#甘くて熱くて息もできない
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(10/22) honto 本の通販ストアランキング > ボーイズラブ > ボーイズラブコミックランキング1位:蜂巣『甘くて熱くて息もできない 3【コミックス版】【電子限定描き下ろし漫画付き】』
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October 22, 2024 at 4:09 AM
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新たな感動が詰まったドラマCD『甘くて熱くて息もできない 3』本日発売！#寺島惇太#甘くて熱くて息もできない#阿座上洋平

寺島惇太さんと阿座上洋平さんによるインタビューや、最新情報をお伝え！音声配信もスタートし、ファン必見の内容。 
新たな感動が詰まったドラマCD『甘くて熱くて息もできない 3』本日発売！
寺島惇太さんと阿座上洋平さんによるインタビューや、最新情報をお伝え！音声配信もスタートし、ファン必見の内容。 
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December 25, 2024 at 1:24 AM
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ヨの吐いた息は熱く湿っていて、薄く開いた口の中の舌の赤さが焼き付くんだけど
閑散としているとは言え人前だということを思い出したのかヨはしっしっと手を払って不機嫌そうな顔をするので
｢確かに最近会えてなかったな。今晩空いてるか？｣って言うと匂いがじっとり濃くなって
そのくせ｢んー……。どうだったかな、なにせわしさま、人気者で引く手数多なのでな……｣とかボソボソ言ってるし
｢そうか、確かに急すぎたな｣と引けば
｢おい待て、そうすぐに諦めるんじゃない。……今夜だな？ 空けておいてやってもいい｣って甘いぷんぷん匂いさせながら横柄な態度取ってくるのもなんだか悪くなく思えて、早速その場で約束を取り付けた
December 15, 2024 at 3:10 PM
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🌧️

#甘くて熱くて息もできない
November 24, 2024 at 3:54 AM
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ひめはじめ／イトルシ
本番の前。健全なとこだけ。
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「ひめはじめ」、「甲斐」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　自分の部屋ではないのに見慣れた部屋で、ルーシーは仄かに香る酒精の香りで目を覚ました。 　部屋の主は見かけによらず甘いものが好きで、職業柄、酒も進んでは嗜まないとルーシーは記憶している。枕に顔を埋め、そこにある嗅ぎ慣れた香りを吸い込むと、ニヒルに笑う男の姿が容易に思い浮かんだ。新年ということもあり珍しくハメを外したのだろうかと考える。 　新年を迎えた朝は、カリュドーンの子総出で荒野の果てまで駆けて初日の出を拝むという行事がいつの頃からか恒例となっていた。その後は拠点に戻り、飲めや歌えのどんちゃん騒ぎ。その場で潰れるものもいれば、眠たくなったからと自室に戻り翌朝までぐっすり眠るものもいる。もちろん、翌日はチームとしても猪突猛進としても公休日である。 　ルーシーはもっぱら監督役で、酔っ払ったシーザーやバーニスをしばきながら、どこでも寝ようとするパイパーを介護する役目を担っている。 　ただ、ルーシーの今年の年明けはいつもと違っていた。人生ではじめての恋人という存在がいる年明けだった。 　気怠い体を起こすと、するりとブランケットが滑り落ちる。視線を落とすと、見慣れない服を着ていることに気がついた。 　使い古されたトレーナーは肩幅が合っておらず、袖はルーシーの指先まですっぽりと隠してしまっている。ブランケットを捲ると、トレーナーは太腿を覆い、剥き出しの膝が覗いている。 「？」 　部屋の主が着せたとしか考えられないが、その記憶はルーシーにはなく、首を傾げる。男女の関 係を持っていても、それなりに常識を弁えている男だ。恋人とはいえ、みだりに他人の服を着替えさせることは想像ができなかった。 　床に足を下ろすと、ルーシーのルームシューズが揃えて置いてある。それを履き、重い足取りでシンクに立つ。 （なんだかぼんやりしてますわ……） 　すっきりとしない頭を持て余しながら、ケトルに水を入れ湯を沸かす。背伸びをして戸棚を開け、手前に置かれた小箱から勝手知ったる手つきで、インスタントコーヒーの小袋を取る。封を開けてマグカップに中身を入れ、ちょうどよく沸いた湯を注ぐと、ふんわりとコーヒーの香りが辺りに漂った。ようやく脳が僅かに覚醒する。 　マグカップを手に持ち、ベッドへと戻り腰かけると、一口ちびりと飲み込む。