かめきち
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かめきち
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海外文学を読んでブログに感想を書いています。見る将。
こちらでは、ブログ更新告知、読書会感想(ほんわか、DeepDubliners)、将棋関係をつぶやく予定です。
ブログ:vladimir.hatenablog.com
ナボコフ全短篇読書会「移動祝祭日」、初回から3時間がかりでかっ飛んど面白さ。
誰もが一度は考える読みの可能性なのに、どうして若島先生はこうも見事にテクスト上の根拠を見出せるのか。
ところで、『犬を連れた奥さん』。ナボコフはじめ傑作の呼び声が高いけれども、チェーホフ作品の中ではイチピンとこないのよねぇ。
October 12, 2025 at 5:02 PM
ブログひさびさ更新!
ジョイス『ユリシーズ』の感想を書きました。
前半は意識の流れ/内的独白/自由間接話法の概念整理を行い、後半部分は『ユリシーズ』の特質について検討しています。
なぜ私は他の作品ほどには『ユリシーズ』を愛せないのか?『ユリシーズ』のどこが厭なのか?『ユリシーズ』嫌いによる『ユリシーズ』論です。
全部で2万字。誰か読んで。
vladimir.hatenablog.com/entry/2025/0...
『ユリシーズ』ジェイムズ・ジョイス/丸谷才一他訳 - ウラジーミルの微笑
まえがき 『ユリシーズ』。それは世界で最も多くの挫折者を生み出している本であると同時に、世界で最も過大評価されている本だ。 まずはこのように書く勇気を褒めて欲しい。勇気が必要な理由は、なにも『ユリシーズ』が圧倒的なカノン(正典)の地位に祭り上げられているからだけではない。 それは私が、ナボコフはもちろん、プルーストやV.ウルフ、なんならオマケにK.マンスフィールドなど、ジョイスと同じ箱に入れて論じ...
vladimir.hatenablog.com
August 13, 2025 at 9:22 AM
Reposted by かめきち
たしかに。上質の心理小説として、たぶんジョイスにはないナボコフのおもしろさ。仕掛けや言葉遊びといった部分ばかりに注目してしまうと、そういう部分は見過ごされがちなので。
August 10, 2025 at 4:12 PM
ナボコフ全短篇より「呼び鈴」読書会だん。期待通りの面白さ。
今回読んでて(聴いてて)、いいなぁと思ったのは、オリガがパイプの音をいやがる箇所。ちょっと想像力を働かせると、テクスト内から明白な答えを導くことができる。
最近ジョイスばっかり読んでたせいか、こういうところにすごくナボコフみを感じた。
August 10, 2025 at 9:40 AM
「移動祝祭日」のお知らせキターーー🐢ーーー。
選定された短篇のリストを見てテンションがぶち上がった。
読みたい短篇に投票した「かつて、アレッポで…」も早速取り上げていただけるようで非常に楽しみ。
August 1, 2025 at 7:30 AM
ブログの更新が滞っているのでかわりにTwitterスペースでお喋りをしました。
『割れたグラス』
『ジェイムズ』
『十二月の十日』
『両膝を怪我したわたしの聖女』
他漫画1作の感想をお話しました。通勤通学のお耳のお供にでもぜひ聴いて下さい。下記リンク先の埋め込みから聴けるはず。
vladimir.hatenablog.com/entry/2025/0...
最近読んだ海外文学作品の感想を喋る - ウラジーミルの微笑
最近ブログの更新が出来ていないので、ブログを更新できていない言い訳と、最近読んだ本の感想をtwitterのスペース機能で喋りました。 感想をお話したタイトルは次のとおりです。 アラン・マバンク/桑田光平訳『割れたグラス』 パーシヴァル・エヴァレット/木原善彦訳『ジェイムズ』 G・ソーンダーズ/岸本佐知子訳『十二月の十日』 アンドレア・アブレウ/村岡直子・五十嵐絢音訳『両膝を怪我したわたしの聖女』 ...
vladimir.hatenablog.com
July 14, 2025 at 11:12 AM
Reposted by かめきち
今月は旅行が多く、開催するzoom読書会等は7/27の「海外SF短篇読書会」と「Wolfe読書会」のみです。なお、8月はすべて予定どおり開講で、8/10にはナボコフ短篇読書会「移動祝祭日」の準備会があります。
July 2, 2025 at 3:46 PM
Reposted by かめきち
6月以降の読書会などの予定です。いつからでも参加できます。ご希望の方はこのツイートにリプライをください。DMでくわしいご返事をさしあげます。
また、別項に書いたとおり、ナボコフ短篇読書会「移動祝祭日」を8月から再開します。そちらのお申し込みはGoogle Formにて。
May 26, 2025 at 6:32 AM
防水よ
(※嘘です)
June 30, 2025 at 9:11 AM
話題の新刊『ジェイムズ』読んで夜更かし。眠い。
『隠し砦の三悪人』ばりの窮地→窮地式のプロットでなかなかのページターナーぶり。R・ライトを思い出しながら読んだ。
ライトは+キレキレの心理描写が魅力ですが、『ジェイムズ』はその替わりに思弁性がのっかった印象。「鉛筆」のモチーフが良かった。
原ハック・フィンのアウトサイダーがフロンティアを目指す的な感じ、もっそいアメリカ的だなと思うけど、『ジェイムズ』が「正義を実現」する手段も大概だな。
皮肉として受け取りたいところだけど、当のアメリカ人はどう読むのだろうか。
June 30, 2025 at 9:02 AM
セバスチャンナイト読書会おわ!
