風上辰流
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風上辰流
@kazakamitaturu.bsky.social
純文学/作家

小説
https://amzn.asia/d/hRqkTl9
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夏引の糸/風上辰流

新作公開。
養蚕業の美しさと哀しみ、書と水墨の命脈、絹遺産への弔い。追憶の糸を手繰り、面影と遺薫を汲む。

Kindle amzn.asia/d/8iAQnE4

【あらすじ】
 早くに父を亡くし、病に伏す母を持ち、生活に行き詰まる末に祖父母の旧邸へ帰郷する。かつて養蚕業で栄えた家屋は、今は住む者もなく、朽ちた虚家と化す。
 金銭が尽き旧居を手放す他道がないと悟るも、幼き日の祖父の運筆、祖母の白繭を撫でる手が脳裏に蘇り、亡き者の影が揺らめく。
 群馬絹遺産である薄根の大桑、利根風穴を辿り、養蚕へ想いを馳せる。墨を磨り一心に筆を走らせ、書字と筆勢に自身の生を宿らせる。
夏引の糸/風上辰流

新作公開。
養蚕業の美しさと哀しみ、書と水墨の命脈、絹遺産への弔い。追憶の糸を手繰り、面影と遺薫を汲む。

Kindle amzn.asia/d/8iAQnE4

【あらすじ】
 早くに父を亡くし、病に伏す母を持ち、生活に行き詰まる末に祖父母の旧邸へ帰郷する。かつて養蚕業で栄えた家屋は、今は住む者もなく、朽ちた虚家と化す。
 金銭が尽き旧居を手放す他道がないと悟るも、幼き日の祖父の運筆、祖母の白繭を撫でる手が脳裏に蘇り、亡き者の影が揺らめく。
 群馬絹遺産である薄根の大桑、利根風穴を辿り、養蚕へ想いを馳せる。墨を磨り一心に筆を走らせ、書字と筆勢に自身の生を宿らせる。
April 14, 2025 at 9:37 AM
書評家リオさんのブログ記事にて、「木の芽時」を紹介して頂きました。

書店員の経験を活かした紹介と、豊富な読書量に支えられた書評が魅力的です。
多彩な文学作品を評するブログ記事でした。

ありがとうございます。

#読書 #読了 #書評

リオさんの記事はこちら↓
books76.hatenablog.com/entry/2025/0...
書評 / 風上辰流『木の芽時』 - り📚書評家による小説のすゝめ
花道に生きるものの情緒を描く小説『木の芽時』 こんにちは。り📚書評家です。 みなさまいかがお過ごしですか? 【目を閉じている時間も惜しい本物の読書家へ】 本日の独自書評はこちら。 小説『木の芽時』をレビューします。紙書籍やkindleで拝読できる純文学中編小説です。 木の芽時 作者:風上 辰流 Amazon 花道に生きるものの情緒を描く小説『木の芽時』 和の心地と鼓動の中に 古風な地の分 小説『木...
books76.hatenablog.com
January 25, 2025 at 5:10 AM
【文学の意義と作用】

ここで取り上げる文学とは、飽迄も芸術性重視の純文学とする。

前衛性に目を奪われるがあまり、軸心を失った事への再考である。

言語の凋落は文化の衰退を招く。作家が表現を尽くし、精魂を込める程、現代の商業主義を破る事は困難を極める。

note.com/kazakami_03/...
文学の意義と作用|風上辰流
はじめに  この記事で取り上げる「文学」とは、飽迄も芸術性重視の「純文学」であり、娯楽性重視の大衆文学は含まないものとする。  途中、現代的な手法への批判も交えるが、直ちに全てを否定するのではない。実験的、前衛的、新しさに目を奪われるがあまり、軸心を失っているのではないかという再考である。 作品執筆の動機  執筆へ至る直接の動機としては、三島由紀夫の文化防衛論の影響がある。日本の文化、謂わば...
note.com
January 16, 2025 at 12:11 PM
「木の芽時」

