人類の進化とサラリーマン外科
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salageka.bsky.social
人類の進化とサラリーマン外科
@salageka.bsky.social
1973年生まれ。2000年卒。外科。
ずっと臨床の現場にこだわってきたけど、
ちょっとスローダウンしたいなと思う今日このごろ。
挿絵に「グエー、死んだンゴ」って書いてある。
December 12, 2025 at 4:40 AM
「人の命は地球より重い」というのは、日航ハイジャック事件のときの福田赳夫総理大臣の言葉とのことであるが、生存率を少し高めるために、ものすごくお金がかかるというのは、なんとも現代的に思う。人の命になかなか軽重はつけられないし、お金には変えられない、というのも十分理解はできます。でも、現状、医療経済が破綻していく中で、このコスト・アンエフェクティブな治療が続行可能とは思えないし、やるべきではないように思う。
December 10, 2025 at 7:51 AM
まあ、いずれにしろ胃癌大腸癌のロボット手術は、すこしだけ安全性を上げて、もしかしたら生存率も少し上げるかもしれないが、手術時間がしっかり伸びて、ものすごくお金がかかる。手術時間が伸びるとか人手がかかるところは間接的にさらにお金がかかることしか意味しない。1時間、手術時間が伸びればそこに関わるNs、CE、麻酔医、病棟スタッフ含めて全員分の人件費がかかるわけで。ちょっと成績あげるためにすごくお金がかかる。近年の医療の本質かもしれません。
December 10, 2025 at 7:43 AM
たしかに腹腔鏡で、胃切除、大腸切除を安定してやるには技術がいる。技術認定試験の合格率が近年20%台で、それこそけんけんがくがく、腹腔鏡の技術の話をしていたはずで、腹腔鏡の時代にもう合併症率はこれ以上下がらないぐらいに下げきった、そういうレベルまで技術を高めていたはずなんじゃないですかね。ロボットにしたら、急に合併症が目に見えて減る、なんてことは起こらないはずだし、起こるとしたらそれはロボットの優位性というよりは、腹腔鏡の技術不足なんじゃないですかね。名だたる腹腔鏡の名手の先生方たちが、ロボットで手術安全になりました、みたいな話はちょっと自己矛盾のような気がするが。
December 10, 2025 at 7:39 AM
となると、腹腔鏡とくらべて、同じぐらいの成績では、手術時間とコストの2つの点で圧倒的に負けているので、導入するメリットはないということになる。
コロナ前にはほとんど優位性を示すデータはなかった。ここ数年で有意差をもって優位性が出てきたので、もうロボットの流れは避けがたいですね、とこの間の学会ではなっていた。まあ、しかし有意差といっても、わずかに合併症が減った、みたいな感じに見える。
December 10, 2025 at 7:32 AM
その一方で、機械はものすごく大きい。セッティングするだけでもかなり時間がかかる。当たり前だが値段もはる。1台3億円、今はちょっと安くなって1億円台ぐらいとも聞くが、なんといっても年間のメンテナンス代だけでも2500万円ぐらいする。日本の手術料金(保険点数というもので定められた統一料金)は非常識に安いので手術やればやるほど大赤字ではある。
December 10, 2025 at 7:28 AM
ロボットには、関節があり、奥に回り込めるし、角度も自由に動かせる。腹腔鏡はポートを支点にして動きには制限がある。ロボットにはスケーリング機能(手元で大きく動かしてもロボットアームは小さく動く)があり、さらに手ブレ補正まである。外科医にとっては大きく作業はやりやすくなるだろうとは思う。
December 10, 2025 at 7:25 AM
5ポート、一つだけ数cmの小切開で、傷の大きさは腹腔鏡手術とほとんど変わらない。腹腔内で行う(1)取り残さず取る、(2)きちんと安全につなぎ直す、という作業は腹腔鏡でもロボットでも変わらない。
December 10, 2025 at 7:21 AM
胃癌、大腸癌の手術は手術侵襲や難易度から中手術とされ、当院のような(小さめの)中規模手術でも普通にやる手術のはずであるが、コロナあけぐらいからは保険診療に組み込まれたこともあってロボット手術一色のように見える。
December 10, 2025 at 7:17 AM
それでも、日本は民主主義の国であってほしいとは思う。ロシア、中国、北朝鮮、選挙が実行力を失った国のようになってほしいとは思えないし。チャーチル先生を持ち出すまでもなく、最悪だけどそれしかない。しかたない。我慢しながら付き合っていくしかない。
December 8, 2025 at 12:34 AM
意見を完全一致は不可能だし、最大公約数をとって、切るべきは切る、という高度な政治的判断は、政治家の役目。
民主主義という理想主義のとてもとても弱いところは、政治家が人気投票によって選ばれた人気稼業なので、こういう政治的判断に弱いんですよね。原理的に。
December 8, 2025 at 12:31 AM
効果のない治療は切る、集約化できない中途半端な急性期施設は切る、というのは、もう完全に政治的判断となる。ここから、という線引はできないし、誰を切っても不満は爆発する。
December 8, 2025 at 12:29 AM
ただですね、日本の医療経済は、現状の医療保険によるしくみを維持しようと思えば、改善の見込みはない。保険点数を大幅に上げれば社会保険料、あるいは税金を大幅に上げなくてはならない。効果が証明されない残念な治療の保険診療カバーをやめ、病院は集約化しなくてはならない。
December 8, 2025 at 12:27 AM
これで、1年間の延命となった。よく効く抗癌剤のようである。もちろん、治らない抗癌剤であっても、有意義な延命につながれば意味は十分にある。
December 8, 2025 at 12:25 AM
病院幹部によれば、2年前の救急の件数が多かったため、来年度補正予算における医療補助の資産では、当院には1.5億程度の補助になる模様。これでも本年と同じ医業利益であれば、経常利益も黒字にならないが、ずいぶんありがたいと。
December 8, 2025 at 12:23 AM
当院は救急件数が多いので、来年の補助金はある程度しっかりもらえそう。これで一息つけそうだと、朝、病院幹部が言っていた。今、医療界はピンチである一方、集約化と構造改革をすすめるチャンスだともいえるが、補助金は現状のまま延命にすぎない気がする。
死期が迫った、あるいは回復の見込みが少ない患者の延命治療に似ている。
December 3, 2025 at 11:46 PM
元気にご飯をたべてすっきりされておかえりになられるとのことですので、やってよかった、なんですが、まあ結果オーライといえばそう。
高齢者の侵襲治療をどこまでやるかはまあどこまでも答えの無い問題と思う。
December 1, 2025 at 11:50 PM
捻転の整復は、技術と根性の両方がいる治療。ループでよいので下行まで上げて、ショートニングするだけであるが、便だらけでエアをいれなければ(ほとんど全く見えないので)進めないし、下行まであがっても脱気できていないとショートニングできない。今回は、フォーリーカテーテルを内視鏡の脇からうまくS状結腸の拡張部に滑り込ませで脱気ができたので、わりと簡単に整復できた。
December 1, 2025 at 11:43 PM
94歳のS状結腸捻転。94歳といっても別に痩せてないしむしろふくよか。歩ける。しっかり喋る。「もうずいぶん長く生きたから、しんどいのは嫌だ。いらんことはせんでええ。」とはっきりおっしゃる。お腹はぱんちくりんで、ふうふういってるし、ほっておくわけにもいかず、内視鏡で整復する。
December 1, 2025 at 11:39 PM
でも、政治家は選挙で勝たねばならない人気商売なので、基本的に嫌われ役はできませんね。

