あふの
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あふの
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成人済み腐女子の成人向け垢(性描写無しのリバのみ見る専) アイコンは灰檀様からお借りしてます
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耐久枠が出して良い火力じゃないです恒くん(ちなみにロビちゃんもトリ先生も無凸無餅)
October 15, 2025 at 5:36 AM
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まだ付き合ってない恒景(4/4) おしまい！
September 21, 2025 at 2:13 PM
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再掲(3/4)
September 21, 2025 at 2:12 PM
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再掲(2/4)
September 21, 2025 at 2:11 PM
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再掲ー
まだ付き合ってない恒景の「しょーぐんってすげー！」がテーマの小話(1/4)
September 21, 2025 at 2:10 PM
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現パロでメイドの日記念の刃景＋恒景 ②
に挙手をしてから重々しく口を開いた。 「ならば景元には、女性の格好をしたいという願望があったということか……？」 　なぜ隠していたのか、とでも言いたげな沈痛な面持ちを浮かべる丹恒に、刃は絶句した。 　彼のそういうところは丹楓ゆずりだった。天然というか、ツッコミのふりをしたボケ属性というか。それはこの場にまともなツッコミ役が刃以外にいないことを意味しているが、刃はあえてそのことから目をそらしている。 「いや、それは全くない」 　とにかく。丹恒の問いをきっぱり否定して、景元は背の後ろで手を組んだ。足元に座り込んで裾に何やら縫い込んでいる応星から「おい動くな」と指示が飛ぶが、気にした様子もなく、彼は二人に向けた説明を始めた。 「接客担当……というかメイド要員だね。　有志の女子だけじゃやっぱり数が足りなくて。　やむをえず男子も何人かメイド役になったのだけど、こういうのって男物のサイズが無いだろう？　だから既製品に応星が手を加えたものを数着用意することになったんだ。　メイド要員の彼らと一番体格が近いのは私だったから、こうしてモデルになっているというわけだね」 　つまり、実際に文化祭でメイドになるのは景元ではない、ということだ。 　これには刃もひそかに安堵した。想い人の女装姿を不特定多数に見られるなどたまったものではない。それは似合う似合わないに関わらず、だが――むしろ、全く似合わないのであればまだマシだった。改めて、刃は目の前に立つ景元を見る。 　お遊びとはいえ凝り性の応星が作品に手を抜くはずもなく、景元が着ているメイド服は、一見して市販品とはわからないほどしっかりしたつくりをしていた。レースをあしらった飾り襟と、同色の白いフリルエプロン。その下のドレスはシンプルなデザインで、肩口が膨らんだ袖口と広がった裾にのみ、ワインレッドの 刺繍が入っている。自分たちが買ってきた刺繍糸はこのためのものだったのだろう。 　そのまま視線を下ろしていくと、裾から除く足首が黒のストッキングに包まれていることにも気が付いた。ここまで徹底する必要は果たしてあるのか疑問ではあるが、指摘する気にもならない。 　ともかくとして率直に言えば、似合っては、いた。景元は体格の良い男であるが、しかし露出を抑えているからなのか、本人が元々柔らかな雰囲気の美人であるせいか、さほど違和感は覚えない。ふわふわと緩く波打つ銀髪や真白い肌が黒地のドレスによく映えて、いつもよりも儚げな印象ですらある。 　思わず見入ってしまった刃の不躾な視線に、景は苦笑いを浮かべて小首を傾げた。その仕草に追従して、頭部を飾るヘッドドレスの赤いリボンが揺れる。 「似合わないだろう？　だから黙っておいてくれといったのに、丹楓がふたりも呼ぶべきだって聞かなくて」 「何を言う、自身を持て景元。　十二分に可愛いぞ。　余が保証しよう。　むし ろお前が着るならミニスカートも有りだと余は思うが……お前に肌を露出させると鏡流がうるさいからな、残念だ」 「変態親爺かお前は！」 　らしくもなく丹恒が大声で食って掛かるが、しかし丹楓は素知らぬ顔で茶を啜っていた。 　無言のまま、今の発言はきちんと鏡流に告げ口しようと刃は心に決める。丹楓を相手に真っ向から説教を出来るのは、世界は広しといえども彼女くらいのものだ。 ……まぁ、それはそれとして。 　ミニスカートそのものはどうでもいいけれども。 それを着せられれば流石の景元も恥じらったりするのだろうかと、少しだけ興味が湧いたのは、刃だけの秘密である。
