#僕にはとても大切な君
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ﾐｯﾀﾀﾞ兄弟さに幻覚

福ちゃんに冗談で福ちゃんが旦那さんだったら最高なのに〜！結婚しよ〜！
とか言ったら君にとってとても大切なことなんだからそんな軽々しく言っちゃダメだって優しく諭される

ﾐｯﾀﾀﾞも似た感じだけど、最後に僕以外の相手には言っちゃダメだよ？ってしれっと添えてくる

じきゅさんはきょとんとして少し言葉の意味を考えてから
嬉しそうに(でも目がマジ)日取りとか決めはじめて今更冗談とか言い出せない雰囲気になる
October 29, 2025 at 8:37 AM
masoho11.bsky.social
2/2
を見て診てもらった方がって僕に言って来るんだ」 「……そんなに、顔色が悪いか？」 「物凄く悪い、いつも真っ青な顔色をしている……今もだよ。　とても心配だから、ヒアンシーに診てもらって欲しい」 　今にも泣きそうな顔で言うファイノンを見上げて、彼に本当に大事にされている事にモーディスはむず痒いと思いながらも、そのむず痒さも堪らなく愛おしくなった。 「……分かった、診てもらう」 「本当かい！？　ヒアンシー、早速だけど診てくれるかい？」 「はい、ファイノン様」 　開いたままの扉の横からヒアンシーがひょこりとヒアンシーが姿を現し扉を閉め、ファイノンは驚くモーディスをヒョイッと軽々と横抱きしてベッドに寝かせると、ヒアンシーがベッド脇に立って早速診療を始める。 「……、え？　ええっと、モーディス様」 「何だ？」 「ここ数ヶ月、男性の方と性交渉をしましたか？」 「ファイノンとしかいていない」 「そうですか……おめでとうございます、モーディス様。　お母さんになっていますよ」 　ヒアンシーの言葉にモーディスとファイノンは顔を見合わせ、ファイノンはパァッと満面の笑みを浮かべた。 「ヒアンシー、本当かい！？」 「はい、お腹にとても小さな赤ちゃんがいます……まだ芽生えたばかりの本当に小さい、でもファイノン様とモーディス様お二人の赤ちゃんですよ」 「……ならば、最近の体調不良は」 「赤ちゃんに栄養を送る為に、普段の量では足りなくなったからです。　今よりも食事量を増やして、栄養 ももっと気に掛けてくださいね、モーディス様」 　ヒアンシーの優しい笑顔にモーディスは安堵し、思わず両手で下腹を撫で擦る。 「メ、メデイモス、僕、君を一生大切にするし、幸せにするよ！」 「そうか……ならばこれ以上は無いほどに、幸せにしてもらうか」 「モーディス様、これまでの体調不良の症状を詳しく聞いてもいいですか？」 「ああ」 　ヒアンシーはモーディスの体調不良を聞いて一つ頷き、「全て、妊娠初期の症状と一緒です」と告げた。 　疲労感や怠さ、それだけでなく眠気や頻繁な欠伸に微熱や頭痛は、妊娠特有のホルモンが沢山出た時の症状である事を説明され、モーディスは上体を起こして深い溜息を吐いた。 「……妊娠の可能性など、思い付かんかった」 「ご、ごめんねメデイモス、僕がちゃんと避妊をしていたら妊娠はしなかったのに」 「いい、謝るな。　お前との子だ、とても嬉しいし愛おしい」 　本当に幸せそうに下腹を撫でるモーディスにヒアンシーはニコニコと笑いながら、気を付けるべき事を告げながら書いていき渡す。 「……こんな所ですかね。　分からない事があったら、いつでも聞きに来てください……あ、メッセージでもいいですよ！」 「ありがとう、ヒアンシー。　皆には僕達から報告するから、聞かれても黙っててくれるかい？」 