ロ
@h111low333.bsky.social
アルゴルはそう言うとポットを手にとりそっと目を閉じる
「こうやって、ポットで踊る茶葉をイメージしてください」
そっと目を開けてカップに紅茶を注ぐ
「次はお砂糖です、幸せであたたかい気持ちで優しくカップに入れてください」
サラサラと、溶けていく砂糖を愛おしむようにカップへ入れ
静かに混ぜるとヴェーロールムに手渡す
「優しくて甘いおまじないです、このお茶が素敵な時間を彩りますように」
--小さじ一杯の魔法 Fin
「こうやって、ポットで踊る茶葉をイメージしてください」
そっと目を開けてカップに紅茶を注ぐ
「次はお砂糖です、幸せであたたかい気持ちで優しくカップに入れてください」
サラサラと、溶けていく砂糖を愛おしむようにカップへ入れ
静かに混ぜるとヴェーロールムに手渡す
「優しくて甘いおまじないです、このお茶が素敵な時間を彩りますように」
--小さじ一杯の魔法 Fin
November 2, 2025 at 7:23 PM
アルゴルはそう言うとポットを手にとりそっと目を閉じる
「こうやって、ポットで踊る茶葉をイメージしてください」
そっと目を開けてカップに紅茶を注ぐ
「次はお砂糖です、幸せであたたかい気持ちで優しくカップに入れてください」
サラサラと、溶けていく砂糖を愛おしむようにカップへ入れ
静かに混ぜるとヴェーロールムに手渡す
「優しくて甘いおまじないです、このお茶が素敵な時間を彩りますように」
--小さじ一杯の魔法 Fin
「こうやって、ポットで踊る茶葉をイメージしてください」
そっと目を開けてカップに紅茶を注ぐ
「次はお砂糖です、幸せであたたかい気持ちで優しくカップに入れてください」
サラサラと、溶けていく砂糖を愛おしむようにカップへ入れ
静かに混ぜるとヴェーロールムに手渡す
「優しくて甘いおまじないです、このお茶が素敵な時間を彩りますように」
--小さじ一杯の魔法 Fin
「今日は特別な日なので、ヴェーロールムさんにひとつ魔法をプレゼントしたいんです、いいですか?」
アルゲニブは目配せをして、ヴェーロールムを頷かせる。
「……わかりました、今日は特別ですからね」
「ふふ、ありがとうございます」
「良かったね、受け取ってもらえるみたいだよ」
ヴェーロールムはアルゲニブに目をやると、また満足気な表情を浮かべている。
「祖母からの受け売りなんです、あたたかい魔法なので今日にぴったりですよ」
アルゲニブは目配せをして、ヴェーロールムを頷かせる。
「……わかりました、今日は特別ですからね」
「ふふ、ありがとうございます」
「良かったね、受け取ってもらえるみたいだよ」
ヴェーロールムはアルゲニブに目をやると、また満足気な表情を浮かべている。
「祖母からの受け売りなんです、あたたかい魔法なので今日にぴったりですよ」
November 2, 2025 at 7:22 PM
「今日は特別な日なので、ヴェーロールムさんにひとつ魔法をプレゼントしたいんです、いいですか?」
アルゲニブは目配せをして、ヴェーロールムを頷かせる。
「……わかりました、今日は特別ですからね」
「ふふ、ありがとうございます」
「良かったね、受け取ってもらえるみたいだよ」
ヴェーロールムはアルゲニブに目をやると、また満足気な表情を浮かべている。
「祖母からの受け売りなんです、あたたかい魔法なので今日にぴったりですよ」
アルゲニブは目配せをして、ヴェーロールムを頷かせる。
「……わかりました、今日は特別ですからね」
「ふふ、ありがとうございます」
「良かったね、受け取ってもらえるみたいだよ」
ヴェーロールムはアルゲニブに目をやると、また満足気な表情を浮かべている。
「祖母からの受け売りなんです、あたたかい魔法なので今日にぴったりですよ」
いつもの子気味良い軽口にアルゴルは笑みを浮かべ、アルゲニブもつられるようにして微笑む。