シワはどこによるかといえばわれわれで、医療従事者は全員貧乏で病院は経営体力勝負で足の引っ張り合いをしながら、潰れる病院を見捨てていかねばならない。

けっこうなハードランディングですね。
Brace for impact!
December 1, 2025 at 6:56 AM
これ、ざっと計算してみたが、うちの病院であれば、1ヶ月の赤字を埋めるだけになってしまいそう。

材料費原価や、人件費が2〜3割レベルで高騰しているので、診療報酬をしっかりあげないと、黒字化しない病院がおそらく7割ぐらい。

現状、急性期診療においては病床、医療従事者ともにわりとしっかり余っているので、集約化して、病院を整理しなくてはならない。中小病院はどんぐり背比べなので、どこをつぶすかという辛い話をしなくてはならないが、こういう嫌われ役は政治家の役目ではないかと。

gemmed.ghc-j.com?p=71400
病院経営の危機踏まえ、1床当たり「賃金分8万4000円、物価分11万1000円」の緊急補助、救急病院では加算も―2025年度補正予算案 | GemMed | データが拓く新時代医療
高市早苗内閣が11月28日に2025年度補正予算案を閣議決定しました。厚生労働、とりわけ医療・介護分野では、▼
gemmed.ghc-j.com
December 1, 2025 at 6:54 AM
まあ、デリケートな話なんだとは思う。性欲は生理的欲求である、ということを感覚的に理解できない人はけっこういるのかもしれないな。
性欲は無制限に発散するものでなく、社会的にコントロールしなければならない、というのも一般的なコンセンサスだろうとも思うし。
November 26, 2025 at 8:11 AM
あまり議論はしたくないのですが、この書き込みの要素は性欲に対する嫌悪感と思えたが、どうだろう。コントロールすべき性欲をできないとすれば言い訳みたいな話のようだったが。

これは、しかし、睡眠は怠けで、睡眠を削ってでもがんばれ、みたいな話ではないのかな。
November 26, 2025 at 8:08 AM
三大欲求(性欲、食欲、睡眠欲)は、根拠ないし、幻想だ、という書き込みをみて驚いた。たしかに三大なになにというやつは、わりと恣意的な分類になりがちだが、この3つがいわゆる生理的欲求ということにはあまり意義がないと思っていたが。
November 26, 2025 at 8:03 AM