青崎有吾
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ミステリ作家
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北山猛邦『神の光』、今年最も電車や喫茶店で読むのがはばかられる小説(傍から見ると完全にそういう宗教の本だから)(チキンなのでカバーを外して持ち歩きました)
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北山猛邦『神の光』読。
5編すべてで館消失の謎を扱うという、ギネス記録的短編集。1編目の初出は04年で、他は2020年以降の作品。並べてみると1編目とそれ以降でトリックの手触りが微妙に異なるのが興味深いところです。より「奇想」に歩み寄っていっている、というか。館を消すなら、当たり前か。
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そんなニュートンと知恵比べする贋金犯、ウィリアム・チャロナーもあの手この手で逃げまくる。彼が最初にやったのは、貨幣の専門家のフリをして議会に取り入ろうとすること。なんか、あの……こいういう人、いるよ! 詐欺師の手口は300年前から変わってないんだなと思えます。
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トマス・レヴェンソン『ニュートンと贋金づくり』読。
自然科学の偉業を成したあと、ニュートンは何をしていたか。造幣局の監事を任されたんですって。で、作業をすごい効率化して、贋金の捜査もしたんですって。で、贋金犯の中に天才的な悪党がいて、熾烈な頭脳戦を繰り広げたんですって。いくら何でも嘘すぎるだろ、と思いきや、本当なんですって。記録もいっぱいあるんですって。
というわけで、偉人の知られざる一時期に迫るノンフィクション。探偵ニュートンの捜査法は「容疑者の周囲の人間と面会しまくりコツコツ証言を集める」こと。確信が持てるまでは動かない。まさに科学の手法。
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今日、とっさに遺言を言わなきゃいけない機会があったのですが、遺骨と間違えて「遺産は海に捨ててくれ」と言ってしまいました。みなさんも気をつけてください。
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TO BE HERO X、どのヒーローのエピソードも面白く(特に黙殺編)映像も凄かったけど考察ありきの話の組み方とここまで全部序章でーす!て終わり方はちょっと今そういうのは食傷気味でえ…て感じもあったり(ティザームービーのXに惚れて見続けたのに24話見ても謎が明かされないんかーい)
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ジェス・Q・スタント『ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体』。エネルギッシュな中国婦人が店の前に突如現れた死体の真相を調査。お茶とご飯とおばちゃんパワーで懐柔されだんだん仲良くなっていく容疑者たちが微笑ましく、犯人あてとしても巧みな塩梅。読んでる間ずっと楽しいタイプの一作でした。中国文化のステレオタイプ感が若干気になったりもしましたが著者はジャカルタ在住・児童書でも活躍とのことなので、あえてわかりやすく書いてくれただけかな。
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一階のトイレが壊れたので、母が貼り紙を書いたそうです。
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笛吹太郎『コージーボーイズ、あるいは四度ドアを開く』読。今作も軽妙洒脱粒揃い。喫茶店でケーキと珈琲をおともに読んだのでこの本にとって理想の形と言えましょう。特に良いのは、厄日を予言したスナックのママについての謎。真相の納得感たるや。アレを絡めたミステリを読んだのって初めてかも。
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スティーヴン・ミルハウザーの短編集『ナイフ投げ師』読。
観客が抱える欺瞞的欲求のエスカレートを一夜のステージと19ページの文章に凝縮した、見事すぎる表題作。「夜の姉妹団」「新自動人形劇場」も一度読んだら忘れられない。「協会の夢」を読む際は、ぜひイオンモールのベンチなどで。「夜の姉妹団」に関しては、解説の藤野可織さんの指摘にもはっとさせられます。
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海外ドラマ『ポーカーフェイス』、TLでちょくちょく評判を聞き、担当さんもハマっているそうなので見始めた。いま3話。べらぼうに面白い。倒叙ミステリなんだけど主人公が刑事でも探偵でもなく、流れ者で巻き込まれ体質なハスキーボイスのアネゴというのが良い。しかも、とある特殊な才能がある。