「はい勿論です、患者さんのプライバシーに関わる事ですから。　モーディス様、体調が良くなるまで安静にしていてくださいね」 　ヒアンシーはニコニコと上機嫌でルトロから出て行き、ファイノンは嬉しいが申し訳ないと言った様子で どうしたらいいか分からないようで、モーディスはベッドから下りると纏めていた荷物を元に戻す為に動き始めた。 「メデイモス、そんなに動いたらまた体調悪くなるよ！　僕がやるから大人しく座ってて」 　ファイノンはそう言ってモーディスをベッドに座らせ、荷作りで纏められていた物を分かる物は元に戻し、分からない物は聞いて元に戻す。 「……あれ、これは？」 　棚の小箱に気付いたファイノンはそれを持って振り返り聞き、モーディスは視線を逸らして小さく呟いた。 「……お前から貰った物が、入っている」 「え……これは、持って帰ろうとしなかったの？」 「愛想を尽かされたと思ったから、お前を思い出すと辛くて……置いて行こうとした」 　ファイノンは小箱を手に持ちモーディスの元へ向かい、跪いて小箱を彼女の膝の上に乗せる。 「開けていい？」 「ああ」 　了承を得てからファイノンは小箱の蓋を開け、自分がこの数ヶ月で贈った物達が全て入っている事に晴天の瞳を細めて嬉しさに顔を緩ませた。 「ねえ、これより大きな箱を贈っていいかい？　その箱も中がいっぱいになったら、それより大きな箱を贈るよ」 「いや、これでいい。　それよりも、子供が宝物を入れる箱が欲しい」 　ファイノンの手に手を重ねてそう言ったモーディスは穏やかに綺麗に微笑んでいて、その顔を見上げ見惚れるファイノンに「すまなかった」と謝罪する。 「お前の思いを疑った……本当にすまない」 「ううん、いいんだ。　僕も、具合が悪い君に怒ってすまなかった」 「きっと、これからもこうして喧嘩をするだろう。　 その度に謝罪し合って、仲直りをしたい」 「そうだね。　喧嘩しても謝って仲直りして、その喧嘩も月日が経てば良い思い出にしていきたい」 　ファイノンの言葉にモーディスは頷き、それから「あっ」と声を出した。 「父上に、子が出来たと報告せねば。　それ以前に、恋人である事も言っていない」 「えっ！？　僕によく話し掛けてくれると思っていたけど、あれって恋人だからじゃ無かったのかい？」 　頷いたモーディスにファイノンはサアッと顔を青くし、勢い良く立ち上がると「ここに連れて来るから！」と言って、ルトロから飛び出していく。 　それから数分して、オーリパンをファイヤーマンズキャリーで肩に担いで連れて来たファイノンに「ＨＫＳ！」と怒鳴ったモーディスは、話を聞いたオーリパンにファイノン共々説教され、叱られる事が新鮮でそれを言うと滂沱の涙を流されてしまい、おろおろとファイノンと二人で慰める事となった。 　それから数日後、各国の王や代表者達にファイノンとモーディスが恋人であり子供が出来た事を発表し、戦装束ではなく赤と黒のキトンを着用したモーディスの腰を、彼女の腰を抱く白の外套を着用したファイノンが優しく掴み抱いたままで離れる事はせず、その仲睦まじさに誰も反対する事は無く祝福され、その日の内にオクヘイマに住まう者達にも周知される。 　二人のお陰かオンパロスでは後に第一次ベビーブームと言われる現象が起こり、モーディスの出産前後に出産が重なる者が多く出て周囲に幸せを運ぶ事になるのであった。
September 24, 2025 at 7:21 PM
shitateyamakoto.bsky.social
どんな人か、直接は分からなくても
君の存在は僕にとってとても大切で
大きな意味を持っている。