May 11, 2025 at 12:40 PM
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現パロでメイドの日記念の刃景＋恒景① #文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/bunko.html
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「AfterNotes」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　刃がクラスメイトの丹恒を連れて自宅に帰ると、長い片思いの相手である景元がメイド服を着ていた。何を言っているのかわからないだろうが、それは刃にとっても同じことである。しかし彼は聡明であったので、振り返った景元の向こう側に、自身の兄である応星と、その悪友にして丹恒の兄・丹楓の姿を見つけた途端、大体の状況を察した。 　察してしまったのだった。 　そもそも、放課後共通の友人たちとの試験前の勉強会（実態は雑談会に近い）に参加させられていたふたりを電話で呼び出したのは、今そこで心底愉快そうにしている丹楓その人である。面倒ごとの気配を察知し渋い顔をしながら電話に出た丹恒に、彼は開口一番こう言ったのだ。 「よいものを見せてやるから応星のマンションにくるがよい。　ついでに雑貨屋で赤の刺繍糸を買ってきてくれ。　刃も近くにいるのだろう？　無論あやつもだ」――と。 　自身の言にこちらが従うことを微塵も疑わない尊大さに腹が立たないでもなかったが、そこはまあ、丹楓である。 特殊な生まれ故、周囲に畏敬の念を抱かれながら育った彼の〝そういう〟態度にももう慣れたもので、刃も丹恒も、無意味に反抗をしようとは思わなかった。『よいもの』というのが気になった、というのもある。ついでに元から成績優秀者であるふたりには、この勉強会にどうしても参加したいという理由もなかったので。 　そんなこんなで言われた通り雑貨屋に寄り、こんなもの何に使うんだと疑問に思いながらも適当な赤い刺繍糸を買って帰路に就いたのが数十分前。そこで話は冒頭に戻る訳だが――つまりは、丹楓による何らかの悪だくみに巻き込まれた可能性が高い。 　刃は後悔した。隣で静かに顔を覆っている丹恒も、おそらく同じだろう。何故丹楓の指示におとなしく従ってしまったのか。余計な好奇心に釣られるからこんなことになるのだ、と。 　外国の諺に曰く、「好奇心は猫をも殺す」のだという。奇しくも、今回の試験の出題範囲である。 　帰りたい。帰って、何も見なかったことにしたい。実際、刃にはそれが一番良い選択に思えた――ここが自宅でさえなければ。だから刃は咄嗟に、後ずさろうとした丹恒の腕を引っ掴んだ。死なば諸共。「貴様だけ逃げられると思うな」の精神である。 　そうしているうちに、いつまでも部屋に入ってこない二人を不審に思ったのだろう。珍しく髪を下ろしている景元が、ロングスカートの裾を軽やかに揺らしながら近づいてきた。いやお前、今自分がどんな格好をしているか理解できているのか？躊躇なく玄関に出るんじゃない。もう少し差恥心を持て。等々言いたいことは山ほどあったが、山ほどありすぎて言葉にならない刃を横目に、丹恒が後ろ手で玄関のドアを閉めた。英断である。 「ふたりとも、学校お疲れ様。　さぁ入って入って」 　にこにこと笑みを浮かべた景元が、白手袋に包まれた両手で刃と丹恒の手をそれぞれ引いている。二人は思わず顔を見合わせてため息を吐いた。この状況ですげなく景元を振り払えるくらいならば、刃も丹恒も、ここまで片恋を拗らせたりはしていなかった。つまるところ、惚れた欲目というやつだった。 　さて。近いうち、景たちが通う高校で文化祭があるらしい。彼らのクラスはメイド喫茶をするのだという――まあ、定番といえば定番だ。しかしそういう場合、メイドの格好をするのは女子生徒ではないのか？という刃の指摘 に、景元は淡々と答えた。 「多様性の時代だからね」 多様性。 多様性の話かこれ？ 　刃が内心首を傾げていると、丹楓の横に半ば無理矢理座らされた丹恒が、律儀
