シン・TOMITA
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元書店員。元九州の本屋さん 。小説好き。特に新刊読了を主に投稿してます。直木賞は長年のファン。X歴は15年くらいです。いや、もっとか
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奥田英朗「普天を我が手に 第二部」講談社読了。国が戦争をしていたって、青春はあるのだ。数少ない昭和元年生まれの四人の運命が交差する。太平洋戦争が勃発。それぞれが耐えながらも生き抜く。新しい夜明けの前に向かい、戦争の嵐を浴びながら。まだまだ知らない戦争がある。未来は若者が握っている。第三部へ続く。発売予定日2025年12月17日。感動のクライマックスへ
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芦沢央「おまえレベルの話はしていない」河出書房新社読了。読みながら気持ちが大きくなる。乱暴な言葉使いさえ普通になる。それは非日常だから。小学生の頃からライバルの芝と大嶋。道標で棋士と弁護士に分かれた。夢が叶えたものの低迷、方や夢破れ弁護士に。二つの短編小説が同時交差。結末が青春だ✨
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朝井リョウ「イン・ザ・メガ・チャーチ」日本経済新聞出版読了。レコード会社勤務の慶彦(47)はアイドルグループ運営することになり一変する。推しに出会いのめり込む者、のめり込んでいた者。三人三様の物語に衝撃が走る。新しい現代ならではの小説に戸惑いながら完走した。人は踊らされているのか?
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櫻田智也「失われた貌」新潮社読了。顔のない遺体が谷の下でみつかった。早朝にスマホが鳴る。コーヒーと胃薬を常飲する刑事の日野は現場に向かう。仕事も家族も不器用な男。だがパズルのピースを保存記憶するように捜査する。このミステリー警察小説はマニアにはたまらないだろう。結末は呟いては❌️
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丸山正樹「青い鳥、飛んだ」角川春樹事務所読了。たかが万引きと世間は思っている。コンビニ店主の克己は子供の頃から「不正」が大嫌いだった。泳がして数多く捕まえた。今日も確保…もみあい万引き犯を死亡させ、克己や家族をドン底へと。歯車が狂い始め、万引き犯も同様。それが交差、されど万引き?
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佐々木愛「じゃないほうの歌いかた」文藝春秋読了。歌に関する五つの短編。冒頭のカラオケのイメージ映像に出ていそうな女と言われたことが、二度あるがインパクトある。これで興味が増して、この小説の勝ちが決定した。やはり一発目の短編だけありいい。ひさびさに青春というか、安心感がある物語✨
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小宮山花「私、山小屋はじめます」山と渓谷社読了。南アルプスにある光小屋の管理人となった著者。百名山最後の一座を光岳にしようとしてくれた方に「私たちになにができるだろう」くす玉でお祝い🎊女性ならではの発想でいい。宿泊客にできることを日々考えてる。前向きな悪戦苦闘が楽しく綴られついる🧗
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桂望実「腕が鳴る」祥伝社読了。物語は5人の物があふれ困ってプロにお願いする短編集。そこに登場する整理収納アドバイザーの真穂。簡単には処分出来ないのはそれぞれ人生があるから。難題ほど燃えるし依頼者に寄り添う対応。そこまでどうしてする?真穂の波乱万丈人生が、そして宝塚がいい仕事をする✨
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小野寺史宜「あなたが僕の父」双葉社読了。電話での会話で不安な点があり久々に館山の実家に帰る。後ろのバンパーが凹んでいた。母が亡くなり一人暮らしの父とは会話がずっとない。暫く滞在して確信。認知症かも?仕事は東京だがテレワークで側にいることに。父の老いを、今と過去を重ね現実に向き合う。
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岩井圭也「追憶の鑑定人」角川書店読了。土門誠は、民間の天才科学鑑定人である。元科捜研トップの鑑定技術力。無表情で気難しいがむずかしいほど燃える。要は興味を引くかどうかだ。そして事件を解決する。そんな難題短編が四つ。物語には助手の柊子がいい仕事をする。この無口な無愛想な男が嘘を暴く。
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真藤順丈「#英雄の輪」講談社読了。琉球のなんもかもが奪われ戦争は終わった。しかし人々の戦いは終わらない。宝島に続く物語が始まる。叫びや想いが伝わる。最終章あのヤマコが帰ってきた。復帰後6年も経った1978年7月30日に車は左に変わる。結末は映画のように終わるのさ。戦果アギヤーの六つの宝
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藤岡陽子「春の星を一緒に」小学館読了。星の数はこの病棟で生き抜いた日々。亡き父のよく口にした「奈緒、お前はよく頑張ってる」これはシングルマザーと息子と医師が緩和ケア病棟を舞台にした医療小説です。最後、不覚にも涙😿結末におまけで涙😿帯に夏川草介氏のお墨付きの言葉。タイトルの意味とは?
