生まれ変わったらお前だけのことを好きになるよ。
うそ。
何回生まれ変わったって愛情深いアイツが俺だけのものになる世界なんてありっこないんだ。
大事なもの全て捨てて俺の胸に飛び込んで来れんの?
いつだって取りこぼさないように両手一杯に愛を抱えていた。
そんなお前が好きだよ。
眦から一粒落ちた涙が明けの明星に輝いた。
生まれ変わったらお前だけのことを好きになるよ。
うそ。
何回生まれ変わったって愛情深いアイツが俺だけのものになる世界なんてありっこないんだ。
大事なもの全て捨てて俺の胸に飛び込んで来れんの?
いつだって取りこぼさないように両手一杯に愛を抱えていた。
そんなお前が好きだよ。
眦から一粒落ちた涙が明けの明星に輝いた。
耐え忍んだ先に、この薄曇りの雪の向こうに、綻ぶような暖かさがあるのであれば、今足を踏み締めて立つことも苦ではないのだと、そう思ったのだ。
ドルトにとってカイドウは、花風そのものだった。
ふとした瞬間に綻ぶ瞳、触れれば染まる頬、髪から立ち上る甘い花の香り、触れれば折れてしまいそうな嫋やかな指先。
先の一件の後、ウィストが塔の者たちと共にニーゼとシンヨーを行き来する術を開発したものの、二つの世界を行き来することは、未だ厳しい審査を通った者にしか許されていない。
観光気分で許される筈もなく、その責務は普段の仕事に加えて倍以上になる。勿論半分はニーゼと病に→
耐え忍んだ先に、この薄曇りの雪の向こうに、綻ぶような暖かさがあるのであれば、今足を踏み締めて立つことも苦ではないのだと、そう思ったのだ。
ドルトにとってカイドウは、花風そのものだった。
ふとした瞬間に綻ぶ瞳、触れれば染まる頬、髪から立ち上る甘い花の香り、触れれば折れてしまいそうな嫋やかな指先。
先の一件の後、ウィストが塔の者たちと共にニーゼとシンヨーを行き来する術を開発したものの、二つの世界を行き来することは、未だ厳しい審査を通った者にしか許されていない。
観光気分で許される筈もなく、その責務は普段の仕事に加えて倍以上になる。勿論半分はニーゼと病に→
歌声を重ねて、吠える、仲間たちと視線を絡めて笑い合えば身体の底から力が湧いた。万能感すら感じていた。
拳を突き上げて前に出る。応えるように歓声が大きくなった。割れるような期待と興奮、喜びが詰まって弾けそうなくらい膨らんだ一つ一つの声。自分の、仲間の、そしてŹOOĻの名前を呼んでいる。
紛れもなく、俺たちを待ってる。
嬉しくなって振り返る。
が、さっきまでトウマが、ハルカが、ミナミが居たはずのそこには誰もいなかった。
一人には広過ぎる、一人ぼっちのステージ。
一際強いライトが照らし出した足元から絶望が這い上がってきて、太腿を通り背を撫ぜた。
歌声を重ねて、吠える、仲間たちと視線を絡めて笑い合えば身体の底から力が湧いた。万能感すら感じていた。
拳を突き上げて前に出る。応えるように歓声が大きくなった。割れるような期待と興奮、喜びが詰まって弾けそうなくらい膨らんだ一つ一つの声。自分の、仲間の、そしてŹOOĻの名前を呼んでいる。
紛れもなく、俺たちを待ってる。
嬉しくなって振り返る。
が、さっきまでトウマが、ハルカが、ミナミが居たはずのそこには誰もいなかった。
一人には広過ぎる、一人ぼっちのステージ。
一際強いライトが照らし出した足元から絶望が這い上がってきて、太腿を通り背を撫ぜた。
「トラ……!」
トウマが、好きだ。
好きとか、恋とか、愛してるだとかそんなものは“あんなこと”をした自分には過分なものだと、分かっていても焦がれる気持ちを止める術がなかった。
手のひらの下で目を眇める。意図的に唇を閉じた。
気づいたら惹かれていて、今もずっと、惹かれ続けている。
こんな瞬間に喉から溢れ出しそうなぐらいに。→