May 11, 2025 at 12:40 PM
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(2/2)
March 15, 2025 at 6:14 PM
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ハッピー謎時空オンパに景さんが行く話　ただし景さん不在

恒景だよ！(1/2)
March 15, 2025 at 6:14 PM
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会いたくない景元さんの話プロローグ　sscard.monokakitools.net/bunko.html
February 24, 2025 at 11:54 AM
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「あぁいや、それは遠慮する」 　ぴしゃりと即答し、景元はおにぎりに齧り付いた。あまりのんびりしていては、あっという間に昼休みが終わってしまう。昼食を摂り損ねるのは御免だった。 　けれど対するイゴールはついに身を乗り出して、らしくもなく「なんでだよ！」と声を荒げる。その問いに、景元は数十秒をかけてきちんと咀嚼し終えてから答えた。 「きみ、もうすぐボクシングの試合があると言っていただろう。私の護衛に時間を使っている場合ではないよ」 「そんなの、」 「大丈夫。そう心配せずとも、近いうち父に電話してみるよ。何か対策を考えてくれるだろう。いざとなったら実家に帰って、そちらから登校するさ。遠くなるからあまりしたくはないけどね」 「景元おまえ……そういうところほんと良くないからな」 　じとりと睨みつけてくる心配性の友人に、景元はからからと笑って見せた。
February 12, 2025 at 8:21 PM
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転生現パロの景元さんが変質者に付き纏われてる話〜捏造イゴールさんを添えて〜
続き思いつかなかったので供養… #文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/bunko.html
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「会いたくない景元さんの話」、「AfterNotes」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　また今日も、玄関先のポストが手紙と『異物』でぐちゃぐちゃになっている。それを検めた景元は、登校前の慌ただしい時間帯にやらねばならないことが増えたのを察して、ため息混じりに肩を落とした。 　とはいえ、黙って見ていてもポストの中の惨状がなかったことになるわけでもなし。念の為にと持ってきていたゴム手袋を隙間なく装着して、景元はすっかり気落ちした己を鼓舞しながら、勢いに任せてその小さな地獄へと腕を突っ込んだ。 　手のひらをスコップのように使って、手紙と『異物』の山を、一気にポストから掻き出す。そのまま直接ゴミ袋の中に押し込んで、袋の口をきつく結べば終了だ。できればゴミ捨て場まで直行したいところだったけれど、なんとか思い留まる。例えどれだけ不快な代物でも、『証拠品』になり得る以上、軽々に処分するのは悪手であるとわかっていた。――とはいえやっぱり家の中に持ち込みたくはないので、仕方なく庭の片隅の、極力視界に入らないところへと放り出す。 景元が保管している『証拠品』は、既に５袋目を超えていた。 　羅浮将軍から〝ちょっと特殊なだけ〟の一般家庭の子供に転生した景元の元へ、 こうして傍迷惑な愛の手紙が届くようになったのは、先月も半ばを過ぎた頃である。初めは１日に何通かの手紙が放り込まれるだけだったが、いつからか『大人のおもちゃ』やら盗撮写真やら、コスプレ用品やらが同封されるまでにエスカレートした。手紙の内容も段々と過激で下品なものへと変わり、今では毎朝これらを回収するのが、景元のルーティンになりつつある――非常に、まったくもって不本意だけれど。 　なにより厄介なのが、手紙にも贈り物にも、切手や消印が見当たらないことである。つまり送り主は景元の自宅を把握していて、律儀にも毎回、わざわざここまで訪れているということに他ならない。景元が一人暮らしであったことは不幸中の幸いだった。他の家族にまで迷惑をかけずに済む――少なくとも、彼自身は心からそう思っている。 　