WIND」
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November 3, 2025 at 1:01 AM
「三峡陽江青洲五、七洋上風力プロジェクト」でアジア最大の12,000トン吊りクレーン船「振華30」(Zhen Hua 30)による重量10,200トンの洋上変電所ジャケット設置がおこなわれました。
「振華30」による重量10,200トンの洋上変電所ジャケット設置
「振華30」による重量10,200トンの洋上変電所ジャケット設置 半潜水式バージからジャケットを吊り上げるクレーン船「振華30」(重量:10,200トン)出典:船海装备网(SHIPOE.COM) 「三峡陽江青洲五、七洋上風力プロジェクト」でアジア最大の12,000トン吊りクレーン船「振華30」(Zhen Hua 30)による重量10,200トンの洋上変電所ジャケット設置がおこなわれました。 「三峡陽江青洲五、七洋上風力プロジェクト」(Three Gorges Yangjiang Qingzhou Ⅴ、VII)は、広東省 陽江市 陽西県 沙扒鎮から沖合74km、水深45~53mで12MWの風力タービン118基、13MWを23基、13.6MWを21基、そして浮体式の16MW風力タービン1基を設置する計画で総発電容量は2GW。2026年6月から順次運転を開始して、2026年12月にフル容量の運転開始を予定している。 ジャケット設置をおこなったクレーン船「振華30」の最大吊り上げ能力は船尾固定状態で12,000トン、旋回時の最大能力は7,000トン。ジャケットを吊り上げる画像を見ると、クレーンを船尾固定状態にしての作業に加えて、Aフレームから自船甲板へワイヤーが取り付けられているのが確認できます。同様の状態で作業することは以前にもありましたが、恐らくジャケット重量が10,200トンある上にサイズが大きいため、最大吊り能力のアウトリーチを長くするための手段だと思われます。 8本のジャケット基礎杭は1本当たり重量907トン 中国メディアで報じられている情報によると、巨大な洋上変電所ジャケットを固定する基礎杭は8本。そして、基礎杭は長さ115m、直径5m、重量907トン。とんでもない大きさ。 上海振華重工グループは、クレーン船「振華30」での施工にあたって設置プロセスを特別にカスタマイズし、基礎構造の大型化と施工に求められる高精度という2つの主要な課題を克服したという。クレーン船、半潜水式バージ、ジャケットの相対位置や重量、波浪による影響をリアルタイムに算出して動的安定性を確保。 トップサイドの重量は17,000トン 出典:龙de船人 このたび設置がおこなわれたジャケットに搭載する洋上変電所トップサイドの大きさは、長さ85.5m、幅82.5m、高さ44m、重量17,000トン。 さすがにアジア最大のクレーン船「振華30」でも17,000トンのトップサイド設置は不可能。ジャケット形状は中央にスペースを設けた構造となっていることから、輸送台船にトップサイドを搭載してフロートオーバーと呼ばれる方法で設置作業がおこなわれるものと思われます。
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October 31, 2025 at 1:01 AM
2025年10月29日、IX RenewablesはAsia Cement Corporationと台湾の浮体式洋上風力発電実証プロジェクト「Rui-Li 1(瑞立1)」に関する協力協定を締結したと発表。
台湾の「Rui-Li 1」でAsia Cementが協力協定締結
台湾の「Rui-Li 1」でAsia Cementが協力協定締結 出典:IX Renewables 2025年10月29日、IX RenewablesはAsia Cement Corporationと台湾の浮体式洋上風力発電実証プロジェクト「Rui-Li 1(瑞立1)」に関する協力協定を締結したと発表。 浮体式洋上風力実証プロジェクト「Rui-Li 1」は、台湾北西部に位置する新竹県沖の水深70m~95mという海域に15MWの浮体式風力タービン12基を設置する計画で総発電容量180MW。プロジェクトは、IX Renewablesが主導しており、国際パートナーとしてGF Corporation(株式会社GF)、Hexicon、SNOW BVが参画。GF Corporationは日本の企業。 IX Renewablesは発表記事の中で、Asia Cement Corporationがスポンサーとして参加したことは台湾の国内産業にとって意義深い一歩であり、浮体式風力発電開発における実用的かつ地域に根ざしたアプローチを促進するものだと述べています。 日本の企業 GF Corporation(株式会社GF)について 1974年に藤崎電機工業所を設立、2019年に藤崎電機株式会社と株式会社ガイアパワーが合併して社名を現在の株式会社GFに変更。太陽光発電、風力発電という再生可能エネルギー事業で豊富な経験を持ち、開発から設計、建設そしてO&M(運用・保守)まで全プロセスに一貫して関わることができるという。 2024年6月、GFはIX Renewablesと戦略的パートナーシップを締結。そして、台湾初浮体式洋上風力発電プロジェクト「Project Ketagalan Virtue」の実証プロジェクト「Rui-Li 1(瑞立1)」開発建設に向けて、共同で推進することに合意したことを発表。 台湾の実証プロジェクト「Rui-Li 1」参画は、GFにとって日本国外で初めての取り組み。プレスリリースでは参画の経緯として、自然エネルギーの普及により持続可能な社会を実現するという自社のミッションに合致したためだと述べています。 GFの自社ウェブサイト掲載情報によると、現在の藤崎 耕治 代表取締役は大学卒業後に大林組へ在籍していたという経歴があるそうです。そして、大林組在籍時にMITへ留学し、システムダイナミックスとスターマン博士に出会ったと書かれている。その出会いが地球環境について考える機会となり、土木技術者として自然と向き合い、地球温暖化への危機意識が高まったという。その後、1997年藤崎電機に入社。2011年GF(旧社名:ガイアパワー)を設立創業以来、環境問題解決に向けて、事業全般を牽引。
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October 30, 2025 at 1:00 AM
2025年10月24日、ScottishPower Renewablesはイギリス沖の北海で建設を進める「East Anglia Three offshore wind farm」で重量10,700トンという洋上変電所トップサイド設置を発表しました。