喉を通る熱さと、口に広がる苦味でやっとひと心地つくと、ルーシーは部屋の中をぐるりと見渡した。 　ブラインドの向こうは薄っすらと白み始め、いつの間にか年明けの日を終えていることを知る。 　ルーシーの服は、ライトが装具のメンテナンスで使う年季の入った椅子にやや崩れた形で畳まれて置かれていた。 （そういえば、ライトの部屋にいつ来たのかしら） 　昨日は、案の定、ハメを外して盛り上がるシーザーやバーニスのお守りをしていたはずだ。それから、ライトが「あんたもたまには飲んだらどうだ？」と酒を勧めてきて、バーニスが配合した酒を一杯だけ飲んだ記憶がある。 　喉に絡みつき気道を焦がすような甘さ、胃を焼く強烈な酒の味を思い出し眉を顰める。 　それから―― 「……それから？」 　記憶がない。 　動揺を隠すように脚を組み、両手で持ったマグカップを傾ける。しかし、コーヒーの苦味は記憶を呼び覚ます一助にはならなかった。 　うんうんと唸っていると、部屋のドアが開いた。 　ぱ、と顔を上げる、昇りはじめた太陽の陽光を纏ったライトの姿を認めて、ほ、と息を吐く。 　ジャケットには袖を通さず両肩にかけるだけにし、トレードマークのマフラーも手に、サングラスもしていなかった。 「起きてたか……って、着替えてないのか？」 　ライトはルーシーの姿に気づいて、口元を緩めたが、すぐに目が眇められる。 「さっき起きたばかりですもの。ライトは？　どこに行ってましたの？」 「軽くトレーニングしてシャワーに行ってた」 「年明け早々精が出ますわね」 　羽織っていただけのジャケットとマフラーをテーブルに置くと、ライトは改めてルーシーを見つめる。 「体調は？」 「少し怠いくらいですわ。それより、私、聞きたいことが――なななんで脱いでますの？！」 　おもむろにシャツの裾に手をかけ脱ぎ始める男から目を離す。ちらりと見えてしまった、自分とはまったく違う男の引き締まった上半身に頬が熱くなる。 　すでに片手を超えるくらいは関係を持ったが、明るい時間帯に夜の情事を匂わせる触れ合いをしたことはなかった。 　元々はボクシングという格闘スタイルを持って いる男の上半身など今更見飽きてはいるが、それはチームメイトとしての時間か、恋人の時間かによって見え方が異なる。 　そして、今は明らかにプライベートな時間だ。 　ふ、と頭上で笑い声が聞こえたかと思えば、手に持っていたマグカップは呆気なく奪われ、そのままベットに転がされる。 　長い前髪がはらりと落ち、碧い双眸が真上からルーシーを縫い止める。 「な、なに……」 「部屋に送ったはずのあんたがなぜか俺の部屋にやって来て」 「え？　ぁっ、ん、ラ、ライト？」 　ルーシーの組んだ脚をそっと解いた熱い手が、剥き出しの膝から太腿をゆっくりと撫で上げる。何度も同じところを往復し、やがて腰骨のあたりを指の腹が意図を持って擦った。 「突然、目の前でストリップショーを始めたんだよ」 「！」 　そうして蘇る記憶は、ルーシーの心を羞恥で燃え上がらせた。 　たった一杯の酒に酔い、酩酊したルーシーを部屋まで送ったのはライトだ。ベッドまで付き添われ、「ゆっくり休めよ」と軽くキスをして別れたことも思い出した。 　クリスマスは配送やら業務やらで忙しくライトとの時間は取れなかった。せめて年末年始くらいはふたりの時間を取りたいと考えながら街を歩いていると、ふと目に入ってしまったのだ。 　可愛らしい装飾のランジェリーが。 　ライトもルーシーも性的嗜好は一般的であった
January 3, 2025 at 7:20 AM
h-towa-k.bsky.social
えぇ！？同じ開拓の仕方してますね🤣仲間です🤝✨ディノヒバトークもしましょ🤭私のですか！？やっていたのは連載当時なので写真はもう残ってないのですが、機会があればまたやりたいと常日頃思ってました😆

それ読みましたよ～良かったです…💕あら？もしかしたら結構同じの読んでたりするかもしれませんね😳ﾋﾟｯﾄｽﾎﾟﾙﾑや甘くて熱くて息もできないとかは読んだことありますか？あとカラーレシピも面白かったですよ✨
March 11, 2024 at 3:22 AM
hamako2024.bsky.social
10/22発売✨ダリアコミックス
今夜読むのが楽しみ〜❤️

#俺以外にはときめかないで
#水曜日 先生

#契約コハビテーション2
#須坂紫那 先生(shinagomad.bsky.social)

#甘くて熱くて息もできない3
#蜂巣 先生 (hachisu00.bsky.social)
October 21, 2024 at 4:02 PM
animebox-jp.bsky.social
【サンシャインシティプリンスホテル】「甘くて熱くて息もできない」とコラボレーションしたコンセプトルームステイプランを販売
【サンシャインシティプリンスホテル】「甘くて熱くて息もできない」とコラボレーションしたコンセプトルームステイプランを販売
【販売期間】2025年7月12日(土）～10月13日(月・祝) 株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイドのプレスリリース サンシャインシティプリンスホテル（所在地:東京都豊島区東池袋3‐1‐5、総支配人: 小田 麻夕 ...
