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@silentseanight.bsky.social

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社会人の皮を被ったクマ。文を書きたまに絵も描く。成人済み。雑食。

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れお

@silentseanight.bsky.social

「ポスターおおきいね、師父」
「付いてるチケットも思ったより大きいな」

「羅小黒戦記2」A3ポスター付きチケットともち師弟

October 12, 2025 at 4:41 AM

れお

@silentseanight.bsky.social

『ちょっとお兄ちゃん！　急にバイト先に来るなんて不意打ちすぎるよ！　コーヒーこぼすところだった』
　ラクレスのスマートフォンにポコンと通知が出てギラからメッセージが届く。怒って赤い顔のスタンプが続いて表示される。『油断大敵だ』と返せば今度は悔しがるレッサーパンダの顔のスタンプ。どことなくギラに似ていてラクレスは口許が緩みそうになる。
『昼の弁当を用意してくれた礼を言い損ねていたからな。胃の負担まで考えてもらって助かるよ』
『無理して全部食べなくてもいいけどちょっとは食べてね。野菜ジュースとか追加して』
　今朝のギラは一限の講義がない日に入れた早朝のアルバイトのためにラクレスよりも先にマンションを出た。出る直前に「お弁当、ラクレスの分も作ったから。持って行ってね」と声を掛けてきたので、見ればラップサンドが詰まったランチボックスが置かれていた。ここのところ胃痛と暑さで食欲が失せると兄がぼやいていたのを覚えていたらしい。薄いパンに野菜とサラダチキン、チーズが巻かれ

ている。
　ギラの後を追い、早めに出たラクレスは会社よりも先にギラのアルバイト先を訪ねた。通勤経路から多少外れるが問題ない。
　何食わぬ顔で客としてレジ前に立ったラクレスに、驚きながらもきちんと対応するギラは可愛かった。コーヒーを手渡されるときに手招きし、耳元で囁いてやる。
「弁当ありがとう。しっかりいただくよ。お前も今日一日がんばれよ」
　真っ赤になった弟の顔は間近で見ればなお可愛い。幾つになっても弟は可愛いのだ。
　隣にいた別の客の女性が呆気に取られて見ているのに気づいて軽く目礼してラクレスは店を出た。手には弟の手から受け取ったばかりのコーヒーと、バッグの中の弟特製ラップサンドがある。胃痛も今朝は綺麗に消えている。
　うちの弟の可愛さは万病に効くのではなかろうか。
　そんなことないよと首を横に振る弟の姿まで想像し、ラクレスは緩む口元をどうにか引き締めながら会社に向かうべく再び駅へと向かった。

July 29, 2025 at 1:55 PM

れお

@silentseanight.bsky.social

👑、現パロハスティー兄弟の話。サラリーマン兄と大学生弟。前半モブ視点。
#文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/bunko.html

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「れお」と記載されています。
以下は本文の内容です。

　出勤前に駅近くで立ち寄るコーヒーショップで最近楽しみができた。
「おはようございます。ご注文お決まりでしたらどうぞ」
　朝からキラキラした笑顔でレジで注文を聞いてくれる店員の青年だ。顔立ちは凛々しいのに笑顔が人懐っこい。おそらくは大学生のアルバイト。週に二、三度早朝のシフトに入っているらしく、タイミングよく姿を見かけると「ラッキー、今日はいいことありそう」と勝手に思っている。通勤ラッシュの会社員が出勤する前の時間帯から働いてて偉いなと感心しながらコーヒーを選び、会社に早出して食べる朝食用のサンドイッチを一緒にテイクアウトで注文する。
　職場で朝も昼も、下手をすると夕食まで済ませる生活は良くないと反省しながら今朝の朝食の出来上がりを待つ。早朝からアルバイトしている彼は早起きして規則正しい生活なんだろうな偉いなと勝手に尊敬する。せめて今日は早めに仕事を終えて帰ろうと目標を立てた。あわよくば買い物なんてしちゃったりして、とやる気を奮い立たせる。
「いらっしゃいま、せ？　え？」
　アルバイトの彼の次のお客への対応が耳に入った。驚いて焦った声。どうした

