詩誌 回生
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詩誌 回生
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 前橋の中村と大河原の小熊昭広の2人の詩誌です。このアカウントは小熊が運用しています。印刷部門に毛萱街道活版印刷製本所があります。
 日記は1日過ぎるとリンク先のデータが消えます。
日記

2025.11.17  あの道路を走っていると、真っ正面に、大きく、地上すれすれに月が浮かぶ。進めば進むほど月は大きくなり、道が登っているせいかだろうか、あと少しで月に届く距離に到達しそうだ。ふと気づくと、月が大きくなっっているのではなく、運転しているわたしの体が大きくなっている。それに合わせて運転している車も大きくなっている。しだいしだいに周りの景色から遠ざかり、そらを飛んでいるような気持ちになる。そうやって、幾度もあの道を通ってきた。今日もそんなような道を走り、いまここにいる。…
日記
2025.11.17  あの道路を走っていると、真っ正面に、大きく、地上すれすれに月が浮かぶ。進めば進むほど月は大きくなり、道が登っているせいかだろうか、あと少しで月に届く距離に到達しそうだ。ふと気づくと、月が大きくなっっているのではなく、運転しているわたしの体が大きくなっている。それに合わせて運転している車も大きくなっている。しだいしだいに周りの景色から遠ざかり、そらを飛んでいるような気持ちになる。そうやって、幾度もあの道を通ってきた。今日もそんなような道を走り、いまここにいる。  午前、少し寝る。その後に、インフルエンザの予防接種。それから体が重く、ぐだぐだぐだと文句を言い通し。一日中、愚痴を語る。そんな日もあるもんさ。サミーポール氏の『過去をつなぐ橋』第24話の編集。夕方までかかりほぼ終える。  夕、マルと散歩。久しぶりに墓を一周。  昼に焙煎。
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November 17, 2025 at 11:36 PM
日記

2025.11.16  空いちめんを鱗を散り散りに撒いた雲が輪郭を光らせて泳いでいる。地上半分の面積では収まりきらない大きな魚が泳いでいる。それに朝の太陽の光が差し、輝いている。一刻いっこくと表情を変える空を背に追いながら、歩いている。あれから数分過ぎたとき、日差しが強まり、眩しい光が目に飛び込んできた。少しの坂を登り切った見晴らしの良い交差点に差し掛かると、シャッターの音が響く、かしゃかしゃと写し取ろうとするヒトカゲを後にして、進む。今日もマルと散歩。児童公園を一周。…
日記
2025.11.16  空いちめんを鱗を散り散りに撒いた雲が輪郭を光らせて泳いでいる。地上半分の面積では収まりきらない大きな魚が泳いでいる。それに朝の太陽の光が差し、輝いている。一刻いっこくと表情を変える空を背に追いながら、歩いている。あれから数分過ぎたとき、日差しが強まり、眩しい光が目に飛び込んできた。少しの坂を登り切った見晴らしの良い交差点に差し掛かると、シャッターの音が響く、かしゃかしゃと写し取ろうとするヒトカゲを後にして、進む。今日もマルと散歩。児童公園を一周。  工房に入り、昨日文選した詩をすだれに戻す。それからまた新しい詩を文選。どうもいまいちしっくりこないが、仕方ない。2つの詩を文選し終える。印刷する気力はない。それから書斎に入って、『障子のある家』の初版と再版本の比較表を精査し、印刷に回す。午後、山口さんが作った澄敬一さんの擬卵コレクション「egg ・sumi keiichi」展のポスター届いたので、玄関に飾ってあったポスターカレンダーを外し、フレームに山口さんのポスターを入れる。最初、玄関に飾っていたが、やはり工房に飾りたくなって、工房に飾る。収まりが良い。しばらくはこのポスターを見ながら製作できることが嬉しい。  夕、マルと散歩。線路脇を上る。
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November 16, 2025 at 10:09 PM
日記

2025.11.15…
日記
2025.11.15  冬に近づくと、木々は葉を落とし、眠りにつく。わたしも葉を落とし、眠りにつく。人生はそういうものだと思っていたが、今度は落とした葉を拾わなければならない。自分が落としたものを誰かが拾い、ゴミ箱に入れてくれるものだとばかり思っていた。そういう仕組みでないことに、なっとこの頃気がついた。だから、わたしは腰を曲げ、膝の痛みを堪え、自分が広げた世界を、小さく折りたたみ、小部屋に仕舞う。それができるのもあと何年だろうかと思うが、世界が小さくなってゆくにつれ、収まりきらないものがあって、はみ出してしまう。厄介なでしゃばりが、余計なものを連れてくる。それで一騒ぎをして、日が明ける。もう、ここまででやめようとするのだが、風が吹いてきて、また枯れ葉が舞い、あちこちに落ちる。今日もマルと散歩。児童公園を一周。明るい日。  午前、庭のバラの手入れ。工房の東側の壁に這わせたつるバラの葉を一斉に落とす。大きな剪定は1月になってから始めようと思う。それから工房に入り、詩の文選。9ポ活字のすだれに親しんだ記憶には、五号活字のすだれの見出し表がしっくりとこない。時間ばかりが過ぎてゆく。途中で嫌になる。3キロ走る。久しぶりにジョギング。膝の痛みが続く。いったいどうなるのだろうか。午後、珈琲豆の焙煎。2ハゼまで行う。どういう味になるのだろうか。それから午前に引き続き文選。なかなか進まない。それどころか、自分の詩の言葉がどうもしっくりとこない。概念的な言葉が多いのが目につく。途中で嫌になる。この詩を載せることはやめにする。  夕、マルと散歩。線路脇を歩く。夕陽が強く差してくる。
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November 15, 2025 at 11:45 PM
日記

