逸木 裕
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逸木 裕
@yuitk.bsky.social
ミステリを中心に色々書いています。著作一覧は→http://yuitk.work/book
創作は矛盾する要素に折り合いをつけなければならないのが難しく、重厚な描写と軽快なテンポは両立しづらいし、ミステリの荒唐無稽な面白さと人間ドラマの重厚さも同じ。商業でやる場合はここに資本主義の軸も入ってくるので悩ましい。
December 17, 2025 at 4:15 PM
ミステリは人間の「謎を解きたい」という本能に乗っかる形でリーダビリティを醸成する物語構造になっているので、謎への興味を強くしすぎると、読者がそれ以外の人間ドラマの部分などを読み飛ばす危険性がある。また解決部分で滑ると、それだけで評価が落ちる。ミステリ構造で人間ドラマをやるのが難しいのはこの部分で、リーダビリティを作るのは比較的簡単なのだが、サプライズとドラマを両立させるのが至難の業
December 17, 2025 at 4:11 PM
飛浩隆さんの『鹽津城』を読んでいるのだが凄まじいな
December 16, 2025 at 3:54 AM
ストーリーが展開しはじめると、その展開の説明に割かれる文章が多くなりすぎて、どうにも描写が蛋白になってしまう。エンターテインメント小説の構造的に難しい部分である
December 16, 2025 at 3:49 AM
人間の心理として「行動は、その背景である動機を強化する」(ジョージ・ウェインバーグ)というものがあり、例えばコンプレックスの解消のために何かを達成しようとし、実際に達成されると、コンプレックスはより深まってしまう。「売れれば / 認められれば幸せになる」と作品を書いて、売れたり認められた作家がより深く病んでしまう現象がしばしば発生するのはこのためで、この場合はマインドセットを変えないと書けなくなる。
December 10, 2025 at 1:27 AM
ポール・トーマス・アンダーソンの『リコリス・ピザ』も見た。チャーミングな恋愛映画で、ふたりのヒロインはかなり変わったパーソナリティーなのだが、それでも気がつくと応援しているという巧みな感情の誘導線が引かれておりお見事。中盤に出てくるショーン・ペンのバイクシーンは、ショーン・ペンのパワーも相俟ってよく判らないのだが感動させられる。フィクションはやはり尖っていなければ面白くないのだと実感した。
December 8, 2025 at 1:53 AM
ルイス・ブニュエルの『エル』を観る。70年以上前の映画だが、モラルハラスメントを行う男性、及びそれに囚われてしまって抜け出せない女性に対しての描写が正確で、ブニュエルの人間洞察の確かさに瞠目する。終盤の教会のシーンは凄まじくて、映画を見ていて久々に痺れるような感動を味わった。人間の本質を捉えており、時空を飛び越えてずっと見られる映画だろう。
December 8, 2025 at 1:49 AM
最近、文体を少し改造してみたのだが、書ける内容が結構変わっていて驚く。文章は面白いな。
December 6, 2025 at 8:29 AM
出版不況だのなんだのと言われるが、やはりものを書くことで生まれるエネルギーは凄まじいものがあり、僕も小説を書いていなかったらもっと浅薄な人間として人生を終えていただろうし、会えなかったままの人も多かった。今後の執筆活動が「売れ」や「認められ」を伴うものなのかは判らないのだが、どうなるにせよベストを尽くして人間的な成熟を目指していきたい次第。
December 5, 2025 at 1:36 PM
小説を書くのは苦しくはないのだが、やることが多いので果てしなく面倒くさいし、人生の可処分時間も減る。その分面白いことも多いのだけど
December 4, 2025 at 9:39 AM
見たくない情報から積極的に遠ざかる。これも技術のうち。
December 3, 2025 at 1:04 PM
これは一般論だが、犯罪被害を捏造してオーディエンスから構ってもらおうとすると、大体警察の動きその他で整合性が取れなくなり自滅するので注意が必要となる
December 2, 2025 at 8:33 AM
作家稼業も様々な幸運に恵まれ、10年目に入ってきた。今後の目標は「ひとりの生活者として、きちんと生きる」「目の前の原稿に対して、できることをすべてやり切る」であります。
December 1, 2025 at 1:23 PM
キャスリン・ビグローの『ハウス・オブ・ダイナマイト』を見る。核ミサイルが着弾するまでの19分というシンプルなプロットを徹底的なリアリズム描写が支えており、最初から最後まで戦慄しながら見た。同じ時系列が3回繰り返される構成といい、開かれた形で終わるエンディングといい、ビグローのビジョンが完璧に決まっている。大傑作。興奮した。
November 29, 2025 at 2:27 AM
今年はプライベートで色々なことがあり読書量が確保できていなかったのだが、ようやく荻堂顕『飽くなき地景』を読みはじめた。文章が素晴らしくて、小説を読む喜びに浸っている。
November 20, 2025 at 7:15 AM
和田竜さんと七河迦南さんと梓崎優さんの新刊が、ほぼ同時期に一気に出るとは
November 18, 2025 at 4:33 AM
五社英雄や岡本喜八の未見映画を毎年少しずつ見ているので、仲代達矢は僕にとっては新作に出まくっている現役バリバリの俳優なんだよな。紛れもなく僕の人生を彩ってくれた名優のひとりだった。
November 11, 2025 at 7:59 AM
運慶の展覧会を見に行ったのだが、本当に素晴らしかった。時を超える芸術とはこういうものなのか。

tsumugu.yomiuri.co.jp/unkei2025/in...
特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」
運慶晩年の最高傑作、東京へ。/2025年9月9日(火)~11月30日(日)/東京国立博物館[上野公園]
tsumugu.yomiuri.co.jp
November 9, 2025 at 5:36 AM
年内の締切はほぼやっつけたので、あとはじっくりと次の長編に取り組む。
October 29, 2025 at 8:44 AM
未読の多島斗志之を読む
October 18, 2025 at 5:13 AM
京都音博2days。素晴らしいアーティストたちの共演にエネルギーをもらいました。毎回長編を書くときはイメージソングを決めて定期的に聴くようにしているのだが、『世界の終わりのためのミステリ』を書いたときには青葉市子さんの「機械仕掛乃宇宙」を聴いており、本日生演奏で聴けて感無量。
October 12, 2025 at 12:44 PM
Reposted by 逸木 裕
本当に嫌な時代になったけど、生きていくしかないです。そのために必要なのは、他人に頼らないですむ経済力をつけることで、同じくらい大事なのは困っている誰かを見捨てない良心を保ち続けることです。自分とその仲間だけ良ければいいと思ったら、人の心はそこで失われる。
October 4, 2025 at 6:16 AM
まあどんな世相になっても、自分の持ち場で頑張るしかないわな。
October 4, 2025 at 6:09 AM
七河迦南さんの新刊が出るんだ。しかも二ヶ月連続刊行?
September 29, 2025 at 11:22 AM