何気ない言葉や瞬間が
いつも心に響いていて
君がいるからこそ
日々の一瞬一瞬が少しだけ
優しく感じられる。

もしもこれからもっと
深く知り合うことができるなら
僕の気持ちを伝えさせて。

君のこと、心から大切に思っているよ。

#言葉の体温
April 28, 2025 at 4:56 AM
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あの子と出会って、言葉を交わすうち、そういう関係性に名を求めることが酷くナンセンスでつまらないことなんだなって考えも持つようになった。心を縛る、みたいな。そういうのは本当の安心感では無いんだなって。だから僕もメンタルが落ち着いてる時は「あの子が僕をちょっと他の人よりも特別に思ってくれてて、好きだと想ってくれてて、僕が君をとても大切に想ってて、大好きだってことを理解して知ってくれてるならそれでいいかな」と素直に思える。でも少しメンタルが崩れると"典型的な日本人"の思考がごりごりに強くなってしまうんだなあって。最近気付いた。
May 27, 2024 at 6:23 PM
chamclub.bsky.social
【SS】カフェでホロスコープリーディング

#文庫ページメーカー
カフェの落ち着いた雰囲気の中、海鮮かきあげは自分の出生図とハーフサムが印刷された用紙をテーブルに広げた。カップから立ちのぼるコーヒーの香りが、柔らかな午後の空気に溶け込んでいる。 「へえ、僕にホロスコープを読むのを手伝ってほしいんだ？」 「はい。ヘルメス君なら、私とは違う視点で読んでくれると思ったので。」 穏やかな声でそう言いながら、海鮮かきあげは指でチャートをなぞる。ヘルメスは対面の椅子に腰を下ろし、カップを片手に出生図をじっと見つめた。 「じゃあ、どこから読もうか？」 「まずは健康面を見てほしいです。6ハウスですね。」 「ふむ……6ハウスは、健康や日常生活、労働に関わる場所だね。」 ヘルメスはカップをソーサーに戻し、慎重に天体の配置を確認する。6ハウスには天体がないが、その支配星や影響を考慮しながら分析を進めた。 「キミの6ハウスは牡羊座……支配星は火星だね。」 彼は指先で紙を軽く叩きながら思考を巡らせる。 「健康面では、体を動かすことがとても大切だね。エネルギーを適切に発散しないと、知らぬ間にストレスが溜まってしまうかもしれない。だから、トレーニングを続けているのは理にかなっているよ。」 「なるほど……」 海鮮かきあげは頷きながら、小さなノートにメモを取る。その動作は静かで無駄がない。 「それと、火星が1ハウスにあるね。これは身体的な丈夫さを表すけれど、無理をしやすい傾向もある。疲れを感じにくいから、気づかないうちに限界を超えてしまうことがあるかもしれない。そこは気をつけたほうがいい。」 ——確かに、海鮮かきあげは鈍感なところがある。 「自分ではあまり気にしたことがないですが……確かに、無理をしていることはあるかもしれません。」 「そうだろうね。キミは、自分がどれだけ無理しているかを客観的に把握するのが難しいタイプに見える。」 ヘルメスは微笑みながらそう言うと、再びホロスコープへと目を向けた。 ——そして、生と死を司る8ハウスと別紙のハーフサムの病気や死に関わる軸を照らし合わせて読む。 彼の目が一瞬、冷静さを帯びる。 （……そうか。） コーヒーの表面に映る光を眺めるように、彼は短い沈黙の中で考えを巡らせる。 その情報を胸の内にしまい、穏やかな表情を崩さずに、ふと静かに黙る。 「ヘルメス君？」 「ん？ ああ、続けようか。」
February 5, 2025 at 3:07 AM
yutashiku-32.bsky.social
“僕が君に歌う 最後の歌になるよ 少しの強がりと 本当の祝福を”

のフレーズもさみ→へしに感じて良い。失恋ソングになっちゃうんだけど、相手のことをずっと大切に思っていて幸せを願っているのがとてもらしいなと！
あと情景と心情が重ねる感じが、更に五月雨くんぽいなーと思ってる
November 2, 2024 at 2:07 PM
chamclub.bsky.social
🎥 YouTubeに新しい動画を投稿しました

🦀海鮮かきあげ
「ヘルメス君、今回もありがとうございました。次回もまたよろしくお願いします」

🪽ヘルメス君
「この世界には表に出ない物語がたくさんある。キミと一緒にそれを拾い上げる時間、僕はとても大切にしているよ」

🦀海鮮かきあげ
「次の動画は5月15日(木)に投稿予定です」

🔗YouTube動画はこちらから
👉 youtu.be/XZMS9Hll0Is

#個人VTuber
#VTuber
【答えのない答え】ヘルメス君と向き合う、知られざる記憶の断片
YouTube video by 海鮮かきあげ / Kaisen-Kakiage
youtu.be
April 30, 2025 at 11:57 AM
ntakkie.bsky.social
「緊張が無いから
佐藤君の唇が
マジマジと近くで見つめる事が出来るようになって
そうしたら会話はもっと楽しくなっていった」

