風呂場では触ってきたのにとむっと唇を無意識に突き出し燻っている熱を鎮火させようとゴロリとベッドに寝転ぶ。しない方がいいと言うのは🐯もわかっているし、してしまったらきっと目を開けてしまう。この目を見られたらきっとどうしたんだと問うてくるしそれの誤魔化しも用意していない。
🐰の言う通り目を瞑っていたことで神経をだいぶ使っていたようでベッドに転がればうとうとと眠気が夢の世界に誘ってくる。
「虎徹さん」
呼ぶ声が聞こえ間延びした声で返事をすればベッドの上に自分とは違う重みが加わって、🐯の方にそっと近付いてきた。
「目、早く見えるといいですね」
瞼にキスをされふるりと体が震える。

ぽつりと聞こえた声が風呂場に反響して、えっ？と思わず目を開けそうになるが、ハッと息を飲んだ🐰が慌てたようにシャワーでお湯を出しいきなり顔に掛けられてしまう
「ぅわっぷ！？ん、何すんだよ！」
「すみません手がは滑りました」
少し硬い声で謝られて体も泡を流していく🐰。さっきの言葉の意味を考えるけどよく分かんなくて、でも🐰にはなんだかもう聞ける雰囲気もなくてぐるぐると考えこんでしまう🐯。
風呂から上がるととりあえずバスローブを着させられ寝室に手を引かれる。ベッドの上に腰を掛けるも🐰は自分に触ろうとはしない。
「しないの？」
「…今日は目が見えずに神経使ったでしょう？これ以上無理はさせられません」

頭や体を本当にこれでもかってくらい優しく洗ってくれるし全然面倒くさそうな雰囲気もないしむしろ楽しそうでこいつは今どういう顔してんだろうなって見てみたいけど見てしまったら自分の目の色のことがバレてしまうからぎゅっと目を瞑ってお風呂を耐えると、際どいところまで手を伸ばされてビクリと体を跳ねさせてしまう🐯。
「っ、や…そこはいいから！」
「いつも触ってるし見られてるでしょう。今更恥ずかしいですか？」
くすくすと笑う🐰にカッと全身に血が巡って熱くなる。全然そんなつもりもなかったからくたりと萎れてるそれを丁寧に洗われるけど🐰に触れれば硬さは増してしまい、内心悪態を付く。
「…かわいいなぁ」

「風呂まで着いてこなくていいって！」
「ダメですよ。転んだらどうするんです？シャンプーもどこにあるか分からないでしょう？」
そう言われればぐっと言葉に詰まって何も言えなくなってしまう。
「洗ってあげますから大人しくしててくださいね」
恋人でもないのに甲斐甲斐しく世話をする🐰に罪悪感が増していく🐯。ちょっと体の相性が良いただのバディなのに、それなのに🐰はなんだか嬉しそうに自分の体を洗ってくれるから、恥ずかしいやら申し訳ないやらで終始無言で洗われる🐯。

本当は見えるから申し訳ない気持ちになるけど、こんな優しい🐰に嬉しくなっちゃって目が見えない状態では仕事もままならないからって家に帰されるんだけど🐰の車で向かったのは🐰の家で、なんでと問うと「そんな状態でロフトに上げられませんから」って言って、まぁ確かにそうだけどずっと一緒にいたらバレてしまうんじゃないかって段々怖くなってくる。
目を瞑ったまま🐰が用意した食事を取って、🐰が少し飲むかと誘うが流石に今飲んでしまえばうっかり目を開けてしまいそうだから断り、さっさと風呂に入って寝ようと提案する。そうすると🐰も🐯と一緒に風呂場まで着いて来て脱衣所で🐯の服を脱がせにかかる。