二人とも塗りつぶされたように真っ黒だが、自分は抱えられた人物が探していた女性であると感じる。追いつけるのか。捕まえられてしまった。取り返せるのか。絶望感はあまりない感情で考えているところで目が覚めた。

ようやく似た人影が料亭のような敷地に入っていくのを見つけ、探している人だと確信し追いかける(以前GoogleMAPで調べた気になっている店)。しかしその人影は知らない中年男性であり、店の主人からは探している女性は来てないと言われる。さらに辺りが暗くなるのを感じる。どこを探せばいいのかと立ち尽くしていると、自分が来た方角の空間が広がっている。見上げると遠くの高くなった土手に二つの人影が見える(さらに向こうは低い山々に太陽が沈みかけている)。誰かが(多分男性)が誰かを小脇に抱えて運んでいる(重そうには感じられない)。

女性はその扉を開け閉めして向こう側へ行く(背中はずっと向けたまま)。覗き穴から向こう側が見えるので閉めてもどこに行ったか分かるのに、と自分は思ったのだが、扉が閉められると同時に覗き穴も閉じられて女性が完全に見えなくなる。
それまでずっと視界に収められてた姿が見えなくなった事で焦りが出てくる(何故扉の開閉と同時に覗き穴も閉めることができたのだろう？)。扉を開けても誰もおらず、住宅街の中を探し回る。明かりも人気もない家々は密集しており、遠くまで見通せない。どんどん暗くなる。