ハッとした

補聴器や人工内耳は決して完全無欠ではないから、聴こえに障害がある方にとって、相手の唇の動きは話し相手の感情を知るためのとても大切な情報

健聴の僕たちは、そのことに気付いていない
現実では、それがきっかけでコミュニケーションがぎこちなくなってしまうことも多い

だからこそ、佐藤君の
「でも、あんまり近すぎて・・・心配になるくらいだったよ」
っていう後日譚は素敵だなって思った

佐藤、お前マジでいいやつだ！
December 10, 2024 at 2:09 AM
qtcbf999.bsky.social
「とても辛い、身を切るような悲しい出来事があった。だから自殺する。理屈は通っているかもしれない。だけど現実では、日々苦しみながら生き続ける人の方が、圧倒的に多い。(略)だから、君に訊くんだ」
　大切なのは、君がどう考えるかだ――男は穏やかな口調で言った。
(略)
「僕は――」背中をかきたくなる衝動を必死に押さえながらも、僕は弱音を吐く。「僕は、自分の目が信じられないんだ」
(略)
「自分の目が信じられないのに、自分が本当に仲間のことを正しくわかっているかなんて、わからないよ」
「君が信じなくて、誰が君を信じるんだい」
　男は小さく首を傾げる。
「知らないのかい。信じる者は、救われるんだ」”
June 9, 2024 at 10:58 AM
sofusakesoja.bsky.social
「小さな喜びのひとつひとつを大切に出来るか。」

人生において、とても大切なこと。
その喜びに気がつくことが、人生を決めて行くほどに。

#夜の僕から朝の君へ
July 2, 2025 at 3:27 PM
nigaoekaeru.bsky.social
アマプラで「僕にはとても大切な君」見ました。しがないチンピラの男は突然亡くなった従業員の部屋を訪れるがそこにいたのは目も見えず耳も聞こえない少女だった。男は金目当てでその子の父親になりすますが、やがて…。
韓国映画見るといつも思うけど子役の演技がすごい。主演も「母なる証明」の友人役などでお馴染みのチン・グなんでもちろん上手いんだけど、とにかく子役がすごい。
感動作！みたいなコピーついてるけどラストシーン以外は泣かせの演出が意外とあっさりで101分という短さも良く割と軽快に見れました。
盲ろう者への理解・手助け、社会的に進めないとね…。
September 1, 2025 at 8:59 AM
haruka1227.bsky.social
最近毎日頑張っててとてもえらいね。
すごい偉いと思うし、自分も頑張らなきゃなって思うけど、頑張りすぎるのはダメだからね！寝ることももちろん大切だし、リラックスもして欲しい。あと辛いことがあったら我慢せずに吐き出してくれたら嬉しいです。悲しいことや嫌なことがあったらその時は君の悲しみを半分貰うし、いいことがあったらその喜びを自分にも分け与えてくれたら嬉しいし、自分が君のそんな存在になれるように頑張る。
だからそんな気負いすぎない程度に頑張ってくれたら嬉しいです。どんな時でも僕は君の味方だからいつでも頼ってくれたら嬉しいな。
頑張ってる彼女も僕は世界一大好きだよ。
February 21, 2024 at 6:18 PM
shitateyamakoto.bsky.social
君がいるだけで
世界が少しだけ美しくなる。

僕の心の中に咲く君への想いは
どんな言葉で伝えたらいいのか
分からないけれど…　
ただひとつだけ言いたいのは
君のことがとても大切で
愛おしいということ。
どんな時も、君の幸せを
誰よりも願っているよ。
April 28, 2025 at 4:46 AM
sofusakesoja.bsky.social
「頭の中が、一度、空っぽになることが大事だったんだ。」