2025.11.14  白い粉が床に落ちている。用事を済ませ、玄関のドアから靴を脱ぎ、1階の部屋をつなぐ広い廊下にそれはあった。しかし、顔を近づけて目を凝らして見ないとそれとはわからない。じゃあ、どうして気が付いたかというと、そのときわたしは裸足であったからだ。足の裏の感触に粉のようなものがざらざらと貼りつき、どこまで歩いてもこぼれ落ちそうにもなかった。それで気が付いた。その白い粉の正体はわからない。事の次第はここまでだが、それから時々、家の中に小さな白い粒を見かけるようになった。今朝も2粒ほどそれは食卓の上に落ちていた。…
日記
2025.11.14  白い粉が床に落ちている。用事を済ませ、玄関のドアから靴を脱ぎ、1階の部屋をつなぐ広い廊下にそれはあった。しかし、顔を近づけて目を凝らして見ないとそれとはわからない。じゃあ、どうして気が付いたかというと、そのときわたしは裸足であったからだ。足の裏の感触に粉のようなものがざらざらと貼りつき、どこまで歩いてもこぼれ落ちそうにもなかった。それで気が付いた。その白い粉の正体はわからない。事の次第はここまでだが、それから時々、家の中に小さな白い粒を見かけるようになった。今朝も2粒ほどそれは食卓の上に落ちていた。  仙台へ。鍼灸整骨院。それが終わり、街中で食事。買い物をしたが、何も買わずに帰る。  夕、マルと散歩。線路脇をトントンと歩く。
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November 15, 2025 at 12:37 AM
日記

2025.11.13  灰色の雲とむらさきにひかるわざとらしい仕草。草むらに置かれた修行僧の短冊が夜露に濡れ、書かれた文字が薄く溶解してゆく。誰に当てたわけでもないのは承知だが、誰も受け取る相手がいないことも承知がだ、こうやって見てしまった以上、放っておくわけにはいかない。それをなんと表現してよいのかわからないが、一旦、立ち止まって考えてみる。朝に、起き、マルと散歩をする。今日も児童公園を一周。白鳥が一羽、飛んでくる。…
日記
2025.11.13  灰色の雲とむらさきにひかるわざとらしい仕草。草むらに置かれた修行僧の短冊が夜露に濡れ、書かれた文字が薄く溶解してゆく。誰に当てたわけでもないのは承知だが、誰も受け取る相手がいないことも承知がだ、こうやって見てしまった以上、放っておくわけにはいかない。それをなんと表現してよいのかわからないが、一旦、立ち止まって考えてみる。朝に、起き、マルと散歩をする。今日も児童公園を一周。白鳥が一羽、飛んでくる。  詩誌の印刷。活字だ届くのは明日だろうと思い、タイポグラフィの頁を製作する。今号は木活字と活字の集合体の組み合わせ。及川さんの「転回」という詩を展開させようと思ったが、縦横ベタの並びでひとつの塊として提示することが主題となるので、仕舞っていた文選箱から取り出し、植字台の上に置く、すると4つに分かれるではないか。それをマルトなどで囲み、組版を作る。それを一度印刷し、それにどう木活字を並べるか考える。あまり計算づくめで行ってもどうせうまくいかないので、適当にゆるく行う。そして二つの組版を作り、どう組み合わせていいのか微調整を行いながら、印刷mの手順を固めてゆく。最終的には木活字を横にあ流れるように印刷そして、そこに金属活字で印刷を加える。斜めにしたり、垂直にしたりと試行錯誤を行う。最後までこれだという形は見つけられなかった。最後の最後にA4の用紙に最終形を印刷。skろえはまあまあか。午後、活字が届いたので、散文の最後の残りを印刷。これでわたしの詩の印刷に入れる。  夕、マルと散歩。  中村さんから新しい詩が昨日送られてくる。それは次号に回す。
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November 13, 2025 at 11:35 PM
日記

2025.11.12  金属の光が部屋の片隅にある。もちろん光の正体はステンレスのクリップだとわかるのだが、輝きは部屋の明かりのせいで黄色みを帯び、夕方のような、物憂さを放っている。そこに顎を乗せ、憂の正体を覗いてみたくなるのだが、顔が入らない世界にわたしのうごめいている思考を入れようとしても撥ねつけられるに決まっている。一転、外を見ると、大きく育った棕櫚の葉に朝日が眩しく差し込み、大きく広げた葉先に濃淡の影を落としている。揺れる棕櫚の葉をみながら部屋の世界との近接した距離を測る。わたしはなにを見ているのだろう。今日、も児童公園を一周。白い犬と会う。猫を5匹飼っていると主は言う。…
日記
2025.11.12  金属の光が部屋の片隅にある。もちろん光の正体はステンレスのクリップだとわかるのだが、輝きは部屋の明かりのせいで黄色みを帯び、夕方のような、物憂さを放っている。そこに顎を乗せ、憂の正体を覗いてみたくなるのだが、顔が入らない世界にわたしのうごめいている思考を入れようとしても撥ねつけられるに決まっている。一転、外を見ると、大きく育った棕櫚の葉に朝日が眩しく差し込み、大きく広げた葉先に濃淡の影を落としている。揺れる棕櫚の葉をみながら部屋の世界との近接した距離を測る。わたしはなにを見ているのだろう。今日、も児童公園を一周。白い犬と会う。猫を5匹飼っていると主は言う。  詩誌の印刷。散文の最後の頁を印刷しようとして、植字をし、ゲラを出したところ、「探」という活字がない。注文して昨日届いた活字を探して見たが見当たらない。注文し損ねたらしい。慚愧の念をぐっと堪える。その代わり、昨日なかった「程」という活字がこの頁にあったので、前の印刷をできなかった頁の印刷をする。なんとか1頁でも印刷できてよしとしようおと思う。午後、わたしの詩の外字が工房にあるか確認、そしてない活字の注文を9ポの「探」の活字と共に行う。  夕、マルと散歩。夕の散歩コースの近くでクマが出たらしく、道筋を変更する。鉄道線路の脇を歩く。  床屋にゆく。  比較表の校正用見本が届く。2部を鈴木さんに届ける。
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November 12, 2025 at 11:45 PM
日記

