イモムシ
葉は怠惰、果ての再構築。
恐れているか?溶け残りのニューロン。
唇からフリル、浸る虫のスープ。
パイプボディから伸びる帯糸。
煙に酒、それに悪意のすべて。
芽吹く折り畳まれた青色。
未だ単眼に夜。
未だ背に二対の腕。
恐れているか?夢見たニューロン。
イモムシ
葉は怠惰、果ての再構築。
恐れているか?溶け残りのニューロン。
唇からフリル、浸る虫のスープ。
パイプボディから伸びる帯糸。
煙に酒、それに悪意のすべて。
芽吹く折り畳まれた青色。
未だ単眼に夜。
未だ背に二対の腕。
恐れているか?夢見たニューロン。
イモムシ
木葉が鬱蒼とした影を落とす。
無彩色の怪物が背を曲げて水煙草をふかしている。
「仮にお前をアリスとしよう」
「お前が何者かお前は知っているか?」
吐き出した煙で足元が白む。
「今の自分に不満足なら詩を暗唱してみろ」
「お前の人生の同じ数だけ間違える」
パイプを口に戻して肺を広げた。
半の眼で見下ろして口を薄く開く。
「不幸ぶるな」
「それが実にいい大きさと知れ」
怪物はゆらめき立ち上って65インチの身体を露にする。
次に、鈍痛、土に頭が落ちた。
夢は羽化しない。ぶちゅ。
イモムシ
木葉が鬱蒼とした影を落とす。
無彩色の怪物が背を曲げて水煙草をふかしている。
「仮にお前をアリスとしよう」
「お前が何者かお前は知っているか?」
吐き出した煙で足元が白む。
「今の自分に不満足なら詩を暗唱してみろ」
「お前の人生の同じ数だけ間違える」
パイプを口に戻して肺を広げた。
半の眼で見下ろして口を薄く開く。
「不幸ぶるな」
「それが実にいい大きさと知れ」
怪物はゆらめき立ち上って65インチの身体を露にする。
次に、鈍痛、土に頭が落ちた。
夢は羽化しない。ぶちゅ。
イモムシ
ティモシーキャンベル
アイボリーの日差しが頬を撫でる。
湯気の昇るマグカップにチョコレート。
目を刺す白が隈を照らす。
吐いた胃液からアルコールのにおいがした。
柔らかな唇は歌を紡ぐ。
ささくれだった唇で煙草を咥える。
音が空気にとける。
煙が空気にとける。
夢で出会った日にはすれ違いましょう。
イモムシ
ティモシーキャンベル
アイボリーの日差しが頬を撫でる。
湯気の昇るマグカップにチョコレート。
目を刺す白が隈を照らす。
吐いた胃液からアルコールのにおいがした。
柔らかな唇は歌を紡ぐ。
ささくれだった唇で煙草を咥える。
音が空気にとける。
煙が空気にとける。
夢で出会った日にはすれ違いましょう。
イモムシ
黄身が裂ける、漏れ出る。白身をだらりと投げ出してあばらを晒す。粘性を持ったそれがつま先まで蝕むまで、じ、としている。マーブル模様が乾いた唇を伝い冷たい鼻先を覆い肺を塞ぐ。カーテンの隙間から塵埃が一筋降り注ぐのを待っていた。腐る日まで。閉め切った部屋、皿の上。
イモムシ
黄身が裂ける、漏れ出る。白身をだらりと投げ出してあばらを晒す。粘性を持ったそれがつま先まで蝕むまで、じ、としている。マーブル模様が乾いた唇を伝い冷たい鼻先を覆い肺を塞ぐ。カーテンの隙間から塵埃が一筋降り注ぐのを待っていた。腐る日まで。閉め切った部屋、皿の上。
イモムシ
世界の嫌われ者。さえずりは神経を逆撫でて青空の光は焼き殺すように眩い。俺だけが不幸な朝。苛立ちが手を震わす、お前さえ邪魔をするのだ、と煙草を握り潰す。傷だらけのライターを壁に投げつけた。その音だけが空しく反響する。背を丸めて恨み言を漏らしても、穏やかな太陽はまだ沈まない。
イモムシ
世界の嫌われ者。さえずりは神経を逆撫でて青空の光は焼き殺すように眩い。俺だけが不幸な朝。苛立ちが手を震わす、お前さえ邪魔をするのだ、と煙草を握り潰す。傷だらけのライターを壁に投げつけた。その音だけが空しく反響する。背を丸めて恨み言を漏らしても、穏やかな太陽はまだ沈まない。
イモムシ
朽木はがらんどう。空いた穴から煙が漏れ出していく。ふしくれ立った指が震える、隙間から紙煙草が落ちる。
拾われることもなく怒りに任せて潰された。靴の裏の土と灰。満ちることを知らない枯れ枝の身体、枯れる前は誰も知らない。枝もまた幸福な誰かに踏まれ割れる。
イモムシ
朽木はがらんどう。空いた穴から煙が漏れ出していく。ふしくれ立った指が震える、隙間から紙煙草が落ちる。
拾われることもなく怒りに任せて潰された。靴の裏の土と灰。満ちることを知らない枯れ枝の身体、枯れる前は誰も知らない。枝もまた幸福な誰かに踏まれ割れる。
