シモーヌ
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シモーヌ
@shimozawa.bsky.social
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納骨してきた。生前縁のあった各所において故人の気配がほとんど消えかけているような感じ。やっぱり亡くなると消滅しちゃうのだなと。いずれは人の記憶からも消えてゆく。そしてそれくらいで丁度いいと思う。亡くなった人をあまり現世に縛りつけるのはよくないもんね。自分が亡者だったらそう思う。
特定個人の性的嗜好とか偏った趣味とかで運用されてる組織って現実にはけっこう実在すると思うしそれが必ずしも不健全かというと組織って構造的にそういうもんじゃね?みたいなのもある。でも「許されない」「見たくない」って人もいる。この種の温度差で金を産み出すのかエンタメである!(承前)
『ワン・バトル・アフター・アナザー』観た。超面白かった!下品でエロくてキモい映画。特に前半の映像だけで詩情的にみせる演出とかはさすがP・T・アンダーソン。S・ペンを始め性的嗜好ベースの行動原理のキモさとその正直さ、米国民族主義カルトの怖さなどをポップにエンタメ寄せで前に出してくる。
 
原作はピンチョンの『ヴァインランド』なんだけどかなり翻案されていてピンチョン風味は『ドライブ〜』の村上春樹くらい薄味。そこも悪くない。普段は見せちゃいけない性的嗜好や政治的にダメな本音や外で言っちゃダメなことを正直に直球でマジメに扱えば扱うほどギャグになるという演出の加減が絶妙。
たいへん贔屓にしてるぎょうざの満州。しかしながら酒類を頼むのは初めてでありこれについてはお恥ずかしい限りである。スーパーチューハイ税込400円を一杯だけ頼んだ。これがべらぼうにうまい。なんというか大元にきっちり設計されたレシピがありそれを現場が正確に実行して再現しているという印象。
これ試してないひとは決して大袈裟ではないので試されよ。

この話は酒呑みにはわかると思うが、飲み屋というのはしばしば主力製品であるはずの酒の出し方が雑だったりするのである。でもみんな目くじらを立てたりしない。何故なら酔客は味がわからないからだ。そうでなれば店もリソースを割かなくなる。構造的な問題なのだ。
中野ザ・ポケットにてsitcomLabの『いえないアメイジングファミリー』観た。レッドTで鑑賞。演者其々に見せ場が設けられキャラや話の運びも十分練り込まれていて舞台エンタメとして完成度高し。その分演者の技量や個々の解釈がもろに前面に出ると感じた。そのメタ的な鬩ぎ合いもまたエンタメなのかも。とか思ったが、ごめん気のせいかもしれない。
そんなこんなでiPhone新しいの買ったもちろんSE3。発売開始3年超でリースアップ中古が潤沢。でもみなさんには17ProとかMaxとかを追っかけ続けて教団本部への寄進を担って頂きたい。
métro『REAL』。芝居に限らず表現芸術とかエンタメとかが、今主題として何を取り扱うべきで、何から逃げるべきではないのか。そういう非常に大切なことをマジメに考えてつくっているということが伝わってきた。もうそれだけでも十分に素晴らしい。このことはちゃんと表明しておきたい。
王子にてmétroの第15回公演『REAL』観た。大絶賛!文学の芸能化+キリスト教的ルサンチマンを乗り越えるニーチェの超人思想と個人としてのニーチェの弱さ+宮沢賢治の詩+チェーホフの三人姉妹+パレスチナの馬+演者の個人的経験が3倍速再生の高密度で押し寄せる。凄すぎて恐怖すら感じた。芝居って凄い。
最近の渋谷駅らしい面をたいへんよく表しているJR西口のエントランス。
たいへん世話になった叔父との別れの杯。病床にありながらも、数日前まで運転免許の更新や普通に仕事へ行こうとして家族に止められるなどしていたらしいが、臨終の直前に叔母に「もうあの世にゆく」「若い頃貧乏だった自分に嫁いでくれて感謝する」などときっちり語って去っていったという。
周りの人が誰も観ていない『クレイブン・ザ・ハンター』観た。まあまあ面白かった。引き続いての陰鬱路線は好みに合うが、要所でリアリティラインが激ブレするしアクションはつくりが雑。どうにも不安定な映画。最低記録も更新でSSUにとどめを刺したか。DbDのハントレスの歌が流れるのはよかった。
 
田舎マフィアくらいの財力があれば誰でも動物超人になれる!みたいな世界観。三流ヴィランがウロウロしていて超人の価値がインフレしてる。そうなると超人設定は刺青とかライフスタイルとかに近くなりスーパーヒーロー物とするには軸が弱い。そういう構造的なところを組む人とかが制作にいないのかな。
それでもギャラクタス戦がそれなりならば一発逆転で巻き返せたと思う。『大魔神』とか『ワンダと巨像』とか観て勉強するなりパクるなりしてほしいがその水準にすら届いていない。大魔神の方がサイズは遥かに小さいのに怖いのは流石だと思った。
『F4:ファースト・ステップ』観た。人物造形はスカスカでドラマ性は皆無。アクションも展開もとにかく素人臭くてやる気の無さに溢れてる。家族モノというより同族零細企業モノみたい。モブ含め全員がお行儀も物分かりもよくて洗脳されてるみたいなディストピア感。それが60年代風SFヴィジュアルにマッチしていて楽しめた。
 