のかと横目で見ればスーツ姿のサラリーマンがカウンター越しに相対している。アルバイトの彼が注文を聞くのではなく「どうしたの？」と小さく尋ねる声に思わず耳を澄ませてしまった。
「今日のコーヒーひとつ、トールサイズで」
　サラリーマンはアルバイトの彼が慌てるのを他所に何食わぬ顔で注文をしている。注文を受けてあたふたしながら会計しコーヒーを用意する姿を、サラリーマンは口元に笑みを浮かべて見つめていた。横顔しか見えないが背筋の伸びた姿勢といい身に付けているスーツといいなんとも仕事ができそうな雰囲気だ。職場にいてくれたら仕事捗りそうとちらりと考える。
「お待たせしましたっ」
　アルバイトの彼は急ぎながらもきちんと用意したトールサイズのコーヒーをサラリーマンに手渡した。受け取りながらちょいちょいと指先でアルバイトの彼を招くと、カウンター越しに身を寄せた彼の耳元にすいと顔を近づけて何事か囁く。途端にぶわりとアルバイトの彼が赤面した。一体何事だと耐えきれずに思い切り振り向いてしまった。

「……がんばれよ」
　最後に一言声を掛けたサラリーマンとばっちり目が合う。横顔から想像できたとおり顔がいい。こちらが固まって身動きできないうちに軽く目礼され、サラリーマンはコーヒーを片手に立ち去っていった。その格好良い後ろ姿が見えなくなるまで目で追っていると「お待たせしました」と声がかかる。注文したコーヒーとサンドイッチの入った紙袋を受け取ると、手渡してくれた別の店員の向こうでアルバイトの彼もこちらをみて小さく会釈する。その笑顔の頬にまだ赤みが残っていた。
　さっきのサラリーマンの方とはどういったご関係で？と尋ねたい気持ちをぐっと堪えて会釈を返すと朝食を手に店を出る。よほど親しい、朝から仕事の前に会いにくるほどの間柄ってなんだろう。
　朝も昼も夜も会社で食事をするにしても、朝食やコーヒーはまたここで買おう。もしかしたらいつかまた今日のような光景を見られるかもしれない。数字の七が三つ揃うよりもずっとラッキーで尊い光景だ。
　今日一日の仕事にやる気が出てきて足取りも軽く会社へと向かった。

July 29, 2025 at 1:55 PM

れお

@silentseanight.bsky.social

日差しが暑い
夏椿の白が映える

夏椿の白い花と緑の葉、青い空

June 29, 2025 at 1:13 AM

れお

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白い紫陽花
今年も咲いてます

June 21, 2025 at 5:55 AM

れお

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いいねの数関係なくいきます

#字書きがいいねの数だけ答える

#字書きがいいねの数だけ答える

※回答できない質問はSSを書いてね

01.小説を書き始めたきっかけは?

02.長編と短編どちらが得意?

03.好きなシチュエーションは?

04.自作でお気に入りの台詞やフレーズを教えて

05.一/二/三人称はどれが書きやすい?

06. プロットを見せて

07.好きな話の終わり方は?

08.書くのに何を使ってる?

09.普段どんな本・小説を読む?

10.起承転結/序破急どこから書く?

11.本を作ったことはある?

12.過去最大の誤字・脱字を教えて

13.場面切替時の記号や改行の数を教えて

14. よく見る辞書・辞典・参考書等を教えて

15.こだわってることは?

16.最後に『了』や『END』などの印は付ける?

17.原稿やってる?

18.自作でお気に入りの小説を教えて

19.上で挙げた小説の秘話を教えて

20.次は何を書く? (今は何を書いてる?)

ご自由にお使い下さい

May 27, 2025 at 2:21 PM

れお

@silentseanight.bsky.social

迎えに来なくてもちゃんと帰るさと言って水木さんはその子供に会社では見ることのない柔和な顔で笑い、黒い傘を受け取るとそのままこちらに渡してきた。
「よかったら使ってくれ」
　返すのはいつでもいいと言いながら、すでに水木さんは子供の差している和傘を手に取り二人でその下に入っている。「助かります、ありがとうございます」と水木さんと傘を持ってきた子供に礼を言ってありがたく使わせてもらうことにした。
「あなたはいいひとみたいですね」
「え」
　鬼太郎と呼ばれた子供がこちらを見上げてポツリと言った。
「気をつけてお帰りください」
「また明日な」
　最後に水木さんが軽く会釈すると二人は一本の傘を差して背を向けた。
　和傘にはぐるりと丸い模様が入っていた。まるで大きな蛇の片目のようだと思ったのは何故だろうか。片方だけ覗いていた子供の目と似ていた。