重量1万トン超「East Anglia THREE」洋上変電所設置
重量1万トン超「East Anglia THREE」洋上変電所設置 世界最大のクレーン船「Sleipnir」による「East Anglia Three」洋上変電所トップサイド設置(重量:10,700トン)出典:Scottish Power 2025年10月24日、ScottishPower Renewablesはイギリス沖の北海で建設を進める「East Anglia Three offshore wind farm」で重量10,700トンという洋上変電所トップサイド設置を発表しました。 洋上変電所トップサイドは7階建ての構造で、長さ約70メートル、幅34メートル、高さ48メートル、重量10,700トン。HVDC(High Voltage Direct Current:高圧直流送電)という送電を高電圧の「直流」でおこなうシステムを採用しており、特長として送電ロスが少なく、長距離での大容量送電に適している。ルーマニアのDamen Shipyards Mangaliaで建造され、最終組立はノルウェーのStordでおこなわれました。 「East Anglia Three offshore wind farm」は、イングランド東部のサフォーク(Suffolk)にあるグレート・ヤーマス(Great Yarmouth)から東へ69kmの北海に建設が進められており、Siemens Gamesaの14MW超の風力タービン95基で構成され、総発電容量は1.4GW。2026年末に稼働開始予定。 巨大な洋上変電所トップサイドは、Heerema Marine Contractorsが所有する世界最大の20,000トン吊りクレーン船「Sleipnir」で設置。 世界最大の20,000トン吊りクレーン船「Sleipnir」 出典:ScottishPower Renewables 「Sleipnir」は、オランダのHeerema Marine Contractorsが所有する世界最大の吊り上げ能力を持つクレーン船。10,000トン吊りのクレーン2基を搭載し、タンデムリフトにより最大20,000トンの吊り上げ能力を発揮する。 「Sleipnir」という船名の由来は、北欧神話に登場する神獣の一つで主神オーディンが騎乗する8本脚の軍馬の名前。巨大な船体を支え、バラストタンクなどが含まれる高さ23.75mの8本の柱。この部分の外観と主神オーディンが騎乗する8本脚の軍馬が似ているというのが「Sleipnir」という船名の由来。 船名Vessel name Sleipnir 吊上げ能力Lifting capacity 10,000トン吊×2基タンデム 20,000トン吊 長さlength 220m 幅width 102m 喫水Draft Range 12m~32m 建造年Year of construction 2019年 所有会社Owner company Heerema Marine Contractors 「Sleipnir」の概要 East Anglia Three offshore wind farm 名称 East Anglia Three offshore wind farm 設置位置 イギリス グレート・ヤーマスから東へ69km 水深 40m 発電容量 1,400MW 基礎構造 着床式 タービンメーカー Siemens Gamesa 風力タービン 14MW以上 設置基数 95基 運転開始 2026年 事業者 ScottishPower Renewables その他 洋上変電所1基 【動画】「Sleipnir」による「East Anglia Three」洋上変電所トップサイド設置
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October 29, 2025 at 1:00 AM
2025年10月22日、SeatriumはMaersk Offshore Windから建造中の風力設置船(WIV,Wind Installation Vessel)に関する仲裁申立書(Notice of Arbitration)を受領したと発表しました。
SeatriumがMaerskの風力設置船について仲裁申立書受領
SeatriumがMaerskの風力設置船について仲裁申立書受領 2025年10月22日、SeatriumはMaersk Offshore Windから建造中の風力設置船(WIV,Wind Installation Vessel)に関する仲裁申立書(Notice of Arbitration)を受領したと発表しました。 建造契約がおこなわれたのは、およそ3年半前の2022年3月23日。当時、Sembcorp Marineのグループ子会社であるSembcorp Marine Rigs & Floaters(現Seatrium Energy International)が契約締結し、契約総額は約4億7,500万米ドル、契約締結当時の為替相場で日本円に換算すると約546億円(1ドル=115円として換算)。 SeatriumがMaersk Offshore Wind向けに建造している風力設置船は、Equinorがアメリカで進める洋上風力発電所「Empire Wind 1」に配備予定となっており、Seatrium Energy Internationalは10月10日に契約解除通知を受領していました。 Seatrium Energy Internationalは、10月12日に契約解除通知の拒否と不当解除について買主に対するすべての権利を留保する旨を回答。そして、2025年10月20日、契約に従って建造中の風力設置船を2026年1月30日までに引き渡すことを買主に通知。その翌日にあたる10月21日に仲裁申立書を受領。 仲裁申立書には、契約当事者間で紛争が生じており、当該紛争はLondon Maritime Arbitrators Association(ロンドン海事仲裁人協会)の現行規定に基づきロンドンでの仲裁に付託されるべきであるという主張が記載されていたという。さらに、申し立てられた紛争、買主の請求および買主が求めている救済措置(金銭的またはその他の救済措置)に関する詳細については記載が無かったことを明らかにしている。 Seatriumは発表情報の中で、Seatrium Energy Internationalは法的助言を受けており、自社の立場を積極的に主張し、買主が提起する可能性のあるあらゆる請求を防ぐとしていますが、状況の進展によっては最終的に財務へ大きな影響が出ることを懸念している。重要な進展があれば随時発表するとした上で、最終的な結果については確実な見通しが立った時点で市場ガイダンスを提供すると述べています。
