展示というより新刊を買いに行ったのだが取り扱いがなく、同所の蔦屋書店でも売り切れとのこと…… このところ忙しかったとはいえ、完全に出遅れた。
展示というより新刊を買いに行ったのだが取り扱いがなく、同所の蔦屋書店でも売り切れとのこと…… このところ忙しかったとはいえ、完全に出遅れた。
葉々社もずっと気になっていた本屋さん。期待に違わぬ品揃えだった。一冊購入。
葉々社もずっと気になっていた本屋さん。期待に違わぬ品揃えだった。一冊購入。
ちょうど半田健人「たずねる」を読んでて。サイン本が売ってたのはちょっと悔しかったな。
ちょうど半田健人「たずねる」を読んでて。サイン本が売ってたのはちょっと悔しかったな。
五月女作品はトカイ生活の中で生まれる点景のような心象だろうか。釣りをモチーフとした中村作品の隣にシンプルな図形を組み合わせた五月女作品が並ぶと、水中にいる魚の心象や環境音の図式化のようにも見え、予想外の面白さだった。
中村氏の作風が変わったように思える。モチーフのせいだろうか。暗い幻想味が薄れたかわり、水墨画のような軽やかで深い印象を受けた。
五月女作品はトカイ生活の中で生まれる点景のような心象だろうか。釣りをモチーフとした中村作品の隣にシンプルな図形を組み合わせた五月女作品が並ぶと、水中にいる魚の心象や環境音の図式化のようにも見え、予想外の面白さだった。
中村氏の作風が変わったように思える。モチーフのせいだろうか。暗い幻想味が薄れたかわり、水墨画のような軽やかで深い印象を受けた。
柔らかいタッチと細やかな描写はどこか懐かしく、でも新味のある作品揃いだった。
柔らかいタッチと細やかな描写はどこか懐かしく、でも新味のある作品揃いだった。
同店初日の風物詩も撮らせて頂いた。
同店初日の風物詩も撮らせて頂いた。
20世紀前半、美術/工芸の境界を越えながら表現を磨いたスイス人の妻と、ダダとシュール、象徴主義を横断するドイツ人の夫。密な影響関係にありながら個性を示す2人の作品を時代ごとに観せる展示。
交差する直線が印象的なトイバー、ボテッとした曲線に味わいのあるジャン。迷った場合の見分け方は、ヘソがある方がジャン…と憶えた。
トイバー没後、二人の共作したデッサンに示唆を得たジャンの、リファインでありリプロダクトでありそのどちらとも異なるとも言える作品は特に興味深かった。
20世紀前半、美術/工芸の境界を越えながら表現を磨いたスイス人の妻と、ダダとシュール、象徴主義を横断するドイツ人の夫。密な影響関係にありながら個性を示す2人の作品を時代ごとに観せる展示。
交差する直線が印象的なトイバー、ボテッとした曲線に味わいのあるジャン。迷った場合の見分け方は、ヘソがある方がジャン…と憶えた。
トイバー没後、二人の共作したデッサンに示唆を得たジャンの、リファインでありリプロダクトでありそのどちらとも異なるとも言える作品は特に興味深かった。
実話怪談に寄っていた前作と比べて設定がホラー味を増し、怪異を伝える芝居も語り調から演劇的な構成に変化した今作。会場の使い方も立体的に感じられ、お化け屋敷感がブーストされていた。一軒家を会場に選んだ意味が深まっていた印象を受ける。
前作では台詞が会話の声量をベースにしつつ更に絞っていく方向だったが、今作は逆。大きく聴かせる方向へとシフト。聴き取り易く、同時に安易な驚かしに陥ることなく、感情の揺れや怪異の接近を伝えていた。生声とモニターの重なりも効果的だったし、会場を生かした効果音も臨場感があった。映像も前作より一歩踏み込んだ感あり。
実話怪談に寄っていた前作と比べて設定がホラー味を増し、怪異を伝える芝居も語り調から演劇的な構成に変化した今作。会場の使い方も立体的に感じられ、お化け屋敷感がブーストされていた。一軒家を会場に選んだ意味が深まっていた印象を受ける。