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下村敦史「暴走正義」幻冬舎読了。正義シリーズ。犯罪には色々ある。正義には法がちらちらする。今を表すのはSNSが絡んでくること。六つの短編が共通するのは正義。そして肩こりかというくらい凝っている。各章読了後、意味を考える。この表現テクニックが憎い。それを今回もたっぷりと味わったのだ。
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江上剛「信念の経営者・小原鐵五郎」PHP研究所読了。終戦は近い。強い信用組合こそが、戦後の復興の要であり庶民の助け合いの組織なのだ。昭和20年8月10日15の組合が合併成立。これは信用金庫の神様と言われた男の物語である。鐵五郎は性善説で人を信じた。想いは伝わる。そして序章と終章が素敵だ✨
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読了後、余韻を味わず物語の続きを想像した。がんステージIVと起業と動画と多重下請けの構造を重ねるなんて想定外。ゆえに夢中で読み進めた。新しい発見をした。今の日本は生きづらい。色々なことで絶望的な方も多い。もしかしたら一瞬でも脱出できるかもしれない。そんなことが頭に過ぎりました🌟🌟🌟
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社名はサバイバーズ、仲間がいるから複数形。コタローたちは少数精鋭だ。立ち止まることは出来ない。この世から多重下請けをなくすという壮大な夢実現に向け邁進する。目指すは動画制作の仕組み化でシステム開発には金がかかる。我々には金はない。壁から壁への綱渡りが続く。相変わらず金はないが前へ前へ進む。谷あり山あり落とし穴あり時々ご褒美✨
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岩井圭也「サバイブ!」祥伝社読了。「本当にがんなんですか」白衣を着た禿頭の医師は「がんですね」おれはいったい、なんのために生まれたのだろう?大学四年生の虎太郎は悪性リンパ腫のステージIVの治療を開始。奇跡は起こせる。しかし治療は想像をはるかに超えた過酷さだった。そして生きるため起業をした。
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はらだみずき「されどめぐる季節のなかで」新潮社読了。「やがて訪れる春のために」続編。オープンガーデン&カフェそらまめをひとり営む真芽。ある日店先のプランターが無くなり白いレジ袋があった。中にはゴミが。集客の壁だけでなく人間関係やらトラブルが発生しまくる。仲間たちとの交流で成長物語
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門井慶喜「天下の値段」文藝春秋読了。13歳の新之助(徳川吉宗)は和歌山城中、二ノ丸御殿の一室でごろごろしていた。何も期待されてない四男坊は本丸に呼び出された。「悪だくみ疑惑?」天下の台所大坂へ視察に。これが後々活きる。先々の米価を扱う先物取引。大坂商人は手強い。どうする将軍吉宗?今の時代と似ている。庶民を置いてきぼりではなかろうか。吉宗の顔が米大臣に見えてきた。日本人の命ともいえる米を先物取引で転がすとは?歴史は繰り返すんだ。時を超えた米騒動小説は実におもしろい。タイトルが絶妙だ。日本の命運は米だ。うまい米を庶民価格で思う存分食べたい。
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この事件は特別なのだ。特に四人は解決をけして諦めることなどできない。事件から五十年、昭和が始まって百年。四人の警察官は時代を超えてチームとして捜査を繋ぐ。バトルを託された28歳の刑事の藤森菜摘。二人の刑事の捜査ノートは計七センチの厚みがある。江戸川乱歩賞受賞作家の渾身の警察小説✨
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伏尾美紀「百年の時効」幻冬舎読了。佃島一家四人殺傷事件は五十年前起きた。警視庁会報誌の訃報欄で元相棒の名をみたことから物語は始まる。この未解決事件の捜査を継承するなら今度こそ彼の期待を裏切ることはできない。覚悟が必要だった。四人の警察官が3つの時代で繋ぐ。真犯人逮捕は叶えられるか?
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長岡弘樹「新・教場2」小学館読了。警察学校の教官、風間公親は問いかけた「きみはしつけという漢字を書けるか」四十人の学生は半年間学ぶ。今回も脱落者が多い。迷いがあれば去れ。さらに風間公親の鋭さ・怖さ・愛情を存分に味わうことが出来た。人気シリーズ最新作。風間公親は立ち止まることはない。
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楡周平「飛博」祥伝社読了。違法賭博用のレース鳩と出版界とどう関係あるのか?関東有数のテキ屋の父親が亡くなり男が息子の安治を訪ねてきた「相続対策はどうなさるつもりですか」俺には金も社会的地位もない。築六十年のボロ家だけ。鳩レースで父の過去や力を知る。とんでもない世界に足を入れた。もう後戻りは出来ない。国際賭博小説
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頭の中で「しなければ」がこだまする。だが、もう遅い。幸せという絶頂から地獄の底へ。このギャップを短編小説で見事に表現している。明日はあなたがニュースに載る可能性はある。この設定や発想はシリーズ化してもおもしろい。今日も平和な一日だ。そしてどこかで事件は起きる。5話の犯罪物語です✨
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辻堂ゆめ「今日未明」徳間書店読了。新聞の片隅に載る小さな事件記事。その一つ一つの物語。たった何行かの記事から、ここまで広げるのか。物語の始まりは、今どきならばどこにでもありそうだ。ある時をきっかけにニュース、事件になる。そう、魔が差したんだ。もちろん小説だからどんでん返しはある✨