animebox.jp
June 13, 2025 at 7:06 AM
mike3aonyxcinerea.bsky.social
再掲シリーズ。酔っ払うとお題を求めたがる癖のある女。この時は生中2杯日本酒1合でお題は「遅延」。致してるけどできてないスモロです。
潮風に包まれている間は心地が良い。 　たくさんの魚の死骸が喰われきれずに漂う海の香り。黒い海も月明かりに照らされて、黄色い船の端に押し寄せるときには波を白く染める。 　甲板に降り立つと、キャプテンおかえり、と楽しげなクルーの声が迎えてくれた。右手に持っていた瓶を奪い取ってラムを喉に流し込む。ごくり、ごくりと揺れるたびに熱く焼けるアルコール。楽しげなクルーの声が沸き立つ。 　カツン、カツンと瓶をぶつける音が響いた。びょうびょうと潮風が吹き荒ぶ。喉を潤すたびに脳がじわじわと焼けていく。わぁ、と湧き上がるクルーの声が甲板を持ち上げる気がする。 　もっと持ってこい、と叫ぶシャチの声が波間を超えた。停泊明けの海賊船は豊かだ。本当はそれで長く過ごさなければならないのだから飲み干して良いわけではないのだけど、そんな計算が出来るなら海賊などやっていない。いいんだ、すぐそこの港に戻ればいいだけのこと。戻れる、すぐに。いや、戻らない、この港にはもう。 　風が止んだ。月が傾いて波が灰色に染まる。鼻をすんと動かしてから、おれは船内に向かう扉に向かった。 「シャワー浴びてくる」 「今ですか？」 「もう終わり？」 「いや、まだ飲んでて良い。戻ってくる」 　何か言いたげな声に背を向けて、ウォールライトに淡く照らされた廊下を歩く。船内には誰もいない。コツコツとヒールが鳴る。 シャワーブースは狭い。息もせずにコックを捻った。ざぁぁと落ちてくる真水は冷たい。停泊中にたんまりとためられた心地の良い真水。それに濡らされて肌に張り付いた髪から香るのは。 　苦い、臭い。これはおれの香りじゃない。あの男の。 　あの男の口内で燻して転がして、やっと吐き出された白い煙の。 　苦い、臭い。甘い。甘い。嗅ぎ慣れた、いや慣れてなどいない。おれの香りじゃない。 　徐々にシャワーから溢れる真水が熱を帯びていく。その熱に触れられて、香りが立ち上ってくる。頬から。首から。胸から。そして。 　あぁ、まだ足りなかったか。あんなに潮風を浴びて、酒を浴びて、それでも。 　喉の奥から上がる音に、嫌気がさす。振り払ったはずなんだ、こんなに時間をかけて。なのに、また引き戻される、こんなに容易く。 　全部、あいつの遅延性の毒のせいだ。
November 14, 2024 at 11:56 AM
no999kuno.bsky.social
「味見する？」「だが主へ渡すものだぞ、先に我々が口にするのは…」「主に渡すからこそ味見は大事だよ。ほら、あーん……」とほんのりと赤みを持った指先で掬われたチョコレート。エッ、き、きよまろの指、直接！？いいの！？指先とｼ青麿を交互にうろうろ見て、ええい！とぱくりと頬張る。うわ、チョコレートの甘い味と香りと、ｼ青麿の指、いま僕のくちに……と思わず興奮し始めてしまう水と、まさか本当に指ごといかれるとは思わず、しかし自分の指をしゃぶる唇と熱い口の中で指を舐めるこれまた熱い舌の感覚にほぅ…と熱いため息が漏れそうになる麿……チョコレートはもう指に残ってないのにもう少しだけ、と舌を絡ませる……
February 9, 2024 at 9:52 PM
sd51fs15sd1.bsky.social
🌟 名前：パンパン
✨ タイプ：優しくも情熱的なタイプ
💋 身長：164 cm
🦋 紹介文：
優しい雰囲気を持ちながらも、瞳の奥に燃えるような欲望を秘めている。舌が器用で、玉舐めで全身がリラックスできる。バックスタイルのセックスが得意で、耳元で息を漏らしながら「今夜はお姉さんがあなたを絞り尽くすんじゃない？」と誘惑する。

💖 特徴：

優しい外見の中に熱い情熱を持つ
舌技に優れ、最高のリラックスを提供
バックスタイルのプレイが抜群
耳元での甘い囁きが魅力的
August 16, 2025 at 9:05 AM
someday5125.bsky.social
３月３０日目岩プチ新刊サンプル【（R-18）うちの夫の寝起きはひどい】
近日中にこちらの完成版を支部にアップします。
現時点で新刊はこの妻目線のお話の父目線でのお話を収録予定です！
頑張るぞー！ #新書ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/shinsho.html
