第四脳室
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第四脳室
@nononoshitsu.bsky.social
全部、君の頭の中の出来事だよ
眠ってしまうと朝が来る。だからわたしはお布団と毛布を頭からかぶって、今日の終わりと明日の始まりの気配をシャットアウトする。わたしだけの守られた世界はまるで蛹だ。それなら、わたしも蛹のようにドロドロに溶けてしまいたい。わたしの原形がないくらいドロドロに溶けて溶けて溶けて、蛹の中で形がない状態で生きてみたい。しかしそれは一瞬で、溶けた身体はすぐに再構成をはじめた。あーあ、蛹からでなくちゃいけないんだ。のそ、とお布団を避けたところから朝日が射している。今日もわたしはわたしのまま。
March 14, 2024 at 3:10 PM
長年使っていたバスタオルを買い替えた。新しいタオルは肌触りがふわふわで、やわらかくわたしを包み込んですぐ吸水してくれる。前のタオルは長年使った分、繊維が固くなって肌に引っ掛かることが多くなった。それでもよかったんだけど、やっぱり、わたしに優しい新しいタオルには敵わないかも。わたしは新しい優しいタオルにくるまりながら膝を抱えて、「もう、彼女とは別れよう」と泣きながら微笑んだ
March 13, 2024 at 2:47 PM
ある日、あの子がピンクの小瓶を差し出して「ごめん」と謝った。前にわたしがあげた小瓶だ。「君は微睡まないから、雫が集められなかった」と。当然だ。わたしは不眠症なんだもの。君の雫がよかったのに、と言おうとしたわたしに、あの子は青い石をくれた。「僕の夢で拾ったんだ」。綺麗な石はわたしの枕と同じ色をしていた。少しだけ眠るのが楽しみになって、「夢に行くときはこの石を持っていくね。そのときは会えたらいいな」なんて口にしていた。
February 27, 2024 at 1:39 PM
舌に載せたピンク色の錠剤は不快な味がする。水で飲み込む前にほろほろと崩壊するのが厄介で、眠るためにはいつも、この甘くて苦い眠りの味を噛み締めなければならない。あの子は。あの子は、あんなに幸せそうに微睡めるのに。きっと眠りの味なんて知らないんだろうな。
February 27, 2024 at 1:29 PM
「ねえ、眠れた? 」翌朝学校であの子が、僕にきく。放っておいてほしいけど、彼女の圧に負けて「とても」と答えてしまった。「じゃあ次はわたしにお願い」「え、」「とても幸せそうだもん君」そう言ってピンク色が綺麗な小瓶を僕に渡す。「よろしくね」
February 26, 2024 at 3:40 PM
平日の微睡みから漏れた雫を硝子の小瓶に丁寧に集めて、微睡みの雫が溜まった週末、窓のある日当たりのいい寝室で干したばかりの布団にくるまりながら、大切にその微睡みの雫を飲むんだ。透明で甘くて少し粘度があるその雫は、一瞬で僕をとろりとした眠りへ誘う。与えられた優しい睡眠の中で、僕はどんな夢がみれるだろう
February 26, 2024 at 3:18 PM