二人の後ろ姿が雨の降る薄闇に紛れていくのを見送ってから貸してもらった傘を差し、自宅のある方角へと歩き出した。

　翌日、水木さんに借りた傘を持って出社すると、昨夜同僚が入院したと聞かされた。水木さんに対して嫌がらせをしていた同僚だった。
「会社で倒れたんですって」
「毎日遅くまで残業して疲労とストレス溜めて、とうとう幻覚まで見え始めたんだと。『蛇が、蛇が』って譫言言ってたらしい」
　不意に昨日駅前で見た傘の模様が頭に浮かんだ。別れ際の子供の言葉が耳に蘇り、背筋がすっと冷える。先に出社していた水木さんのほうを見ると目が合った。
　水木さんはこちらに向かって目を細め、困った風に小さく笑っただけだった。

May 4, 2025 at 12:48 PM

れお

@silentseanight.bsky.social

5/3イベントで無配した小話です。
新刊「注文の多い家」後日談、モブ視点。鬼水要素あり。
単体で読んでも大丈夫です。
イベントではありがとうございました！ #文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/pagemakers/bunko/index.php

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「蛇の目（じゃのめ）でお迎え」、「れお」と記載されています。
以下は本文の内容です。

　中途採用の水木さんは仕事ができるひとだ。
　前職の会社では営業の成績が優秀で早くに本社異動して活躍していたらしい。そこからパワハラにあって退職し、同業のこの会社に転職してきたのだからメンタルが強い。転職初日から弊社の営業エースがライバル心剥き出しで出迎えていた。
　どんな切れ者がやってくるかと身構えてきた営業の面々の前に現れたのは、柔和な顔で笑う男前だった。「今日からよろしくお願いします」との挨拶の声も落ち着いていて、どこか拍子抜けしたのを覚えている。顔と耳に古い傷跡があるので、第一印象で厳つく思われないように初対面では気を遣っているのだとは後から本人から聞いた話だ。
　水木さんは職場に馴染むのも早かった。上司とも同僚ともコミュニケーションの取り方が上手い。清掃に入っている業者の人にも「いつもありがとうございます」と礼を言っていて、あちこちに老若男女のファンができていた。「モテモテですね」と言ってみても「みんな親切だから」と本人は受け流すだけだったけど。
「あれ？　今日はお弁当なんですか」

昼休憩に珍しく自席で弁当を広げている水木さんに声をかけた。会社では他の社員同様に普段は外食が多い水木さんだが、今日は白ごはんの上に海苔、唐揚げとブロッコリーと卵焼きが詰め込まれた弁当だ。
「あぁ、これ。せっかく作ったから持ってきた」
「自分で作ってるんですね」
「俺が作らなきゃ誰も料理しないからな」
　笑った顔に何か含みがある気がしたが「俺も自炊しようかな」と軽く話して笑って終わった。
　仕事ができて多方面に人気が出てきた水木さんをよく思わない人は会社内に残念ながら存在した。そいつは変に対抗意識を燃やしてネチネチと小さい嫌がらせをしている。営業成績で勝てないからどうにかして足元を掬おうという魂胆らしい。嫌がらせされている水木さん当人は困っているようだった。上司に相談もしていたが、相手のプライドが災いして拗れそうだった。
　そんなある日。珍しく仕事が早く片付き、定時過ぎには退勤できた。いつも定時上がりをしている水木さんとほぼ同時で、駅まで並んで話していると自宅最寄

り駅も同じだと分かった。電車の中でも取り留めなく話をすると、実は独身だが一人暮らしではなく知人宅に同居させてもらっているという。シェアハウスというやつですかと訊ねると、ちょっと違うかなぁと困った顔をする。同居家族が揃って家事が苦手だから帰って一緒に夕飯を作るのだと水木さんは言い、だから定時上がりできる今の職場は助かっていると肩を竦めて笑った。
　駅を出ると外は雨が降り出していた。朝は晴れていたので生憎傘は持っていない。水木さんも同様でお互い困ったなと顔を見合わせたところで声がかかる。
「水木さん、迎えにきました」
　小学生くらいの子供が水木さんの前に立っていた。差しているのは時代がかった和傘だ。別に男物の黒い傘を手に持っている。
「鬼太郎、わざわざ来てくれたのか」
「今朝、傘を持って出られなかったようなので。間に合ってよかったです」
　右目を長い前髪で隠し、乏しい表情ながら真っ直ぐに水木を見上げている。先ほど話に聞いた同居家族の子供のようだ。
「ありがとうな」