ティモシーキャンベル
温もりとベッド。
暗転。
静寂を打ち破れば白い息。
ひとりきりの徘徊。
歩く。踏みしめる土の音が聞こえる。
ひしめく十字架の合間。
歩く。道しるべは月明かり。
照らされたスコップで夢に穴を開ける。夜を終わらせる。
「ただいま」
冷えきった身体は夢と現実を繋ぐ。
ティモシーキャンベル
温もりとベッド。
暗転。
静寂を打ち破れば白い息。
ひとりきりの徘徊。
歩く。踏みしめる土の音が聞こえる。
ひしめく十字架の合間。
歩く。道しるべは月明かり。
照らされたスコップで夢に穴を開ける。夜を終わらせる。
「ただいま」
冷えきった身体は夢と現実を繋ぐ。
ティモシーキャンベル
今日も死は口を開いている。真っ白な口に身体を咀嚼させれば眠気が身体を溶かしていく。嚥下。とけた体は飲み込まれて夢にたどり着く。其処は墓場だ、モノクロームが支配した探求者の眠る場所。口づけは別れ、冷たい骸は生者の唇に霜を降らせる。朝には吐き出された、繰り返し。
ティモシーキャンベル
今日も死は口を開いている。真っ白な口に身体を咀嚼させれば眠気が身体を溶かしていく。嚥下。とけた体は飲み込まれて夢にたどり着く。其処は墓場だ、モノクロームが支配した探求者の眠る場所。口づけは別れ、冷たい骸は生者の唇に霜を降らせる。朝には吐き出された、繰り返し。
贄はゆっくりと落ちて
ティモシーキャンベル
ENDB生還!世界との向き合い方について改められたのがうれしいです。好きだった。
贄はゆっくりと落ちて
ティモシーキャンベル
ENDB生還!世界との向き合い方について改められたのがうれしいです。好きだった。
ゆめをあげる
ティモシーキャンベル
エンドB!SAN値を大幅に削っての生還!贄はゆっくりと落ちての前日譚としてはかなり最高でした。曇りが来ています。ここから脱却します。
ゆめをあげる
ティモシーキャンベル
エンドB!SAN値を大幅に削っての生還!贄はゆっくりと落ちての前日譚としてはかなり最高でした。曇りが来ています。ここから脱却します。
ティモシーキャンベル
極彩色!視界いっぱいの色と目を突くような照明。困惑する貴方をおいてけぼりにして、拍手の音が耳を満たしている。今日は貴方が生き延びた記念日。貴方が知らぬうちに迎えた日。つややかに輝いたオペラケーキが貴方を待っている。死が手を叩く、七色では収まらない輝きを抱く貴方へ。
ティモシーキャンベル
極彩色!視界いっぱいの色と目を突くような照明。困惑する貴方をおいてけぼりにして、拍手の音が耳を満たしている。今日は貴方が生き延びた記念日。貴方が知らぬうちに迎えた日。つややかに輝いたオペラケーキが貴方を待っている。死が手を叩く、七色では収まらない輝きを抱く貴方へ。
ティモシーキャンベル
死ぬ前に食べたいのはチョコレートか?
ベッドに身体を沈めて考える。これから夢の世界で死ぬかも知れないのだ、もし死んだら寝る前の日課のホットチョコレートが最後の晩餐になるのだとふと思う。毎晩の食事が人生の終わりに相応しいものでありたい、そう考えて明日の一杯はよりよいものにしようと決めた。
ティモシーキャンベル
死ぬ前に食べたいのはチョコレートか?
ベッドに身体を沈めて考える。これから夢の世界で死ぬかも知れないのだ、もし死んだら寝る前の日課のホットチョコレートが最後の晩餐になるのだとふと思う。毎晩の食事が人生の終わりに相応しいものでありたい、そう考えて明日の一杯はよりよいものにしようと決めた。
ティモシーキャンベル
手の震えが止まらないまま1ヶ月が過ぎようとしてる。朝目が覚めて確認するのは伸ばした手の先。ある夢を見てからそうだ。ピアノは弾けない、マイクは握れないどころか粗末な体たらくに人前に出ることさえ叶わない。今日もまだ震える手で目覚ましを止める、窓の向こうの青空も曇り空のように思えた。
ティモシーキャンベル
手の震えが止まらないまま1ヶ月が過ぎようとしてる。朝目が覚めて確認するのは伸ばした手の先。ある夢を見てからそうだ。ピアノは弾けない、マイクは握れないどころか粗末な体たらくに人前に出ることさえ叶わない。今日もまだ震える手で目覚ましを止める、窓の向こうの青空も曇り空のように思えた。
Growthanity
ティモシーキャンベル生還!
Growthanity
ティモシーキャンベル生還!