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October 28, 2025 at 1:00 AM
2025年10月13日、男鹿おが・潟上かたがみ・秋田 Offshore Green Energy合同会社は鹿島建設と秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖における洋上風力発電事業で風車基礎の製造・調達・輸送・据付工事に関する契約を締結したと発表しました。
鹿島建設が秋田沖の洋上風力プロジェクトでモノパイルの工事契約締結
鹿島建設が秋田沖の洋上風力プロジェクトでモノパイルの工事契約締結 2025年10月13日、男鹿おが・潟上かたがみ・秋田 Offshore Green Energy合同会社は鹿島建設と秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖における洋上風力発電事業で風車基礎の製造・調達・輸送・据付工事に関する契約を締結したと発表しました。 「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業」は、秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖の一般海域にVestas製の15MW風力タービン「V236-15MW」21基を設置する計画で、総発電出力は315MW。2028年6月30日に運転開始予定。 男鹿・潟上・秋田 Offshore Green Energy コンソーシアムは掲載記事の中で今回の契約に関して、事業の中核を担う風車基礎の建設に関するものであり、プロジェクトの本格的な施工段階への移行を示す重要なマイルストーンとなるとした上で、鹿島建設が有する高い技術力と豊富な工事実績を活かし、安全性と品質の確保はもとより、環境負荷の低減や地域との共生にも十分に配慮しながら工事を進めていくと述べています。 一方で鹿島建設は、風車基礎の設計に関する先行業務を契約のうえ実施してきた経緯に触れ、風車基礎の建設に関する契約締結により、引き続き事業の中核をなす風車基礎の建設に取り組むとしている。これまで、沖合空港や洋上石油備蓄基地等、数多くの海洋工事を手掛けてきており、国内初の商用洋上風力発電事業である秋田港・能代港洋上風力発電事業の建設工事を担ったほか、陸上風力発電所の建設工事では30年を超える実績を有している。今後、積み重ねてきた実績と豊富な経験を活かし、地域や地元企業とも連携して、本事業の円滑な推進に協力していくとともに、我が国で本格化していく洋上風力発電の導入に対する取組みを通じて、地域の持続的な活性化とカーボンニュートラル社会の実現に積極的に貢献していくと述べています。 風車基礎にはモノパイルを採用 「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業」で設置する風力タービン基礎は、着床式でモノパイルを採用している。 日本国内で運転を開始している商用規模の洋上風力発電所のうち、モノパイルを採用しているのは秋田港・能代港洋上風力発電所と入善洋上風力発電所のみ。まだ全体の件数自体が少ない状態ですが、日本の洋上風力発電所で着床式の風力タービン基礎として採用されているのは、現段階でモノパイル式とジャケット式が半々といったところ。 モノパイルに比べてジャケット基礎杭は形状が小さいため、国内の既存作業船でも施工可能なクレーン船は何隻かいると思いますけど、モノパイルとなると重量的に取り扱える作業船は少ない。風力タービン設置を計画しているエリアの水深は20m前後であまり深くはないとはいえ、ローター直径236mの15MW風力タービンを支えるモノパイル重量は1,000トンを超える規模であると思われる。 公表されている洋上工事のスケジュールで基礎設置作業の開始時期は2027年4月。五洋建設が建造を開始した5,000トン吊りクレーン搭載の大型基礎施工船は2028年5月の完成・引き渡し予定であるため、「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業」の基礎施工には間に合わない。 横倒しの状態で輸送されるモノパイルを設置場所で建て起こす設備を搭載していれば、「BLUE WIND」(2,500トン吊り)や「CP-16001」(1,600トン吊り)、日本船籍化予定の「Sea Challenger」(1,600トン吊りへアップグレード中)でも施工はできそう。 秋田港・能代港洋上風力発電所での施工では、4,100トン吊り起重機船「海翔」を使用して港内の岸壁でモノパイルを建て起こした後、吊り運搬して打設をおこなうSEP起重機船「Seajacks Zaratan」(現在は Wind Zaratan)へモノパイルを引き渡すといった方法を採用。 施工をおこなう作業船の選定やどのような施工方法で作業が進められていくのかといった部分も含めて今後のプロジェクト進捗に注目。 秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業 「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業」の事業者は、経済産業省及び国土交通省が実施した洋上風力公募、ラウンド2で2023年12月に男鹿・潟上・秋田 Offshore Green Energy コンソーシアムが選定され、2024年2月に男⿅・潟上・秋⽥Offshore Green Energy合同会社を設立。構成企業は、JERA Nex bp Japan合同会社、電源開発株式会社、東北電力株式会社、伊藤忠商事株式会社。 工事内容 開始時期 基礎設置 2027年4月 海底ケーブル敷設 2027年5月 風力タービン設置 2027年7月 公表されている洋上工事のスケジュール 「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業」の概要 設置位置:秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖 発電容量:315MW 風力タービン:Vestas V236-15MW、21基 風車基礎:着床式 運転開始予定:2028年6月30日
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October 27, 2025 at 1:01 AM