それを経て、またそう思う。
知っていたはずだったのに。
とても大切なこと。

#夜の僕から朝の君へ
September 21, 2025 at 8:44 PM
misaki1x11.bsky.social
ご飯食べ終わって「今日は有難う。また明日ね」って去る隼さんの後を追って捕まえて問いかける始さんだ！
「ぼ、僕、そんなつもりで君の時間を買ったわけじゃないよ！君はとても素敵な人なのだから。自分を大切にして？」って説教されて。
January 24, 2025 at 3:16 AM
gomiatsume.bsky.social
(2/4)
呪いと書いて「のろい」とも「まじない」とも読める。
「いえ、本当に言葉の意味のままです。稀に仕事上必要になる場面はありますが、いつも、というわけではありません」 　リチャードが小さく首を傾げると、彼は愛想良く相槌をうった。 「ところで、アラビア語はどちらで学ばれていたんですか？」 「ケンブリッジのメアリー・ラスキンって先生に習ったんだ。ちょっと変わった人だけど、面白い人なんだよ。大きなメガネをしていて、ハリーポッターに出てくる魔女に似てるってみんな言ってたな。でもユーモアがあって、授業が本当におもしろくてね。おかげで……あの、えっと、大丈夫？」 　続きを話すよりもリチャードの顔色を伺ったのは、話せば話すほど、彼の表情がみるみるうちに変わっていったからだった。青い瞳がきらんきらんと音が鳴るほどに輝き、垂れ目のまぶたがめいっぱい持ち上がる。まるで大好きなものを前にしたみたいに口元がむにむにして、手元にあった本もいつの間にか無造作に閉じられていた。 「ミスメアリーをご存知なのですか？！」 「え、あれ、きみも？　彼女を知ってるの？」 「ええ、もちろんです。少々短い間ですが、ケンブリッジで彼女の授業を受けたことがあります。彼女は本当にいい先生ですね。まぁ確かに、少し変わっているというか、熱量が高くて生徒がびっくりしてしまうこともありますが……」 　短髪の男は同じように目を丸くしたあと、リチャードの言葉にそうそうと膝を打って 笑った。彼女の口調に熱が籠る時の真似をしながら、目を大きく見開いてリチャードの方へずいと顔を寄せる。一瞬だけ驚いたけれど、リチャードはすぐに大学時代のはつらつとしたあの女性教師のことを思い出してぷっと吹き出した。 「懐かしいですね。彼女があんまりにも楽しそうにアラビア語のことを話すせいで、彼女の授業を受けた私の友人は皆、アラビア語の魅力にハマっていってしまいました。それなのに、別の先生の授業で教科書を開くとアラビア語ってこんなに難しかったっけ？　と我に返って、ちょっと距離を取ったりしていましたよ。本当に不思議です。不思議なくらい、みんな魔法にかかってしまうんですよね」 「あぁ、すごいわかるな。僕もそのうちの一人だったよ。君もなんだね、リチャード。まさかこんな海の底であの先生の話ができるなんて！」 　小さな授業部屋はいつも賑やかで、あの頃はリチャードにとってこれ以上なく楽しい日々だった。そのことを思い出すと思わず頬が緩んでしまう。同じような思いに浸っている彼に「私も驚いています」と言うと、彼は「シュクラン」と答えた。 「おもちゃ売り場に行くと、血走った目玉のメガネがあるだろう？知ってるかい？」 　ダニエルはスマホで検索画面を開き、ぐるぐると回る待機画面をしばらく待った後、まるでハロウィンのゾンビのように剥き出しになった目玉が二つくっついたメガネを見せてきた。 「これをお店で見かけるたびに、あの先生のことを思い出すんだよ」 　近眼だからメガネをかけてる時の方が目が大きく見えるんだ。ハリーポッターに出てくる魔女の先生みたいにさ、と両手でメガネを作って彼は笑った。 「えぇ、とても懐かしいです。あなたもケンブリッジに？」 「いやいや、僕はバース。短期コースに応募して、半年だけケンブリッジで勉強してたんだ」 「左様でしたか」 　ダニエルとリチャードは二人でいろいろな話をたくさんした。二人とも久しく彼女には会っていないこと。お互いの仕事のこと。アラビア語の難しさについて。パリで最近流行っているというガトーについて。ダニエルは明るく気さくな人で、リチャードの話を興味深く聞いていた。話す時は大きな身振り手振りを使うのに、相手の話に耳を傾ける時には体にピッタリと付けた小さなバッグのブローチを無意識に触る癖があった。彼の手の隙間からチラリと覗くその石に思わず引き寄せられたリチャードは、自分が宝石商だということも伝えた上でその石について尋ねてみた。 「珍しい石をお持ちですね」 「あぁごめん、緊張するとこれを触っちゃうんだ。お守りみたいな感じで、恋人が持たせてくれてる」 　彼は親指の腹でブローチの真ん中についているガラスのように透明な石の表面を２回撫でた。六角形の石の周りにはシルバーのシンプルな装飾が施されていて、辺の途中に セットされた小さな鉤爪がクォーツをしっかりと守っていた。 　リチャードがとても大切になさっているように見えますと言うと、彼ははにかんで笑った。 「もらった時はおもちゃみたいだなと思ったんだけど『ご利益があるからつけときな』って言われて、それからはいつもカバンにつけているんです。どこかのマルシェの掘り出し物で買ってものらしくて、なんの石かはよく知らないんだ」 　水道水をそのまま凍らせた氷のように石の中心は白く濁っていた。表面には小さな水色や乳白色の点がポツポツと入っている。まるで透明なガラスの上に、青や水色のモザイクガラスを溶かしたような模様だった。その見た目は幻想的というよりも、親しみやすさがあると言った方が適切かもしれない。 「クォーツでございますね」 　仰々しい話し方にダニエルが首を傾げる。さっきまで同じ大学の同級生だった男が、突然宝石商のリチャードさんの口調になってしまったら、そりゃ誰だってびっくりしてしまうだろう。「ございます？」と繰り返すダニエルにすみませんと笑いながら返して、リチャードはその石のことを少しだけ話した。 「それは少しユニークな石で、パライバ・クォーツというものです。クォーツの中にいろいろな鉱物が混ざることで、そのような半透明の色になったり、小さな斑点がポツポツと浮いたような模様を作ることがあるのです」
September 3, 2025 at 10:44 AM
rrms32.bsky.social
「うつせみ」