2025.11.11  大きく成長した棕櫚のからだに巻きついて、つるが伸びてきた。何本もある手の指を広げた葉の間から、山道の曲がりくねった道を進む車輪のような格好の芽を伸ばした植物が顔を出してきた。侵食される家の壁に張り付いて、離れようとしない。これはどうなっているのだろうか。毎朝起きる金縛りのことが、照り出した朝の陽に当たり、蘇る。カチカチを食器を片付ける音がする。遠くでは風の音が見える。伸び切ったミズキの枝は葉を落とし始めている。こういった情景を裸足で見ている。…
日記
2025.11.11  大きく成長した棕櫚のからだに巻きついて、つるが伸びてきた。何本もある手の指を広げた葉の間から、山道の曲がりくねった道を進む車輪のような格好の芽を伸ばした植物が顔を出してきた。侵食される家の壁に張り付いて、離れようとしない。これはどうなっているのだろうか。毎朝起きる金縛りのことが、照り出した朝の陽に当たり、蘇る。カチカチを食器を片付ける音がする。遠くでは風の音が見える。伸び切ったミズキの枝は葉を落とし始めている。こういった情景を裸足で見ている。  詩誌の印刷。散文を一気に終わらせようとしたが、最初の組版の校正で「グ」が「ゲ」になっており、活字を変えようとしたら、「グ」の活字がない。しばし困り果て、9ポ明朝活字がある保存していた組版を探す。以前双紙で印刷をしたブチのプロフォールに「ブルドッグ」という活字が入っているのを発見。なんとか1頁目を印刷。次の頁に取り掛かると、今度は「程」の活字を見落としているのを発見。今度は「程」がさっぱり出てこない。諦め、こん頁を飛ばし、次のページを印刷することに決める。そんなこなをしていて、1日で3頁の印刷を終える。  夕、マルと散歩。墓を一周。  夕食後、校正用に頼んでいた比較表が届く、早速確認作業をしていたら、間違いが多々出てくる。
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November 11, 2025 at 11:43 PM
日記

2025.11.09  布の切れ端を集め、突き合わせ、断片の形を合わせてゆく、うまく合うものはほとんどない。だから、少し重なりが深くなろうが、浅くなろうが、お構いなしに縫い合わせる。それを二つの竹竿に潜りつけ空に羽ばたかせる。すると濃淡が現れ、薄い場所を通して風が抜ける。帆は大きく膨らみ、体に推進力を与えてくれる。さあ、と声が聞こえる。いったい、誰がこの竹竿を持っているのだろうか。今日は児童公園を一周。遠くの空に白鳥の隊列が川の上を上流へと、下流へと羽を拡げ、流れてゆく。  詩誌の印刷は一旦停止。部屋の片付けをする。F-PRESSを工房の壁に立てかけたが、とても不安定だ。…
日記
2025.11.09  布の切れ端を集め、突き合わせ、断片の形を合わせてゆく、うまく合うものはほとんどない。だから、少し重なりが深くなろうが、浅くなろうが、お構いなしに縫い合わせる。それを二つの竹竿に潜りつけ空に羽ばたかせる。すると濃淡が現れ、薄い場所を通して風が抜ける。帆は大きく膨らみ、体に推進力を与えてくれる。さあ、と声が聞こえる。いったい、誰がこの竹竿を持っているのだろうか。今日は児童公園を一周。遠くの空に白鳥の隊列が川の上を上流へと、下流へと羽を拡げ、流れてゆく。  詩誌の印刷は一旦停止。部屋の片付けをする。F-PRESSを工房の壁に立てかけたが、とても不安定だ。  夕、マルと散歩。墓を一周。  夜早く寝る。  並行棒がくっついた。剥がすのに、あと数日はかかる。
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November 10, 2025 at 1:42 AM
日記

2025.11.08…
日記
2025.11.08  コンクリートでできた円筒形のドームがいくつか野原に建っている。中は空洞なのか、それとも外にむき出しのコンクリートが中を塞いでいるのかわからない。入り口らしきものが見えない。そもそも何をもって境界を仕切るものが、そして境界を解くものがそれだとわかるのだろうか。扉は目に見えるとは限らない。そんな建物が野原に建っている。わたしは無口になっている。無口になって、彼らに視線を向け、どうしてそんなものがいまここにあるのか考えている。昔の人が置いたものか、これから作り上げられるものかわからないけれど詳細を語る人がいない。もどかしさを覚えたが、目に見える風景としてはこれもありかと思った。それは夕暮れなのか、朝の時間なのか、分からなかった。  マルと散歩。珍しく墓を一周。散歩は楽しいと彼は言っている。そういう時間を大切にしようと思う。雨の日も風の日も嵐の日も。  終日活字の解版と文選。予定の4頁分を終える。その間、庭のバラの整理や珈琲豆の焙煎を行う。注文する活字は10本程度。散文の印刷は来週には終わりそう。次は、わたしの詩。そして広告とあとがき。  夕、マルと散歩。
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November 9, 2025 at 12:11 AM
日記

