寺パイセンは理解者じゃないし、尊敬も共感もしない。慰めないまま側にいてくれ。くっつかないのに側にいてくれ。
寺パイセンは理解者じゃないし、尊敬も共感もしない。慰めないまま側にいてくれ。くっつかないのに側にいてくれ。
愛想がなくてもいい。才能がある自分を見せなくていいってのはトガシにとって一種の安全地帯なんじゃないか。相互に期待しないことで成立している関係。寺川がうっかり、トガシの走りを評価しようもんならバチバチにケンカしそう。
この二人、絶対くっつかないな。
分かり合わないからこそ誠実。
愛想がなくてもいい。才能がある自分を見せなくていいってのはトガシにとって一種の安全地帯なんじゃないか。相互に期待しないことで成立している関係。寺川がうっかり、トガシの走りを評価しようもんならバチバチにケンカしそう。
この二人、絶対くっつかないな。
分かり合わないからこそ誠実。
意識が、ゆっくりと浮上する。
自分はいつの間に眠ってしまったのだろう。今、何時だ?
枕元にスマートフォンを手繰り寄せようとして、はたと気づく。どこにも見当たらない。
「ん……んん……」
ひどく頭が重い。
ようやく目を開くと、そこは見知らぬ部屋だった。
「やっと目ぇ覚めた?」
反射的に身体が強張る。起き抜けに声をかけられたからではない。
その声が、よく知る――いや、この世で最も関わりたくない人物のものだったからだ。
「テラカワ先輩……? えっ、なんで……」
トガは、それ以上言葉を続けられなかった。理解が、まるで追いつかない。
ここはどこだ?
白い壁。白いベッド。二つのドア。
意識が、ゆっくりと浮上する。
自分はいつの間に眠ってしまったのだろう。今、何時だ?
枕元にスマートフォンを手繰り寄せようとして、はたと気づく。どこにも見当たらない。
「ん……んん……」
ひどく頭が重い。
ようやく目を開くと、そこは見知らぬ部屋だった。
「やっと目ぇ覚めた?」
反射的に身体が強張る。起き抜けに声をかけられたからではない。
その声が、よく知る――いや、この世で最も関わりたくない人物のものだったからだ。
「テラカワ先輩……? えっ、なんで……」
トガは、それ以上言葉を続けられなかった。理解が、まるで追いつかない。
ここはどこだ?
白い壁。白いベッド。二つのドア。