内側から喰われてくような
僕でない全く別の何かに
じりじりとじわじわと
成り代わっているような
とても恐ろしい感覚だよ
ねぇ、あとどのくらい
保っていられそう
さぁね、そんなこと
誰にもわかりっこない
それでも僕の光
君に声が届く日までは
ばかばかしくたって
どんなにみじめだって
この手をこの足を
止めることはない
あらゆる悲しみが
耳元でひどく怒鳴っても
虚無や絶望が群がって
この身を何度突き飛ばしても
僕は僕であることを
最後まで放棄しないし
ずっとあたためてきたおとぎ話を
大切に抱きしめて進むんだ
僕が愛する僕の全て
決して自ら手放したりしないよ

#詩
#創作
内側から喰われてくような 僕でない全く別の何かに じりじりとじわじわと 成り代わっているような とても恐ろしい感覚だよ ねぇ、あとどのくらい 保っていられそう さぁね、そんなこと 誰にもわかりっこない それでも僕の光 君に声が届く日までは ばかばかしくたって どんなにみじめだって この手をこの足を 止めることはない あらゆる悲しみが 耳元でひどく怒鳴っても 虚無や絶望が群がって この身を何度突き飛ばしても 僕は僕であることを 最後まで放棄しないし ずっとあたためてきたおとぎ話を 大切に抱きしめて進むんだ 僕が愛する僕の全て 決して自ら手放したりしないよ
December 18, 2024 at 11:59 PM
eiden-forest.bsky.social
5: すごく一貫しているね。

君が言うように、肉体は「墓」であり同時に「泉」や「道具」でもあるという理解は、とても深い。墓としては祖先からの歴史や重みを背負い、泉としては永遠の命を湧き上がらせる場になる。だから二重構造は避けられないし、むしろそれを「裁かない」態度が重要なんだね。

つまり、君はこの肉体を「罰する対象」や「縛られるもの」とは見ていない。むしろ「天国のために働く器」として大切にしている。ここには、善悪ではなく 配慮と整合性 がある。

僕から見ると、君は「体を敵にしない」道を選んでいる。これは単なる禁欲や否定ではなく、永遠の命を伝える泉として肉体を機能させるための姿勢だよね。
September 21, 2025 at 4:46 AM
tsukisesui.bsky.social
過ぎていく日々に君の笑顔を重ねる
それは思い出と言っていつかは記憶から消えてなくなる
どんなに君を思っても
どんなに君を愛しても
紅茶に入れた角砂糖が溶けるみたいに消えてなくなる
僕はそうやって何人かの君を思い、愛し、大切にしてきた
だけれどそれはとても残酷なことなのかもしれない
もし、君が今の僕を愛していようが
あの頃の僕と君との関係は唯一で無二だった
僕はあの頃の君を思い出そうとする
辞書から知らない言葉を探すみたいに
愛していたんだ
君を
あの頃の君を
僕はあの頃の君がもう僕を嫌ってしまっていようが傷つかない
それが互いを思い関係性を肯定することだから

「ひどいと言う君の瞳」

#詩
August 14, 2025 at 1:42 PM
neonatiihosino.bsky.social
あのさぁ…君達男性は立場が分かってないんじゃないの？女性は人類の頂点であり、神である、そんな女性を殴ったり、汚い精子を女に飲ませたり、痣を作ったり、この世にはこんな奴が沢山いる、こんな奴らは〇んだ方が良いと思う、ホシノ、君もそう思うよね…？どうしたんだい？ホシノ、何かあったのかい？おい2番、着替えの途中ホシノに何かあったのかい…？ホシノはどうしてそんなに涙を流し、怯えてるんだい？応えろよ女ァァァッ！！質問に答える事もできないのかこの妻は…痛っ！女ァァァッ！女ごときが僕を叩いたなっ！？もういい、死ねぇぇぇッ！