May 4, 2025 at 12:48 PM

れお

@silentseanight.bsky.social

改めて5/3のお品書きです
画像直接貼り付けてみました
既刊は手元にあるのだけ持ち込みます

5/3スパコミお品書き。
新刊「注文の多い家」400円
家政夫水木とおかしな家族（父ゲゲ郎、長男ゲタ吉、次男鬼太郎）の話。
3月発行既刊「麒麟の片目　水妖の銀鱗」400円
十二国記パロ鬼水。
その他、ゲ謎既刊とカ！既刊があります。
すべて小説。

May 1, 2025 at 2:44 PM

れお

@silentseanight.bsky.social

ハッピーバースデーstmくん🎂🎉
お祝いとして春の日の狂聡の掌編です

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「猫の恋」、「れお」と記載されています。
以下は本文の内容です。

「にゃ」
　窓の外を眺めていた聡実が小さく呟いた。短い猫の鳴き声の真似。
　振り向いた狂児に見えたのは、窓枠に肘をついた聡実の気の抜けた背中と窓の外の春の空で、開け放った窓から少し冷たい空気が心地よく入ってきていた。四畳半の部屋で畳んだ布団を背もたれにうつらうつらしていた狂児はその光景に目を細める。古い写真の中にしかないような、穏やかな春。
　聡実はじっと窓の外の何かを見つめていて、背中に狂児の視線を受けても振り返らない。何をそんなに熱心に見つめているのか、少しばかりの嫉妬心から狂児は背もたれから身を起こし、代わりに聡実の背中にのしかかる。
「うわ、なに？」
「んん～、別にぃ」
「重いですよ」
　ふふっ、と笑った聡実の肩の振動が伝わってきて、そのままシャツの襟と首筋の間に鼻先を埋める。くすぐったいとまた聡実が笑う。
「さっき猫みたい鳴いた？」

「あぁ、ちょっと呼んでみたんです。あそこの子」
　聡実が指差した窓の外、離れた道の端に黒猫がいた。じっと二階の窓であるこちらを見上げてきている。
「この辺の飼い猫？」
「さぁ、首輪してないからどうなんやろ」
　猫に聞かれている訳でもないのに声をひそめて話す。かかる吐息がくすぐったいのか聡実が首を竦めるので、狂児は背中にのしかかったまま腹のほうへ腕を回して囲い込む。
「猫を呼ぶのにな。短めに、にゃっ、て言ったら気づいて反応してくれるってどっかで聞いてん。やってみたらあの子ちゃんとこっち見てくれた」
「ふぅん」
「ええ子やなぁ」
「……」
　相変わらず聡実は外の猫を見つめたままで、猫もじっと聡実を見ている。ちらりと猫の目が狂児の方を向いたが、何を判定したものかすぐに興味なさそうに視

線を逸らし、また聡実を見る。それは熱の籠った視線に見えた。
「にゃあ」
　狂児は低く鳴いて聡実を背中から抱く腕に力を込めた。ひゃっ、と肩をすくめて聡実が抱きしめられたまま首を捻って後ろを向く。眼鏡越しの近距離で紅茶色の瞳がようやく狂児を映した。
「やっとこっち向いた」
　確かに鳴いたら振り向くなぁと笑えば聡実の頬に赤みが差す。
「誰が猫ですか」
「聡実くんが」
「春になって頭に桜でも咲いたんかい」
「そんなんなったら花見できるやん」
「あほらし」
　頬を染めたまま聡実が猫みたいに目を細めて笑った。そのまま狂児にもたれかかって擦り寄ってくる。
　日の当たる畳の上に二人で笑って倒れ込みながら、狂児が目の端で見た窓の外

