あなたの希望になりたい。 初対面のアラスターは私にそう言ってきた。 それは善いひと感満載の微笑み付きで。 ホテル開業してすぐの頃の、テレビ出演で宣伝するどころか乱闘騒ぎをして落ち込んでいたそんな時に忽然と現れたラジオデーモン。 そんな彼へ「最高の娯楽だなんだいってるけど本当の本当...

お手当。 せめてお手当が欲しい。 目の前の画面を観ながら一匹の悪魔はそんな事を考えていた。 大きな尻尾を床に軽く叩きつけ、びたんと鳴らしている彼は普段ヴォックスの秘書をしている。 そして、彼は今大事な会談をしているその社長にここ数日命じられてその本来の仕事でないそれを眺めていた。 ...

ホテルが新たになった日、アダムと対峙したあの日から行方不明だったアラスターが皆の前にその姿を現した。面々は突然のことに驚き、喜んだ。それから、新しくなったホテルのロビーで改装が終わるまでのことをアラスターにひとしきり説明し終わった時のことだ。 「ボス、あの子死んじゃった？」 彼の...

白蛇、臍を固めし 序章 第一章 第二章 第三章 第四章 上 第四章 下 幕間 第五章

鹿、馬と為されん 一章 二章 三章 四章 五章 終章

鹿、臍を噛む こいつはうっかりうっかり