幼くして両親を亡くした景元を引き取った養父であり、前世においては上官でもあった彼を――かつて〝騰驍将軍〟と呼び慕った敬愛する恩人を、面倒事に巻き込みたくはなかった。どころか警察組織の上層部に身を置くかの人の立場を思えば、『息子が（おそらく同性から）ストーカー被害に遭っている』ことそのも のが、スキャンダルになりかねない。それを思うと最寄りの交番やらに相談することも憚られて、結局のところ景元は、未だなんの対策も打てずにいた。 　とはいえ。景元はかつて数多の戦場を駆け抜けた〝神策将軍〟である。今はいち高校生に過ぎぬとはいえ、平穏な現代に生きる一般人相手に武術で遅れをとる筈もない。むしろ直接襲いかかってくれた方が、正当防衛を盾に思う存分反撃できるというもの。だからこそ景元は、自らを性的な目で見ている人物に付き纏われる不快さに耐えて、一見なんてことのないように日々を送ることを決めたのだった。痺れを切らした犯人が、直接的な手段に踏み切るその日まで。 「――というわけだから、あまり心配はいらないよ」 　購買で買ったおにぎりの包装を破りながら、景元は事態の説明をそう締め括った。けれど前世からの友人であるイゴールは、不満気に紙パックのストローを噛み潰す。 「いや、心配しない理由にはならないだろ、それは」 　イゴールは景元の前の席で、椅子に逆向きに座り、背もたれに腕を乗せている。 彼の表情には呆れと怒りのようなものが浮かんでいて、景元はこてりと首を傾げた。 　その様に彼はがしがしと己の赤髪を掻き回すと、子供に言い聞かせるような殊更優しい声で、「いいか、景元」と前置いた。 「確かに〝前〟のお前は腕の立つ武人だったさ。だが今は違う。生まれ直してから何度剣を握った？悪意を持った人間と対峙したことは？――おまえが自分を過信しているとは思わないがな、これだけ条件が変わっている以上、万が一のことだって起こり得る」 　〝用心してくれ、頼むから〟 ――そう続いた彼の言葉に、景元は言い表し様のないむず痒さを感じて肩を竦める。こんな風に直球で心配されるのは、やっぱり慣れない感覚だった。今世ではともかく、前世の景元は長らく〝心配する側〟であったので。 「君にそこまで言われてしまうと、弱いな。……わかった、考えを改めよう」 「お？じゃあ早速、今日の帰りから俺に護衛させてくれ」
February 12, 2025 at 8:21 PM
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(2/2) おしまい！
「億劫、ですか」 「意図しないかたちで感情を動かされるのは疲れるからね。自分で制御できる範囲にだけ、心を置いておきたくなるんだ。そのまま気付かないうちに、ひとりで立ち続ける以外の在り方を見失う。そうなってしまえば、あとはもう摩耗して崩れ落ちるのを待つだけの人生だ」 　一度目を伏せて、景元はまっすぐにサンデーを見つめる。 それは同情でも憐れみでもなく、真摯な労りを宿す眼差しだった。 「だからこそ私達のような人間は、時折、意識的に立ち止まらなければならない。そうして自分が何者で、何のために此処にいるのかを思い返すんだ。……そのためには、温かくて甘いものが１番だと私は思っている」 　促されるままに、サンデーはマグカップに口をつけた。ほんのり感じる甘さと熱が全身を回って、力の抜き方を忘れがちな体をゆっくり解いていく。 それは確かに優しく、そしてほんの少しだけ悲しい味がした。 　――なお。 　このあと穹が「じゃあもっとあったまればもっとハッピーなのでは？」と言い出したことをきっかけに、かつて彼が景元の私邸の庭に掘り当てた温泉に皆で浸かることになり。 　丹恒は頭痛を覚え景元は爆笑し、サンデーは初めて己のキャパシティの限界を知ることになるのだけれど。 　それはまた別の話である。
December 8, 2024 at 5:34 AM
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☀️実装後初の日曜日なので大急ぎで書きました(1/2)
景さんとデーさんが少しだけお互いを理解するお話　CPなし　全体的に暗めです！
※開拓クエネタバレ注意⚠️ #文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/bunko.html