で、もう猫はどこかにいなくなっていた。他所の色恋沙汰に興味はないようだ。
（春やもんなぁ）
　見えない何処かで猫が鳴く声がした。

March 31, 2025 at 3:02 PM

れお

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5月新刊プロトタイプ
どうなるかわからないまま雰囲気で書き出してみた
幽霊族父子と水、母は個人
〓と👹が兄弟のパラレル

注文の多い田中家

一、主人の部屋に入ってはならない
二、息子の部屋に入ってはならない
三、見慣れないモノが見えても声をかけてはならない
四、見えないモノからの声に返事をしてはならない
五、以上を守れない者は（伏せ字）

　住み込み家政夫の水木の朝は早い。
　家事能力に欠けた雇用主一家に代わり朝食の用意から朝が始まる。高校生と小学生の息子の登校時間に合わせて時計を睨みつつ台所に立つ。
「おはようございます」
　朝食が出来上がる頃に小学生の次男、鬼太郎が起きてやってくる。

「おはよう。もうすぐできるから先に顔洗っておいで」
「はぁい」
　にこりと笑って洗面所に向かう鬼太郎の髪が頭の後ろで跳ねているのが可愛らしい。あとで直してやらないとなと思いながら見送る。

March 23, 2025 at 7:00 AM

れお

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3/30インテにて、友達に委託お願いして鬼水新刊でます
十二国記パロで、麒麟鬼と使令（妖魔）水のお話
先代麒麟は父、先代王は岩子、猫娘も使令で出ます
サンプルと詳細は近日中に！
画像は表紙です

十二国記パロ鬼水本、表紙

March 20, 2025 at 3:03 PM

れお

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書いてる途中の十二国記パロ鬼水です
巧国の麒麟と使令の二人です

March 18, 2025 at 2:41 PM

れお

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今週もお疲れ様です
帰宅前にトールで飲んだらお腹いっぱいになってしまった🐻

March 7, 2025 at 9:42 AM

れお

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これは先週土曜日にイベントのため東京に向かっていたとき、新幹線が駅に止まったら隣にドクターイエローいた車窓からの写真

新幹線の車窓から見えたドクターイエロー

January 29, 2025 at 1:51 PM

れお

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にこにこと笑う聡実をまじまじと見た狂児は、聡実の額に手のひらを当て、もう片方の手のひらを自分の額に当てて「あかん、熱あるわ。うん。くすり飲も」と一人合点し、買ってきた風邪薬とコップに水を入れて聡実に渡してきた。聡実が熱で浮かされて譫言を言っていると解釈したらしい。違うんやけどなぁと思ったが、聡実は大人しく渡された薬を飲んだ。
「もう一回寝てまだ熱下がらんようやったら病院行こ。そうしよ」
「うん。ありがとう、狂児さん」
　狂児の手でゆっくりと体を布団に倒されて肩まで布団をかけられる。
「いちごの他にもレトルトのお粥とかゼリーとか食べられそうなもん買ってきたから」
「ん」
「メロンもあるで」
「豪華やなぁ」
　くすくす笑っている聡実を眺めていた狂児と手が聡実の目元を覆ってきた。
「もう一回ゆっくり寝て、起きて大丈夫そうなら食べよな」

「うん」
　聡実は目を塞がれたまま手を伸ばし、触れている狂児の腕に指で触れる。
「起きるまでここにおって」
　聡実からのお願いに狂児の気配が和らいだ。
「おるよ」
　それを聞いて安心して、聡実はかすかに微笑むとゆっくりと眠りに落ちていった。

　聡実の呼吸が寝息になったのを確認すると、狂児はそっと目元を塞いでいた手を引いた。聡実の瞼は閉じていて、呼吸も楽になったようだった。まだいくらか熱は高いが、おそらく次に目覚める頃にはだいぶ下がっているだろう。
「……わぬってなんやねん」
　聡実が眠る前に言ったわぬが気になってしまって狂児は呟く。物心つく前からの友人だとしても弱った聡実の世話に部屋に上がり込んでいたのは妬けてしまう。