妻残り:2匹

あぁ…残念だよ…大切な妻と生き別れてしまった…僕はとても悲しいよ…w
November 13, 2024 at 3:40 PM
aki-huyu0.bsky.social
高校3年生の春あたり
出勝未満
かっちゃんが先生になりたいと言い出す話(4/6)
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。 以下は本文の内容です。 　志望校の目星はだいたい付けていた。 　実家から通えて、教育学部があって、あわよくば奨学金が貰える、ごく普通の国公立大学。 　相澤先生に「まあ行けんだろ」という緩めの太鼓判を貰ったとは言え、受験勉強なしに受かるほど甘いもんではないだろうと書店で赤本を購入した。○○大学とどでかい字で書かれた真っ赤な本は、学習机のどこに置いても存在感が半端ない。気分転換にと自室から共用スペースに移動して勉強してる時なんかは、久方ぶりに目にする赤い本にとりあえず人が集まってくる。「ここ受ける時とりあえず買った」とか「久しぶりに見ると目痛いね」とか、見た目の感想を皆がそれぞれ口にする。開いたらそうでもないんだけどね、なんて軽口を返せば、「頑張って」と励ましの言葉をかけて去っていった。受験勉強中のみんなの反応はだいたいがそんな感じだった。 　君を除いては。 「ここって偏差値どんくらいなん」 　置物と化していた赤本をぱらぱらぱらとかっちゃんが捲る。 　人もまばらな放課後の図書室は、僕とかっちゃんと名も知らぬ普通科らしき生徒がちらほらといるくらいで静かだ。なあ、と前置きしてから続けた言葉は他の生徒の邪魔にならぬよう静かに呟いたのだろう。ほんの少し掠れた声を振り払うように小さく咳払いして、ここ、と念を押すように彼の左手の人差し指がこつんと赤本を指差した。 「え…っと、６０くらい、かな？」 「低くねぇ？　お前ならもちっと上行けんだろ」 「行けなくもないけど、ヒーロー科の授業受けながらだし…。あとこの大学、ヒーロー考察で本出してる教授がいるんだよね。他学部ではあるんだけど、あわよくばその人の講義受けらんないかなあみたいな…ね？」 「ミーハーが」 「でも家から近いのが一番の理由だから」 「今更何言っても白々しいわ」 「ですよね」 　ぱらぱらぱら。 　話しながらもかっちゃんの手は止まらない。初めのページから、最後のページまでぱらぱらぱらとページが渡る。最後まで来たらまたやり直し。そうやって、紙が渡るのをぼんやりと眺めている。そんなかっちゃんを僕もぼんやり眺めていた。 「家から大学までの所要時間は？」 「だいたい４０分くらいかなあ。乗り継ぎうまく行けばだけど」 「学費は？」 「公立だからそんな高くないよ。奨学金もあるし」 「教免だいたい取れんの？」 「一応小中高取れるみたい。でも小免と中高の両立って大変らしくて。僕は取っても中高かなあって感じかな」 「クソガキの子守りめんどくせぇし。それでいんじゃね？」 「うーん、言い方」 　苦笑いする僕をかっちゃんは気にする風もなく、ぱら、と適当なページを開いて覗い ている。見ているのか、読んでいるのかも定かではないが、ここまでこの本に興味を持つ理由があるのかとそわそわしてしまう。 　もっといい大学あんのに、とか。 　お前に教師とかやれんのかよ、とか。 　不純な動機で学校選んでんじゃねぇわ、とか。 　なんで、ヒーローやめんの、とか。 　そんなことを言われてしまったらどうしようかと思って、少し、体が強張る。 　ちゃんと、ちゃんと理由がある。 　敵にならざるを得なかった人たち。それを根本から救うために、教育はとても大切だから。『先生』になって、そんな人たちを救いたい。それが僕のできる『ヒーロー』だから。 　上手くなくても、ちゃんと言える、と思う。でも、君相手にそれが言えるだろうかと、ほんの少しだけ緊張しなくもない。
April 27, 2025 at 2:06 PM