「魔導書以外の書物も好きなんです、知らない事がまだまだ沢山で」
「デルタもたくさんいるから挨拶にも行かないとね」
「三階にもデルタはいるでしょう」
「三階のデルタは三階のデルタだからね」
他愛もない会話をするうち、程よく時間が過ぎていく。
「今日もおふたりは仲良しですね、お話も楽しいですけどもうすぐお茶の用意ができますよ」
ヴェーロールムは少し言葉に詰まった様子だが、アルゲニブは満足そうな表情を浮かべる。
「魔導書以外の書物も好きなんです、知らない事がまだまだ沢山で」
「デルタもたくさんいるから挨拶にも行かないとね」
「三階にもデルタはいるでしょう」
「三階のデルタは三階のデルタだからね」
他愛もない会話をするうち、程よく時間が過ぎていく。
「今日もおふたりは仲良しですね、お話も楽しいですけどもうすぐお茶の用意ができますよ」
ヴェーロールムは少し言葉に詰まった様子だが、アルゲニブは満足そうな表情を浮かべる。
November 2, 2025 at 7:22 PM
いつもの子気味良い軽口にアルゴルは笑みを浮かべ、アルゲニブもつられるようにして微笑む。
「魔導書以外の書物も好きなんです、知らない事がまだまだ沢山で」
「デルタもたくさんいるから挨拶にも行かないとね」
「三階にもデルタはいるでしょう」
「三階のデルタは三階のデルタだからね」
他愛もない会話をするうち、程よく時間が過ぎていく。
「今日もおふたりは仲良しですね、お話も楽しいですけどもうすぐお茶の用意ができますよ」
ヴェーロールムは少し言葉に詰まった様子だが、アルゲニブは満足そうな表情を浮かべる。
「魔導書以外の書物も好きなんです、知らない事がまだまだ沢山で」
「デルタもたくさんいるから挨拶にも行かないとね」
「三階にもデルタはいるでしょう」
「三階のデルタは三階のデルタだからね」
他愛もない会話をするうち、程よく時間が過ぎていく。
「今日もおふたりは仲良しですね、お話も楽しいですけどもうすぐお茶の用意ができますよ」
ヴェーロールムは少し言葉に詰まった様子だが、アルゲニブは満足そうな表情を浮かべる。
--そして現在
《禁書エリアのさらに奥》
「おふたりとも、ありがとうございます」
ヴェーロールムは手元のカップと菓子を綺麗に並べ、また視線をふたりの元へ戻す。
「ヴェーロールムさんも、ご一緒してくださってありがとうございます」
「アルゴルは嬉しそうだね」
「普段は中々ご一緒できませんから。こうしてお茶ができるのがとても嬉しいんです」
この時間を愛おしむようにアルゴルは話す。
「エリアが違いますからね、と言ってもあなた方はこちらにもいらっしゃいますが」
「図書館司書だからね」
「下に魔導書はありませんが」
《禁書エリアのさらに奥》
「おふたりとも、ありがとうございます」
ヴェーロールムは手元のカップと菓子を綺麗に並べ、また視線をふたりの元へ戻す。
「ヴェーロールムさんも、ご一緒してくださってありがとうございます」
「アルゴルは嬉しそうだね」
「普段は中々ご一緒できませんから。こうしてお茶ができるのがとても嬉しいんです」
この時間を愛おしむようにアルゴルは話す。
「エリアが違いますからね、と言ってもあなた方はこちらにもいらっしゃいますが」
「図書館司書だからね」
「下に魔導書はありませんが」
November 2, 2025 at 7:21 PM
--そして現在
《禁書エリアのさらに奥》
「おふたりとも、ありがとうございます」
ヴェーロールムは手元のカップと菓子を綺麗に並べ、また視線をふたりの元へ戻す。
「ヴェーロールムさんも、ご一緒してくださってありがとうございます」
「アルゴルは嬉しそうだね」
「普段は中々ご一緒できませんから。こうしてお茶ができるのがとても嬉しいんです」
この時間を愛おしむようにアルゴルは話す。
「エリアが違いますからね、と言ってもあなた方はこちらにもいらっしゃいますが」
「図書館司書だからね」
「下に魔導書はありませんが」
