#小川公代
秦邦生、小川公代編『ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』を読む——パンデミックからディープタイムまで』を読んだ。

『ダロウェイ夫人』についての十篇もの論考(二篇は翻訳)とインタヴュー、ウルフの作品二篇が収められている。刊行百周年でありながら前衛文学として古びることのない理由を、あらためて教えられる一冊だった。
二つのインタヴュー(斎藤真理子、松田青子、聞き手・小川公代)は、韓国文学にみられるウルフの影響や韓国でのウルフ受容の話、戦争とトラウマというテーマ、松田さんの作品とウルフに共通するあわいの世界や多孔的な自己の描かれ方の話…などなどが頗る面白かった。
#海外文学
November 12, 2025 at 10:19 AM
「NHK 100分de名著 ブラム・ストーカー『ドラキュラ』」小川公代(NHK出版)を読む。新たな視座と知見があり、たいへん興味深い。番組を見ていなくてもテキストが面白く、あとで書籍化されるタイトルがあるのも納得。本誌で知ったことを踏まえて『ドラキュラ』を読み直してみよう。今回は光文社古典新訳文庫で。創元推理文庫、水声社、角川文庫はすでに読んでいる。
ジュニア版では、石上三登志、紀田順一郎、菊地秀行の各氏の訳を読んだ。いずれもアレンジされているが、みな面白かった。
November 10, 2025 at 12:22 PM
ゲストの小川公代さんは「本作はネガティヴ・ケイパビリティを鍛錬する物語だ」と番組の中で言っており、現代でも問題になっている二元論、二項対立的な考え方に抵抗する物語なのだそう。

番組の抜粋を見ていても、当時のイギリスとアイルランドの植民地支配の背景や作者自身も感じていたマイノリティとしての生き辛さがエンタメの中に巧みに盛り込まれていると感じ、何より女性キャラクターの活躍のさせ方に非常にフェミニズムの要素を感じて、機会があれば実際に小説も読んでみたいと思えた。📕
November 9, 2025 at 12:01 PM
きのう本屋さんでみた雑誌のなかにレベッカ・ソルニット『暗闇のなかの希望』が出てきてた。読んでみよう、と調べたら文庫版の解説は『ゆっくり歩く』の小川公代さんの「ネガティヴ・ケイパビリティのなかの希望」。
ひとつ扉が開くと、つぎつぎ別の扉が開くのは、本を読む/本に出会うたのしみやな〜
November 9, 2025 at 2:30 AM
〈「ハンセン病詩人」と有標化することは、詩のことばが内包する価値を損なってしまうかもしれないが、そこには間違いなく、「火花に生きようともがい」たことによってしか到達できなかった境地があるだろう。『どこかの遠い友に——船城稔美詩集』をぜひ手に取って読んでほしい。〉

小川公代さんがコメントプラス書いてくださってる!船城さんの詩集、手にとってくださったのか...。感謝です😭
digital.asahi.com/articles/AST...
詩人が生きた二つの「マイノリティー」 没後20余年で生まれた詩集:朝日新聞
「どこかの遠い友に」という詩集が、7月、柏書房(東京都文京区)から刊行された。著者は船城稔美(ふなきとしみ)さん(1923~2003)。10代でハンセン病療養所に入所し、性的マイノリティーとして生き…
digital.asahi.com
November 6, 2025 at 9:43 AM
小川公代氏の以下の話にはなんとも言えない気持ちになる。その後、生きがいが見つかったようでよかったけど。

「母は五十代になって、突然、自分の人生はこんなはずじゃなかったと言いはじめました。子育てに追われて、気づいたら年をとっていて、やりがいのある仕事もなければ、自分の自由になるお金もない、文化的な生活もできていないと嘆いていて」(p. 117)
November 5, 2025 at 10:35 AM
愛の章興味深かった。
わたしは誰かと生活を共にしたい欲が本当になくて、可能であればこれからも一人の家に帰ってきたいと思ってるけど、それでも社会との繋がりは重要で、結局関係性の話って社会との繋がり方の話なのに、どうして恋なのか恋じゃないのかみたいなことが重要になってくるんだろう。
November 4, 2025 at 1:22 PM
この三連休に母に会ってきました。小川公代さんのpostに影響されて。