2025.11.07  遠くで煙のようなものが上がっている。よく見ると月だ。月と煙、間違いっこないのに、どうして見間違ったのだろうか。朝日が昇る頃、夜風に吐かれた雲が散りじりに空に浮かんでいる。下から当たる光を受け、どれも輪郭が鮮やかな白や黄色やオレンジに輝いている。ポカポカとした冷たい朝の情景を見ていると、あれが月なのか雲なのかどうかわからなくなる。そんなことはないと言うが、どうしようもない日には、そういうこともある。今日もマルと散歩。児童公園を一周。あと何回まわり道ができるだろうか。…
日記
2025.11.07  遠くで煙のようなものが上がっている。よく見ると月だ。月と煙、間違いっこないのに、どうして見間違ったのだろうか。朝日が昇る頃、夜風に吐かれた雲が散りじりに空に浮かんでいる。下から当たる光を受け、どれも輪郭が鮮やかな白や黄色やオレンジに輝いている。ポカポカとした冷たい朝の情景を見ていると、あれが月なのか雲なのかどうかわからなくなる。そんなことはないと言うが、どうしようもない日には、そういうこともある。今日もマルと散歩。児童公園を一周。あと何回まわり道ができるだろうか。  昨日まで使った活字をすだれにしまう作業。4頁分で約2千個ぐらいだろうか。音楽を聴きながらゆったりとした気持ちで行う。最初の文選箱を終えたところで、庭に出て薔薇の手入れ。昼前、マルをシャンプーに連れてゆく。午後、マルのいない家。リビングの引半分の床のワックスを剥がし、新しくワックスを塗る。少し気持ちが新しくなる。その後、午前に引き続き、活字をすだれにしまう。日が傾き、夕焼けが発生する頃、なんとか全部を終える。  夕、マルを迎えにゆく。そのまま消防倉庫まで散歩。疲れたのだろうから、そこで引き返す。
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November 7, 2025 at 11:28 PM
日記

2025.11.06  松の木を透かして見えるまあるい月が網目模様に輝いている。それは細かな粒々の光の粒子が月の光とともに宙に散らばってゆくさまのようで、美しい。今日は大きな満月だと言っていたのは昨夜のことで、今朝は東の空高くまあるい月が浮いている。あたりには灰色に輝く雲がざわざわと漂っている。雲海とも言えない、変わった言葉をした波が押し寄せては引いてゆく。この引力をわたしの体は感じているらしい。妙に今朝はからだが宙に引き寄せられる。これからマルと散歩に出る。その前。…
日記
2025.11.06  松の木を透かして見えるまあるい月が網目模様に輝いている。それは細かな粒々の光の粒子が月の光とともに宙に散らばってゆくさまのようで、美しい。今日は大きな満月だと言っていたのは昨夜のことで、今朝は東の空高くまあるい月が浮いている。あたりには灰色に輝く雲がざわざわと漂っている。雲海とも言えない、変わった言葉をした波が押し寄せては引いてゆく。この引力をわたしの体は感じているらしい。妙に今朝はからだが宙に引き寄せられる。これからマルと散歩に出る。その前。  午前、詩誌の印刷。散文の2ページ目から。ふと、昨日の誤植に気づく。3坪でなく10坪と念を押されていたのに、本番の印刷のちょっと前まで覚えていたのに、直前に忘れた。それから「患者」の「患」の活字が見当たらなくて、焦っていたら9ポ明朝活字の外字のすだれを棚ぶつけ、活字を100本ほど床に落とす。さらに、「溜息」の「溜」という活字が見当たらない。どれも、最終的には見つけ出したが、思い通りにはいかない。結局、午後にかけて3ページも!印刷した。嬉し。しかし、詩の引用の文章に出てくる詩文と掲載した詩で違いがある。多分、誤植表をつくらなかればならないと思う。  夕、マルと散歩。墓を一周。
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November 6, 2025 at 11:56 PM
日記