聡実の言う通り犬のぬいぐるみだとしたらいい話というよりホラー映画だろう。ぬいぐるみのような愛らしいペットが凶暴化する映画が頭を過ぎる。狂児の頭も混乱していた。
　狂児がわぬの正体についてあれこれと想像を巡らせていると、フス、と犬が鼻を鳴らすような音が聞こえて狂児は勢いよく振り返った。ちらりと視界の端に白い小さな影が過ぎる。
　まさかと思い狂児は影の後を追って玄関の方へ向かった。開いた玄関の隙間の向こうに二足歩行の白い犬のぬいぐるみがいた。振り向いて黒い目で狂児を見る。一瞬目が合った後、狂児が固まっている間に犬のぬいぐるみは扉の向こうに消えてしまった。慌てて狂児は追いかけて玄関を開け外を見たが、どこにも犬のぬいぐるみの姿はなかった。
「……うそーん」
　後退りながら玄関を閉め、しっかり施錠して、狂児は眠る聡実の傍に戻って座る。
「聡実くん、早よ目ぇ覚ましてぇ」

生きた人間なら怖くはないが、二足歩行の白い犬のぬいぐるみが動き回るのはちょっと怖くて、とても起きている時の聡実には聞かせられない情けない声で狂児は泣き言を呟いた。

　その日の夜、大阪の岡家で母優子のスマホが鳴った。
「聡実、電話なんて珍しいねぇ。なんか声掠れとるやん。風邪ひいた？　大丈夫ならええけど。……え？　わぬ？　あぁ、あんたがちっちゃい頃ずっと持ってた犬のぬいぐるみ。捨ててへんよ。聡実の部屋全部そのままやし。んー、ちょっと待って、見てみるわ。……あるある、本棚の端にちゃんと座っとる。ほったらかしやから埃かぶっとるけど。あれ？　なんや足だけやけに汚れとるわ。どしたんやろ。散歩でもしたんかな。……ちょっと聡実、誰か一緒におんの？　えらい汚い悲鳴聞こえたんやけど。もしもし？もしもーし！　聡実ー！」

January 27, 2025 at 10:40 AM

れお

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「ふふ、ありがとな」
　額に押し当てられたのはわぬの顔なのか、ふわりと撫でたのは大きな垂れ耳か、柔らかな軽い感触が聡実に触れる。くすぐったいなぁ、不思議やなぁと思いながら聡実はまた眠ってしまった。

「……みくーん。おーい、聡実くん生きとるー？」
　ひんやりした手が頬や額に触れ、控えめな声に呼ばれた。聡実がぼんやりと目を開けると真上に狂児の顔があり、「うるさ」と掠れた声で呟いた。
「声ガラガラやん。ほんま風邪やな。病院は行った？」
「……まだ。ずっと寝てた」
「んー、まぁ、熱もヤバいほどやないかぁ。風邪薬買うてきたから後で飲み」
「はい」
「ご希望のいちごもあるから今持って来たるな」
　一旦離れていく狂児の背中を聡実は布団に寝転んだまま見送る。まだ黒いコー

トを着たままの背中は大きい。
　ふと聡実は寝入る前までそばにあった気配がないのに気づいた。部屋のどこにも白いふわふわの影は見えない。「わぬ」と小さく呼んでもなんの返事もなかった。
「聡実くん、起き上がれるか？」
　洗ったいちごを手に戻ってきた狂児に支えられて聡実は布団の上に起き上がった。いちごをパックごと手渡してきた狂児は、放り出されていた部屋着のフリースを拾って聡実の背中にかけてくれる。
　赤くてツヤツヤした大粒のいちごをじっと見つめる聡実に「食べられるだけ食べればええからね」と狂児は笑う。言われて一つ手にとって齧ると甘酸っぱい味が口に広がった。そういえば朝から何も食べていなかったと聡実は思い出す。ぱくぱくと勢いよく続けて食べた。狂児は傍に座って食べる様子を眺め「水分も摂り」とミネラルウォーターのボトルを差し出してくれる。
「それにしても不用心やで。おかげ寝てる聡実くん起こさずに入れたけどな」
「へ？」

「玄関の鍵掛かってへんかった」
「いや、いつも掛けとるし」
　昨夜帰宅した時に確かに鍵をかけたのを聡実は覚えている。
「なんでやろ……あ、」
　わぬがいたのを聡実は思い出した。もしかしたら狂児が来るタイミングに合わせて鍵を開けていたのかもしれない。あのもちもちとした手で器用に鍵を開ける姿を想像して、聡実は思わず「うふふ」と笑ってしまった。急に笑った聡実に狂児が首を傾げる。
「どした？」
「狂児さんより先に大阪から来てくれた子がおってな」
「……あ？」
　狂児の声が低くなった。その顔を聡実は熱でまだ赤い目元で流し見る。悪戯心が湧いていた。
「その子が狂児からのメッセージきてるの教えてくれてん。僕、スマホ放り出して寝ててなんも気づいてなかったから」

