最終章で社会学的視点でアラブ世界を述べてるのですが、個人的に日々感じている問題の一面に当てはまって（ああ、言語化するとそういう表現になるのか）とゾワリとしました。

「自分の土地に住みながらよそ者になり…」から続く言説は心に留めておきたいです。

実際英雄サラディンが現れだすあたりになるとにわかに筆致のテンションが上がり、読んでるこちらもイケイケドンドンの英雄譚を読んでる体になって楽しかったです。
その後のモンゴル来襲で、モンゴルの侵略に対するそもそもの発想が西欧はもちろんアラブとも違う事がアラブ視点の語りでよくわかったり。モンゴル帝国ヤバいわ〜元冠の時日本海挟んでいてマジ助かったねーっとシミジミ。騎馬民族的闘争心強い！

１冊でざっくり十字軍時代のアラブ世界の流れを読めるので良かったです。

海外ゲーの翻訳ものなので、肯定するのにNOと答えなければならない…みたいな英語特有の言い回しが日本語表記だとわからないので選択肢間違ったり、表記ゆれキャラ変激しかったり笑っちゃうような事も多々ありましたが、それも含めて面白い。たぶん何をやっても間違うようには出来ているんだろうけど、ついつい正解を探してどうすれば一番良かったのかと考えてしまう作りが個人的に凄い刺さりました。
小さな農村の、人々の信仰あり方を見つめるゲーム。音楽やサウンド面もとても良かったです。

久々に観て主に歌や音に注目してたのですがどの曲も素晴らしくて、ああ歌声だけでこうも感動出来るのかと
あとドレミの歌のアレンジが豊かで、終盤のナチに追われる際の鬼気迫るシーンでのBGMがまさかドレミだったの今日初めて気づいたのです
何度見ても楽しい映画ってやっぱりあるんですね
名作

話は原作をギュギュッとコンパクトにしてる分スピード感があってダレさせません。復讐の準備を積み立てていく過程を実際の間々に挟んでみせる演出がワクワクします。
アルベールの青年特有の危なっかしさが表れる佇まいもスパイスで良かった。それに比べて伯爵本当ストイック…
ラストの爽やかさも良かったです。

原作は古いし長くて中々読んだことがないな〜って人でもこの映画のまとまり方なら「冤罪かけられ婚約者を奪われたので脱獄して謎の伯爵として舞い戻り関係者全員報復してみせます」という今流行りの悪役令嬢逆転復讐劇もののノリでサクッと見れるのでオススメです。