#小説 #文学
書籍化もしております。まだ少数ですがご購入頂けました。ありがとうございます。頂いた感想などは少しずつご紹介致します。

淡い筆遣いの装丁で、触れていたくなるような装飾としました。
立春を控え木の芽時へ向かうまでに、御一読ください。

amzn.asia/d/8aftlLN
January 13, 2025 at 3:20 AM
【木の芽時】 完結

雅な古都を舞台に、花を通じて心を綾なす。自己と自然の二項への終始は、他者との邂逅により三役・三才を成立させる。

華道による自己存在の探求、和の精神を再定義する作品です。

現代文学に不満を覚える方は、ぜひ一読して頂きたく思います。

Kindle
amzn.asia/d/3OQbYcg
January 5, 2025 at 6:46 AM
【木の芽時】
続きを更新しました。次回は完結まで一気に公開します。

花材の調達へ向かう若菜は、出先で陽菜に邂逅する。手渡された菖蒲と杜若を花材に定め、一品の挿花をいける。

#文学 #小説 #読書 #読了 #華道 #日本文化
January 4, 2025 at 9:58 AM
【木の芽時】
続きを更新しました。

花灯路へ赴き、一品の立花正風体に出会う。一瓶の中に自然の景観を成立させ、古格の美を醸す立花を目の当たりにし、自由花から伝統の型へと傾倒してゆく。

#文学 #小説 #読書 #読了 #華道 #日本文化
January 3, 2025 at 12:47 PM
茶道が主軸の小説を推敲中のため、読み返しました。

昔の茶碗を展示し、美術品として保存するのではなく、実際の茶事に用いて、この瞬間に生きた形で継承する事が茶道の本質です。

茶碗に通じる先人の轍、その道の中に生き方を見出す。古い茶碗が新しい意味を持って蘇る様は、貴きものです。
#読了
January 3, 2025 at 8:10 AM
【木の芽時】
続きを更新しました。

頂宝寺を立ち退き、雨の濡つ杉木立の中へと迷い込む。一樹の姫沙羅の幹に触れ、掌を流れる水に樹木の命脈を感じる。

#読書 #読了 #文学 #小説 #日本文化 #華道
January 2, 2025 at 10:07 AM
【木の芽時】
続きを更新しました。

屋外花展で和尚と出会い、勧められるままに自由花を挿ける。自らの挿花に我執を感じ、醜き花姿へ変貌してゆく様を忌む。

#小説 #読書 #読了 #文学 #日本文化 #華道
January 1, 2025 at 8:58 AM
【木の芽時】
続きを更新しました。

生花発祥の地である、頂法寺と六角堂へ赴き、古典流派の情味に触れる。屋外花展の往来の中、格花の装いが瞳に嵌まる。

#小説 #読書 #読了 #文学 #日本文化 #華道
December 31, 2024 at 9:04 AM
学校教育への芸道の採択で、日本人としての精神涵養に繋がる。生徒個人にも礼儀作法、忍耐、精神の鍛錬として利点がある。

地域経済と文化活動活性化を支え、歴史観を持ち国体を担う人材の発端になる。

教育現場へ講師を招く事で、文化の存続と芸道家の安定に寄与できる。

ikebana.tokyo/hanaiku/
花育・学校華道 | 佐藤 池坊いけばな華道教室
学校華道のご提案佐藤 池坊いけばな華道教室は学校華道の導入を積極的に応援しています。いけばなの導入をお考えの際は是非一度お問い合わせください。当教室では伝統文化である「いけばな」を児童・生徒・学生のみなさんに広く紹介し体験していただく機会を求め、活動をしています。いけばなを学ぶ事により、日本の伝統文化いけばなの歴史や文化を感じて、楽しみながら、命の大切さや思いやり、仲間たちの交流などを育んでいく事...
ikebana.tokyo
December 31, 2024 at 4:21 AM
【木の芽時】
順次作品を公開していきます。

華道の繊麗な精神と、古都の景観を辿り、花と自らの出生を重ねてゆく。
花器に据える挿花と、自身の輪郭が綯交じる様な、幽玄へと誘う筆致で執筆しました。

|風上辰流 #note #読了 #読書 #文学 #小説

note.com/kazakami_03/...
木の芽時|風上辰流
…………………………執筆中…………………………… 1  山吹の葩卉が悠々と零る余韻は、清冽な水の充溢せし余地へ、一片の花弁の余波を齎すが如く、日没に伴い散ずる貴し和魂は、春月の杳然たる微光に包まれ聚む。  山吹は川縁から梢を放擲し、水面を弄う程に枝垂れ、舞落つ花弁は玉川の水を顫動させ、汀に嵩む水紋は幾重にも干渉し、茫洋たる月明を返照す。風韻漂う山吹の葩卉は清淑に、夜陰を映ず水面の翳に揺り、朧気...
note.com
December 30, 2024 at 11:05 AM
【いびつな書の美】
#読了
伝統派と革新派の制作思想には対比と類似がある。

