ひつじ
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夢小説 | 概念ネイル | 腐も嗜みます | 20↑
支部 https://www.pixiv.net/users/30970146
「子供の戯れと思われていたでしょう。でも私、本当にzatさまが好きなんです。どんな見目になったとしても、変わらずあなたはあなたです」
一歩下がった彼女は再びzatの身体に視線を這わせる。目尻はゆるみ、頬にはほんのり赤みが灯る。とてもこの有り様を見た人間の反応だとは思えない。
「ははっ」
zatは思わず片手で顔を覆い、天を仰いだ。
そんなzatを、少女は首を傾げて見上げている。
美男子と謳われた面影はとうにない。それでも、彼女は。
「……うん。君の想いは伝わったよ。ありがとう」
「……へへっ」
今度は彼女の頭を撫でてやる。あの時のように、赤く染った顔が輝いた。
January 6, 2026 at 9:19 AM
彼女とzatの身体の間には、わずかに隙間が空いている。
「……君は、」
「zatさま、おっしゃいましたよね。私が大人になったら考えてくださるって」
かつてのあどけなさを残したままの顔立ちは、だけど確かに大人の女性に近づいていた。
「こんな有り様になった私を見て、どうして変わらずそう言える?」
自嘲気味に笑い自身の身体を見下ろす。
身体中を包帯に覆われて、未だ癒えぬ傷が包帯の下で膿んでいる。黄味がかった汁と血が滲む身体。かつての面影など、とうに消えた顔。
zatの視線を追いながら、彼女はきょとんと目を瞬かせた。
「……療養中は、🥷軍の方以外立入禁止で。私ずっと、もどかしかったんです」
January 6, 2026 at 9:19 AM
冗談だと掃いて捨てるのは簡単だが、それはさすがに悪いような気がした。
「……おまえが大きくなっても変わらず私を好きだったら、考えるよ」
当たり障りのない言葉を吐いた。この子が十五になる頃にはzatは三十二にもなる。その齢になれば目も覚めることだろう。
頭を撫でてやれば、赤く染っていた顔が輝いた。

──すっかり忘れていたはずのそんな記憶を思い出したのは、胸に飛び込んで来た少女を受け止めたからだった。

「zatさま!」
そう言って駆け寄って来た少女はzatに飛びついた。しかし、一応は勢いに任せて飛び込んだ訳ではなく傷に障らぬように気を遣っているらしい。
January 6, 2026 at 9:19 AM