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『大長編 タローマン 万博大爆発』観た。映画化する上でいろんな方向性があったと思うが、「夏の娯楽作としてふつうに楽しめるストーリーにする」という判断を下した制作陣が一番狂っている。誰か止めなかったんでしょうか。その結果どうなったかというと、大傑作です。
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何年も前から主張している現象なんですが、化物語のOP曲「staple stable」を、福山雅治っぽい声と歌い方で脳内再生すると、福山雅治が作った曲としか思えなくなるので、試してみてください。
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何年か前、このミスのエッセイに「月極のレンタルデスクで仕事をしている。いつ行っても利用者がぜんぜんいないので快適だが、潰れないか不安」てなことを書きました。

潰れました。
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堀井拓馬『異形に涙は流せない』読。
瘴気に毒され汚濁に淀む大河の島々、そこに蠢く異形たちと、紡がれ響き合う祈り。活写される異形たちの「暮らし」が印象深く、作者の愛が穢れを払い、気づけばグロさは霧散、むしろ可愛くてたまらない。苔人大好き。特に一話目、傑作短編だと思います。
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『厭な物語』はイヤミスブーム時に出た文春文庫のアンソロだけどぶっちぎりに素晴らしいのはリチャード・クリスチャン・マシスンの掌編「赤」で、この4ページだけでお釣りがくる
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アンソロジー『厭な物語』でランズデールの「ナイト・オブ・ザ・ホラー・ショウ」を読む。イヤすぎ。冒頭、若者2人が犬の轢死体を発見。大した理由もなくマイカーにつないで引きずり始める。馬鹿野郎。最後には報いが待っているが、そこに至るまでの紆余曲折も絶妙なイヤさの連続。印象に残る短編だなー。
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コミカライズ版『地雷グリコ』第2巻、明日発売です。
「坊主衰弱」というゲームをまるっと、&「自由律ジャンケン」というゲームの開始までを収録。暁月先生描き下ろしの素敵なおまけも収録されています。海だよ海!
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5巻完結済みの『スケルトンダブル』読んだ。透明人間+固有能力の異質バトル。最終巻でぶちかまされる透明化デメリットと敵の能力を逆手にとった一発逆転ギミックがすごく良い。『亜人』ロスの身体に染みました。
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岡本好貴『電報予告殺人事件』読。
『帆船軍艦の殺人』作者は第二長編も快調。リサーチ力に唸る電信知識と、構図で魅せる謎解き。特に主人公ローラが追跡者から逃れる一幕は、電信士ならではの技能と女性たちの連帯が合わさった名シーンでした。読了後に表紙を見返すと評価がもう一段上がります。
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片手がスマホや本でふさがった状態でグミを食べているとき、新たなグミを袋から取り出すには、まず指二本を袋に入れ、内部でグミをつまみ、そのまま袋を持ち上げ顔の前に移動、袋の端を歯で挟み、指を引き抜き、残り三本の指で素早く袋のチャックを閉じ、机の上に戻す、この動作が無意識に繰り返される
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CITY冒頭の魅力は『日常』風の断片ショートが一本のストーリーに収束していく「これから群像劇をやりますよ」感にあったと思うし南雲がバイトするまでのあの流れが作品全体を俯瞰した際の柱にもなっていたと思うのでアニメで省かれちゃったのは少し残念、大家もまだ謎人物だし。でもあらゐ先生がシナリオ参加されてるからこれが正解なのだろう
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実写の人をデスクに飾ったのは初めてである
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『乱歩と千畝』の感想を呟こうと思っているうちに直木賞の日になってしまいましたが、現時点で青柳碧人さんの最高傑作だと思います。大胆な嘘を成立させるための気配りと、この世界線を信じたくなるような活写力。二人の男の友情と人生をパノラマのように一望できる、大変風通しのよい作品でした。「くすぐり」的な会話やシーンが全部しっかり笑えるところもすばらしくて、このあたりは青柳さんが主戦場とするライト文芸の下地に支えられているとも感じました。