両派とも生命の躍動は純粋無雑にあると据え、革新派は文字性を極限まで崩し、その躍進性を印象や感性に訴える。伝統派は流派の型に自我を没し、そこから滲み出る生を汲み取る。

伝統派は芸道に、革新派は芸術に即す。
August 14, 2024 at 3:42 AM
【虹いくたび】 川端康成

幼少期に母を、戦争で恋人を亡くし、恋情に狂い少年との放蕩に溺れる長女。対照的に、父母の愛情に満ちる異母の次女。同父と芸者の母の間に生まれ、家族と離れ京都で暮らす三女。

姉妹は琵琶湖に映る虹の如く、同父という水源から流れ出し、か細い疏水の生を辿る。
#読了
May 5, 2024 at 9:03 AM
#読了
#読書

【舞姫】川端康成

御濠に遊泳する白い鯉の、水面を漫然と彷徨う姿は、汀に嵩む人物像を揺動させ、立ち所に掻き消す。淡い関係性は互いの人生に踏み込まず、外縁を舞い続ける。

善と悪、美の根底には、甚深な無力感と徒労が満ち、それらの象徴は無益で虚しく、ただ寄る辺なく舞乱れる。
April 14, 2024 at 6:22 AM
#読了
【善の研究】 西田幾多郎
東洋思想の極致であり、原点も兼ねる「純粋経験」の追求。

良寛和尚の漢詩より、花は無心にして蝶を招く、蝶は無心にして花を尋ねる、或は鷹匠における人鷹一体の境地は、自己の私心が悉く滅され、対象と自己が純一無雑に同化する。

その寸刻の実感が禅や悟りを深める。
March 25, 2024 at 8:47 AM
#読了
【文化防衛論】
戦後民主主義による精神的退廃。空疎な現代の克服へ向けて示唆している。

言論の自由を保障する政体だけでなく、伝統文化と歴史の連続性を保障する必要がある。天皇を古格ある文化概念の象徴、天照大御神を祖先とする現人神として、共同体思考の中核に据え直さねばならない。
March 10, 2024 at 9:09 AM
【いきの構造】 九鬼周造 #読了

和装に身を包む女性の抜き襟や、裾から見える肌に麗しさを抱くのは、世を憂う諦めを帯びた媚態と、可能性の持続を保つ意気地に情緒を感じるためである。

東洋的な美を構成する要素や風流について、哲学の視点から解説されています。
March 3, 2024 at 3:51 AM
【木】 幸田文 読了

樹木に思いを馳せる雅やかな感性が描かれています。

針葉樹の倒木更新による生命の循環や、樹皮の肌触りまで伝わる描写は、樹木の実体の先に無常を感じ、存在の奥にある本質を直感するかの様な表現が楽しめます。

東洋的な情緒がお好みな方へお勧めです。
February 28, 2024 at 8:31 AM
【日本の文学】ドナルド•キーン 読了

芭蕉の一句は、動と静の綯い交じる僅か一瞬を表す。俳句の形式内に真理を観じ、突然の直覚を心に附す。
例えば、

「古池や 蛙飛びこむ 水の音」

この句の古池は不動の静であり、跳ねる蛙の躍動を経て、動静の調和された水の音に帰結し、相剋する情景を見事に成立させる。
February 15, 2024 at 8:50 AM
【山の音】川端康成 読了

甚だしい西洋化の波間、文化を書き換えられてゆく中で、適応に向けて面を被り、一夜漬けで舞踏を踏まねばならない。戦後のやるせなさが切なく訴える。

菊子が顔にあてた能面の清潔な美しさ、面の奥で流す涙の哀れみ、そして日本古来の悲しみが山の音となり、心に鳴り響く。
February 13, 2024 at 8:29 AM