「……」
「たぶんその子が狂児が来るのに合わせて鍵も開けといてくれたんや。やさしいなぁ」
「ちょっと、聡実くん。その子って誰なん？　そんな大阪から駆けつけてくれるような子がおんの？」
　不貞腐れたような、焦りの滲む様子で狂児が聡実に詰め寄った。その姿に聡実はつい笑ってしまった。
「そない心配するような相手やないよ。赤ちゃんのころからの友達みたいな子や」
「友達やからってなかなか大阪から駆けつけたりせぇへんやろ。なんなんその子」
　自分も慌てて駆けつけておいて姿も知らない相手に狂児は嫉妬している。相手がぬいぐるみと知ったらどんな顔をするだろうか。
「わぬ」
「は？」
「わぬは小さい頃ずっと一緒におった白い犬のぬいぐるみでな。実家におるはずなのにこの部屋まで来てくれてん。相変わらずふかふかしてたわ」

January 27, 2025 at 10:40 AM

れお

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1/26イベントで無料配布したペーパーの小説です。狂聡4419くらい。不思議なわぬがいます。
イベントで手に取ってくださった方ありがとうございました！ #文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/pagemakers/bunko/index.php

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「いちごとメロンとわぬ」、「れお」と記載されています。
以下は本文の内容です。

　悪い風邪を引いてしまった。喉は痛いし熱で頭が朦朧とする。部屋の中で立って歩くのもふらつく自分にもはや笑えてしまって、聡実は諦めて薄い布団に倒れ込んだ。
　布団に寝転んだまま床に落としていたスマホを掴み、大学の友達に風邪で休むとどうにか連絡する。「声酷い、病院行ったほうがいいよ」と言われ「わかった」と返事をしたものの、さてどこの病院に行けばいいのか、どうやって行こうかと迷って目を閉じた。
　夢うつつを彷徨ううちに、聡実は一人暮らしのはずの部屋の中に自分以外の気配を感じた。半分目を閉じているし眼鏡をかけていないのでよく見えないが、白くてふくふくした何かだ。子犬か大きな猫か、何かそんなやつ。
（なんやろ）
　白い何かは布団の上から聡実に寄り添ってきた。ときどきすり寄るように身じろぐ。くすぐったくなって聡実は笑いかけ、勢いで咳き込んだ。布団の上から背中の辺りをさすられる。聡実はどうにか落ち着いて息を整えると、そばにいる白い何かを目を凝らしてみる。朧げに見えるふわふわと丸い姿。黒い目と垂れた耳、

ふくふくした手足。
「……わぬ？」
　聡実がガラガラの声で呼ぶと嬉しそうに短い尻尾が振られた。
　わぬは聡実がほんの小さい頃にずっと一緒にいた犬のぬいぐるみだ。ふかふかした手触りの体を小さな手で握りしめてどこにでも連れ歩いていた。大きくなってからも手放せず、自分の部屋の本棚の隅にずっと置いていたが、大学進学で上京の際に実家に置いてきている。
「心配して来てくれたん？」
　掠れた声で問えば、わぬは聡実の顔を見つめたまま小さく頷いた。聡実は手を伸ばして丸い頭を撫でた。懐かしいふかふかの手触り。わぬはぬいぐるみだとか、元のサイズよりだいぶ大きくなってるとか、なんで動いているのかとか、そういう瑣末なことは熱に浮かされた聡実の頭からは綺麗に抜けていた。ただ一人風邪をひいて心細い中に寄り添ってくれる懐かしい存在が嬉しかった。
　撫でられていたわぬが聡実の手のひらの下から抜け出すと、投げ出していたスマホを持って聡実に見えるように差し出して来た。画面を見ると狂児からのメッ