2025年10月21日、明陽智能(MingYang Smart Energy)は単一ユニット発電容量として世界最大となる50MWの超大型浮体式風力タービンを正式発表しました。
明陽智能が50MW超大型浮体式風力タービンを正式発表
明陽智能が50MW超大型浮体式風力タービンを正式発表 出典:Mingyang Smart Energy 2025年10月21日、明陽智能(MingYang Smart Energy)は単一ユニット発電容量として世界最大となる50MWの超大型浮体式風力タービンを正式発表しました。 革新的なYシリーズプラットフォーム構造(Y-series platform architecture)であるOceanXプラットフォームを採用。25NWの風力タービン2基をV字型のタワー構造で連結し、1台の機械を構成する「デュアルローター」(dual-rotor)構成。 水深40メートル以上の水深に対応する浮体式基礎に設置された超大型浮体式風力タービンは、実証済みの台風耐性を備え、深海風力資源を活用する全く新しいソリューションを提供するという。 次世代の中速コンパクトドライブ(MCD)製品グループも発表 出典:Mingyang Smart Energy 明陽智能は、次世代MCD(medium-speed compact drive:中速コンパクトドライブ)の製品グループも発表。自社ウェブサイトの掲載記事では、セミダイレクトドライブ技術の世界的リーダーであると自負した上で、風力発電を「より信頼性が高く、より効率的で、より送電網に優しく、より経済的で、よりインテリジェントな」時代へ導くと述べている。 次世代MCDの特長 信頼性の向上:フレキシブルピンの負荷均等化、統合集中潤滑システム、そして階層型協調スマート制御を備えたマルチソース融合モデリングにより、主要部品の負荷を軽減し、タービン寿命を延長、過酷な条件下でも安定した運転を実現 効率の向上:中速コンパクトドライブトレインの高効率DNAを継承し、高性能ブレードと高度な制御アルゴリズムを組み合わせることで、エネルギー出力を大幅に向上 送電網への適合性の向上:強力な送電網形成能力により、多様なネットワーク環境や送電方式に対応、長距離深海電力供給を可能にし、風力発電所の安定性を維持 経済性の向上:高度に統合された設計により、部品点数を削減、ナセル長を短縮、主要部品の故障率を低減することでライフサイクル全体にわたる均等化発電原価(LCOE)を削減 インテリジェント性の向上:物理学と AI を組み合わせたスマート風力発電所プラットフォームを搭載したこのシステムは、事前に障害を予測し、動作をホログラフィックに感知し、問題が発生する前に対処します。 MCD技術は、ゴビ砂漠の巨大基地から低・中風速の内陸地域や高地まで、陸上および洋上におけるあらゆる製品範囲をカバーしており、陸上および海上における最も複雑な条件を効率的に克服。ブラックスタート機能とグリッドフォーミング機能は、DRUベースのHVDC送電をサポートし、洋上変換所のコストを大幅に削減するとともに、送電信頼性を向上させ、過酷なプラント条件下でも柔軟なエネルギー調整を可能に。これは、沿岸から遠く離れた場所における送電網に最適であり、大規模な海洋エネルギー開発を強固に支えると述べています。
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October 27, 2025 at 1:01 AM
Jan De Nulは、中国の招商局重工(CMHI)海門基地(Haimen shipyard)で建造しているケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」の進水を発表しました。
世界最大のケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」進水
世界最大のケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」進水 進水したケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」出典:Jan De Nul Jan De Nulは、中国の招商局重工(CMHI)海門基地(Haimen shipyard)で建造しているケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」の進水を発表しました。 全長215mの巨大な船体には、最大28,000トンのケーブルを積むことができるという。甲板上に2つと甲板下に1つ、合計3つのケーブルカルーセルに加えて光ファイバー用の大きなホールドが装備されており、最大4本のケーブルを同時に敷設可能。船尾にはシュートとケーブル敷設ホイールが搭載され、最大150トンのケーブル張力を処理するテンショナーと組み合わせることで、シュートを使用すると水深が浅い海域のケーブル敷設が可能、そしてケーブル敷設ホイールを使用すると水深が深い海域での設置が効率的になり、最大で水深3,000mという深海にケーブル敷設ができる設計になっている。 ディーゼル微粒子フィルターと窒素酸化物(NOx)低減システムを組み合わせた高度なデュアル排気フィルターシステムを搭載しており、バイオ燃料とグリーンメタノールで稼働するエンジンと組み合わせることでCO₂排出量を削減し、NOx排出量の大幅削減と合わせて厳しいEURO VI排出ガス規制も満足する超低排出船(ULEv:Ultra-Low Emission vessel)となっている。さらに、2.5MWhのバッテリーによりピークカット、負荷平準化、瞬時運転予備力、エンジン負荷の最適化を実現。 ケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」は、2026年後半に引き渡し予定。 引き渡し後の稼働予定として、TenneTの2GWプログラムに動員されることが明らかにされている。700kmを超える4本のエクスポートケーブルを同時に施工することが可能で、総延長は2,800km超えるという。 船名 Fleeming Jenkin ケーブル積載量 28,000トン 長さ 215m DPS DP2 完成予定 2026年 ケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」 ケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」完成イメージ出典:Jan De Nul 船名「Fleeming Jenkin」はイギリスの電気技術者に由来 新造するケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」は、イギリスの電気技術者フリーミング・ジェンキン(Henry Charles Fleeming Jenkin)に由来しているそうです。