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2週間も仕事を休むと、このまま失踪してもいいのではないかという気分になる。この身が存在しようがしまいが誤差範囲に過ぎない。それなら塵のように漂ってもいい。そうして消えてしまいたかったが本日は友人の所属する交響楽団有志による室内楽コンサートの本番であった。ブラームス独特なのかどうなのか、扱いにくい運指に悩まされ3ヶ月、漸くの一区切りである。数年前にピアノを再開した動機は協奏曲や室内楽への憧れであったが、分担が少ないぶんソロより楽だろうとの発想は大きな誤解であることが判明した。本番の3日前に慌てて譜めくりペダルを導入したことも多少の混乱を招いた。神経回路をひとつ新たに形成するのも困難な年頃である。
August 10, 2025 at 2:57 PM
【日記】機内の暗闇のなかでインターステラーという映画をぼんやりと観ていた。以前アマゾンプライムでも観たことのある長大な映画だ。客室乗務員の指示で窓を開けると眩しさとともに空と海面の青さと機体の一部が急に視界に入ってきて、その映画の登場人物のように宇宙飛行から帰還している想像を一瞬だけ楽しんだ。時空のねじれで、地球に降り立つと他の人々が何十歳も年老いているのだ。そんな空想に逃避している間にも機体は無慈悲に成田へと降下を続ける。通関のためビジットジャパンに入力してQRコードを取得するように、とのアナウンスに理由もなく気分が落ち込む。無理やり2週間連続で取った夏休みはあっという間に過ぎ去った。
August 3, 2025 at 4:03 AM
【日記】誤字や誤訳を街中で見かけるとお腹のあたりがムズムズするという持病がある。今日はランチ先で「Remonade」を発見した。「Coffee Jerry」も見たことがある。最近ショッピングモール内に新規開業した医院の外壁には「Docter’s Square」とある。通るたびに目を逸らすしかない。大阪万博に行っている友人から今日送られてきた写真にはエントランスの大階段が写っていて、そこには堂々と「Let's go Future Society」と書かれていた。文法的間違いもその意味するところも持病にさわり、たいへん消化にわるい。チャットGPTに愚痴を入力してようやく溜飲を下げた。
July 16, 2025 at 4:20 AM
【日記】慧海さんから頂いたブロックベーコンの賞味期限が迫っていた。冷蔵庫で萎びているセロリとともにミネストローネ的なスープにしようと4分の1ほどをスライスした。ひとくちつまみ食いしてみると胡椒の鮮やかさが炸裂していた。スープの具にするにはもったいない、とほとんどを別皿に取り分け、この美味に見合うものとして白ワインも開けた。ベーコンを減らした分の賑やかしとしてテキサスシェイプパスタを投入した。現地ではこの形状の土産物がたくさん売られている。知り合いが「最初はなんてダサい、と思ったけど帰国前には急に可愛いかも、と思い始めて…」と言っていた。それが伝染して今もこの形に愛着を持ち続けている。
July 12, 2025 at 12:55 AM
【日記】平日最終日の午後は酷暑で頭がふわふわしてきた。身体を起こすと視界が横に流れる。早退を勧奨されたが遠路を帰る元気もなく、定時までだらだらと残留していたら徐々に回復してきた。気づけば朝から水分を摂り続けている割にはトイレにほとんど行っていなかった。ということは脱水による脳内低血圧であろう。前日の晩餐会での飲酒による影響も否めない。自律神経の反射が鈍いようで、公衆の面前でブラックアウトしてぱったり倒れたことが人生で何度もある。デパートの地下、電車、田んぼの畦道、中米のスーパー、登山道。その度に見知らぬ人に介抱された。助け方もポタージュスープ、養命酒、気つけ薬、コカコーラと多彩であった。
July 5, 2025 at 3:20 PM
【日記】気づくと床の上で水平の状態だった。とっくに宴は終わって客人の姿はなかった。しまった、フルーツを用意していたのにすっかり出すのを忘れていた。タイのお土産のお菓子も。酔っ払うといつもこうだ。台所によろよろと向かうとBがすでにおおかた片付けたようで、サラダの残りやスイカ、パイナップルの切れ端が真空パックされて野菜室に収まっていた。ということはフルーツは供されていたのか。お菓子も減っている。どうやら無事配られたようだ。しかし慧海さんのベーコンを出すのをすっかり忘れていた。スナエさんに渡すべきものも。昼のゲルハルト配信から飲み始めたので記憶の欠落が激しい。教祖は今回もまた忘れ物をなさったようだ。