2025.11.05  鮮血がポタポタと落ちる。止めようがない。そんな夢を見てはいない。現実の出来事だ。いま、「現実」と書いたが、当の本人はなにがなんだかわからないまま息をしている。体に変が生じていることを当の本人はどういうふうに感じているのだろうか。わからない、彼は人間ではないから、わたしにはわからない。彼がもし人間であっても、わたしにはわからない。どうせわたしにはわからないのだから、彼のことをじっと見つめ、何かの合図を逃さないようにしよう。今日も、マルと児童公園を一周。…
日記
2025.11.05  鮮血がポタポタと落ちる。止めようがない。そんな夢を見てはいない。現実の出来事だ。いま、「現実」と書いたが、当の本人はなにがなんだかわからないまま息をしている。体に変が生じていることを当の本人はどういうふうに感じているのだろうか。わからない、彼は人間ではないから、わたしにはわからない。彼がもし人間であっても、わたしにはわからない。どうせわたしにはわからないのだから、彼のことをじっと見つめ、何かの合図を逃さないようにしよう。今日も、マルと児童公園を一周。  午前、詩誌の印刷。やっと散文の印刷に入る。テキンの印圧を何度か調整したが、難なく1頁目を終える。もう1頁の印刷もしたかったが、この後、通院しようと思い立ち、それを実行する。診療所は思いの外混んでいて、昼過ぎまで支払いが終了するのに時間がかかる。それから薬を受け取りにドラッグストアに行き、ついでに惣菜のスパゲッティナポリタンを買う。急ぎ昼食を終え、宿題をやり、午後からの古文書読解講座に臨む。鈴木さんに草野心平『詩と詩人』を借りる。  夕、マルと散歩。足元が段々と不安で仕方がないが、彼は歩こうという気力を持ち続けている。墓を一周。  吉田さんへ修正点の速達を出す。  これまで通っていた施設のボランティアを辞める。  寝際に、草野心平『詩と詩人』を読む。尾形の存在の奥になにかを見ている。たとえ、何かが空であっても、何かを見ている。
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November 5, 2025 at 11:42 PM
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2025.11.04…
日記
2025.11.04  顔を上げ、外の景色に目をやると、棕櫚の大きな葉が迫り出している。棕櫚はそんな気がしてはいないのだろうが、じゃんけんのパーのように手を広げ、目一杯太陽の光を浴びたいのだろう。しかし、そこには人間の境界線があり、人間が建てた建造物があり、人間が監視している境がある。棕櫚は、勢い余って隣の家の軒先まで青々とした葉を広げ、気持ちよさそうだ。わたしは侵略されている世界を守る必要はない。裸のままに、やられるままに、思う存分にさせてやろうと思う。と、書いた途端に、不適切な表現がいくつも混じっていることを知る。今日も児童公園を一周。最近出会った白犬の飼い主さんにマルは褒められてる。  午前、詩誌の用紙の断裁。いつものやり方でさっさっさと終える。天気がいいので庭のピーマンと茄子の株を引き抜き、片付ける。簡素な晩秋の畑になる。残っているのは、大根とミニトマトの株のみ。それから、今日届いた吉田さんからの『木槿通信』75号の別冊見本を確認する。午後、セブンイレブンに行き、『木槿通信』の部分をカラーコピーに取り、修正点を朱書きする。それから何をしていたのか、忘れた。あっ、隣家からいただいた柿の渋抜きをする。ホームセンターからホワイトリカーを買ってきて、ヘタを浸し、新聞で包み、霧吹きでホワイトリカーを掛け、ビニールにに入れて密封する。勢いが余ると余計なことをするので、なにもしない日が何もしない日として過ごせることが大切になるのだろう。岩波書店から『図書』届く、読むも、なかなか頭に入らない。  夕、マルと散歩。墓を一周。マルの足元が段々と、日に日に弱ってくるのがわかる。それだけに辛いが、辛さを通り越して、じっとくるものがある。
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November 4, 2025 at 11:47 PM
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2025.11.03  穏やかな日。そこに、安心している人がいるだけで、穏やかになる。そうすると、黄色く色づいたミズキの葉も見えてくる。斑らな黒いシミのような模様をつけ、枯れ落ちる寸前のミズキの葉の心棒は赤く染まり、かろうじて黒い枝に繋がっている。どこかでみたこの赤は芽立ちの季節に見たなにかしらの突起だったような気がする。青空が見え、晴れたと思ったら急に火がかげる。それとともに気持ちも塞ぎ込む。今日もマルと児童公園を一周。暖かいのか寒いのかわからない朝。…
日記
2025.11.03  穏やかな日。そこに、安心している人がいるだけで、穏やかになる。そうすると、黄色く色づいたミズキの葉も見えてくる。斑らな黒いシミのような模様をつけ、枯れ落ちる寸前のミズキの葉の心棒は赤く染まり、かろうじて黒い枝に繋がっている。どこかでみたこの赤は芽立ちの季節に見たなにかしらの突起だったような気がする。青空が見え、晴れたと思ったら急に火がかげる。それとともに気持ちも塞ぎ込む。今日もマルと児童公園を一周。暖かいのか寒いのかわからない朝。  最初に、9ポイント活字の外字のすだれを整理。次に、詩誌の印刷。散文の印刷。昨日試し刷りをしたところ、1行の文字数が長すぎたので、文字組の部分を修正する。最初に、植字した活字を文選箱に一旦取り除き、それから文字組を壊し、新しく文字組の部分を作りか変える。そして、組版全体を整える。再び活字を植字し、ゲラ刷りを出すが、改めてゲラ刷りで誤植で間違った部分の活字を見ると、そもそも見落とした文字があり、その中の漢字が注文していなかった活字と判明したところで、今日の本番の印刷はないと決める。他にも1字ない活字があった。散文の印刷から新しいインクを使う算段であったので、墨の新しいインク缶を開ける。汚さないようにインクをインクべらで取り出し、今日のゲラ刷り出したのに、予定が狂う。午後、依頼のあった名刺のことで、用紙の選択や印刷のための方法を思案。それを先方に伝える。そんなこんなで1日が終わる。  夕、マルと散歩。墓を一周。
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November 3, 2025 at 11:32 PM
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2025.11.02  大きな爆発があった。それは昨夜のことだが、余波が今も続いている。葉は黄色くしなだれて、赤く実った実は黒ずんでいる。川のせせらぎは流れることをやめ、黙祷しているかのように立ち止まっている。何を見ているのだろうか。目が覚めると、まだ暗い時間だったので、そのままの姿勢を維持していた。今朝は大風呂敷。玄関の戸を開けると、寒いかと思った空気がそれほどでもないと気づく。今日も児童公園を一周。大きな犬と遭遇。彼は嫌な顔をしていた。なんとかなるさ。…
日記
2025.11.02  大きな爆発があった。それは昨夜のことだが、余波が今も続いている。葉は黄色くしなだれて、赤く実った実は黒ずんでいる。川のせせらぎは流れることをやめ、黙祷しているかのように立ち止まっている。何を見ているのだろうか。目が覚めると、まだ暗い時間だったので、そのままの姿勢を維持していた。今朝は大風呂敷。玄関の戸を開けると、寒いかと思った空気がそれほどでもないと気づく。今日も児童公園を一周。大きな犬と遭遇。彼は嫌な顔をしていた。なんとかなるさ。  午前、大リーグ中継を見ながら、9ポ活字の外字のすだれの見出し表の更新作業。イラストレーターで作った見出し表のデータに新しく加わった活字を加えてゆく。活字を一つ一つ拡大鏡で確認しながら、打ち出した見出し表の用紙に朱書きで加えてゆく。それを使って、一気にパソコンにあるデータを更新する。一度データの文字をアウトライン化して縦に引き伸ばし、見やすくしてから印刷をする。それをテレビを見ながら行うので、間違いが必ず生じる。今回は「山」辺の活字を書き忘れた。  午後、貼った新しい見出し表に活字を並べ直す。これが意外と面倒である。新しいすだれに移すだけなら簡単だが、住んだままの改築みたいに、段取りが面倒。移そうとすると、すでに活字が入っているので、それをどこかに一旦避けて、定位置に入れる。大変だ。途中でやめる。母の入浴介助。  夕、マルと散歩。墓を一周。
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November 3, 2025 at 12:06 AM
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2025.11.01  体が浮いている。柔らかい、水のような体の中を筋が泳いでいる。ところどころに夜空に浮かぶ星のように痛みが走る。昨日までとは違うようで、同じかもしれないとも思う。意識を戻すと、さっきまでのことがどういうことだったのかわからなくなる。もう戻れなくなる。毎朝の散歩でたどる道は覚えている道だから確実に家に戻れる。でも、戻った家が、本当に数分前に玄関の戸を開けた家だったのだろうか。違う時間だ。今日もマルと児童公園を一周。…
日記
2025.11.01  体が浮いている。柔らかい、水のような体の中を筋が泳いでいる。ところどころに夜空に浮かぶ星のように痛みが走る。昨日までとは違うようで、同じかもしれないとも思う。意識を戻すと、さっきまでのことがどういうことだったのかわからなくなる。もう戻れなくなる。毎朝の散歩でたどる道は覚えている道だから確実に家に戻れる。でも、戻った家が、本当に数分前に玄関の戸を開けた家だったのだろうか。違う時間だ。今日もマルと児童公園を一周。  午前、大リーグ中継を見ている。昼前に珈琲豆の焙煎。1ハゼの1分前に日を弱火にして、2ハゼが起きると同時に火を止め、そのまま色を見ながら焙煎。抽出は結構うまくいったけど、味があっさりだ。豆のせいだろうか、それとも焙煎の下手くそさからくることか。わからない。買い物、隣町のフレゴリスに行き、生豆を買う。タンザニアのイユラAA(ウオッシュド)。ナチュラルを買おうとしてついうっかりウオッシュドを買ってしまう。  午後、活字が届いているので、工房に入り注文した活字をすだれに納め、それから植字を始める。しかし、この組版では一行の文字数が多いことがわかる。ありゃ、失敗。明日、組版を修正しよう。  夕、マルと散歩。  風の強い日。ベランダにはためくものの始末に困る。  膝の痛みは総じて相変わらず。  庭の柚の実が黄色に色づいた。
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November 1, 2025 at 11:55 PM
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2025.10.31  枝分かれしたハナミズキが、亜一彩の空に向かって赤く色づいた葉を築き上げている。何を訴えているのだろうかと思うが、広げた手が隣の南天やクレマチスの枝に邪魔されて思うように動けないでいる。我先にと植物でも焦る気持ちがあるのだろうか。いや、何かの法則に従ってただ体をくりゅらせているだけだろう。面倒な動作ではあるが、やらねばならないことなのだろう。と、思う。玄関を出てマルと散歩。今朝も寒い。児童公園を一周。  仙台へ。鍼灸整骨院で体のメンテナンス。  夕、マルと散歩。墓を一周。…
日記
2025.10.31  枝分かれしたハナミズキが、亜一彩の空に向かって赤く色づいた葉を築き上げている。何を訴えているのだろうかと思うが、広げた手が隣の南天やクレマチスの枝に邪魔されて思うように動けないでいる。我先にと植物でも焦る気持ちがあるのだろうか。いや、何かの法則に従ってただ体をくりゅらせているだけだろう。面倒な動作ではあるが、やらねばならないことなのだろう。と、思う。玄関を出てマルと散歩。今朝も寒い。児童公園を一周。  仙台へ。鍼灸整骨院で体のメンテナンス。  夕、マルと散歩。墓を一周。  体の具合がいつもと違う。それがいったい良い方向に向かっているのか、それとも後戻りできない方向に向かっているのか、わからない。
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October 31, 2025 at 11:46 PM
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2025.10.30  不用意な言葉に気をつけろ。誰もいない部屋で、独り言を呟いても、誰かが聞いている。戸を閉め切って、厳重に辺りを確認していても、誰かが聞いている。あなた一人さえ居れば、それで十分だ。今日も玄関の戸を開ける。外は快晴。とにかく寒い。とにかく寒さが頬を縛る。児童公園を一周。冷たい指先でなんども、なんども赤い舌をなぞる。…
日記
2025.10.30  不用意な言葉に気をつけろ。誰もいない部屋で、独り言を呟いても、誰かが聞いている。戸を閉め切って、厳重に辺りを確認していても、誰かが聞いている。あなた一人さえ居れば、それで十分だ。今日も玄関の戸を開ける。外は快晴。とにかく寒い。とにかく寒さが頬を縛る。児童公園を一周。冷たい指先でなんども、なんども赤い舌をなぞる。  工房に入り、詩誌のかねさんの文章の文選作業。やっと9ポの活字表に慣れてきた。メガネが新しいものだと9ポ活字の字面が見えないので、古いメガネに変える。くっきりと見える。視力が落ちてきたためではないとわかり安堵する。とにかく午後までひたすら文選を行う。9ポ明朝活字は日露王の都度購入してきたが、やっと持っていない活字の本数が少なくなってきた気がする。文選が楽になる。外字のすだれの見出しを新しくしたくなる。  夕、マルと散歩。  天気が良い日、夕日が沈む時間の散歩はとても光が綺麗だ。黄金の道、血のような夕焼け。  名刺の製作依頼が届く、果たして注文まで至るのだろうか。  先日送った添え書きの御礼が届く。
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October 30, 2025 at 11:54 PM
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2025.10.29…
日記
2025.10.29  見える景色と見えない景色がある。見えない景色は、なにをどうやっても見えない。けれど、見えないことが見える。それは本当に見えていないことなのだろうか。いや、見えてはいないのだが。いや、感じていることであれば、それは見えていることになる。だから、感覚においても見えていないということなのだが。朝のしじまはそういうことなのかもしれない。はっきりと目が覚めると、なにもかも見えているという薄っぺらな一枚だけのシーツの世界になる。薄いシーツの下になにがあるのか、気にしてはならないと明るい光が怒りのような口調で語る。マルと散歩。雲が多いが、今日は晴れなのかもしれない。児童公演を過ぎたあたりで3羽の白鳥が頭上を通る。あの鳴き声と、あの隊列が見える。今季はじめたの白鳥。マロンちゃんのお母さんに会う。マロンちゃんの近況を聞く。昨日の決意が揺れる。  午前、部屋で大リーグ中継を見る。午後、工房で9ポ活字の解版作業。2月に印刷を双紙の文章をすだれに戻す。あと一つの文選箱が残っているが、膝が痛くなったのでやめる。文選や解版での膝を伸ばし、縮める上下運動ができなくなると、作業が滞る。どうしたものか。  夕、マルと散歩。  『障子のある家』の初版本のことを各作業を終える。至らぬところは多々あると思うが、もうこれ以上無理なので仕方がない。
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October 29, 2025 at 11:51 PM
日記