海底ケーブル敷設の技術開発をおこない、先駆者として知られていることから名付けられたという。 フリーミング・ジェンキン(Fleeming Jenkin)出典:Wikipedia | Robert Louis Stevenson , パブリック・ドメイン, リンクによる Jan De Nulの掲載記事 (翻訳)この船の名前は、イギリス生まれでエディンバラ大学リージアス工学教授のヘンリー・チャールズ・フリーミング・ジェンキン(1833-1885)にちなんで名付けられました。 電気およびケーブルのエンジニアとして、ジェンキンはオフショア ケーブル敷設の積極的な先駆者でした。 ※リージアス(Regius)教授とは…イギリス学界独特の制度で君主からのパトロネージ(賛助)、もしくは、任命を受けて就任する教授 2024年5月には同型船「William Thomson」の建造契約締結 2024年5月17日、Jan De Nulは2023年9月に中国の招商局重工有限公司(CMHI)と建造契約を締結した超大型ケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」と同型船の「William Thomson」発注を明らかにしています。 【動画】ケーブル敷設船「Fleeming Jenkin」の進水 ケーブル敷設船としては世界最大という「Fleeming Jenkin」進水の様子。 船首の船橋部分を映す場面では、とんでもない大きさの船体であることがよく分かります。東洋建設がルーマニアのVARDで建造しているケーブル敷設船と比較すると、船体長さは1.4倍以上、ケーブル積載量は3倍以上という巨大さ。
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October 24, 2025 at 1:01 AM
2025年10月13日、中国のDajin Heavy Industry(大金重工)は大型甲板輸送船(建造番号:DJ11)の起工式をおこないました。
大金重工が大型甲板輸送船を起工、2026年第2四半期進水予定
大金重工が大型甲板輸送船を起工、2026年第2四半期進水予定 大型甲板輸送船(建造番号:DJ11)の起工式出典:龙de船人 2025年10月13日、中国のDajin Heavy Industry(大金重工)は大型甲板輸送船(建造番号:DJ11)の起工式をおこないました。 起工式をおこなった大型甲板輸送船は大金重工が独自に開発・建造しており、長さ239.8m、幅51m、貨物エリア11,300m2。貨物積載量、荷役方式、輸送効率において大きな利点を備え、浮体式基礎や石油・ガスモジュールなどの超大型海洋設備の輸送に適しているという。 2026年第2四半期に進水予定。 2週間で3つのマイルストーンを達成 出典:Dajin Heavy Industry 大金重工の掲載情報【2025年10月17日掲載】 值得关注的是,在两周时间内,盘锦大金先后实现“一船开工、一船铺底、一船下水”的重大节点三连突破,三大项目齐头并进、多点开花,创下船厂同期节点达成新纪录。 (特筆すべきは、2週間という短期間で、盤錦大金が「1隻の建造開始、1隻の起工、1隻の進水」という3つの節目を連続して達成したことです。これら3つの主要プロジェクトは同時進行し、大きな進展を遂げ、同時期に同造船所が達成したマイルストーンの新記録を樹立しました。) 出典: 2025年10月17日に大金重工は大型甲板輸送船(建造番号:DJ11)の起工式を発表した記事の中で、2週間のうちに3つのマイルストーンを達成したと述べています。 3つのマイルストーンとは、着工(建造開始)、起工、進水を指しており、進水に関しては起工式の3日前にあたる10月10日に4万トンの大型甲板輸送船「KING ONE」の進水が発表されています。 着工(建造開始)に関しては発表されていないようですが、大金重工は将来的にシリーズ船でトン数の異なる超大型甲板輸送船10~20隻の独自輸送艦隊形成を明らかにしており、現在は2~4隻の甲板輸送船を開始する第1段階ということなので、3隻の輸送船を同時進行で建造中のようです。 出典:Dajin Heavy Industry
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October 23, 2025 at 1:00 AM
2025年10月17日、日本風力発電協会(JWPA)は台湾洋上風力産業協会(TOWIA)と洋上風力発電分野における協力およびアジア地域での産業発展を目的とした覚書(MOU)を締結したと発表しました。
JWPAと台湾洋上風力産業協会が連携強化に向けてMOU締結
JWPAと台湾洋上風力産業協会が連携強化に向けてMOU締結 出典:Japan Wind Power Association 2025年10月17日、日本風力発電協会(JWPA:Japan Wind Power Association)は台湾洋上風力産業協会(Taiwan Offshore Wind Industry Association:TOWIA)と洋上風力発電分野における協力およびアジア地域での産業発展を目的とした覚書(Memorandum of Understanding:MOU)を締結したと発表しました。 2025年10月15日~17日に秋田市で開催していた「Global Offshore Wind Summit-Japan2025」において、MOU締結がおこなわれたのは10月16日。 JWPAは、TOWIAとのMOU締結の目的として、日本と台湾の洋上風力市場において導入促進、技術革新、サプライチェーン強化を推進するため、両団体が協力関係を深める枠組みを定め、今後、アジア全体の洋上風力産業の持続的な発展と国際競争力の向上に寄与することを目指すと述べている。 締結されたMOUは、2027年12月31日まで有効で双方から特段の申し出がない限り、2年ごとに自動的に延長されるという。 MOU締結により取り組みを進める項目 洋上風力発電の技術開発と市場拡大に向けたビジネス機会の創出とサプライチェーン連携の促進 洋上風力発電分野における情報・知識・経験の定期的な共有 セミナー、ワークショップ、視察、ネットワーキングイベントなどの共同開催 アジア地域における産業リーダーシップの強化および持続可能な市場形成の推進 両団体の代表によるコメント TOWIAとのMOU締結について、JWPAの発表には両団体の代表によるコメントが掲載されています。 JWPAの秋吉代表理事のコメントは、「日本と台湾は、アジアの洋上風力市場において重要な役割を担っています。今回の覚書締結を通じて、お互いの知見や強みを生かし、地域全体の脱炭素化と産業発展に一層貢献してまいります」。TOWIAのViola Lin会長は、「本パートナーシップは、台湾と日本だけでなく、アジア全体の洋上風力産業の発展に向けた大きな一歩です。両協会の協力が、産業競争力の向上とクリーンエネルギー社会の実現につながることを期待しています」とコメントしている。