《禁書エリアのさらに奥》
「おふたりとも、ありがとうございます」
ヴェーロールムは手元のカップと菓子を綺麗に並べ、また視線をふたりの元へ戻す。
「ヴェーロールムさんも、ご一緒してくださってありがとうございます」
「アルゴルは嬉しそうだね」
「普段は中々ご一緒できませんから。こうしてお茶ができるのがとても嬉しいんです」
この時間を愛おしむようにアルゴルは話す。
「エリアが違いますからね、と言ってもあなた方はこちらにもいらっしゃいますが」
「図書館司書だからね」
「下に魔導書はありませんが」
「ヴェーロールムさんもいらっしゃるんですね、こんにちは」
「こんにちは、アルゴルさん。危ないですから館内で走らないように」
「すみません、つい駆け足になっちゃいました。アルゲニブさん、どうかされましたか?」
「今からお茶会をしようか、今日は素敵なお客さんもいるからね。きっと楽しい時間になる」
アルゴルは期待を顔に浮かべ、捲っていた袖を下ろす。
「わぁ、きっと素敵な時間になりますね」
「それじゃあ、移動しようか」
「ええ、時間は有限ですから」
「こんにちは、アルゴルさん。危ないですから館内で走らないように」
「すみません、つい駆け足になっちゃいました。アルゲニブさん、どうかされましたか?」
「今からお茶会をしようか、今日は素敵なお客さんもいるからね。きっと楽しい時間になる」
アルゴルは期待を顔に浮かべ、捲っていた袖を下ろす。
「わぁ、きっと素敵な時間になりますね」
「それじゃあ、移動しようか」
「ええ、時間は有限ですから」
November 2, 2025 at 7:19 PM
「ヴェーロールムさんもいらっしゃるんですね、こんにちは」
「こんにちは、アルゴルさん。危ないですから館内で走らないように」
「すみません、つい駆け足になっちゃいました。アルゲニブさん、どうかされましたか?」
「今からお茶会をしようか、今日は素敵なお客さんもいるからね。きっと楽しい時間になる」
アルゴルは期待を顔に浮かべ、捲っていた袖を下ろす。
「わぁ、きっと素敵な時間になりますね」
「それじゃあ、移動しようか」
「ええ、時間は有限ですから」
「こんにちは、アルゴルさん。危ないですから館内で走らないように」
「すみません、つい駆け足になっちゃいました。アルゲニブさん、どうかされましたか?」
「今からお茶会をしようか、今日は素敵なお客さんもいるからね。きっと楽しい時間になる」
アルゴルは期待を顔に浮かべ、捲っていた袖を下ろす。
「わぁ、きっと素敵な時間になりますね」
「それじゃあ、移動しようか」
「ええ、時間は有限ですから」
今日は中央図書館の創立記念日だが、利用客にとっては何の変哲もない一日。
いつも通り、膨大なデータが移動している。
「ふふ、よく知っているね。さすがデルタ社のエリートくんだ」
「我が社のことですから、当然です」
「そんな特別な日なんだ、今日くらいは揃ってゆっくりしないかい?」
少し間を置いて、悩んだ末に半ば諦めのような表情を浮かべ
「かまいませんよ、この時間なら利用客もそう多くないでしょう」
「決まりだね、あの子も呼んで移動しようか。アルゴル、デルタと話し終わったらこっちにおいで」
呼び掛けに応え、アルゴルはデルタに挨拶をしてふたりの元へ小走りでやってくる。
いつも通り、膨大なデータが移動している。
「ふふ、よく知っているね。さすがデルタ社のエリートくんだ」
「我が社のことですから、当然です」
「そんな特別な日なんだ、今日くらいは揃ってゆっくりしないかい?」
少し間を置いて、悩んだ末に半ば諦めのような表情を浮かべ
「かまいませんよ、この時間なら利用客もそう多くないでしょう」
「決まりだね、あの子も呼んで移動しようか。アルゴル、デルタと話し終わったらこっちにおいで」
呼び掛けに応え、アルゴルはデルタに挨拶をしてふたりの元へ小走りでやってくる。
November 2, 2025 at 7:19 PM