一緒にパスタを食べ、半纏を買ってやりました。小鳥くらいしか食べないし、半纏も「裏地がツルツルしているのは嫌だ」「軽くないと」「ポケットがないと」とうるさく、うんざりしましたが、このうんざりが大事。また会いにいこう。
November 3, 2025 at 1:28 PM
この番組見てたら小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)、アイルランドで幼少期を過ごしたとあってもしやと調べたら、ドラキュラを書いたブラム・ストーカー(彼もアイルランド出身)とほぼ同年代!彼らがおどろおどろしいドラキュラや怪談を書くに至ったルーツを思ってしまった。
ブラム・ストーカーがドラキュラを書くに至った背景を追っていくのは100分de名著の「ドラキュラ」第1回にて。解説は小川公代。

www.web.nhk/tv/an/meicho...
ブラム・ストーカー“ドラキュラ” (1)「ドラキュラ」の誕生 | 100分de名著
【NHK】ドラキュラ発刊当時アイルランドでは支配層としてイギリスから派遣され土着化した「アングロアイリッシュ」が没落。イギリス人でもアイルランド人でもない彼らはマイノリティとして自らのアイデンティティをどこに求めるか葛藤していた。アングロアイリッシュである作者は社会から異質なものとして疎外されつつあったマイノリティを「ドラキュラ」という怪物を描くことによって掬い上げようとした。第一回は、執筆背景に...
www.web.nhk
November 3, 2025 at 3:39 AM
名著ドラキュラ滑り込みで見た!
読みかけの本に書かれたみたいなこと言ってるな〜と思ったらそのまたジュディス・バトラーの引用だった(パフォーマティビティ)
バトラー入門読むのに行き詰まってるから小川公代の著書読んでみるのもいいかもしれない…
一見関係ないような本が繋がっていくこともあるかもしれないし、なくてもこの著者はあの本を読んでるわけだから
www.web.nhk/tv/pl/series...
ブラム・ストーカー“ドラキュラ” (4)近代VS前近代の戦い | 100分de名著
【NHK】注目すべきはドラキュラを追うチームが、タイプライター、蓄音機、電報など当時の最新近代テクノロジーを駆使して、不定形で神出鬼没な「前近代性」の象徴ともいうべきドラキュラを追い込んでいくところだ。だが、その前近代性には近代人が見失った豊かなものがあることも含意されている。第四回は、私たち近代人が見失ったものを再発見するプロセスであることを読み解き、この作品の世界文学としての豊かな可能性に迫っ...
www.web.nhk
November 2, 2025 at 11:30 PM
10月に買った本。季節の変わり目で体調も気力も絶不調だったけれど、その反動で本はたくさん読めた。

イ・ラン『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』と瀬戸夏子『クリスマス・イヴの聖徳太子』は、数年前の『文藝』で読んだ際の感情も蘇ってきて更にグラグラした。
小川公代『ゆっくり歩く』ではケアラーへ向けて「ケアはめぐる」との言葉に、私自身がヤングケアラーと名指されることへこれまで覚えてきた抵抗感、実際の複雑な感情が取りこぼされているような気持ちが掬われたと感じた。
November 1, 2025 at 11:15 AM
原書読み直し始めたら、小川公代先生が講じられたジョナサン・ハーカーのイメージがくっきりしてきたせいかすごくおもしろく読める。
この頃のイングランド人のウエメセも滲んでるね。
種村季弘先生が悪魔学から開いて見せて下さったこの頃のオリエンタリズム(文学的な)も連想される
November 1, 2025 at 7:43 AM
デルトロの フランケンシュタイン

支配と虐待の連鎖、許しのお話。聖書の世界もあり、映像も濃厚。
原作は読んでいないが、最近でた小川公代 ケアの物語を読んでいたので、分かりやすかった。
美しく誠実な化け物と幼稚なヴィクターの対比が強烈。個人的にはこれってそんな簡単に許せることではないんじゃないか、とは思った。原作もその通りなのかしら?やっぱりちゃんと読んでおかなきゃね。
November 1, 2025 at 5:49 AM
2025年10月に買った本と、いただいた本。ちくま率高め
November 1, 2025 at 12:08 AM
たくさんたくさん、ひとことずつに共感しながら
でも、小川公代さんのこの本を、わたしはまだ読む勇気がないのです
「care」という言葉は、かつて社会人入学した大学で自分なりに考えたいと思った(しかしできなかった!)言葉でした