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October 22, 2025 at 1:01 AM
2025年9月29日、日本郵船(NYK Line)は洋上風力向けの国産CTV(Crew Transfer Vessel:作業員輸送船)を男鹿・潟上・秋田 Offshore Green Energy合同会社へ長期定期傭船する契約を締結したと発表。
NYKが秋田沖の洋上風力プロジェクトで国産CTVの長期傭船契約締結
NYKが秋田沖の洋上風力プロジェクトで国産CTVの長期傭船契約締結 2025年9月29日、日本郵船(NYK Line)は洋上風力向けの国産CTV(Crew Transfer Vessel:作業員輸送船)を男鹿・潟上・秋田 Offshore Green Energy合同会社へ長期定期傭船する契約を締結したと発表。 男鹿おが・潟上かたがみ・秋田 Offshore Green Energy合同会社は、再エネ海域利⽤法に基づく国内最初の洋上風力発電事業として秋⽥県男⿅市、潟上市及び秋⽥市沖にVestas製の15MW風力タービン「V236-15MW」21基、総出力315MWのプロジェクトを進めており、構成企業はJERA Nex bp Japan、電源開発、東北電力、伊藤忠商事の4社。 建造する国産CTVは、日本郵船が過半数株式を取得して連結子会社化したNorthern Offshore Groupの子会社にあたるNorthern Offshore Servicesが欧州域内で運航している船型を基に国内での建造を可能にするため改良を加えた船型。日本郵船は、岩手県釜石市にある小鯖船舶工業と2024年1月に建造契約を締結しており、2025年後半から26年にかけて竣工する予定。 CTVの管理は、日本郵船と秋田曳船で設立したジャパンオフショアサポート(本社:秋田県秋田市)がおこなう予定。日本郵船はプレスリリースの中で、秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業へのCTV提供を通じ、国内の電力の安定供給に貢献するとともに、重点事業として洋上風力関連事業への取り組みを強化・推進すると述べている。 長さ 約28m 幅 約9m 総トン数 約145トン 乗客定員 12人 建造予定の作業員輸送船(イメージ)出典:NYK Line 秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業 「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業」の事業者は、経済産業省及び国土交通省が実施した洋上風力公募、ラウンド2で2023年12月に男鹿・潟上・秋田 Offshore Green Energy コンソーシアムが選定され、2024年2月に男⿅・潟上・秋⽥Offshore Green Energy合同会社を設立。構成企業は、JERA Nex bp Japan合同会社、電源開発株式会社、東北電力株式会社、伊藤忠商事株式会社。 秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖の一般海域にVestas製の15MW風力タービン「V236-15MW」21基を設置する計画で、総発電出力は315MW。2028年6月30日に運転開始予定。 工事内容 開始時期 基礎設置 2027年4月 海底ケーブル敷設 2027年5月 風力タービン設置 2027年7月 公表されている洋上工事のスケジュール 「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖洋上風力発電事業」の概要 設置位置:秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖 発電容量:315MW 風力タービン:Vestas V236-15MW、21基 風車基礎:着床式 運転開始予定:2028年6月30日
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October 21, 2025 at 1:01 AM
2025年10月15日、Inch Cape Offshore Limitedはスコットランド沖の「Inch Cape Offshore Wind Farm」向けとなる最初のモノパイル8基がエディンバラのリース(Leith)港に到着したことを発表しました。
「Inch Cape」向けXXLモノパイル、スコットランド到着
「Inch Cape」向けXXLモノパイル、スコットランド到着 出典:Inch Cape Offshore Limited 2025年10月15日、Inch Cape Offshore Limitedはスコットランド沖の「Inch Cape Offshore Wind Farm」向けとなる最初のモノパイル8基がエディンバラのリース(Leith)港に到着したことを発表しました。 「Inch Cape Offshore Wind Farm」は、スコットランドのアンガス海岸から15km沖合の北海にVestas製の15MW風力タービン72基を設置する計画で総発電容量は1.1GW。2種類の風力タービン基礎を採用していて、モノパイル基礎54基、ジャケット基礎18基。モノパイルの製造は、大金重工が24基、CNOOD Wechong Heavy Industries(CWHI)が30基を担当。ジャケット基礎18基の製造は、COOEC Fluor Heavy Industries(CFHI)。 「Inch Cape Offshore Wind Farm」でのモノパイル設置作業は、2025年内に始まる予定。作業をおこなうのは、Jan De Nulの5,000トン吊りクレーン船「Les Alizés」。 初回到着分のモノパイルはCWHIでの製造 出典:Inch Cape Offshore Limited 「Inch Cape Offshore Wind Farm」で使用するモノパイルは、大金重工とCWHIの2社がそれぞれ製造しており、最初に到着したモノパイル8基はCWHIでの製造分。 中国南部の広西チワン族自治区にあるCWHIの欽州ヤード(Qinzhou Yard)で製造後、半潜水式運搬船