今日は中央図書館の創立記念日だが、利用客にとっては何の変哲もない一日。
いつも通り、膨大なデータが移動している。
「ふふ、よく知っているね。さすがデルタ社のエリートくんだ」
「我が社のことですから、当然です」
「そんな特別な日なんだ、今日くらいは揃ってゆっくりしないかい?」
少し間を置いて、悩んだ末に半ば諦めのような表情を浮かべ
「かまいませんよ、この時間なら利用客もそう多くないでしょう」
「決まりだね、あの子も呼んで移動しようか。アルゴル、デルタと話し終わったらこっちにおいで」
呼び掛けに応え、アルゴルはデルタに挨拶をしてふたりの元へ小走りでやってくる。
いつも通り、膨大なデータが移動している。
「ふふ、よく知っているね。さすがデルタ社のエリートくんだ」
「我が社のことですから、当然です」
「そんな特別な日なんだ、今日くらいは揃ってゆっくりしないかい?」
少し間を置いて、悩んだ末に半ば諦めのような表情を浮かべ
「かまいませんよ、この時間なら利用客もそう多くないでしょう」
「決まりだね、あの子も呼んで移動しようか。アルゴル、デルタと話し終わったらこっちにおいで」
呼び掛けに応え、アルゴルはデルタに挨拶をしてふたりの元へ小走りでやってくる。
--遡ること数刻
《中央図書館 二階 近代アーカイブエリア》
「今日はデルタに任せて、お茶をしないかい?」
薄い液晶を手にするヴェーロールムを、アルゲニブが後ろから覗き込む。
「……なんですか、唐突に。そういったことは」
「今日は特別な日だ、あの子もきっと喜ぶだろうから」
ふたりの視線の先にはデルタと話し込むアルゴルの姿。
「デルタちゃん、今日はおめかしして3階で働いてみませんか?特別な日なんですって、きっと楽しいですよ」
「朝からあの調子なんだ、デルタが僕たちの分まで働いてくれるようだし」
「浮かれていますね、彼女。今日は創立記念日、でしたか」
《中央図書館 二階 近代アーカイブエリア》
「今日はデルタに任せて、お茶をしないかい?」
薄い液晶を手にするヴェーロールムを、アルゲニブが後ろから覗き込む。
「……なんですか、唐突に。そういったことは」
「今日は特別な日だ、あの子もきっと喜ぶだろうから」
ふたりの視線の先にはデルタと話し込むアルゴルの姿。
「デルタちゃん、今日はおめかしして3階で働いてみませんか?特別な日なんですって、きっと楽しいですよ」
「朝からあの調子なんだ、デルタが僕たちの分まで働いてくれるようだし」
「浮かれていますね、彼女。今日は創立記念日、でしたか」
November 2, 2025 at 7:18 PM
--遡ること数刻
《中央図書館 二階 近代アーカイブエリア》
「今日はデルタに任せて、お茶をしないかい?」
薄い液晶を手にするヴェーロールムを、アルゲニブが後ろから覗き込む。
「……なんですか、唐突に。そういったことは」
「今日は特別な日だ、あの子もきっと喜ぶだろうから」
ふたりの視線の先にはデルタと話し込むアルゴルの姿。
「デルタちゃん、今日はおめかしして3階で働いてみませんか?特別な日なんですって、きっと楽しいですよ」
「朝からあの調子なんだ、デルタが僕たちの分まで働いてくれるようだし」
「浮かれていますね、彼女。今日は創立記念日、でしたか」
《中央図書館 二階 近代アーカイブエリア》
「今日はデルタに任せて、お茶をしないかい?」
薄い液晶を手にするヴェーロールムを、アルゲニブが後ろから覗き込む。
「……なんですか、唐突に。そういったことは」
「今日は特別な日だ、あの子もきっと喜ぶだろうから」
ふたりの視線の先にはデルタと話し込むアルゴルの姿。
「デルタちゃん、今日はおめかしして3階で働いてみませんか?特別な日なんですって、きっと楽しいですよ」
「朝からあの調子なんだ、デルタが僕たちの分まで働いてくれるようだし」
「浮かれていますね、彼女。今日は創立記念日、でしたか」