桜庭一樹
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桜庭一樹
@sakurabakazuki.bsky.social
作家
この映画には日本語と中国語の字幕がついていました。連日盛況で満席なのですが、今日の客席は中国人が七割、日本人が三割、中国人のほとんど全員が日本語がわかる人(日本在住者?)でした。
小学生ぐらいの子供を連れた人も多かったです。
November 9, 2025 at 11:59 AM
人攫いに攫われて売られて、殴られながら働かされた子供、中国でも日本でも差別されて悔しい思いをした子供、養母が「捨て子じゃない、私の実の子だ」と庇って育ててくれたと感謝する人…数千人の残留孤児の人生は一人一人異なっています。

登場した残留孤児一世は「日本人として生まれたが、私の心は中国の心だ」と言い、17歳で日本に渡った二世は「日本人にも中国人にもなれなくて苦しい」と言い、三世は「日本で生まれて日本人として生きている」と言い、世代によっても違います。
(二世はわたしと同世代の人たちなので、身につまされます)
November 9, 2025 at 11:58 AM
養父はとても優しい人でしたが、お酒が好きで、そのせいで早くに亡くなりました。養母は来福を学校に通わせるため、経済力のある男性との再婚を2度繰り返しました。1958年、来福は実の親が判明し、16歳で日本に帰国しました。

現在83歳の来福は、これが最後の墓参りになるだろうと、中国の故郷に帰りました。養父母のお墓の前で、
「3歳で死ぬはずだった私が、83歳になっても生きているのは、爸爸と妈妈のおかげです」
と泣くのを見て、隣の人と一緒に号泣…
November 9, 2025 at 11:58 AM
ーーそれは私と崔さんが三回目に会った(约会=デート)ときのことだ。
土曜の夜だから、映画館の周りで車(taxi?)を拾うのは難しいと思って、自分の車で来た。でも後悔した。駐車場の出口がすでにひどく混んでいたから…

頑張ったら、中国語でも読めますが、速度がめちゃくちゃ!!!遅いです。

勉強も兼ねて、少しずつ読もうかな😊
October 30, 2025 at 7:11 AM
sakurabakazuki
「中国現代文学」seriesを読み続けていますが、やっぱり笛安の小説が突出して好きです。
日本で手に入る本を注文しました。でも、さすがに自分の語学力ではまだ読めないだろうなぁ。
October 30, 2025 at 7:09 AM
この二人のような関係が「知音」なのかな。

やっぱりすごく良い小説だと思います。
“过年好。”(あけましておめでとう)
という短い、ごく普通の言葉で、万感の想いを伝えられるんだなぁ。
October 9, 2025 at 7:21 AM
日本語で「なぜなら」を繰り返すと、くどくなって、原文のかっこよさを伝えられないから、この翻訳で正解だなぁと思いながら起きました。

原文の「因为,因为」からは、彼女が他人からはいつも通りの表情と態度に見えるのに、心の中では決定的な大きな変化(paradigm shift?)が起こっていることが伝わります。

日本語訳は「なぜなら」を省くことで、うまく同じことを伝えています。
どうしてかな。言語の特質の違いがあって、それを理解して翻訳しているということかな?

このような、心の中だけで起こる「決定的な変化の瞬間」を書くのが短編小説だよなぁ…
(悩みながら自分も執筆中です…)
October 9, 2025 at 1:24 AM
《花开忘忧》《如愿》《世界赠予我的》の歌詞を思い出すような読後感です。

日本の小説や詩にはない、なんだろう…思慮深い、静かな、こう…愛情…
説明できないな…
とにかくとても良いですね。

《花开忘忧》《如愿》 の作詞家の唐恬さんは、笛安さんと同じ1983年生まれの女性ですね。《世界赠予我的》の袁晶さんは、1986年生まれの女性ですね。

世代も近いんだなぁ。
October 9, 2025 at 1:22 AM
11巻で、笛安《圆寂》を読みました

最後がとても良くて、今ちょっと泣いちゃっているのですが、どういう意味なのか説明はできません。仏教的な話だったような気がする。(違うかも)

「古なじみの袁季にまた会えたから、古なじみの袁季の目が穏やかな色をたたえていたから、あの甘苦を共にした古なじみ、袁季が、今は幸せだとようやく分かったからだ」

最後、原文では「因为」(Yīnwèi、なぜなら)を繰り返してるんですね。

“因为,因为她又见到了她的老朋友袁季,因为她的老朋友袁季眼睛里盛着满满当当的安详,因为她总算是知道了,那个曾经跟她同甘共苦的老朋友,袁季,现在是幸福的。”
圆寂_笛安散文、诗歌和短篇集_笛安 小说在线阅读
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October 9, 2025 at 1:20 AM
22巻で郝景芳の短編小説《去远方》を読みました。
最後の文、

“行けるところまで行こう。たどり着いたところが、遠くだ。これはわたしの理解で、正しいかどうかはわからない。でもわたしにはもう永遠に、その証を求める術はない。”

