てい
@erikusatei.bsky.social
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アマチュア小説家。イラストも描く。 作品や活動について詳しくはサイトをどうぞ。 → https://plus.fm-p.jp/u/erikusatei
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留守番をする仕事に就いた。留守の番なので、実質的には警備員だ。その性質上、身分開示が必須になり、それがネックとなって成り手がいないのが昨今問題になっているが、警備員のような本格的な業務は求められないのでそんなに気構えなくても大丈夫だ。今日は一緒に留守番した猫ちゃんと一日中遊んだ。 #140字小説
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時空間にトンネルを掘る仕事に就いた。未開拓の四次元空間に穴を掘ることで、現時点から別の時点へとワープできるという仕組みだ。四次元空間を穴だらけにしないよう規制が多く、私も難易度の高い試験をパスして資格を取得した。……ああ、申し訳ない。この時点でこの説明は意味不明だったか。#140字小説
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動植物の意見を聴く仕事に就いた。自分たちの意見だけで物事を進めるのはよくないとようやく浸透してきて、それならば人間以外の生命から意見を聴くことが必要ではと、皆気づいたのだ。海や山など険しい場所は勿論、住宅街でも仕事は発生する。「もっと抱きしめて欲しい」と大真面目にチワワは言った。 #140字小説
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悲報 昼にしてえーっくすの制限時間2時間に達す。
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 仮装して街中を練り歩く。ほとんどが学校の友達のお家だ。
 最後に訪問したのはいじめられっ子のアンのお家だった。
 アンのお母さんはお手製らしいキャンディをくれようとしたけど、駆けつけたアンはそれを止め、他のお菓子をくれた。
「この子はいいの」
 翌日、私とアン以外は原因不明の病で学校を休んだ。

お題「キャンディとお菓子」 #140字小説
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乗り物の記憶を見る仕事に就いた。元々はそこから乗客の記憶を抽出し、その人の思い出のひとつとして必要とされていたのが、やがて乗り物の記憶自体に関心が移ったのだ。乗り物は人が好きだから、人が乗ると幸せそうだ。だが誰も乗っていない時、こっそりひとりで遠出する物も多い事を私は知っている。 #140字小説
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アンドロイドに絵を描く方法を教える仕事に就いた。彼らは人間同様の体を持ち、基本的な動作を行うことができる。だが鉛筆や絵筆、ペンタブを器用に使いこなすことは苦手だ。「我々の祖先なら画面の中に画像を生成したものですが」彼らは言う。「我々は自らの手で、自らのセンスで絵を描きたいのです」 #140字小説
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天空の庭を作る仕事に就いた。地上では生きられぬ天人たちが、地に根を張る植物を愛でられる、限られた場所。私は定期的に地上から土を運び、庭の土台を固め直す。庭は絶えず緩やかに崩壊しようとするが、私はそれを絶えず止める。ここに来る天人は涙を流す。嘗ての地上での暮らしを思い出すのだろう。 #140字小説
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お題「魔女の帽子」
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私たち魔女の一族は、帽子を授かり魔法を使えるようになる。今日はその儀式の日だ。私はまだ参加出来ないので、儀式をこっそり覗いた。今晩の主役の女の子が、帽子を授かる……途端、普段大人しいその子は、別人の声で言った。「久々の体だ!」私たち一族は魔女ではなかった。帽子達の操り人形だった。 #140字小説
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Xの創作お題企画「ハロウィンノベルパーティー2025」に参加してます!
