終盤で伊藤さんが望月記者批判を始めたので、前の方に座っていた外国人記者が「望月さんにも反論の機会を与えるべき」と言い、それでようやく望月さんにマイクが渡ったらしく（私は後方に座っていたので見えなかった）、それだけは唯一良かった。

私はずっと手を挙げていたけどもちろん当てられなかったし、私の前に座っていた朝日の2人の記者も同様だった。

こんなひどい会見を初めて見たが、海外記者が問題を把握していないことがよくわかった。おそらく彼らは問題点が防犯カメラと捜査官だけだと思っている。伊藤さんの「協力者」が何人も無断録音・撮影されて映像を使われ、そのひとりが西廣弁護士であるとおそらくわかってない。

映画については複数の問題が指摘されていて、女性記者たちのグループ（薔薇棘）での勉強会の映像を無断で使われたことを抗議した人がいるのもそのひとつですが、伊藤さんはこの薔薇棘のメーリングリストにも告知を出していました。謝罪や問題への説明はなく、「この初日3日間は、皆さんの反応を同じ空間で受け止められる、私や制作チームにとって特別な機会」だそうです。

問題をスルーして都合の良い面だけを見せ続ければ、小さな抗議の声は封殺できる。それが彼女がBBDの海外プロモーションで学んだことなのかもしれません。そのやり方は、彼女が映画で「闇を暴く」はずだった日本の政治の状況とも不思議に一致しているなと思います。