前作では台詞が会話の声量をベースにしつつ更に絞っていく方向だったが、今作は逆。大きく聴かせる方向へとシフト。聴き取り易く、同時に安易な驚かしに陥ることなく、感情の揺れや怪異の接近を伝えていた。生声とモニターの重なりも効果的だったし、会場を生かした効果音も臨場感があった。映像も前作より一歩踏み込んだ感あり。
望海風斗さん初のストレートプレイ。演出/脚本上、マイクを通さず声量抑えめ。そのため会場としてはパブリックシアターが上限に近いと感じる。望海さんは出突っ張りで喋りっぱなし、笑いを誘う場面はあるものの、舞台は緊張感の高いまま進行する。
歌が人生を切り開き、人生が歌を支えて来たマリア・カラス/望海さんの教える歌と、若い歌手の考える(歌は歌であるという)歌との間に大きな相剋があるのは当然なのだろうと思わせられる筋立て。望海さんは一人芝居の趣きで苦衷を演じ、特に声を抑えて狂乱を観せる熱演ぶりは彼女の新境地かも。
望海風斗さん初のストレートプレイ。演出/脚本上、マイクを通さず声量抑えめ。そのため会場としてはパブリックシアターが上限に近いと感じる。望海さんは出突っ張りで喋りっぱなし、笑いを誘う場面はあるものの、舞台は緊張感の高いまま進行する。
歌が人生を切り開き、人生が歌を支えて来たマリア・カラス/望海さんの教える歌と、若い歌手の考える(歌は歌であるという)歌との間に大きな相剋があるのは当然なのだろうと思わせられる筋立て。望海さんは一人芝居の趣きで苦衷を演じ、特に声を抑えて狂乱を観せる熱演ぶりは彼女の新境地かも。
俗流神秘主義とアウトサイダーアートの間で揺らぐような作風にも見え、そこが世評の網から溢れてしまう要因だったのかとも思えた。一点だけ観て魅力に気づけるかというと、自分には無理かも。だからこそ群として観られる今回の個展はありがたい。
大作〈10の最大物〉は圧巻。
他に惹かれたのは構成主義っぽさが魅力の〈シリーズV〉No.2a、幻想的なモチーフがよく整理されている〈知恵の樹〉シリーズ、計算に基づきながらそれを越えていく印象を受けた〈地図:グレートブリテン〉など。
俗流神秘主義とアウトサイダーアートの間で揺らぐような作風にも見え、そこが世評の網から溢れてしまう要因だったのかとも思えた。一点だけ観て魅力に気づけるかというと、自分には無理かも。だからこそ群として観られる今回の個展はありがたい。
大作〈10の最大物〉は圧巻。
他に惹かれたのは構成主義っぽさが魅力の〈シリーズV〉No.2a、幻想的なモチーフがよく整理されている〈知恵の樹〉シリーズ、計算に基づきながらそれを越えていく印象を受けた〈地図:グレートブリテン〉など。
昭和中頃に建てたと思しき民家を舞台に仕立てた実話怪談系ひとり芝居。モキュメンタリーや怪談語りなどの手法を組み合わせて挿話を積み重ね、臨場感を高めつつも静謐な空気を保持したままに展開していく。
生活空間を侵蝕する怪異を見せる際にこの上ない舞台設定で、作中にもロケーションを巧く取り組んだ筋立てが組み込まれている。大仕掛けでない、ひたひたと迫る怪異を丁寧に描いていた。
しかし、昨秋彼岸時期に初演されて今春彼岸時期に再演とは。手が込んでいるな、と。
昭和中頃に建てたと思しき民家を舞台に仕立てた実話怪談系ひとり芝居。モキュメンタリーや怪談語りなどの手法を組み合わせて挿話を積み重ね、臨場感を高めつつも静謐な空気を保持したままに展開していく。
生活空間を侵蝕する怪異を見せる際にこの上ない舞台設定で、作中にもロケーションを巧く取り組んだ筋立てが組み込まれている。大仕掛けでない、ひたひたと迫る怪異を丁寧に描いていた。
しかし、昨秋彼岸時期に初演されて今春彼岸時期に再演とは。手が込んでいるな、と。