景「………」(虚を突かれたような表情)(でもなんだか嬉しい)
景「………」(虚を突かれたような表情)(でもなんだか嬉しい)
景「……… 主上」
陽「けれど、私は逃げたくはないんだよ。それでがむしゃらに頑張って、慶が豊かになって、それこそ気の遠くなるような年月を経たら、その時には『ああ、受け取っておけばよかった』と思うのかもしれない。けど、それは今ではないし、そんな後悔ができるような日が来るなら、それはそれでいいんじゃないかって思っている」
景「(苦笑しながら)左様でございますか」
景「……… 主上」
陽「けれど、私は逃げたくはないんだよ。それでがむしゃらに頑張って、慶が豊かになって、それこそ気の遠くなるような年月を経たら、その時には『ああ、受け取っておけばよかった』と思うのかもしれない。けど、それは今ではないし、そんな後悔ができるような日が来るなら、それはそれでいいんじゃないかって思っている」
景「(苦笑しながら)左様でございますか」
景「主上、蓬山に行かれなくてよろしいのですか?」
陽「ああ、例の『チケット』か? 私は受け取りに行くつもりはないけど」
景「……… 理由をお伺いしても?」
陽「だって、今のこの国の有様をみていたら、『王様を辞めて穏やかな余生』なんてとても考えられないし」
景「100年ほど使用できるそうですが」
陽「その前に、斃れているかもしれない」
景「主上!」
景「主上、蓬山に行かれなくてよろしいのですか?」
陽「ああ、例の『チケット』か? 私は受け取りに行くつもりはないけど」
景「……… 理由をお伺いしても?」
陽「だって、今のこの国の有様をみていたら、『王様を辞めて穏やかな余生』なんてとても考えられないし」
景「100年ほど使用できるそうですが」
陽「その前に、斃れているかもしれない」
景「主上!」
先「巧国が落ち着いたら、私もそろそろ引退を考えようかね」
明「『引退』は、あくまで王様業の話だろう? 働かざる者食うべからず、ってね。ここを出たら、またみんなで舍館でも切り盛りしようじゃないか」
昭「でしたら、私もお手伝いいたしますね」
奏だと有名になりすぎるから、才あたりで戸籍をもらって生活していそう。
先「巧国が落ち着いたら、私もそろそろ引退を考えようかね」
明「『引退』は、あくまで王様業の話だろう? 働かざる者食うべからず、ってね。ここを出たら、またみんなで舍館でも切り盛りしようじゃないか」
昭「でしたら、私もお手伝いいたしますね」
奏だと有名になりすぎるから、才あたりで戸籍をもらって生活していそう。
陽子「なんだか、ものっすごく迷惑な企画なんですけど……… 本気を出さないと景麒が失道するみたいなので、失礼なことを言わせていただきますね」
宗王「こちらこそ、貴君の矜恃を損なうようなことを言わねばならぬが、どうか本心ではないことをご承知おきいただきたい」
陽子「その、それじゃあ……… このモウロクしたボケ老人! 老害!」
宗王「この若輩者! 慶国で、女王が君臨できると思うのか!」
陽子「何百年も家族べったりで、気持ち悪い!」
宗王「官吏がいなければ何もできぬ無知な小娘が!」
みたいな。
陽子「なんだか、ものっすごく迷惑な企画なんですけど……… 本気を出さないと景麒が失道するみたいなので、失礼なことを言わせていただきますね」
宗王「こちらこそ、貴君の矜恃を損なうようなことを言わねばならぬが、どうか本心ではないことをご承知おきいただきたい」
陽子「その、それじゃあ……… このモウロクしたボケ老人! 老害!」
宗王「この若輩者! 慶国で、女王が君臨できると思うのか!」
陽子「何百年も家族べったりで、気持ち悪い!」
宗王「官吏がいなければ何もできぬ無知な小娘が!」
みたいな。
⇒脱げやすい、と解釈してもいい気がする!
⇒脱げやすい、と解釈してもいい気がする!
(家に帰ったら確認してみたい)
(家に帰ったら確認してみたい)
行ってみたら、すっかり黒い鬣が伸びた泰麒が「先生」って出迎えるんですよ。
それでひとしきり話をして、広瀬が帰ろうとした時に、白銀の髪に真紅の眼の男が寄ってきて
「貴君が『先生』か」
「蒿里がこれほどの想いをかける相手がいるというのは、嬉しい一方、歯がゆいものだな」
とか言って去って行くんですよ。
行ってみたら、すっかり黒い鬣が伸びた泰麒が「先生」って出迎えるんですよ。
それでひとしきり話をして、広瀬が帰ろうとした時に、白銀の髪に真紅の眼の男が寄ってきて
「貴君が『先生』か」
「蒿里がこれほどの想いをかける相手がいるというのは、嬉しい一方、歯がゆいものだな」
とか言って去って行くんですよ。