ところで「寡黙な扇風機」のくだりはオットに読み聞かせしました笑
October 31, 2025 at 11:43 AM
ブログ更新しました。「お魚みぃしてくれたひと」
〜やっと仕舞った扇風機のこと、母のことを思い出しながら読んだ『ゆっくり歩く』(小川公代著 医学書院)のことなど、いつものように寄り道しつつ。

cuminnote2.exblog.jp/244698848/
お魚みぃしてくれたひと | bakubaku on reading
▲扇風機を片付けた。ウチには一時期クーラーを使ってなかったときの名残りで?ぎょうさん扇風機があって。それをええことに、あっちにもこっちにも出してしまい、ロ...
cuminnote2.exblog.jp
October 31, 2025 at 11:25 AM
「ケアの倫理とエンパワメント」(小川公代先生著)を読んでいたら、ここにも中動態が出てきて、(traumaについてかつて用いられた)ヒステリー言説も出てきて、規範からの逸脱も出てきて、自分が今関心を持っていることがなんだか全部繋がっているような気がしてオフッってなる
October 31, 2025 at 9:24 AM
小西真理子さんから『共依存とケア――ふるいにかけられる声を聴く』(青土社)をご恵投いただきました。ありがとうございます! 帯には小泉義之さんと小川公代さんのすばらしい推薦文も。ぜひお手にとってください。
www.seidosha.co.jp/book/index.p...
October 31, 2025 at 6:02 AM
【新入荷】
小川公代『ゆっくり歩く』(医学書院)
西方ちひろ『ミャンマー、優しい市民はなぜ武器を手にしたのか』(ホーム社)
Alt236 著/佐野ゆか 訳『リミナルスペース 新しい恐怖の美学』(フィルムアート社)
October 30, 2025 at 6:46 AM
#読書 #今読んでいる本 #いま読んでいる本
NHKEテレ #100分de名著 10月テキスト 小川公代『ドラキュラ』
見てから読む主義です。
October 30, 2025 at 3:35 AM
「ケアする惑星」(小川公代著/講談社)、読了。「ケア」という視点から文学を読み解き、考える。すると本当に、よく知った作品でも今までとは異なる様相を呈するんだ、と実感した。更に言えば帯文にも書いてあるけれども、単なる研究の成果物だけには留まらずリアルタイムの事象とも結びついて、新たな「ケア的な在り方」とでも言おうか、そんな社会との関わり方への道筋が浮かび上がってもくる。柔らかで押し付けがましくなく、それでいてきめ細やかに整った読み易い論考。(遠藤周作作品もケアの視点から考えられるかもしれない、とふと思った。)
#読了
October 29, 2025 at 11:25 AM
今月の100分de名著の「ドラキュラ」、講師が小川公代さんで番組自体もとても面白かったけど、テキストの内容がものすごく充実してて本編では語られなかった点も含めて大切な事がいっぱい書いてあるので、未読の方は是非…!

www.nhk-book.co.jp/detail/00006...
100分de名著 ブラム・ストーカー『ドラキュラ』 2025年10月 | NHK出版
映画、漫画、アニメなど多数の二次創作を通じて、「吸血鬼もの」の原点として世界中で知られている小説『ドラキュラ』。ゴシックの怪奇小説として受容されているが、実は19世紀末の人々が直面していた社会問題や文…
www.nhk-book.co.jp
October 28, 2025 at 1:53 PM
100分de名著『ドラキュラ』の最終回を視聴。ブラム・ストーカーの繊細さをよく認識できて、とても有意義な4回でした。小川公代先生の衣装、最後はとてもシックなものでした。司会者の方の衣装とのコントラストが意識されていた感じでしょうか😄
October 27, 2025 at 2:00 PM
今月の「100分de名著」はブラム・ストーカー『ドラキュラ』。ドラキュラのことは知っているけど、「怪物くん」に出てくる、ざますざますのイメージでしたよ…。こういう話だったのか…小川公代さんの指南役としてのコメントが素晴らしい。『ドラキュラ』とケアの倫理の繋がりか。テキスト買おうかな。
October 27, 2025 at 4:13 AM