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「AfterNotes」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　羅浮にある景元の私邸にて、とりとめのない会話を交わしていた最中のことである。 「あれ、サンデーなんか顔色悪くない？」 　穹からそう指摘されて初めて、サンデーは己の不調に気がついた。逆にいえば、言われなければ気づかない程度の不調である。微かに頭痛がして、ついでにうっすらめまいがして、ほんの少し体が重怠いだけ。このくらいならば無視しても問題ないだろうと判断して、サンデーはにこりと微笑みを返す。 　特別、無理をしているつもりは無かった。立場と役目に忙殺されてこれまでを生きてきた彼にとって、この程度の体調不良は〝いつものこと〟なのだ。いちいち気に留めるようなことでもなく、むしろそれを他者の悟られてしまったことのほうが問題ですらあった。 「ご心配をおかけして申し訳ありません、大丈夫ですよ」 　穹にはそう言いつつも、「失敗したな」と彼は思う。慣れぬ自由に気が緩んでいるのかもしれない。いま一度振る舞いを見直さなければ、と自省して。 　ふ、と――斜め向かいのソファに座る人物からの視線を感じて、サンデーは一度思考を打ち切った。 「……あの、景元将軍。ワタシがどうかしましたか？」 　気付かないフリをしようか迷って、控えめに声をかける。すると景元は眠たげな瞳をゆっくりと瞬かせて、やがて唐突に席を立った。え、と動揺を示すサンデーに柔らかく笑いかけると、それから「少し待っていてくれ」とだけ言って部屋を出ていってしまう。 　景元が戻ってきたのは、それから数十分後のことだった。 　彼は手にお盆を持っていた。一目で高級品とわかる、漆塗りのシンプルなもの だ。けれどその上には、お盆とは不釣り合いな可愛らしいイラストが描かれたマグカップを載せている。 　サンデーは湯気の立ち上るマグカップをまじまじと見つめた。羅浮が誇る神策将軍が、ファンシーなマグカップを常用していることが意外過ぎたのだ。けれど景元は特に気にした様子もなくお盆をテーブルに置くと、そこからひとつ取って――デフォルメされた雀のイラストが描かれたマグカップを、サンデーの前にことりと下ろした。 「えぇと……？」 　景元とマグカップとを交互に見るサンデーに、景元は微笑んで小首を傾げる。 「彦卿――私の弟子がね、好んで飲んでいるものだ。口に合うといいのだが」 　君たちもどうだろうか、と続けて景元は丹恒の穹の前にもカップを置いた。勢 いよくその中身を覗き込んで、穹が声を弾ませる。 「ココアだ！」 　ココア。 なんだか懐かしい響きだった。当主となる前の、甘いものを好む子供だった頃はよく飲んでいた物だ。けれど歳を重ねて大人のなるうち、自然と口にする機会も減って。最後に飲んだのはいつだっただろうか。記憶を辿っても、明確な答えは出てこない。 　押し黙るサンデーを前に、景元は再び座り直して。ライオン柄のマグカップを手に取ると水面に軽く息を吹きかけてから口をつけた。 　こくりと一口飲んで、彼は穏やかに話し始める。 「これは経験則だけれど――……責任と役目を己に課して生きることに慣れると、他者に心を預けるのが億劫になる。幸福なことだとはわかっていても」
December 8, 2024 at 5:34 AM
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③
December 2, 2024 at 12:55 AM
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②
December 2, 2024 at 12:55 AM
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景に翼が生えちゃった話(恒景)①
December 2, 2024 at 12:52 AM
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③
October 18, 2024 at 12:57 PM
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②
October 18, 2024 at 12:57 PM
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Xにあげた刃景未満の短編こっちでもあげまーす！
長楽天にいる景さんの弟()について⚔️チャンがもやもやする話①
October 18, 2024 at 12:57 PM
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とりあえずうちの可愛いミニシュナあげておこう
October 17, 2024 at 10:05 AM