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「うちの夫の寝起きはひどい」、「いつか」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　瞼を開けるとまだ夜明け前だった。 （また、か…） 　普段であればお仕事前！　今から二度寝できるなんて！　と幸せな気持ちで再び夢の中へと旅立つはずなのだが、今の私の気分はどうも重い。 （なんだか…、眠れないわね……） 　瞼を閉じたり、深く息を吸い込んで身体の力を抜いたりしてはみるものの、私の意識は冴えわたり、もはや微睡ともいえぬ状態だ。今一度瞼を開けて、辺りを見回し状況を伺う。梁に掛けた振り子時計は午前二時を少し回ったところ、いわゆる草木眠る丑三つ時といったところ。 　眠れないのはお酒のせいもあるかもしれない。毎回飲んだ時には眠りが浅くなってしまうことも多いから。 　よいしょ、と布団の中で寝返りを打ち、右を向けばそこには最愛の夫が仰向けになっているのが見えて、私はむぅ、とほんの少しだけ片側の頬を膨らませる。 （人の気も知らないで、気持ち良さそうに寝ちゃって…） 　本当に腹が立つ。そもそも眠れない理由の半分位はこの間抜け面で鼻提灯をふかしている男のせいだと言うのに。そう思わずにはいられなかった。 　今日は元日。最愛の息子とそのガールフレンド達、水木さん達と初詣に行って、人間らしくお札や破魔矢、おみくじを買って、私達夫婦と水木さんはお神酒を、子供達は甘酒やぜんざいを喫して。 　家に帰ってからもおせちや用意したご馳走をみんなで食べたり飲んで、まなちゃんを筆頭に子供たちが夫と水木さんにお年玉をねだる姿に思わず吹き出しそうになっちゃったり。 　そうしてお開きになって家路に着くまなちゃんと水木さん、墓場の妖怪たちに挨拶に行くといった息子と 猫娘ちゃんを見送った後に、夫と片付けをしていた時だった。 　いきなり背中に柔らかな温もりを感じたと思ったら、次の瞬間私の身体は夫にすっぽりと包まれていた。同時に蜜が滲むような甘い声が私の鼓膜を震わせてきたのだ。 　ー今夜、初めてもよいか？　―― 　何をかと聞き直すほど、私は初心でもなければ意地悪でもない。 　誘いを断る理由も意味もありはせず、私は自分の身体の前に組まれた夫の腕にそっと手を添えると小さく頷いたのであった。 　後でな、と私の耳たぶを掠めた夫の頬が少し熱いような気がしたのはお酒のせいか、それとも片付けに一所懸命だったからかしらなんて。 　顔を見なくても表情が分かってしまうのが嬉しくもあり、こそばゆくて、何となく目を合わせられず、寝室へ布団を敷きに行ったであろう夫の背中を見送ることもせず足音が小さくなっていくのを見送るだけだった。 　その後はもうなんだか気もそぞろで、お雑煮を食べるために出した漆器に傷がつかないように、お酒を飲むためのとっておきの江戸切子を割らないようにするのが精一杯だった。それでも何枚か、手を滑らせてすんでのところでナイスキャッチ！　を繰り返していたのだけれど。それはきっと動揺しているからではなくお酒の所為だと自分に言い聞かせてどうにか、気を引き締めて残りはきん、と冷えたお水で皿洗いを終わらせたのだった。 　して、ふと「今夜はこれを身につけるべきだ」と思い立ち、最近おろしたばかりの下着を手に取る。 　それは、いわゆる〝ベビードール〟と呼ばれる藤色 の肌着。驚くほど軽やかな薄い生地で仕立てられ、ふわりと広げて羽織ってみると、湯上がりでほんのりと紅潮した肌が柔らかく浮かび上がった。前面は大きく開き、胸元でひとつだけ結ばれた黒のレースリボンが、たったそれだけで衣服としての形を保っている。ほんの少し身じろぐだけで布が揺れ、結び目の下から素肌が覗く。そのたびに、布の隙間から自分の輪郭がゆるやかに映し出されるのを感じ、身につけているのに何もまとっていないような、そんな心許なさが背筋を撫でた。 　対となるショーツもまた、同じ素材で仕立てられており、腰に添えるのは、ごく細い黒紐のみ。両側の結び目を指で確かめると、するりとほどけてしまいそうなほど頼りない。 　これを身に纏った自分を目の前にして、夫はどんな表情を見せるのか。逸る気持ちを抑え、浴衣に袖を通した後、いつもよりほんの少しだけきつく帯を締める。 　なるべく平静を装いながら、手を擦り合わせながら寒い廊下を歩き、一度、深呼吸をしたのちに夫の待つ寝室へと入ったのだが。 　そこにはすでに夢の世界へ旅立った夫が、布団の中で静かに眠っていたのだった。 　そこで、少しでも声を掛けたり、揺さぶって起こすことも考えなかったわけではないが、何となく私がそこまでこの人を求めていたように思われるのが気に食わず、私も夫に習って自分の布団に潜り込んで早い所寝てしまえと半ばやけっぱちになったのであった。 　勿論、一日中歩き回って宴会の準備や片付けに勤しんでくれた夫を労う気持ちもなかったわけではないが。 　全く期待していなかったと言ったら嘘になる。 　そちらから誘っておいて妻を待てずに寝てしまうなんて、全く私のことを何だと思ってるのか！　もう！ 　ほんとこのお間抜けさんが！　大嫌い！　嘘。 　鼻の奥がツンとしそうになるのを深呼吸でどうにか堪え、私は寝返りを打って夫と向かい合わせになる。相変わらずこの男は、すやすやと一定の拍子で寝息を立てていて起きる気配は全くない。 「…ん、む…」 　一瞬口をつむんで、もぐもぐと動かしたり、かと思えばカパカパと大きく開いては閉じてを繰り返して、その度に八重歯がチラリと覗かせている。 （そういえば、こんなに間近でこの人の寝顔を見たことなんてなかったかも） 　まして、こんなじっくりと。 　よく動いている唇を見つめると、少しだけ唇の皮の艶がなくなっているように見える。 　少しだけ夫の入る布団に近づいて、腕を伸ばして夫の唇に人差し指を這わせるとザラザラとした感触がして乾燥しているようだった。 （もう、だからこの時期はリップ塗ってって言っているのに…） 　お風呂好きの綺麗好きだというのに、お肌や身だしなみのケアに関して言えば本当にこの人は無頓着がすぎる。元々人嫌いで長い間山に篭っていたのだから無理もないのだけれど。たまに私がリップバームやエッセンスを勧めてみても「舐めればよかろう」だの「蝋みたいでいやじゃ」なんて言うもんだからもう知らない。 　そんなガサガサの唇にキスなんてしてあげるもんですか！ 　ふん、と小さく鼻息を立てたのち私はまた布団に潜り込んだ。 「……」 　温かい布団の中に潜り込んでみたはいいものの、眠
February 17, 2025 at 2:43 PM
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甘くて熱くて息もできない 3、発売日迫る！ドラマCDの試聴動画が公開#寺島惇太#阿座上洋平#甘くて熱くて息

2024年12月25日発売のドラマCD「甘くて熱くて息もできない 3」の試聴動画とイベント情報が公開！豪華キャストにも注目。
甘くて熱くて息もできない 3、発売日迫る！ドラマCDの試聴動画が公開
2024年12月25日発売のドラマCD「甘くて熱くて息もできない 3」の試聴動画とイベント情報が公開！豪華キャストにも注目。
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December 17, 2024 at 9:22 AM
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69をしたい🔥さんと🔥さんの面前に色々と晒してしまうのが恥ずかしくて渋る🎴くん。それならば体制を逆にすれば前しか見えないからいいじゃないかと提案されてそれなら…と応じる🎴くん。🔥さんが上に跨ると雄々しく起立して涎を垂らしている🍌が目の前にきて🎴くんは思わず息を飲む。すると途端に自分の🍌を覆う熱くヌメった感覚に思わず腰が跳ねる🎴くん。🔥さんが🎴くんの🍌をジュポジュポとしゃぶっていやらしい音が響くと🎴くんの口から甘く上擦った声が漏れる。目の前にぶら下がる🍌が寂しそうに揺れているのを見て🎴くんも口を開けるとおずおずと🔥さんの雄🍌を舐め始めた。→
June 9, 2025 at 1:48 PM
kcya.bsky.social
行為の最中に熱さに耐えかねた松岡♀ちゃんが息を切らしながら「暑い……」って言って長い髪をかきあげて
その仕草と胸元をつたう汗に見惚れた戸田くんが我慢できずに舌を伸ばして汗を舐めるんだ
松岡ちゃんは体内の戸田くんがさらに大きくなったのを感じるけど、それを口にする前に腰を掴まれて激しく突かれて、声はすぐに甘い喘ぎに変わっちゃうんだよねって見たいだよ！！！
August 2, 2025 at 5:58 AM
10000byakuren.bsky.social
「戦闘中、お前を担いだり引っ張ったことはこれまでにも何度かあった。それじゃねぇのか」 「それも考えたんですけど、なんかこう……つい最近も握ったことがあったような。それなりな回数あるような。皇紀さん、思い当たりません？」 　まるで一昨日何食べたかを問うように皇紀を見上げた。皇紀は、その無垢な目を射貫いた。 「……本当にわからないのか？」 「え？」 　わかるんですか？　と、聞く前に、その身体は後ろ、ソファに倒されて沈んだ。 「んっ……んんっ……！？」 　かぷりと、唇に甘く噛みつかれる。突然の展開に驚きろくに息を吸うことなく口を塞がれた。すぐに苦しくなり、エージェントは弱々しく片手を彼の鎖骨辺りに寄せて押し返そうとするが、当然少しも動かない。寧ろ体重を乗せられるかのように押された。うっすら瞼を持ち上げると、至近距離で赤い両の目と目が合った。途端、身体中の熱が呼び覚まされたかのような感覚に陥る。視界が滲んだ。 　僅かに唇と唇が離れる。エージェントはやっと肺いっぱいに空気を吸い、一呼吸したところで再び塞がれた。今度は最初から熱い舌に侵入され蹂躙される。金属を感じない熱に、エージェントは全てを許されている気がして思考が焼き尽くされそうになった。 　やっと唇が完全に離れる。エージェントの視界はまともに機能しておらず、肩で息をしていた。皇紀の赤い目が、くたくたになった自分を見ていることしか、わからなかった。 「……手は、今どうしてる？」 「…………え？」 　働かない思考の中で、片手を皇紀の親指で遊ばれた感覚がした。気づく。その両手は、皇紀によって余すところなく握られていた。 「う、そ」 「嘘じゃねぇ」 　半ば放心状態のエージェントからゆっくりと手を解放して、その背に腕を回す。ぐっと抱き起こすように上半身を持ち上げると、皇紀は立ち上がってキッチンへ と行ってしまった。