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朝強そうですけど、寝起きはゆっくり動いて欲しいんですよね…🥹

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ってやる気満々でシート手に取ってくれるけど、正直拭くだけだから特に指示することもないし、何より「スッピン見られるの、恥ずかしいです」って布団顔まで引き上げる爽に一瞬きょとんとして、それからぶひゃって笑って「出会った時から見てるっつーの」て笑いながら恐々顔拭いてくれるの愛でしかない。化粧するのが当たり前の年になると、逆に、家族以外ですっぴん見られるの自分だけなんだなー、って感動してそう。

凹んでる爽を（ほーらね）って肩肘ついて余裕の表情で見てるｸﾛｵさんなんだけど、同期ちゃんの「でも最初あれ？って思ったきっかけはｸﾛｵさんですから」て矛先向けられて、やべ、って冷や汗かいてるかも。

自分偉いなあ酔っててもちゃんとできたんだなあってホクホクしてたらいい匂いがしてくるから、ｸﾛｵさんご飯作ってくれたんだあってのんきにリビングのドア開けたら同期と彼氏が一緒に食卓についてて青ざめる。「え、な、…え？」「はよ」「おはよー」「おはよう、ござい、ます…」「朝飯食える？」「あ、はい…」って準備しに行ってくれたｸﾛｵさんの代わりに食卓につけば、同期が「説明してもらおっか♡」てめちゃくちゃいい笑顔。かくかくしかじかで、って実は付き合ってましたって説明するけど「まあ、知ってたけどね」の発言にびっくりする。「う、嘘…」「いや見てればわかるし」「ええ…」うまく隠せてると思ってたのに、って

なんて言われちゃあ断れなくて。明日になったら文句言ってやる！てやけくそになった同期ちゃんは彼女のスキンケア用品とかパジャマとか遠慮なく全部借りる。まさかの出来事にびっくりして寝られないかと思いきや思ったより疲れてたみたいで朝までぐっすり眠って、起きたら主任が朝ごはん作ってくれてて恐縮しながらいただくんだけど、会社で見る姿と違ってちょっとぬぼっとしてるの意外だなあって。しごできの姿しか見たことないから。
そうこうしてるうちに彼女の方も目が覚めるんだけど、昨夜どうやって帰ってきたのかさっぱり覚えてない。パジャマ着てるし、ここはｸﾛｵさんと一緒に住んでる部屋だし化粧も落ちてるから

「しゅ、主任…？」「え？あれ、◯◯さん」前髪が降りて人相が違うけれど声が間違いない。「送ってくれてありがとね。終電は？」「ないので、その子の部屋に泊まらせてもらおうと思ってて…」「あー、そうさせてあげたいのは山々なんだけど…」すっかりぐでんぐでんの彼女に「爽、自分チの鍵は？」って聞いても出してくるのは二人の部屋の鍵で埒が明かない。恋人とはいえ彼女の荷物勝手に漁るのは良くないだろうからってそれ以上できなくて「…居づらいだろうけど、うち泊まってって」「えっ！？いえそんな！タクシーで帰ります！」「今からだと遅くなるでしょ。来客用の布団あるしさ」あとこの子着替えさせてくれると助かる、

彼女の方もびっくりして「結構量ありましたよね？」「いや力レ─は飲み物だから…」「ちゃんと噛んで食べました？」「それは…はい」っていつもと立場が逆転。そうか二日目の…って新しい視点を知るｸﾛｵさんと、これじゃあ足りないんだって驚く彼女と週末の休みにはもっと大きなお鍋を買いに行く。少しずつすり合わせる同棲生活も良いですよね。

鳴らさないよね？って彼女の体支えながら冷や汗かいてたらさっき借りたキーを鍵穴に指すから「ちょっと！」て声が出た瞬間カチャンと鍵が回る。え？うそ？ってびっくりしてる同期の前でドア開けようとしてるけど、酔っぱらいの腕力の前に重い扉はビクともしない。あいた？まじ？って混乱してたら今度は内側からドアが開く。やばい、住人の人に怒られる！？って身構えたら「こら」って言葉だけは怒ってる風のやわらかい声。しかも聞き覚えがある。目を白黒させてたら「遅くなる時は連絡しなさいって言ったでしょうが」大きく扉を開けて出てきたのは同期もよく知る上司の姿で

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いざ寝ようとしたら「まだ乾き切ってないので何もしませんよ」宣言されておあずけくらうｸﾛｵさん。絶対耳としっぽが見える。
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また10本塗り終わったところで「終わった？」て聞くし、そしたら「これが乾いたらトップ塗って終わりです」なんて言われて軽く絶望。まだすんの？そんな時間かかんの？もう帰ってから2時間近く経ってんじゃん、って拗ねたｸﾛｵさんがソファに座って後ろから彼女の脇に手を入れてひょいって持ち上げて、お膝に抱えて「わ、ｸﾛｵさん」「これくらい許して」「もぉ…」ぎゅうって後ろから抱きしめられて、まあ手先には支障ないからいっか、ってそのまま💅続ける彼女と、ひとまずくっつけたからご満悦のｸﾛｵさん。そしてトップが乾くまで映画鑑賞したりして、途中で持ってきたつまみ彼女の口に入れてあげながらそれはそれで楽しむんだけど、

おいしそうな匂い。今夜は親子丼のようで、手先を使わないようによそうだけですむご飯にしたんだろうことが予想される。慎重に爪に向き合う彼女を見ながら夕飯食べて、食器洗って。10本塗り終わった頃に「終わった？」て聞けば「まだです。もう一度塗ります」重ね塗りの概念ないからふーん、て一応納得するけどいつまで経っても塗り出さない。「まだ塗んねーの？」「ﾎﾟﾘｯｼｭは乾くの時間かかるんですよ」「まじかー」まじかー、って心の声が出ちゃう。横に座って無防備な彼女にキスしようと体傾ければ距離取られて「だめ。乾くまで待って」なんて素っ気ない。楽しそうに爪塗る彼女はかわいいから大人しく待てして、

行くとすげー楽しそうだから、連れてってやりたいんだよね、て惚気まで頂戴して朝から何聞かされてんだ、て砂糖吐きながら仕事したい。アラフィフでもデ一トする夫婦であれ。
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内心どきどきしながら窓閉める。カチャン、てちゃんと施錠した音まで聞いてやっとひと安心するけど、まてよもしかして春もこうやって開けて寝てたのかこの子…！？て新たな疑惑にｸﾛｵさんもどきどきしながらいかに女性の一人暮らしが危険かとか、防犯のために、とかの説明してくれる。そのうち自分のTシャツとか下着とか「たまに干すように」って持ってきてくれる。自分が行く時に干してあると、一緒に暮らしてる感あってちょっと嬉しいくろーさんもいる。
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