ここを原文で読みたいので、原書を注文しました。また…原書が本棚に増えていく…📚

郝景芳は日本ではSF短編小説《北京折畳》(折りたたみ北京)で有名ですね。これは傑作。
October 9, 2025 at 1:16 AM
同じ24巻の、王蒙《灰鸽》も良かったです。
1980年代に、桜桃の名産地である故郷の桜桃谷から、都会に出稼ぎに来た若い男性のお話です。「彼は濁った涙を流した。桜桃谷から飛んできたに違いない鳩のためにーー」
October 9, 2025 at 1:15 AM
魯迅文学賞、Man Asian Literary Prizeなどを受賞。
《上海往事》は映画化されました。(邦題『上海ルージュ』)
《推掌》はdrama、舞台、映画化されました。映画はBerlin映画祭で銀熊賞を受賞。(邦題『ブラインド・マッサージ』)

『ブラインド・マッサージ』が2016年に日本語に翻訳されているので、注文しました。
《玉米》が有名らしく、読んでみたいのですが、まだ翻訳されていませんね。
October 9, 2025 at 1:13 AM
24巻の畢飛宇《虚凝》も、とても良かったです。偉大だった祖父、その祖父に抑圧されて生きた父、祖父を尊敬する孫息子の、三代の男性の物語です。

李商隠の漢詩が引用されていました。

相见时难别亦难 东风无力百花残
春蚕到死丝方尽 蜡炬成灰泪始干
晓镜但愁云鬓改 夜吟应觉月光寒
蓬山此去无多路 青鸟殷勤为探看

2014年に雑誌《鍾山》に収録された《虚凝》と、2015年に単行本《畢飛宇文集 相愛的日子》に収録された《虚構》の、二つの版があります。
畢飛宇さんのご意向で、日本には《虚凝》が翻訳されました。
October 9, 2025 at 1:12 AM
15巻にあった蒋一談(蒋一谈)の《另一個世界》も良かったです。短編集が翻訳されていたから、注文しました。
「中国のChekhovを目指している」と解説されていたけれど、本当にChekhovみたいです。
谷崎、川端康成、芥川など、日本文学もよく読んでいるらしいです。

この「中国現代文学」series、すごく良いです。長編小説を書いている間、ずっとこれを読んでいようかなぁ📚
October 9, 2025 at 1:11 AM
日本語に翻訳された陳春成の短編集『夜の潜水艦』には、originalの中国語版『夜晩的潜水艇』にある中編小説「红楼梦弥散」が入っていません。訳者の方が、他の作品とのbalanceを考えて、外したそうです。
1980年生まれの男が、昏睡状態になり、49世紀に目覚めます。未来では古典《紅楼夢》が失われていて、宗教的な経典になっています。男は世界でただ一人、《紅楼夢》を読んだことがある重要人物になってしまいました…!
というstoryらしく、SFの設定として面白いですね。日本では《紅楼夢》があまり知られていないから、外されたのかな…?
October 9, 2025 at 1:10 AM
25巻に載っていた蒋韻の作品も良かったのですが、日本で翻訳出版されている単著は、まだないみたいです。

蒋韻が魯迅文学賞を獲った《心愛的樹》が載っている15巻も買いました。
夫と娘も小説家らしいです。
蒋韻と同世代の女性作家では、残雪と方方は単著が日本で複数、翻訳出版されていますね。日本ではとくに残雪の人気が高いと思います。

15巻に載っていた馮驥才の《彫花煙斗》も良かったから、単著《三寸金蓮》を注文してみました。36年前の本なので、古書店でみつけました。

いま長編小説を書いているから、自分が書いた分、人の本を読みたいので、面白そうな小説を探しています。
October 9, 2025 at 1:08 AM
25巻を買ってみました。
26巻はまだ発売前でした…

この本に収録されている陳春成の短編が良かったから、Kindleで短編集も買いました。Hermann Karl Hesse、Somerset Maugham、Zweigなどの名前が出てきて、欧米の世界文学の古典を読んで育った人なのかなと思いました。自分もそうなので、その経験がどんな小説になるのか気になりました。読んでみます。
October 9, 2025 at 1:06 AM
遠くを見るべきかもしれません。
小説は翻訳されるし、AI翻訳を使って読むこともできます。
いま中国の小説をよく読んでいますが、優れた作家は「遠い土地や未来に言葉が届く」ことを信じていますし、実際にわたしに届いています。

それから、新人の作家さん、若手の方がどんな書き方を選択しているかも、勉強になると思います。手法の選択に必然性があります。
October 5, 2025 at 1:10 AM
たとえば、家族の誰かが死ぬが、隣家では赤子が生まれる。誰かが出て行くが、誰かが結婚する。こうして全体として生き残ることができれば、自分が死んでも、消えないはず、と。
 「飢えるのはごめんだといって喧嘩するやつがいたら、おれはそこにいる」「みんなが怒って怒鳴ってるとき、おれはそこにいる」「母ちゃんがどこを見たって――おれはそこにいるってことだ」
 生活が困難になるほど、連帯は強まっていく。そして絶望した人々が、一人また一人、共同体に沈み込んでいくというこの物語を、わたしは震えて読んだ。
July 16, 2025 at 1:33 AM