冷蔵庫が開く音がする。どうやら水を飲んでいるようだった。 　そんなこと全て靄の向こうでの出来事のよう。エージェントは逆上せたように目元を中心に顔、首筋、鎖骨までが赤く、頭はぼぅっとしていた。キッチンから戻ってきた皇紀は、ゆっくり小さく揺れる彼女のふらつく頭を見た。そのまま彼女の視界に入る。エージェントは彼をぼんやりと見上げ、引かない熱をもどかしく思った。 　 　――あのまま進めてくれても構わなかったのに。どうして。なんで。どうしたら……そう、だ 　 　エージェントは留まる熱に浮かされるように口を開いた。 「皇紀さん、手を、繋いでください」 　頼りなく片手を彼へと伸ばす。震える指先。向けられた皇紀は笑った。 「都合の良い言葉を覚えやがって……」 　伸ばされた指先同士が触れて、絡むように繋がれた。
December 15, 2024 at 2:34 PM
discover.sinkan.net
2024年10月22日 『甘くて熱くて息もできない 番外編「甘くて熱いお泊まり会」』 蜂巣 (フロンティアワークス) [eBooks] https://sinkan.net/?asin=BW0001971169&action_item=true #新刊情報 #sinkan
2024/10/22 甘くて熱くて息もできない 番外編「甘くて熱いお泊まり会」 蜂巣 [コミック] - 新刊.net - 書籍やCD、DVD、ゲームの新刊発売日を自動チェック
2024年10月22日 火曜日 発売 甘くて熱くて息もできない 番外編「甘くて熱いお泊まり会」 蜂巣 フロンティアワークス コミック
sinkan.net
October 6, 2024 at 11:05 PM
maroni.bsky.social
ただ理性とは裏腹に熱を持ち始める自身が晶くんの身体に触れてしまい「えっ」と驚いた恋人が下を見ようとするからええいと掻き抱くように背中に腕を回して隙間なく密着させるファ。甘さが混じる慌てた声を出す晶くんの肩に顔を押し付けて熱い息とともに大きなため息一つ
October 6, 2024 at 12:49 PM
ai1008.bsky.social
絢斗の芯の強さはお父さん譲りだったのね🥹‪
めちゃくちゃドラマCD聴き込んでたからふたりの会話が19話も阿座上さんと寺島さんで脳内変換されてあーーまた4巻もどうか💿聴けますようにって切に願ってしまう☆。.:＊・゜
すぅって理央が息を吸うところやタイトルコール想像してしまった🫣💓‪
#甘くて熱くて息もできない
@hachisu00.bsky.social
July 15, 2025 at 3:30 PM
nanana0821manga.bsky.social
絶対に
指紋を付けたくないから
どうやって持つか悩むほど
綺麗で繊細なイラスト✨
華やかで色っぽいのに
純愛が伝わってくるから
本当に素晴らしいぃぃぃー😆💕

#甘くて熱くて息もできない
#蜂巣 先生
#ネップリ
#ありがとうございます
April 3, 2024 at 4:20 PM
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続き（7/15）
黙りこんだ。やっとおとなしくなった、と思ったら腹が鳴った。俺ちゃう、ツムのや。今のでいらんエネルギー使ったしな。 「……もうええわ。飯にしよ」 　台拭いて、と渡した布巾をツムは素直に受け取った。ちゃぶ台にかがみこむ後ろ姿は気のせいやなくしおしおや。 　やれやれ、と息をついて鍋の火を止める。とたんにふわ、と湯気が上がって出汁と野菜の甘い匂いがあたりに漂う。ああ、ええ匂い。絶対美味いやつや、という確信がまた腹の虫を刺激する。湯気を顔に浴びつつ鍋を覗きこめば、キャベツはよう煮えてきれいな浅緑、玉ねぎは透き通っとる。エノキダケはくたくたにやらかくて、ちくわは出汁を吸って心なしかぷっくり膨らんで。そこに味噌を溶いたら完成。うん、ええ感じや。 　丁寧に作った味噌汁はそれだけで十分ご馳走なんやってことを、自分で三食作るようになって日々しみじみ感じとる。なんやろな、味噌汁飲むとほっとするし、元気出るねんな。ああ、生きててよかったあ、て感じ。まあツムには、何食うとってもそれやんけ、て言われとるけど。 「ツム。お茶、熱いの、冷たいのん、どっち？」 「冷たいの」 「ほんなら冷蔵庫から麦茶出して」 　ついでにこれも、とグラスと箸を置いてやれば、素直に運んでいった。その後を追いかけるみたいに俺もハムエッグ、というよりハムステーキの目玉焼き載せ、て感じになった皿を運ぶ。大皿にまとめて盛るとケンカになるのはとっくに学習済みやから皿はそれぞれ、の二枚。それから炊きたてつやっつやの白米に、冷凍しといたネギを散らした味噌汁。二人分の器が載ったちゃぶ台はさすがに天板いっぱい。んー、ちょっと野菜少ないか？　まあええか。合間に切っただけのトマト、さっと茹でただけのインゲンも一応添えといたし。 「よし、食お」 「わーい！　いただきます！」 　揃って手を合わせたら、とたんにツムの顔がぱあっと晴れた。