畑中宇惟
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畑中宇惟
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絵を描きます 本を読みます 映画を観ます
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電子書籍も選択肢にはあるけど、あれのなにがだめって、いまどれくらい読んだのかがぱっと見て分からないから不安な気持ちになってしまう。以前にも本を解体したことはあるけれど、家じゅう散り散りになってしまって、読み返すのが難しく、後悔した。その日、読む分だけ写真を撮って、スマホで読むというのが一番現実的な方法だけど味気ないかもしれない。悩ましい。
機が熟した!これまで避けてきたピンチョンをいまこそ読みたい!と思っていて、だけどまあ難解とも聞くし、ここはまず図書館で試し読みしようと『重力の虹』の上巻だけを借りてきたのだが、752ページの大著。厚さにして42mm。通勤時、持ち歩いて、満員電車のなか頁を繰るところをなかなか想像できないのだが、こいつをどうしてやろう。購入後、分解してやろうか。
友人たちと夜の散歩。たのしかった。
衣替えが間に合っていない。セーター着るの楽しみだな。
パヴェーゼ『美しい夏』を読みおえる。初めて読むのに懐かしい。自分の青春時代と言えるような時期に感じていた気分を鮮明に思い出してしまった。友人への憧れと軽蔑(みんな大好き!と思った次の瞬間、みんな最低、消えちまえ!に翻るような軽薄さ)。セックスへの過剰な期待と不安。小さなことで落ち込んだり舞い上がったり、悲劇と喜劇、絶望と希望が反転しつづける、ゆらぎやすい感情を抱えた主人公が魅力的。
ディアンジェロの訃報。落ち込む。
『ワン・バトル・アフター・アナザー』最高じゃん!笑いながら泣いた。もう一回観たい。
ポールトーマスアンダーソンの新作を観に行く!
家族3人、インフルエンザ予防接種完了!子どもは今回初めて点鼻タイプにしてみた。通常タイプで2回接種しなければいけないところを、点鼻タイプだと一回で済むのだって。痛みもないしとても良い!
多和田葉子『地球にちりばめられて』を読みおえる。わー、超おもしろかったー!なんだこの読んでるときの心地良さは! 多和田さんのメガネで世界を見ると「言葉って、言語って、なんて面白いの!」と熱くなる。終わらないでほしいと思いながら読み終えて、そこでやっとこれが3部作の第1作目だったということを知って、今日続編を買ってきた。嬉しい。楽しみ。
からだに悪そうなお菓子たち🍬
実在する芸術作品がいくつか出てくるが、2Pac『All Eyes on Me』(すべての視線が私に)と ヘルマン・ヘッセ『ツィーグラーという名の男』が特に印象に残った。
『トピーカ・スクール』は家族の歴史の物語であり、政治と暴力とジェンダーとそれをめぐる言葉にまつわる物語である。複数の話者が過去を振り返る。ここで並べられるたくさんの小さなエピソードたちは、時空を飛び越え、反復し、裏返り、因果や矛盾を生む。唐突な飛躍をいくつか見つけ、その度に驚き、フィクションだけに許された遊戯に興奮する。個人的で小さな語りを重ねていく先に大きな語りがほの見えてくるけれど、何か重要なメッセージを取りこぼしてしまったような(実のところ何も言っていないような)そんなふうにも感じる。エモーショナルな局面もあるけど安易なカタルシスはない。
ベン・ラーナー『トピーカ・スクール』を読み終えた。大変面白かった。わたしはこういうものに出会いたくて本をよんでいるのかもしれないとさえ思った。脳内で枝分かれする思考をみつめるような、感情の細部を点検するような、心の中に潜りこむような語りが面白く、自分の人生に悲しいことや辛いことが起きることが楽しみになった。
「寂しい」って何だろうね? なにかが足りない、欠落していると感じるときに沸き起こる感情? 穴のあいたところに楽しい/騒がしい/わくわく/忙しいを埋めると和らぐ。
ほとんど毎日家族揃って夕食をとるので、片親が出かける夜は子どもが寂しさに憂鬱になる。昨日は夫が出かける日だったので、今夜は絶対楽しませてあげる、君の寂しさを忘れさせてあげる、と張り切って、夜の街(というかまあ近所のショッピングモール)に連れ出し、お菓子詰め放題のお店で買い物をさせたあと、好物の牛タン屋でごはんを食べて、帰宅したら泡風呂入浴剤のお風呂で遊んだ。眠るまでの時間「寂しい」と一言も言わなかったのが、じわじわ嬉しい。「家族が欠けると家の中の音が静かなのが気になる」って言ってたから、騒がしい場所、ぴかぴか光る場にいくのは有効だった。
あわててクーラーを消した。涼しいね。
ロベルト・ボラーニョ『野生の探偵たち』下巻を読み終わる。上巻を読み始めてから2ヶ月が経っていた。長い旅が終わってしまったようでとても寂しい。最後は並々ならぬ感動があった。
53名の人物の証言で辿る消息不明の2人の前衛詩人の姿。関係性を把握し世界の奥行きを感じとったり、逆に理解が追いつかなくて混乱し退屈に思ったり、「えっ!」と驚くことがあったり。そこを経て辿り着く第三部の日記パートがとにかく魅力的。豊かで広がりを感じられる物語だった。
記録。レイ・ブラッドベリ『華氏451度』を読んだ。
久しぶりにU‐NEXTに入ったので、イーストウッドの『陪審員2番』をようやく観たのだが、面白すぎてこの半月で3回観た。主人公の妻が夫より先に寝ようとベッドルームへ移動するときに、夫がまだリビングに居て作業しているにも関わらず、うっかりその部屋の電気を消してしまう、というシチュエーションが2回繰り返されている。私が起きている時間だけ夫を必要としているのであって、夫自身のことはまったく尊重していない、利己的である、という演出なんだよね。一見本筋とは関係ないように思えるこの妻の行為が実は主人公が追い詰められる原因のひとつ、その表象である、ということ。たいへん技巧的である。感服。
通勤電車、空いてるぜ!ひゃっほう!
ルイジ・ギッリ。絵を眺める人を背後からとらえるシリーズは特に面白かったので帰宅してすぐに絵に描いて記録する。絵を眺める人の写真を眺めるカップルを眺める私。フレームの外のフレームの外のフレームの外の…。メタメタメタな世界。
ヒロシマの写真展の印象が強すぎたけれど、同時展示の『ルイジ・ギッリ 終わらない風景』『トランスフィジカル』も大変よかったです。ルイジ・ギッリはモチーフの選び方や画面構成、色調に乙女心をくすぐるものがある。ファッション写真やインスタグラム的感性の元祖みたいなところがある。