両親は妹にだけ手をかけ姉には疎かであり、姉は人恋しさのあまり妹を憎んだ。自学に励んだが、秀才は天才に勝てなかった。
厳しい教育と束縛を受けた妹は、勉強だけでなく友人と遊ぶ時間や十分に睡眠がとれる姉を羨んだ。羨み、嫉み、親が居ては一生そうなれないことに気がついた。
両親は妹にだけ手をかけ姉には疎かであり、姉は人恋しさのあまり妹を憎んだ。自学に励んだが、秀才は天才に勝てなかった。
厳しい教育と束縛を受けた妹は、勉強だけでなく友人と遊ぶ時間や十分に睡眠がとれる姉を羨んだ。羨み、嫉み、親が居ては一生そうなれないことに気がついた。
昨日の深夜、そのきょうだいが隣の自室でなにやらガタガタギイギイうるさくしており、寝付けなかったので文句を言いに行ったところ、首を吊ったきょうだいと目が合った。
きょうだいはまだ意識があり、暴れながらこちらを腫れた目で見ていた。不自然な顔色だった。
私がなにも動かないのを見て、きょうだいは安心したように目尻を引き攣らせた。
私はそのまま自室に戻り、お気に入りのCDをかけて眠った。ウトウトする頃には軋む音は聞こえなくなっており、今朝は母の金切り声で起床した。
昨日の深夜、そのきょうだいが隣の自室でなにやらガタガタギイギイうるさくしており、寝付けなかったので文句を言いに行ったところ、首を吊ったきょうだいと目が合った。
きょうだいはまだ意識があり、暴れながらこちらを腫れた目で見ていた。不自然な顔色だった。
私がなにも動かないのを見て、きょうだいは安心したように目尻を引き攣らせた。
私はそのまま自室に戻り、お気に入りのCDをかけて眠った。ウトウトする頃には軋む音は聞こえなくなっており、今朝は母の金切り声で起床した。
今日ついに返事もせず、ニヤーッと笑って走り逃げていった。ダーシカ通りへ行ったのを見たが、結局見失ってしまった。もし私が裸足で外にいるのを見かけたら始末して欲しい。礼をしたいので写真を送ってくれ。よろしく。
今日ついに返事もせず、ニヤーッと笑って走り逃げていった。ダーシカ通りへ行ったのを見たが、結局見失ってしまった。もし私が裸足で外にいるのを見かけたら始末して欲しい。礼をしたいので写真を送ってくれ。よろしく。
兄様におかれましては、つつがなくお過ごしのことと存じます。お正月にはお顔を見せてくださいませ。お母様も寂しがっておいでです。
早速ながら、先の手紙のお返事も貰わぬうちに次を書いているのは理由があってのことです。
もう何年も昔のことですが、春先に川の上の方にて一緒に遊んだのを覚えておられますでしょうか。白い木花の咲くのが変なほど早く、早々に散っている頃でした。……
兄様におかれましては、つつがなくお過ごしのことと存じます。お正月にはお顔を見せてくださいませ。お母様も寂しがっておいでです。
早速ながら、先の手紙のお返事も貰わぬうちに次を書いているのは理由があってのことです。
もう何年も昔のことですが、春先に川の上の方にて一緒に遊んだのを覚えておられますでしょうか。白い木花の咲くのが変なほど早く、早々に散っている頃でした。……
「すみません、とよさんはわたしの曾祖母の名前……ですね……」
「とよ……は?お前は……」
「姫丸です」
「ひめまる……!?」
「貴方は……とよさんの……元、カレ……?」
「……付き合ってはいなかった。が、共に幸せを祈り手を繋いだのだ……」
「なるほど…………ッスー…」
((気まず………………))
「すみません、とよさんはわたしの曾祖母の名前……ですね……」
「とよ……は?お前は……」
「姫丸です」
「ひめまる……!?」
「貴方は……とよさんの……元、カレ……?」
「……付き合ってはいなかった。が、共に幸せを祈り手を繋いだのだ……」
「なるほど…………ッスー…」
((気まず………………))