現金なやっちゃな。まあでもそうなるわな。ほかほかの飯を前にして他のことを考える隙間はない。腹減っとる時は特に。何を口に入れても「うま！」て味わうだけになっとる ツムを見とると、つくづくそう思う。美味いものの前に人は無力や。ほんで俺は、こういう顔を見るのがしみじみと好きやなあ、と思う。そうやな、今はメシの次、サーブの八秒間よりちょい上、くらい。いや、メシを食いながらでもこんなしてツムの反応いちいち眺めとるくらいやからもう、だいぶ上、なのかも。 　――ああ、だからこそ、きっと。 「あんな、ツム。あのタオル、北さんとこの取引先やお得意さんに配る用に作ってんねんて」 「あぁ、おかんが銀行とかでもろてくるやつや」 「おん。ご挨拶っちゅうのし紙かけられてビニールの袋に入っとるやつ。俺、それが欲しいねん」 「はあ？　……え、もろたらええやん。一枚ください～言うたら北さんくれはるやろ。あんなん大量に発注しとんのやろし」 　首を傾げるツムに俺は、せやろな、と頷く。ツムの言葉は正しい。前に直接聞いたことがある。あのタオルは北さんが農園を継いで代表にならはった時に作ったんやて。既存の取引先だけでもそこそこの数だったそうで、その倍量くらいで 発注かけたわ、て北さん笑とった。 「ほんなら、」 「うん。ください、て言うたらくれはるやろな。一枚くらい先輩後輩のよしみでな。でも、それはちゃうねん」 「ちゃうて、何が」 「ちゃうやん。だって北さん、あのタオル仕事で配ってはるねんで？」 　挨拶回りの時に、納品の時に、新規契約の時に、これからますますご贔屓によろしくお願いします、て頭下げて渡しとるんやって。若輩者ですのでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします、て。これまで一度も言ったことのない、舌を噛みそうなその言葉を、俺はしっかり覚えとる。きっと何度も何度も繰り返したんやろう北さんが滑らかに発してみせた、その言葉を。 　俺らは北さんをよう知っとるから、先輩やって事実を抜きにしても『頼りない若造』なんてひとっつも思わへん。でも世間はちゃう。年が若いってだけで舐めてかかってくる大人なんか、なんぼでもおんねん。北さんの人となりを知ったらそんな態度とったこと後悔するやろな、て確信しとるけど、でも現時点で相手に
October 5, 2025 at 11:37 AM
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リク：黄金食堂の年齢差が大好きなので、イチャついてる二人のぜひ続編を
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うちの食堂ファイモス♀は、25歳大学院卒ファイちゃんと18歳通信制高校卒業モス♀ちゃんなので7歳差、二人が出会った頃は未成年だったモス♀ちゃん
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「@Abbracciare11 / @masoho11.bsky.social　　真朱」と記載されています。 以下は本文の内容です。 「休みの日に自宅のキッチンで料理を作って……本当に僕達、料理大好きだよね」 「それは独り言なのか愚痴なのか、どっちだ」 　ダイニングと一体化していない、広い独立したキッチンに一目惚れして選んだ二人の住居であるアパート、大通りに面したベランダに通じる半分開かれた窓からは賑やかな人々の雑踏や車のクラクションが聞こえ、黄金食堂のキッチンに居る時には聞こえない人々が生活を営む音が、自分達は休日を満喫しているのだとファイノンは実感しながら、降って湧いたような数日間の連休の初日を楽しんでいた。 　いつもより遅くに起きて、まだ寝ているモーディスを横抱きにして共にシャワーを浴びて眠気を飛ばし、市場へ買い物に出掛けて老舗のレストランで昼食を食べてから食材を買い込み、アパートに帰宅して暫し休憩してから夕食の準備に取り掛かって今に至る。 　黄金食堂のキッチンの設備に不具合が起き、整備点検の為に数日間の連休となった事にファイノンは鼻歌を歌いながら、豚挽肉と牛挽肉とラムの挽肉に微塵切りした玉葱とイタリアンパセリとパン粉、レモン汁と摺り下ろした大蒜とシナモンとクミンとオリーブオイルをボウルの中で良く混ぜ、一時間ほど冷蔵庫の中で寝かせた後に豚の網脂を広げて肉だねを棒状にして巻いたものであるキプロスを量産していた。 　その隣ではモーディスが水煮のひよこ豆に塩胡椒とパプリカパウダーを振り良く混ぜ、オリーブオイルを入れたフライパンで表面をこんがりと炒めてバットに取り出し冷まし、赤と黄のパプリカと胡瓜を一センチの角切りにして玉葱は二、三センチのスライスにし、ミニトマトは四等分にカットし黒オリーブを半分に切ってボウルの中に入れ、パセリを刻みひよこ豆もボウルの中に入れて冷蔵庫の中へと入れると、ドレッシングを小瓶の中で手早く作り冷蔵庫へと入れる。 「付け合せは？」 「マッシュポテトにしようと思って、じゃがいも茹でてる。　