セージがいくつも表示されている。
『お仕事で東京行くよん。ごはん行こ』
『何食べたい？』
『聡実くーん？見てる？』
『忙しい？バイト中？おつかれさんやね』
『どないした？』
『聡実くーん　お返事して』
　文字でもうるさいひとやなぁとアプリ画面で開いてぼんやり読むと、聡実の既読がついてすぐ当の本人から着信が入る。
「聡実くん！？」
　いきなりスマホ越しに大声で呼ばれ聡実は思わずスマホを離す。
「聡実くん？　聞こえとる？　聡実くーん！」
「…………うるさいです」
　ガラガラの声で辛辣な返事をする。声を出すのも億劫だった。
　聡実の声を聞いた狂児が息を呑んだ音が聞こえる。

「ちょっと、聡実くん。声どないしたん？　風邪か？　調子悪いんか？　今どこおんの？」
「風邪や。うちで寝とる」
　矢継ぎ早の問いかけに聡実は短く答える。狂児が「わぁ」と驚いているのか呆れているのかわからない声を上げた。
「ごはん食べに行くのは無理です」
「そらそうやな。今なんか食べたいものあるか？」
　無理言うてるやろ、と聡実が顔を顰めると、その顔が見えているかのように「ごはんやなくていま食べられそうなもんやで」と言い足してきた。ぼんやり考えた聡実は「いちご」と答える。なんとなくいちごなら喉を通りそうな気がしたのだ。
「いちごやな。わかった。ちゃんと寝ときや」
　そこで通話は切れた。唐突やなと聡実は思い、画面が黒くなったスマホを枕元に置いた。吐く息が熱っぽい。目を閉じると両方の瞼の上にもふりとした感触が載せられた。アイマスクのように適度な重みがある。きっとわぬの手だ。

January 27, 2025 at 10:40 AM

れお

@silentseanight.bsky.social

帰ります！
どら焼きは友達からの差し入れ
成田！

January 26, 2025 at 9:43 AM

れお

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入江亜季先生と森薫先生の原画展観てきました
紙にペンでインクで描かれた線が美しくて力強くて震えた
あと修正ホワイトほぼなくてさらに震えた
写真撮影OKなので写真めちゃくちゃ撮りました

January 26, 2025 at 7:25 AM

れお

@silentseanight.bsky.social

新刊できてました！やったね！

January 26, 2025 at 1:00 AM

れお

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1/26のお品書きを少し直しました（説明文のところ）
新刊狂聡、既刊はゲ謎（鬼水、父水）。全て小説。
書いてないけど無配小説ペーパーあります。狂聡とわぬの話です。今作ってます。
よろしくお願いします！

1/26イベントお品書き

January 20, 2025 at 2:47 PM

れお

@silentseanight.bsky.social

1/26無配予定のSF（すこしふしぎ）狂聡。わぬがいます。ふんわりした話です。

いちごとメロンとわぬ

　悪い風邪を引いてしまった。喉は痛いし熱で頭が朦朧とする。部屋の中で立って歩くのもふらつく自分にもはや笑えてしまって、聡実は諦めて薄い布団に倒れた。
　布団に寝転んだまま床に落としていたスマホを掴み、友達に風邪で授業を休むとどうにか連絡した。「声酷い、病院行ったほうがいいよ」と言われ「わかった」と返事をしたものの、さてどこの病院に行けばいいのか、どうやって行こうかと迷って目を閉じた。
　夢うつつを彷徨ううちに、聡実は一人暮らしのはずの部屋の中に自分以外の気配を感じた。半分目を閉じているし眼鏡をかけていないのでよく見えないが、白くてふかふかした何かだ。子犬か丸々した猫か、何かそんなやつ。
（なんやろ）
　白い何かは布団の上から聡実に寄り添ってきていた。ときどきすり寄るように身じろぐ。くすぐったい気持ちになって聡実は笑いかけ、勢いで咳き込んだ。布団の上から背中の辺りをさすられる。聡実はどうにか落ち着いて息を整えると、そばにいる白い何かをみる。朧げに見えるふわふわと丸い姿。黒い目と垂れた耳、ふくふくした手足。

January 19, 2025 at 2:45 PM

れお

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1/26のお品書き暫定版です
微調整と修正して完成予定
狂聡で初参加なので震える🐻

January 18, 2025 at 12:48 PM

れお

@silentseanight.bsky.social

狂聡本の目次はこちら
「僕と自分と俺」
「リップクリーム事変」
「山賊モーニング」
「彼シャツストリップ」
以上が再録
他が書き下ろしです

January 13, 2025 at 1:38 PM