2025.10.28  遅く起きる。いつもより1時間ずれている。どこかで切り貼りをして調整をしなければならないが、意図してできるようなことではない。なまあたたかな日。予報では寒気が降りてくるというが、そういう気配はない。外に出る。急に枯葉が落ちているような気がする。道には赤や茶色や黄色の枯れた葉が敷き詰められている。空は、もう冬だと入っているのに。マルと歩いていると、リオちゃんに会う。…
日記
2025.10.28  遅く起きる。いつもより1時間ずれている。どこかで切り貼りをして調整をしなければならないが、意図してできるようなことではない。なまあたたかな日。予報では寒気が降りてくるというが、そういう気配はない。外に出る。急に枯葉が落ちているような気がする。道には赤や茶色や黄色の枯れた葉が敷き詰められている。空は、もう冬だと入っているのに。マルと歩いていると、リオちゃんに会う。  午前、通院。家に帰り、断続的に大リーグ中継を見る。午後、少し工房に入り、9ポ活字のすだれを設置し、溜まっていた9ポ活字をすだれに戻す。なかなか9ポのすだれん見出し表の位置を特定できず難儀する。結局100字も戻すことができなかったかと思う。すだれの文字の場所は配列で覚えているのではあるが、それよりもその位置で覚えている。だから、五号の見出し表から少しずれている9ポの見出し表では、同じ配列にもかかわらず、作業の時の感覚はかなり違う。  夕、マルと散歩。散歩を終えると1日が終わったと思う。今日も墓を一周。曇り空、寒い風。
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October 28, 2025 at 11:53 PM
日記