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October 20, 2025 at 1:01 AM
SEP起重機船として日本国内最大の2,500トン吊りクレーンを搭載する清水建設の「BLUE WIND」が明石海峡大橋を通過するという興味深い作業に密着した動画がYouTubeに投稿されました。
明石海峡大橋をくぐるSEP起重機船「BLUE WIND」密着動画
明石海峡大橋をくぐるSEP起重機船「BLUE WIND」密着動画 SEP起重機船として日本国内最大の2,500トン吊りクレーンを搭載する清水建設の「BLUE WIND」が明石海峡大橋を通過するという興味深い作業に密着した動画がYouTubeに投稿されました。 船舶の運航・保守管理業務をおこなう共栄マリン株式会社は、自社の公式YouTubeチャンネル「Kちゃんねる」でSEP起重機船「BLUE WIND」に密着した動画を2025年10月18日に投稿。この動画は「BLUE WIND」完全密着ドキュメンタリーの後編として投稿されており、兵庫県相生にあるドックを出て北海道の室蘭港へ回航する一連の作業に密着しています。前編では相生のドック出港から相生沖の停泊場所移動までを投稿。そして、後編では明石海峡大橋の通過を含む、相生沖の停泊場所から室蘭港への入港までという構成になっている。 人知を超える絶大な能力を持つSEP起重機船「BLUE WIND」ですが、船を動かしているのは私たちと同じ人間だということをあらためて教えてくれる素晴らしい動画。中でもインタビューに応じる場面で何度も登場する船長は、分かり易く説明してくれる所や落ち着いた所作・雰囲気から非常に魅力的な人柄が伝わってきます。 長さ90mのレグを海中に少し下げた状態で明石海峡大橋を通過 「Hai Long Offshore Wind」に最初の風力タービンを設置したSEP起重機船「BLUE WIND」出典:Hai Long Offshore Wind(Photo credit: Shimizu Corporation) SEP起重機船「BLUE WIND」の明石海峡大橋通過で大きな障害となるのは、長さ90mのレグ。 SEP船、SEP起重機船、SEP型多目的起重機船などいろいろ呼び方はありますが、国外ではWind Turbine Installation Vessel(WTIV:風力タービン設置船)と呼ばれており、その名称からも分かるようにSEP起重機船は風力タービン設置を目的として建造されている。繊細なクレーン作業が要求される洋上風力タービン設置作業では、波浪による船体動揺を無くすためにレグと呼ばれる4本の脚を海底に突き刺して船体をジャッキアップした状態で作業するという他のクレーン船と異なる大きな特徴をもつ。 「BLUE WIND」に搭載されている水深45mという海域で船体をジャッキアップして作業が可能なレグの長さは90m。現場での施工では大きな武器となるレグですが、橋の通過では一転して障害となる。 YouTubeに投稿された動画の前編で明石海峡通峡に向けた最終ミーティングの様子が映されており、「BLUE WIND」が安全に橋を通過できる高さがキープされているのは、明石海峡大橋の中央から淡路島側へ551.6mという幅であると説明されています。想定しているルートの桁下高さは約81mで、「BLUE WIND」の上部と桁下とのクリアランスは7~8mになるという計画。 動画内で説明されている数値から「BLUE WIND」が明石海峡大橋を通過する時にどれくらいレグを下げていたのか計算してみることに。日本海事協会(ClassNK)に登録されている「BLUE WIND」のSummer Draught(夏期満載喫水)は6.54m。バラスト量は不明なので、満船喫水に近い状態だったと想定して計算。 水面上のレグ高さ:81m - 8m = 73m 水面下のレグ長さ:90m - 73m = 17m 船底から飛び出ているレグ長さ:17m - 6.54m = 10.46m 計算すると、レグを約10m下げているという結果。明石海峡付近の水深は50m以上あるようなので、水深は問題ありませんが、下げたレグが抵抗となって速力はかなり落ちてしまうようです。 明石海峡大橋を通過する時の映像を見ると、レグよりもメインクレーンのAフレームの方が少し高いように見えました。計画通りにレグを下げた上でAフレーム上にも監視員を配置、万全の態勢で臨んでも通過する瞬間はドキドキ。船長は過去に「BLUE WIND」で明石海峡大橋を3度通過しているそうですが、何度やってもドキドキすると語っていました。 【動画】世界最大級のSEP船「BLUE WIND」完全密着ドキュメンタリー
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October 20, 2025 at 1:01 AM
2025年10月15日、中国の山東省 煙台市にあるCIMC Raffles Offshoreで建造していたDEMEのSEP起重機船「Norse Wind」が引き渡されました。
3,200トン吊りSEP起重機船「Norse Wind」引き渡し
3,200トン吊りSEP起重機船「Norse Wind」引き渡し 2025年10月15日、中国の山東省 煙台市にあるCIMC Raffles Offshoreで建造していたDEMEのSEP起重機船「Norse Wind」が引き渡されました。 SEP起重機船「Norse Wind」は、ジャッキアップ時の最大作業水深70mで3,200トン吊りのクレーンを搭載。ローター直径300mを超える風力タービン設置と最大3,000トンのXXLモノパイル設置に対応しているという。 「Norse Wind」の建造は、DEMEが今年4月に買収したノルウェーのHavframによって2023年に開始。その後、船体進水、クレーン搭載、ジャッキアップ試験など順調に建造が進み、建造期間はおよそ2年。 DEMEのプレスリリースによると、「Norse Wind」はすでに複数の大規模洋上風力発電プロジェクトの契約を獲得しており、2030年まで予定が入っているという。長期に渡り契約獲得していることについて、世界最大級の風力発電所建設におけるDEMEの主導的役割を裏付けるものだと述べている。欧州の洋上風力発電プロジェクトを皮切りに2026年上半期の稼働開始が予定されている。 プレスリリースで初稼働のプロジェクト名は記載されていませんでしたが、ドイツ沖の「Nordseecluster offshore wind project」が最初のプロジェクトになる模様。