July 1, 2025 at 8:33 AM
【日記】空梅雨かと噂していたのを嘲笑うかのような土砂降りに襲われてリュックがびしょ濡れになった。ブラックホールと呼ばれているそれには雑多なものが堆積し続けていて肩にずっしりめり込む。濡れたこともあり、いやいやながら中身をあらためてみたところ飲みかけのペットボトルが2本、モバイルバッテリー3個、そして晴雨兼用傘が使っている1本以外に2本も発見された。肩も凝るはずだ。傘は数週間前に1本なくして新たに買い足したのを忘れて入れっぱなしにしていた。新しい傘は黄色で先週Akiyoさんから届いた美しいお花の絵も清々しい黄色であった。好きな色をきかれるとたいてい黄色と答える。濃淡を問わず好ましく感じるからだ。
June 26, 2025 at 4:28 AM
【日記】週末はおとなしめに過ごした。土曜日は休みなのにわざわざ職場のすぐ近くまで出かけて同僚2人と昼飲みランチをした。ワイン3杯セットがここにもあったので明るいうちからしっかり摂取した。家に帰りついてリュックを玄関口に放り出すとそのまま黙々とメダカの卵取りを行った。卵を投入している鉢では稚魚が誕生し続けている。先日襲われた白ラメたちの遺児もいる。成魚になれるのはごく少数だろうが無事育ってくれることを祈る。稚魚密度が高くなってきて窮屈そうなので鉢を3つ増設した。メダカはボウフラを食べてくれるというが発生スピードの方が速くてまったく追いつかない。どちらを育てているのかわからないほどである。
June 23, 2025 at 10:35 AM
【日記】今年は冷夏の予想とどこかで見たのは幻だったのか。急激な気温上昇である。晴天続きなのにまだ梅雨は明けていないという。雨の代わりに湿気だけが充満している。梅雨とはよく言ったもので庭の梅の盛りと一致している。庭師さんが来週末の剪定で梅の枝を切らねばならないときいたBがそれはもったいない、今年は梅が高いのだ、と収穫するだけして土間に放っていた。発見した母は、まあまあこの暑いのに、と呆れながらも嬉々として持ち帰った。この暑いのに、と言いながら、電車で片道二時間近くの別宅へ二度も出かけて荒れ放題の庭の草刈りを完遂し、収穫した大量のフキの料理も済ませてケロッとしている母の体力にこそ呆れ果てる。
June 20, 2025 at 3:58 AM
【日記】ある朝起きて玄関を出てみるとひとつのメダカ鉢の底砂が巻き上げられて水が真っ黒に濁っていた。ラメ入りの白っぽいメダカ3匹の姿がない。野良ネコだかアライグマだか、嗅覚は良いが夜目のきかない夜行性の小動物の仕業であろう。黒い水を探ると保護色である黒ラメのメダカは無事だった。設置して2ヶ月ほどは荒らされる気配がなかったので油断していた。ひとりぼっちになってしまった黒ラメを巨大睡蓮鉢のメダカたちに合流させた。ヨーロッパのどこかの国では群れで暮らす習性の魚を1匹だけで飼育するのは動物虐待と見なされると噂にきく。メダカ鉢用の蓋を求めてホームセンターを歩き回ったが徒労に終わり、餌だけを買って帰った。
June 16, 2025 at 8:36 AM
【日記】新・職場その3は良くもわるくも昭和中期で時が止まっているかのようなレトロ空間であった。ペーパーレス化、デジタリゼーション、それ何でしたっけ、といった風情で、何本もの栞を挟んだ分厚い紙束が物理的に行き交う。手書き文字は読めなくても気にしない。懐かしのカーボン紙は良質なもので、弱い筆圧でも濃いめに複写されるのでありがたい。メラミン製の食器ときいて回避した件の食堂はプレハブの別棟にあった。清潔さが命のシンプルな内装で、食卓代わりの細長い机は学習塾のように一方向を向いて配列されていた。そんな簡素な部屋のことを職員は皆「サロン」と呼ぶので、最初は貴賓室でもあるのかと勘違いした。純セレブ的発想だ。
June 14, 2025 at 1:27 AM
【日記】明後日から新しく始まる新・職場その3から、昼食のご用意はどうしましょうかとメールで問い合わせが来た。ちなみに固定メニューで、今月はこれこれです。と。ピラフなどの洋風料理が主で好みの献立ではあった。値段も安い。しかし食事場所は職員用食堂だという。そしておかしな質問とは知りつつも、その食堂の食器はどんなものかと尋ねたところ、予想通りメラミン製であるとの回答だった。メラミン製やプラスチック製の食器はどうしても箸や口が当たった時のパフっという感触が好きになれないという病気を持っている。何ならいいのかというと陶器や漆器、木、紙、時に金属である。というわけで昼食は自分で持参する旨を丁寧に返答した。