2025.10.27  雨上がりにくっきりと南の空高く、オリオン座が見える。走る車の赤いランプが強く光ったり、弱く光っていたり、点滅ではないが、強弱を繰り返す。その都度、わたしの脳に光の帯が走る。そろそろと思うが、まだらしい。今日もマルと児童公園を一周。寒さが一段と増す。…
日記
2025.10.27  雨上がりにくっきりと南の空高く、オリオン座が見える。走る車の赤いランプが強く光ったり、弱く光っていたり、点滅ではないが、強弱を繰り返す。その都度、わたしの脳に光の帯が走る。そろそろと思うが、まだらしい。今日もマルと児童公園を一周。寒さが一段と増す。  朝、健康番組を見ていて、階段を降りるときに膝が痛む人はこういう動きをするといいですよ。という説明をやっており、それはまさに自分のことだと合点して、足を動かす。と、それ以降、膝の痛みが増し、不自由する。それから寝る。起きて、工房には入らずに、午後は『障子のある家』の文章の修復作業を行う。なんとか終わり、然るべき方々に送る。も、まだ誤植やら打ち間違いがある。いやになる。  夕、マルと散歩。静かな日。
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October 27, 2025 at 11:57 PM
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2025.10.26  家族が一緒に住んでいる家なのに、誰も朝になっても起きてこない。コツン、コツン、と響いてくる足音だけが鳴り響いている。ここは洞窟。屋根と壁のない洞窟。灯りは煌々と家の中の廊下や部屋を照らし出している。影は動かない。ここは家、誰も起きてこない。マルと玄関を出て児童公園を一周。雨の予報にもかかわらず外に出ると降っていない。天の恵みの雨ならぬ、空き時間。散歩を終えようと家に前に来たときに降り出す。天恵と思うことにする。…
日記
2025.10.26  家族が一緒に住んでいる家なのに、誰も朝になっても起きてこない。コツン、コツン、と響いてくる足音だけが鳴り響いている。ここは洞窟。屋根と壁のない洞窟。灯りは煌々と家の中の廊下や部屋を照らし出している。影は動かない。ここは家、誰も起きてこない。マルと玄関を出て児童公園を一周。雨の予報にもかかわらず外に出ると降っていない。天の恵みの雨ならぬ、空き時間。散歩を終えようと家に前に来たときに降り出す。天恵と思うことにする。  午前、大リーグのワールドシリーズをテレビで見ながら、『障子のある家』の文章の推敲作業。なかなか進まない。午後、ぼんやりとベガルタ仙台の試合を見ている。母の入浴介助。  夕、マルと散歩。雨の中、いつもの墓を一周する道程。  夜半、でかける。
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October 26, 2025 at 9:36 PM
日記