「トラ……!」
トウマが、好きだ。
好きとか、恋とか、愛してるだとかそんなものは“あんなこと”をした自分には過分なものだと、分かっていても焦がれる気持ちを止める術がなかった。
手のひらの下で目を眇める。意図的に唇を閉じた。
気づいたら惹かれていて、今もずっと、惹かれ続けている。
こんな瞬間に喉から溢れ出しそうなぐらいに。→
バーカウンターの中から問い掛ければ、カウチに横たわった塊がもぞ、と動いた。
自宅に設えたバーカウンターからはローテーブルのセットと46階からの夜景が臨めるが、時間が深くなれば町あかりも少しずつ消えていき、部屋の中は殆ど真っ暗だった。
ブラケットライトのみの室内に、ゆるりと影が立ち上がる。カウチの横のモンステラの葉が軽く揺れ、パタパタと動いたそれが足だと分かった。
「ねむくない」
闇に目が慣れてくれば、うつ伏せから膝の上だけを立ち上げてこちらを見つめる二つの瞳と目が合った。
蕩けて落ちそうな声にふさわしく、温く溶けた視線は眠気からか、酔いからか。
「じゃあもう少し飲むか?」→
バーカウンターの中から問い掛ければ、カウチに横たわった塊がもぞ、と動いた。
自宅に設えたバーカウンターからはローテーブルのセットと46階からの夜景が臨めるが、時間が深くなれば町あかりも少しずつ消えていき、部屋の中は殆ど真っ暗だった。
ブラケットライトのみの室内に、ゆるりと影が立ち上がる。カウチの横のモンステラの葉が軽く揺れ、パタパタと動いたそれが足だと分かった。
「ねむくない」
闇に目が慣れてくれば、うつ伏せから膝の上だけを立ち上げてこちらを見つめる二つの瞳と目が合った。
蕩けて落ちそうな声にふさわしく、温く溶けた視線は眠気からか、酔いからか。
「じゃあもう少し飲むか?」→
noteにblueskyについてまとめてあるので、長いけど「ブルスコどう使ったらいいのかよくわからん…」って方はぜひ。内容は同人向けです
noteにblueskyについてまとめてあるので、長いけど「ブルスコどう使ったらいいのかよくわからん…」って方はぜひ。内容は同人向けです
「トラ」
いつもの明るく懐こい→
「トラ」
いつもの明るく懐こい→
「期待しておるのか?愛のぅ……♡」
そう囁けば、次の瞬間、ダンッッッと荒々しく鈍い音が耳元で弾け、次いでパラパラと粉塵が舞った。喉元を愛撫していた腕をグイと引かれて、引き倒される。無理やり頭の上に捩じあげられだと思えば、程なくしてもう片方も引っ張り上げられ一纏めにされた。
「余裕ぶっこいてんじゃねぇぞジジィ!!テメェなんていつでも……!」
「いつでも……?」
思わずといったように、アズマの口から吐息が溢れた。くすくす、軽やかなそれは笑みの形をとっていて、殺伐とした空気に酷く似つかわしくなかった。→
「期待しておるのか?愛のぅ……♡」
そう囁けば、次の瞬間、ダンッッッと荒々しく鈍い音が耳元で弾け、次いでパラパラと粉塵が舞った。喉元を愛撫していた腕をグイと引かれて、引き倒される。無理やり頭の上に捩じあげられだと思えば、程なくしてもう片方も引っ張り上げられ一纏めにされた。
「余裕ぶっこいてんじゃねぇぞジジィ!!テメェなんていつでも……!」
「いつでも……?」
思わずといったように、アズマの口から吐息が溢れた。くすくす、軽やかなそれは笑みの形をとっていて、殺伐とした空気に酷く似つかわしくなかった。→
「……っ」
「トラァ……?」
首筋に触れた指先が驚くほど熱く、思わず小さく声を漏らす。いや、やっぱり誰もコイツに触れるな。あまりにも自然にしなだれかかられ、顔を傾けられてキスしそうになった。危ない。そう、今のトウマは至極危険な存在で、今すぐに家に帰したかったが、タクシーに→
「……っ」