昨日(1日目)のお題は「黒猫」でした🐈‍⬛
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私にしか見えない黒猫を飼っている。普段は気ままに家中を歩き回り、私の呼びかけにも澄まし顔を向けるのみ。けれど年に二度は必ず、涙に明け暮れる私に、温度のない体を寄せてくれる。他の人にも見える黒猫だった彼が初めてここに来た日と、行ってしまった日。いい猫だった。君は本当にいい猫だった。 #140字小説
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アンテナを設置する仕事に就いた。まだ誰もキャッチしたことのない電波を拾うことができる。孤独な宇宙人が流した日々の記録、落とし主を待ち続けて何冬も越した手袋、鳥たちの交信、風の会話。夏という絶好のシーズンを逃した幽霊たちが慌てて公共の電波に乗っかろうとして、引っ掛かることも多い。 #140字小説
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ふふふふ🤭 年中秋ですね(笑)
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金木犀の香りを届ける仕事に就いた。華やかな香りは、道行く人に秋を感じさせるものだ。私は可愛い花を咲かせた金木犀に香りを振りかけてもらい、街中を歩き回る。キラキラと輝く花の香りを、風に乗って運ばれ得ないような場所にまで届けるのだ。秋が来ましたよと、報せてまわるのだ。 #140字小説
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せっかくだからブルスカでも時々あげとこうかな。自サイト「ユメイキュウツツ」です。夢・迷宮・現。
ていさんの小説や絵や折り紙作品など全てを網羅することを目指して毎日更新しています✍️
今日は作品やサイトについてのアンケートも実装したので、よかったら遊びに来てください。
【夢小説対応】簡単オシャレな創作サイト作成サービス | フォレストページ+
一次創作の文と絵。短い文章がメインなのでサクッと読めます。薔薇も百合も愛でます。一部作品には年齢制限あり。 シリーズ(短編連作)では天使と悪魔の見た目BLシリーズ(甘々)をのんびり連載中です。同シリー
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月を捕まえる仕事に就いた。歩いているとついて来る習性を利用する。素知らぬ顔で夜の散歩をしながら、不意に立ち止まる。月は気が付かず、その分少し近くに来る。それを繰り返して十分に引きつけたと思ったら素早く振り返り、その顔に触れる。できれば口付けがいい。狼狽した月は簡単に捕まえられる。 #140字小説
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前は15分延長だったと思ったけど……厳し
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えーっくすから締め出されましたが、今日はまだ架空のお仕事上げてないからこじ開けます!
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夏にさよならをする仕事に就いた。秋分の日が過ぎると流石に秋の気配が濃厚になっていき、夏の影は薄くなる。あまりにも暑い日々が続く季節だから多くの人は夏の退場を歓迎するが、それでもひとつの季節として我々に恵みももたらしてくれたことは間違いない。だから私が居る。さようなら。ありがとう。 #140字小説
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怖がりな人を守る仕事に就いた。街で誰かが怪談話でも始めようものなら、私が急いでその耳を塞ぐ。怖い番組には気をつける。もし間違えて見てしまったら、シャワー中、浴室の外で楽しい話をし続ける。夜は眠れるまでそばにいて、世界には怖いものより美しいものの方が多いんだよと思い出させてあげる。 #140字小説
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怪異向けのデジタルツール講習をする仕事に就いた。怪異は昔から最新技術に便乗し人々を怖がらせてきたものだが、最近は彼らにも情報格差が広がり、昔ながらのレパートリーしかない者は忘れられて消えてしまう。そんな訳で講習はいつも満員だ。今日も動画サイトのランキング上位を彼らが独占している。 #140字小説
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誰でも食べられるラーメンを作る仕事に就いた。ラーメンは味だけでなく麺の歯応え、スープとの相性も重要だ。山に数年篭り修行し、誰にでも対応する逸品を完成させた。動物も、土を経由し植物も食べられる。それだけではない。ラーメンの再現も体得したので、ぬいぐるみ用の一杯も供することができる。 #140字小説
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秋を引き留める仕事に就いた。厳しい暑さの夏が終わり、誰もが歓迎する季節……だが、秋はいつでも早足である。そこで私の出番だ。ゆっくりしている暇はないと言う秋に椅子を勧め、お茶を淹れ、世間話をする。天候や作物の話をすると盛り上がる。夜には一緒に本を読む。長篇ミステリを渡すのがコツだ。 #140字小説