2025.10.25  煙突だけを残し、沈んでしまった船が煙を出している。たぶん、違う時間を船は安全に航行しているのだろう。笑い声が聞こえる。食卓の賑やかな音が聞こえる。カキーン、コキーン、ざわざわ。フォークの音や皿の輝きに人間の舌が触る。電気が点く。向こうでエンジン音がする。わあー、そういうことだった。外に出ると、やっぱり寒い。今日も児童公園を一周。足の長い男が挨拶をしてゆく。手に袋を2つぶら下げている。…
日記
2025.10.25  煙突だけを残し、沈んでしまった船が煙を出している。たぶん、違う時間を船は安全に航行しているのだろう。笑い声が聞こえる。食卓の賑やかな音が聞こえる。カキーン、コキーン、ざわざわ。フォークの音や皿の輝きに人間の舌が触る。電気が点く。向こうでエンジン音がする。わあー、そういうことだった。外に出ると、やっぱり寒い。今日も児童公園を一周。足の長い男が挨拶をしてゆく。手に袋を2つぶら下げている。  仙台の東西線地下鉄国際センター駅の2回のカフェ・モーツアルト・メトロで庄司さんと会う。取り止めのない話をする。それから喫茶ホルンに行って原稿の推敲をしようと思ったら、休みだった。すぐ近くの喫茶店と考え、仙台コーヒーに歩いてゆくも、ここも定休日。もう少し足を伸ばし、マゼランに行く。しかし、先客がいたので落ち着いて原稿を読めないと思い退散。帰ることにする。  夕、マルと散歩。墓を一周。マルがいつもと様子がおかしい。さりげない仕草がいつもとすっこし違う。
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October 25, 2025 at 11:59 PM
日記

2025.10.24  ものぐさになりつつある。日々やることを前にして(この時点でものぐさである)、やりたくないなと思うようになった。それを無理やりやっていると、どうしてこんなことをしなければいけないのかと、頭にものぐさへの反抗心が浮かんでくる。紙一重のようで、かなり違う一線がある。玄関の戸を開けると、寒い。もう、家の中の寒さと外の寒さが変わらなくなってきている。どちらも寒い。体のギアが一段低くなったような気がする。今日も、児童公園を一周。鱗雲に朝日が当たり、輝いている。…
日記
2025.10.24  ものぐさになりつつある。日々やることを前にして(この時点でものぐさである)、やりたくないなと思うようになった。それを無理やりやっていると、どうしてこんなことをしなければいけないのかと、頭にものぐさへの反抗心が浮かんでくる。紙一重のようで、かなり違う一線がある。玄関の戸を開けると、寒い。もう、家の中の寒さと外の寒さが変わらなくなってきている。どちらも寒い。体のギアが一段低くなったような気がする。今日も、児童公園を一周。鱗雲に朝日が当たり、輝いている。  午前、母の通院の介助。午後、珈琲豆の焙煎。その後、昨日印刷したタイポグラフィの頁に灰色で「S」を印刷。視線をずらす。  夕、マルと散歩。墓を一周。寒い。  寒いという日に寒くなる。
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October 24, 2025 at 11:12 PM
日記

2025.10.23  歯車が噛み合っている時には、なんら感触もなく、快不快の区別もなく、雲や水や空気が流れるように流れる。こんなことを書くということは、猫のような動物にも歯車があるとは思っていない。が、一旦、歯車が狂うと、なんやかんやと理由をつけて、猫や犬の中にも精巧な歯車があり、狂い始めている様子を書き始める。自分のことなのに、自分でないことのように、人間でないことのように思う。誰か外の人が、それはお前のことだと言わない限り、とめどなくそれは続く。今日は晴れ。外に出ると雲ひとつない。マルと今日も児童公園を一周。…
日記
2025.10.23  歯車が噛み合っている時には、なんら感触もなく、快不快の区別もなく、雲や水や空気が流れるように流れる。こんなことを書くということは、猫のような動物にも歯車があるとは思っていない。が、一旦、歯車が狂うと、なんやかんやと理由をつけて、猫や犬の中にも精巧な歯車があり、狂い始めている様子を書き始める。自分のことなのに、自分でないことのように、人間でないことのように思う。誰か外の人が、それはお前のことだと言わない限り、とめどなくそれは続く。今日は晴れ。外に出ると雲ひとつない。マルと今日も児童公園を一周。  工房で詩誌の印刷。文選を終えていた及川さんの最後の詩「アトム」を印刷し終える。それから及川さんの「転回」という詩をモチーフにしてタイポグラフィを提示しようと、木活字を使って組版を作る。今号は木活字を何度も印刷し、文字表現を模索する。最初に、木活字だけで製作。ありよくないと自分で思いながら、それ以上のものを作る気力がないので、ほどほどえ終える。これは右頁になるが、左ページで挽回する覚悟には違いない。  夕、マルと散歩。夕の散歩も朝の散歩も、人や犬に合わない日が続く。
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October 23, 2025 at 11:39 PM