これはたしかに、怖がられるくらいじゃないとナメられますね
これはたしかに、怖がられるくらいじゃないとナメられますね
忍者稼業は無期休業でしばらくは講話をしながら茶碗でも売り歩くのだという
焙烙にこだわるうちにすっかり陶芸家の建屋になってしまったから
なんかそんなはなし
忍者稼業は無期休業でしばらくは講話をしながら茶碗でも売り歩くのだという
焙烙にこだわるうちにすっかり陶芸家の建屋になってしまったから
なんかそんなはなし
君たちは本当にまどろっこしい、と街道沿いの寺の居候をするイサクが呆れて言う。
イサクの考え方は単純明快で助けられる人を助けるのだという。膝が上がらなくなって指がこわばって声がかすれてしまうのなら、かわりとなる人を送り込んで助けるのだ。
やってみないかい、と問われ同い年だぞ、似たような体調だと断るセンゾ
君たちは本当にまどろっこしい、と街道沿いの寺の居候をするイサクが呆れて言う。
イサクの考え方は単純明快で助けられる人を助けるのだという。膝が上がらなくなって指がこわばって声がかすれてしまうのなら、かわりとなる人を送り込んで助けるのだ。
やってみないかい、と問われ同い年だぞ、似たような体調だと断るセンゾ
それは正しかった
センゾは名前を捨て経歴を偽り容姿を変えて浮草のように生きるつもりだったがモンジロは死んだあともそれを許さなかった
謎解きをする間にセンゾの足にはしっかりと縁の根が絡まっていて
人と関わることに疲れると言うが、人の輪のなかにいるべきだとモンジロの残した謎掛けがいう
それは正しかった
センゾは名前を捨て経歴を偽り容姿を変えて浮草のように生きるつもりだったがモンジロは死んだあともそれを許さなかった
謎解きをする間にセンゾの足にはしっかりと縁の根が絡まっていて
人と関わることに疲れると言うが、人の輪のなかにいるべきだとモンジロの残した謎掛けがいう
その何年かの間に何人かの同門が消えていたことをセンゾはちゃんと知っていた。消息を知らなければ解けない謎が仕掛けられていたから
終点は街道のすぐ脇だった
どこに帰るにも都合のよい場所でいろいろなウワサの流れ込む場所だった
その何年かの間に何人かの同門が消えていたことをセンゾはちゃんと知っていた。消息を知らなければ解けない謎が仕掛けられていたから
終点は街道のすぐ脇だった
どこに帰るにも都合のよい場所でいろいろなウワサの流れ込む場所だった
旧友の口を介してセンゾに縁の途切れが伝わるには半年かかった。
残念に思いながらもどこか納得するセンゾ。
季節が一巡りして日に日に暑くなる頃にふと、モンジロを弔ってやるべきかと思い立ち聞いていた家にゆく。
妻子はすでにどこかへ越したようで空き家だけが残っていて、物足りなさから家の中をみて回りつい、くせで木目のおかしい床板をめくると、そこには地図の暗号があり、指示された場所にもまた暗号がある
旧友の口を介してセンゾに縁の途切れが伝わるには半年かかった。
残念に思いながらもどこか納得するセンゾ。
季節が一巡りして日に日に暑くなる頃にふと、モンジロを弔ってやるべきかと思い立ち聞いていた家にゆく。
妻子はすでにどこかへ越したようで空き家だけが残っていて、物足りなさから家の中をみて回りつい、くせで木目のおかしい床板をめくると、そこには地図の暗号があり、指示された場所にもまた暗号がある
薬のための大金を要求し(これはモンジロの提案だ。地獄にゆくは六文あればよい)受け取った金でハチミツを舐めさせてやる。
ハチミツを食べたモンジロはたった一晩で立ち歩けるほど元気を取り戻し、久しぶりに散歩に出かけるといって家族の目を盗み家を出る。数カ月前までギンギンの忍者だったのだ。抜け出すことも、体調を偽ることもできないずがない
薬のための大金を要求し(これはモンジロの提案だ。地獄にゆくは六文あればよい)受け取った金でハチミツを舐めさせてやる。
ハチミツを食べたモンジロはたった一晩で立ち歩けるほど元気を取り戻し、久しぶりに散歩に出かけるといって家族の目を盗み家を出る。数カ月前までギンギンの忍者だったのだ。抜け出すことも、体調を偽ることもできないずがない
モンジロの言葉の端々で今でもセンゾのことが好きなのだと打ちのめされるイサク。とはいえ学生時代からかなり露骨なアプローチをしていたのに深まるのは友情ばかりだった。そういう弱みに付け込んでの交際だったから長続きしなかった。
モンジロの言葉の端々で今でもセンゾのことが好きなのだと打ちのめされるイサク。とはいえ学生時代からかなり露骨なアプローチをしていたのに深まるのは友情ばかりだった。そういう弱みに付け込んでの交際だったから長続きしなかった。
ギンギンに忍者をしていたモンジロが倒れたと縁を頼ってイサクに助けを求めるモンジロの息子を名乗る便りが届く
ギンギンに忍者をしていたモンジロが倒れたと縁を頼ってイサクに助けを求めるモンジロの息子を名乗る便りが届く
毛蟹さんもお体お大事になさってください
毛蟹さんもお体お大事になさってください
当館のモンジロは「怖がられるくらいでちょうどいい男らしい男性」であることをアイデンティティに据えているので…
当館のモンジロは「怖がられるくらいでちょうどいい男らしい男性」であることをアイデンティティに据えているので…