「トラァ……?」
首筋に触れた指先が驚くほど熱く、思わず小さく声を漏らす。いや、やっぱり誰もコイツに触れるな。あまりにも自然にしなだれかかられ、顔を傾けられてキスしそうになった。危ない。そう、今のトウマは至極危険な存在で、今すぐに家に帰したかったが、タクシーに→
のでワンドロ用のネタ出しだけして帰る
テーマ『初詣』
年末の特番撮影、バラエティーの中のズくんのコーナー、年始の担当は虎於とトウマ、万南神社でのロケ、屋台に行ったり、お参りをしたり(手水舎での所作が美しい虎於)熱心に願い事をしていたのを見咎められ追求されるトマくん、トラだって真剣に願ってただろ何を頼んだんだよって聞くと照れながら戦隊モノに出れる様にと明かした,昔なら願い事なんてずべて叶ったなどと嘯きそうな男がこの変わり様、胸が締め付けられる、トウマが願ったのはこの恋が成就することだ、叶わないと分かっているけれど正月くらいはいいだろ神様→
のでワンドロ用のネタ出しだけして帰る
テーマ『初詣』
年末の特番撮影、バラエティーの中のズくんのコーナー、年始の担当は虎於とトウマ、万南神社でのロケ、屋台に行ったり、お参りをしたり(手水舎での所作が美しい虎於)熱心に願い事をしていたのを見咎められ追求されるトマくん、トラだって真剣に願ってただろ何を頼んだんだよって聞くと照れながら戦隊モノに出れる様にと明かした,昔なら願い事なんてずべて叶ったなどと嘯きそうな男がこの変わり様、胸が締め付けられる、トウマが願ったのはこの恋が成就することだ、叶わないと分かっているけれど正月くらいはいいだろ神様→
「うるさ……」
いつもより音が大きく感じるのは、昨日、なんなら今朝に差し掛かっていた、盛り上がり過ぎて眠たいせいか。恋人、トラも俺も、お互い忙しい身だ。なのにとも言えるし、だからとも言えるが、こうしてオフの前になると思春期みたいにやり過ぎてしまうのだ。巻き付いてきている虎の腕を退け、モゾモゾとシーツから這い出す。シーツの皺を伸ばす様に→
「うるさ……」
いつもより音が大きく感じるのは、昨日、なんなら今朝に差し掛かっていた、盛り上がり過ぎて眠たいせいか。恋人、トラも俺も、お互い忙しい身だ。なのにとも言えるし、だからとも言えるが、こうしてオフの前になると思春期みたいにやり過ぎてしまうのだ。巻き付いてきている虎の腕を退け、モゾモゾとシーツから這い出す。シーツの皺を伸ばす様に→
チャンネルを繰りながら、トウマが言うのを朝の支度をしながら少し離れて聞く。
「1年の計は元旦にありって言うくらいだからな、何事も初めが肝要ってことだろう」
「それは、そうかもしれねーけど……。俺たちの仕事って仕事納めも仕事始めもあってない様なモンじゃん。年明け感ねーよ」
「それはそう」
ŹOOĻの活動が軌道に乗るにつれ忙しくなるのは、ありがたいし、仕方がないこととするとして、この業界に入ったばかりの虎於を驚かせたのは年末年始の忙しさだ。その苛烈さは虎於が持っていたふんわりとしたイメージを遥かに超えた。昨夜カウントダウンイベントで年を跨いで、一区切り→
チャンネルを繰りながら、トウマが言うのを朝の支度をしながら少し離れて聞く。
「1年の計は元旦にありって言うくらいだからな、何事も初めが肝要ってことだろう」
「それは、そうかもしれねーけど……。俺たちの仕事って仕事納めも仕事始めもあってない様なモンじゃん。年明け感ねーよ」
「それはそう」
ŹOOĻの活動が軌道に乗るにつれ忙しくなるのは、ありがたいし、仕方がないこととするとして、この業界に入ったばかりの虎於を驚かせたのは年末年始の忙しさだ。その苛烈さは虎於が持っていたふんわりとしたイメージを遥かに超えた。昨夜カウントダウンイベントで年を跨いで、一区切り→