June 11, 2025 at 12:04 PM
【日記】メダカ鉢に入れているアマゾンフロッグピットという浮き草が大増殖して水面を覆い尽くしていたので鋭意すくって摘出していたら「メダカ鉢の掃除だけはできるのね」と母に揶揄された。キンギョモの傷んだ部分も除去しようと取り出すと枝の末梢の方にメダカの卵が鈴なりになって付着していた。黄金色に透き通った卵の粒は宝石のように美しい。その卵を別の鉢に取り分けた翌日、のぞいてみたら早くも1匹孵化していた。針子という呼び名のとおりの姿の、3ミリ程度しかない生命体は大きすぎる鉢の中で懸命に泳いでいた。貯えている栄養分で3日は生きられるそうなので、その間に稚魚フードを用意しておく必要がある。餌の与え加減が難しい。
June 9, 2025 at 4:40 AM
【日記】今日もタイ料理をランチで食べた。現地に劣らないおいしさだった。今回の旅行に同行した友人は学生時代にも一緒に韓国経由でタイへ旅行したことがあった。韓国とタイという辛い食べ物の本場を訪れたことがきっかけで友人は激辛料理にすっかり目覚めてしまった。日本のエスニック料理店に行くと「辛さが足らない」と注文をつけ、自作の酢漬け唐辛子を普通の食事に何本ものせて食べる始末だった。彼女ほどではないにせよ辛いものには強い方であったが、5年ほど前にBと夜食に激辛ラーメンを食べた翌早朝、激烈な腹痛で目覚めた。腸を絞られるような痛みが間欠的に襲う。虚血性腸炎だった。それ以来一転して激辛を警戒するようになった。
June 7, 2025 at 7:14 PM
【日記】今日は鶏挽き肉とバジル、パクチーなどを買ってきてガパオを作った。あれだけ食べまくったのにまだタイ料理に未練があるらしい。10年以上前に滞在していた米国南部のスーパーではパクチーがシラントロと書かれて売られていた。それをたくさん買って挽き肉やにんにくと炒めたらガパオ風のものが上手くできたので夕食用とお弁当用にとストックしていた。外出から帰って冷蔵庫を開けるとそれが丸ごと消えていた。ルームメイトを問いただすと、遊びに来た異性の友だちに食べさせたのだ、と悪びれずに言った。自分に気があるようだが手料理を作ってあげたら相手に気を持たせてしまうから、との発想で他人の作り置きを振る舞ったのだそうだ。
June 6, 2025 at 5:10 PM
【日記】帰りの飛行機は朝の出発だった。屋台で買ったドリアンを道端で抱えて食べていた友人はバンコクに寄ってさらに半日タイ料理の食べ歩き納めをしてから翌早朝に帰国、そのまま出勤だという。エネルギーと貪欲さにひれ伏すばかりだ。彼女と現地の空港で別れ、残りの者はシンガポールを経由して各自家路に着いた。ボブディランの伝記映画やミスタービーンを観たりウトウトしたりして狭所の6時間をやり過ごした。職場へのお土産としてコンビニでタイ製のプリッツとポッキーを何種類か購入した中にドリアン味もあった。それを選んだ同僚が「なんか変な味がします」と持ってきた。1本味見させてもらったらあまりに再現性が高くて驚いた。
June 4, 2025 at 12:44 AM
【日記】最終日はアクティブな友人の希望で島巡りをするスノーケリング付きツアーに参加した。真性のカナヅチのためマリンスポーツには恐怖心があるのだが、魚見たさに何度も海水を飲みながら果敢に全てのセッションに挑んだ。泳ぎができないのを見て取ったガイドさんが浮き板につかまらせてくれて、犬の散歩のようにお魚スポットへと誘導してくれたのでとても快適だった。ガイドさんは時々海底に潜ってはカラフルなヒトデやロブスター、ナマコなどを指し示して解説してくれた。シーイールと呼んでいた生き物はセサミストリートに出てきそうなひょうきんな顔を覗かせていた。珊瑚礁の海の中は網目のように光がゆらめいていてまさに竜宮城だった。
June 2, 2025 at 5:41 PM
【日記】この旅はタイ料理食べまくりの旅である。母国の料理には好き嫌いが激しくて生魚と全きのこをはじめとして多数の苦手食材がある。しかし国外に出ればなぜだかどの国に行っても現地の料理をおいしく食べられる。タイ料理は特に素晴らしくて毎食食べても飽きることがない。今回はタイ在住経験があり誰よりも食いしん坊な友人も一緒なので鬼に金棒である。マンゴー、パッションフルーツ、マンゴスチンなどのトロピカルフルーツも貪るように食べて続けている。友人の手解きで禁断のドリアンもついに食べてしまった。ホテルやタクシーに「ドリアン持ち込み禁止」と書かれているほど強烈なにおいを放つ巨大な果物だが味は非常においしかった。