独裁国家のプロパガンダ映画みたいな感じなので、たまにはそういうのが観たいなって人にはオススメだ。興業大惨敗記録更新中のMCUの巻き返し新フェーズ1作目なので期待したが先行きには不安しか感じられない。それでも「これはこれで面白い」という向きもあるだろう。でも商売としては先がない印象。
LLMの実際の使用感としてショートコントの生成がいちばん向いてると思う。ポチョムキン理解を前提にこれを逆手に取ると超くだらない話が生成できる。そしてよく考えるとLLM登場以前の昔から我々はポチョムキン理解を逆手に業務をしてきた気がする。これら一連の実態を可視化した点はとても重要である。
確か1986年だと思うが、インドネシアへ行った。当時の現地はTシャツとショートパンツの白人ばかりで日本人はサーファーとかを筆頭にいわゆるその筋の不良ばかりだった。時は流れて2025年は「7月5日滅亡ミーム」に感染しなかった白人に溢れている。結果なんとなく当時と似たような風景になっているみたいな。
金沢21世紀美術館。『ブルー・プラネット・スカイ』も『スイミング・プール』も『L'Origine du monde』も生でみられて感無量。特に『ブルー〜』は公式サイトにも画像がない。切り取り写真では誤解を招くためだろう。「肉眼で見る」「会って話す」などの意味を体験として突きつけてくる印象を受けた。
 
建物は円形で外壁は全てガラスで採光されている。半屋外の展示スペースも多く、出入り口が多いので順路は無視して自由に見られるし、触れる展示や会話してよい風の椅子も多数ある。これらが現代美術の表現上の「硬質な拒絶性」「意図された非人間性」みたいなものを上手く相殺している。
悲願であった21世紀美術館にやっと来ることができた。Fusion21でマシマシの昼ごはんを頼んで有名なインスタレーションの数々を堪能。現代美術のエッジを微妙に丸めて展示してあり建物自体の居心地も良くてつい長居しがち。清澄MoTとはまた違うホスピタリティ。屋根のない展示室も多いので日傘は必須。
あと街に怪物が現れてもスーパーヒーローが助けに来ない、あるいはスーパーヒーローの一部しか来ないというケースの理由の説明がなされていてそれが勉強になった。なお決定的な暴力はスーパーマンではなく犬に実行させ、暴力の主体が犬であるため責任範囲を曖昧にするという戦略は見事である。
 
それと、ホークガールが「キェェェ」と叫びながらトゲ付き鉄球で躊躇なく殺戮してゆく様は本作で一番カタルシスを感じられる箇所であるからして見逃さないようにすべき。あの説得力はすごい。
J・ガン版『スーパーマン』観た。面白かった!でもなんだこりゃ?っていう感じでもあった。博愛主義は一周してパンク(しかもオイパンク)だ!(意訳)らしいので、パンクなスーパーマンというナゾ映画。イギー・ポップVoの『Punkrocker』がイカす。グリーンランタンのオトナな立ち回りもよかった。
7月5日も無事に暮れゆき、界隈でご商売されてる方面には難儀なことでありましょう。
おにぎりスキッパーズ新作の『みまもり刑事』観に下北の劇小へ。大人気で満席。悪フザケを力まずやれるってのは格好イイ。バカバカしさを積み上げてシリアスな話を組む90〜00年代の王道メソッド炸裂。独特の演出のグルーヴ感に序盤で客が戸惑ってるのが面白い。でもこういう異界感がまたいいのよね。
観たぜ『国宝』。素晴らしすぎる。圧倒的。ここ数年で断然一位。吉田修一×李相日にハズレなし。演者の身体性や恐るべし。全編で言葉が削り込まれており感情的な不条理も身体(映像)で語る。80年代に歌舞伎座へ通う様子の良い女子大生スタイルがめちゃ忠実な再現度で萌える。とにかく必見。
ところで『サイベリア』は当時どこでも平置きしてあったけど今は絶版なんだね。古本で12000円超えとか紙の本はもはや嗜好品だね。
界隈で話題の『デジタル生存競争』読んだ。ダグラス・ラシュコフ著。2023年邦訳。1995年に邦訳が出た『サイベリア』の著者。一連の論述というよりもメタとかグレートリセットとかQアノンとかのキーワードについての著者の見解やコラムみたいな構成。Web評では自己啓発本に分類されてたりするのが草。
 
「SF的なシナリオに沿って行動する億万長者のテック男子(38頁)」とか「つながりを増やすという外見を装ってその「窓」となっているソーシャルメディアは切実でもなく実体験でもない形のつながりを生み出す/にせの「つながり」は人々を互いに疎外させる(91頁)」とかキレのいいフレーズがいっぱい。
Copilotのアプリ広告にででくる「なんてリジェンドなの」っていうセリフは何かミーム的なものなんかしら。Grokに聞いたら「What a legend」を訳したものと仮定して原文のわざと大げさに言うズレた感じを和訳でも狙ったのでは?という答えがあってこれがまあ一番しっくりくるんだげとも。そうなんか?