モーディスに合わせて、大蒜少なめで作ってくれていいよ」 「分かった」 　モーディスはコンロへ移動して皮付きのじゃがいもが茹でられている鍋を取り流しに移動して網の中にしゃがいもとお湯を入れ、熱い内にポテトマッシャーでじゃがいもを潰して滑らかな滑らかなマッシュポテトをボウルの中へと絞り出し、ハンドルを上げて中に残っている皮を捨て二個目のじゃがいもも同様にマッシュした。 　大蒜はほんの少しだけ摺り下ろし、白ワインビネガーとレモン汁、オリーブオイルと塩を入れて味見しながら手早くマッシュポテトを完成させると、少量スプーンで掬ってファイノンの口元に運んだ。 「……ん、大蒜控え目も美味しい。　キプロスが肉々しいから、これ位が丁度いいかも」 「そうか、良かった」 　あまり大蒜が得意ではないモーディスは、自分の好みだと大蒜をかなり控えた味付けにしてしまう。 　店ではレシピ通りに作っているので大丈夫なのだが、自宅で作る際はファイノンに合わせると大蒜が強く、自分に合わせるとファイノンが物足りない状態になってしまうのだ。 「そろそろキプロスを焼いていくよ」 「分かった、後の準備はしておく。　ダイニングとベランダ、どちらで食べる？」 「勿論、ベランダで！」 「分かった」 　モーディスは微笑みながら台拭きを持ってキッチンから出て行き、ベランダに出てラタン調のガーデンテーブルの天板を拭き上げてプレースマットを二枚敷いてカラトリーケースを置くと、陽が落ちて涼しい風が吹いて来る事に黄金を溶かし湛えたような瞳を細め る。 「……気持ちいいな」 「モーディス、もうすぐ出来上がるよ」 「分かった、今行く」 　モーディスはキッチンへと戻ると台拭きと手を洗い、マッシュポテトをスプーンを二本使って表面を滑らかにしながら綺麗な楕円型にして皿に二つ作り乗せていき、その更にファイノンはキプロスと共にヨーグルトと胡瓜と大蒜で作ったザジキソースを盛り付けてベランダに運び、モーディスは新しく皿を出すと冷蔵庫の中からサラダとドレッシングを取り出し、ボウルの中にドレッシングを入れて和え混ぜると皿に乗せ、フェタチーズを冷蔵庫から取り出して皿の上で粗く解し掛けた。 「サラダ、持って行ってもいい？」 「ああ、頼む。　パンは切って持って行く」 　二人で幾つものパン屋を巡り、納得のいく味のセモリナ粉を使用していてどっしりとした、田舎風のパンという意味のホリアティコ・プソミを切ると、黄色っぽい色をしていてほんのり甘い味と香りがする。 　何も付けずにパンだけでも食べれる味わいは、この国ではメイン料理に添えるパンとして国民全員に常識として根付いていた。 　パスタを食べているような満足感のある、皮はむっちりで生地はもっちりとしたホリアティコ・プソミを切り分け、バスケットの中に入れてモーディスがベランダに向かうとファイノンは二つのグラスに白ワインを注いでいる。 「モーディスも飲むよね？」 「聞いてから注いでくれ、注がれたなら飲むが」 「飲酒可能性年齢でも、君って滅多に飲まないよね？」 「シェフとしては、飲んで味を覚えておかないとワインに合う料理を作れないから、飲んだ方がいいのだろうがな」 　席に着いたモーディスはバスケットをテーブルの中央に置き、息を吐く。 「そこはお前に任せている、ファイノン」 「うん、任された」 　二人はワイングラスを手に取り、軽く触れ合わせてカチン、と小さな音を立てた。 「突然の連休に、乾杯」 「ふっ……突然の連休に、乾杯」 　設備の不具合というアクシデントが無ければ、滅多に無い連休を楽しめる事は無かった筈なのでモーディスは笑いながらワインを口に含み、辛口の酸味強くキリッとした飲み口に満足気な吐息が漏れる。 「……飲みやすいな」 「甘くなくても、白なら飲みやすいと思ったんだ。　白は魚料理に合うって言うけど、肉料理にも合うんだよね」 「このようなキリッとした口当たりだと、口の中の肉の脂を洗い流してくれそうだな」 　モーディスはグラスを置き、ナイフとフォークを手にしてキプロスを小さく切り分け口に運んで咀嚼すると、三種の肉の旨味と脂が口の中に広がり、その肉々しい味わいに「美味しい」と自然に言葉が出て来た。 「ザジキソースを付けるとあっさりするし、ザジギソースは本当に天才だと思う」 「そうだな……あっさりしているがコクは感じられるし、俺達には食べ慣れた味なのもあるのだろう」 　この国の伝統的ソースであるザジキソースは国民な皆幼い頃から食べ慣れた味であり、材料も水切りヨーグルトと胡瓜とディルと塩胡椒とレモン汁に摺り下ろした大蒜、というどこででも安価に手に入る物で作られ、肉や魚だけでなく、野菜やパンにも付けて食べられる万能ソースなのだ。 「明日は海鮮のグリルにして、ザジキソースをたっぷり付けて食べよう」
June 18, 2025 at 7:36 PM
yom1gaeru.bsky.social
甘くて熱くて息もできない、何だかんだまだ読めてないから休みのうちに読みたいな〜〜、、あと職場から借りてきた漫画も、、
November 20, 2024 at 12:15 AM