May 31, 2025 at 6:12 PM
【日記】飛行機は物心ついた頃から大好きだった。窓際がいちばん良い席に決まっている。離陸の時に大地が大きく斜めになるのとか、厚い雲を突き抜けるとまたその上にも雲が何層もあって驚くとか、はるか下方の大陸や島々の造形を愛でることこそが飛行機に乗る醍醐味である。なのに最近は通路側を選択しがちだ。今回もBが断固として通路側と主張した。確かに昨今のエコノミークラスは座席の前後のスペースが非常に狭くなっていて窓際席にすると出入りに困難を極める。海外出張の多い友人も中央ブロックの通路側と決めているそうだ。今日もそうして通路側だったが着陸直前に羨ましそうに窓に目をやっていたら隣の席の人がスマホで撮ってくれた。
May 30, 2025 at 2:21 AM
【日記】乱雑に物を詰め込んだキャリーケースを引いて出勤し、仕事が終わると同時にごろごろと空港へ向かった。忘れ物はBが捜索して持参してくれた。荷物検査では何かと止められることが多いが今回は前もってペットボトルを2本明け渡したので大丈夫だった。できる人になった気分だ。巷で言うドヤ顔である。出発前にパスポートがすぐ発見されたことも誇らしい。登山仲間の話では、米国での入国審査で爆弾を所持していないか訊かれてオーYes, I have two!! …Just kidding, ha haとジョークをかまそうとしたらすぐさま別室に連行され、何時間かこっぴどく絞られたそうだ。ルックスも怪しかったのだろう。
May 28, 2025 at 7:03 PM
【日記】噂にきく通り風邪が長引いている。喘息歴が長いので呼吸のしにくさにはかなり寛容というか鈍感になっているのだが、肺の深部の不快感が燻り続けていて漢方薬のみでは改善の兆しが見られないため、ようやく西洋薬に頼る気になり吸入薬を吸い込んでみた。子どもの頃はこのような良い薬がまだなかったので毎回肋骨が凹むほど苦しんだ。学校を休まされようが呼吸が苦しいのは家にいても紛れない。寝室に幽閉されて兄の習っていた英語の教材でトムソーヤーの冒険などを延々ときかされていた。さらに幼少の頃には異国の病院に収容され、治療と称してガラスのカップを陰圧にしたものを背中に押し付けられていた。カッピングというらしい。
May 27, 2025 at 12:27 PM
【日記】昨日はお天道様が味方してくれた。前の晩から降り始めた雨がどうか翌朝まで弱まることなく降り続いてくれますようにと強く願っていた。小雨決行、と書かれた町内会による一斉清掃の行事が朝7時から予定されていたからだ。本年度は役をしているので欠席は許されない。数日前からとても憂鬱であった。願い通り雨は朝まで降り続き、朝6時過ぎに防災無線が中止を知らせるのをきいて快哉を叫んだ。防災無線は山に反射して玉音放送のように聴解困難であったが、開催の時は爆竹のような音を伴うので中止は明らかだった。雨女もたまには役に立つものだ。安心してまた好きなだけ寝て起きたら10時前で、雨はもう上がって青空がのぞいていた。
May 26, 2025 at 4:30 AM
【日記】土曜日だった昨日は断続的に眠ってばかりの一日だった。ランチで行ったイタリア料理屋さんは生魚ときのこ抜きで、とのいつもの我儘にも笑顔で対応してくださった。色とりどりの前菜と共にワインをグラスに半分飲むととても眠くなってきて、ソファにもたれてウトウトしていたら「料理が遅くてすみません」と謝られた。その足でBを引き連れて回覧を配り回るBJを達成した。Bがジーパンを買いたいと言うので車でショッピングモールに出かけたが、また眠くなったので車から降りずにシートを倒して眠り、一人で買いに行かせた。帰りの車でも眠り続け、家に着くなり即3時間ほど夕寝をした。低気圧の接近を感知していたのかもしれない。
May 24, 2025 at 5:08 PM
【日記】5月下旬にしては例年より涼しいのだろうか。まだ真冬と同じ毛布付きのトリプル布団構成で寝ている。寝相は良いしおそらくいびきも歯軋りもなく、眠っている時だけは優等生である。睡眠環境の変化にもかなり耐性があり、寝るだけなのだからと若い頃は最安値ランクの宿を泊まり歩いていた。しかしある時を境に宿泊場所には警戒するようになった。南欧のユースホステルに泊まった翌朝、激烈なかゆみで目覚めた。「考えられる最大のかゆみを100としたらいくつか」という極めて主観的な尺度で訊かれたら躊躇なく100と答えるレベルだ。悪名高きトコジラミの仕業であった。隣のベッドのスペイン人女子は無傷で、不思議そうにしていた。
May 22, 2025 at 11:32 PM