「Nordseecluster offshore wind project」は、Nordseecluster A(660MW)と Nordseecluster B(900MW)の2段階で建設が計画されており、Vestas の風力タービン「V236-15.0 MW」を合計104基設置する計画。RWEとNorges Bank Investment Managementの合弁会社が事業者となり開発を進めていて、Nordseecluster A は2027年、Nordseecluster B は2029年に運転開始予定。風力タービン基礎の輸送・設置については、Van OordのSEP起重機船「Boreas」が配備される予定で、「Norse Wind」は15MWの風力タービン輸送・設置をおこなう予定。 SEP起重機船「Norse Wind」の建造タイムライン 2023年9月 着工(鉄鋼切断式) 2024年2月 起工(キール敷設式) 2025年2月 船体進水
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October 17, 2025 at 1:01 AM
2025年10月11日、上海振华重工(ZPMC)がドバイに本拠を置くDrydocks World向けに建造している5,000トン吊り起重機船の船体進水がおこなわれました。
Drydocks Worldの5,000トン吊り起重機船 進水
Drydocks Worldの5,000トン吊り起重機船 進水 2025年10月11日、上海振华重工(ZPMC)がドバイに本拠を置くDrydocks World向けに建造している5,000トン吊り起重機船の船体進水がおこなわれました。 船体寸法は長さ138.5m、幅52m、計画喫水5.8m、最大吊り上げ能力5,000トン。ジブ長さは160mあり、メインフックでの揚程は水面上120m、フライングジブ先端にある補助フックは600トン吊りで揚程180m。 5,000トンの吊り上げ能力を持つ大型起重機船の建造によって重量物運搬能力を高め、風力発電関連の洋上プラットフォームや浮体式生産貯蔵積出設備(FPSO)船体上部、橋梁建設など、高まる大規模プロジェクトの需要対応が期待されている。 建造契約締結時の完成・引き渡し予定は、2026年第2四半期。 進水した船体には起重機船としての主要設備はまだ搭載されておらず、大きな台船といった感じ。今後進められる長さ160mのジブを搭載する作業には注目してます。 Drydocks Worldの5,000トン吊り起重機船 建造タイムライン 2024年9月 建造契約締結 10月 建造着工 Steel Cutting Ceremony(鉄鋼切断式) 2025年3月 起工式 Keel Laying Ceremony(キール敷設式) 9月 主船体ブロック接続完了 10月 進水 2026年第2四半期 完成・引き渡し(予定) 5,000トン吊り起重機船の概要 船名 未定 クレーン能力 主:5,000トン補助:600トン 揚程 主:120m補助:180m 長さ 138.5m 幅 52m 設計喫水 5.8m 定員 58人 5,000トン吊り起重機船の完成イメージ出典:Drydocks World
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October 17, 2025 at 1:01 AM
Seatriumは、五洋建設向けとなる5,000トン吊り大型基礎施工船(HLV,Heavy Lift Vessel)の建造開始を発表しました。
五洋建設の5,000トン吊り大型基礎施工船 建造開始
五洋建設の5,000トン吊り大型基礎施工船 建造開始 2カ所で実施された鉄鋼切断式(左)中国の江蘇省南通市 と (右)フィリピンのスービック出典:Seatrium Seatriumは、五洋建設向けとなる5,000トン吊り大型基礎施工船(HLV,Heavy Lift Vessel)の建造開始を発表しました。 SeatriumのLinkedIn投稿によると、建造着工を意味する鉄鋼切断式(Steel Cutting Ceremony)は2カ所で実施。2025年9月29日に中国の江蘇省南通市、10月1日にフィリピンのスービック(Subic)で実施され、2025年1月27日の建造契約発表から246日後に建造を開始したと発表しています。 建造費は1,200億円。五洋建設が設立予定の子会社(50%)と芙蓉ふよう総合リース株式会社(50%)で建造費を負担し、共同保有する予定。2024年12月にシンガポールのPaxOcean Groupと建造契約を締結したケーブル敷設船(建造費310億円、2028年2月完成予定)についても同様に芙蓉総合リース株式会社と共同保有することが明らかにされている。 完成・引き渡し予定は2028年5月。2028年秋からの稼働を予定。 船体設計はUlstein、ユニークな「ULSTEIN U-STERN」搭載 5,000トン吊り自航式大型基礎施工船出典:PENTA-OCEAN CONSTRUCTION 五洋建設向けとなる5,000トン吊り大型基礎施工船の船体設計を手掛けるのはUlstein。「ULSTEIN HX118」を基にカスタマイズされ、Huismanの5,000トン吊りメインクレーンに加えて、船首形状は「X-BOW」、そして船尾側には「ULSTEIN U-STERN」を搭載。 「ULSTEIN U-STERN」は2023年4月に発表され、洋上風力タービンの大型化に伴い、サイズアップしていくモノパイル基礎の設置という重大な課題に対する解決策として開発。巨大なモノパイルの輸送・建て起こし・設置という一連の動作を安全でスマートに施工できる船舶設計ソリューションとして発表。大きな特長は、船体中心線に沿ってモノパイルを縦方向に収納し、建て起こしが出来るという構造。この構造により、長尺のモノパイルを甲板に積載しても船体側面への張り出しが無く、設置作業中に船体が波に正対できるため、船体の動揺と燃料消費を最小限に抑えることができるという。 大型基礎施工船(HLV)の概要 船籍 日本 船級登録 ClassNK クレーン能力 5,000トン 長さ 215m 幅 56m DPS DPS2 カーボンニュートラル対応 バッテリー蓄電システムメタノールレディー 基本設計 Ulstein(オランダ) 船体建造 Seatrium(シンガポール) メインクレーン
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October 16, 2025 at 1:01 AM