今日は作品の中身はさておき、お子さんの小学校の卒業スピーチで、ナボコフのカフカ論からの引用をしようとした、という若島先生自身のエピソードがとにかく爆笑だった。
June 1, 2025 at 5:56 AM
ジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』の感想を書きました。
心理小説っぽいゴシック・サイコホラー・ミステリを、敢えて社会派小説として読解してみる試みです。
でも本当はこの作品の魅力は、優れたワードセンスが支えてるんだと思われます。
※ネタバレ全開につき注意
vladimir.hatenablog.com/entry/2025/0...
『ずっとお城で暮らしてる』シャーリイ・ジャクスン/市田泉訳 - ウラジーミルの微笑
許されないのは わかってるつもり世間のしくみにとても勝てないから あたしに翼のあるウマがいたら、おじさんを月までつれていってあげるのに。月の上ならもっと居心地がいいはずよ(p.82) シャーリイ・ジャクスンにはすっかり魅了されてしまった。 きっかけは「くじ」である。彼女の(短篇の)代表作と名高い作品だ。ナボコフ短篇の新訳目当てで買った『アメリカン・マスターピース 戦後篇』にたまたま収録されていたの...
vladimir.hatenablog.com
May 17, 2025 at 8:59 AM
ナボコフ入門アーカイブ視聴。
"was, and is"の話からまさかコレットのフロス、フロス、フロス!に飛ぶとは!面白いなぁ~。
そして気が付いたら6月は初日が第1日曜日で、次回まであと2週間しかない。頑張って予習せねば。
May 17, 2025 at 8:40 AM
シュール過ぎるwww
豊島九段まで座ってるのがまた笑える
www.youtube.com/watch?v=OLz6...
日清のどん兵衛「二軍どん兵衛も強いよね 篇」 / 佐藤紳哉・豊島将之
YouTube video by 日清食品グループ公式チャンネル
www.youtube.com
May 9, 2025 at 2:01 PM
ぐあーー!メッチャ聴講したいテーマだけど、京都!!!京都かぁ・・・
ナボコフ協会年次大会のお知らせです。
5月25日(日)13:00-17:30(対面開催)
京都大学文学部校舎2階第7講義室にて。
第一部 シンポジウム(13:00-15:30)
「Bend Sinister 再訪(あるいは、30年後の御礼参り)」
 板倉厳一郎、森慎一郎、横内一雄、若島正
 30年前に大学院の演習で一緒にBend Sinisterを読んだ人たちと、もう一度読み返します。
第二部 特別講演(16:00-17:30)
Brian Boyd, “The Nature of Writing and the Writing of Nature”
 Boyd先生最後の来日です。
来聴歓迎!
May 6, 2025 at 8:43 AM
ブログも更新しました!
マリオ・バルガス=リョサ『都会と犬ども』の感想を書きました。
さながら汚い『飛ぶ教室』。寄宿制士官学校における少年たちの群像劇。
いじめあり、買春ありのホモソ内でのリアルをグロテスクに描き出します。
作者のデビュー作にして出世作にして傑作。オススメ。

vladimir.hatenablog.com/entry/2025/0...
『都会と犬ども』マリオ・バルガス=リョサ/杉山晃訳 - ウラジーミルの微笑
かたくなな心と黒い瞳には寂しい影が ≪けっきょくみんなは仲間なんだ。口さきだけでけなしあったり、ふざけあったりしてるだけなんだ。みんなで楽しんでるんだ。ぼくだけが場違いな人間なんだ。≫(p.140) <<感想>> マリオ・バルガス=リョサが死んだ。 存命中に岩波文庫の赤帯に収録されるという栄に浴した*1作家の一人であったが、その彼も亡くなり、残るはもうクッツェーくらいだろうか。 その彼の死を伝える...
vladimir.hatenablog.com
May 3, 2025 at 4:36 AM
百年後か二百年後に、ロシアではぼくは自分の本の中で、あるいは少なくとも研究者による脚注の中で、生きるだろうから。―ナボコフ『賜物』

僕は沢山の謎とパズルを仕込んだので、何世紀もの間、大学教授たちがその答えを探すのに忙しいことだろう。それが不滅性を確保する唯一の方法なんだ。―ジョイスに帰せられる言葉,エルマン『ジェイムズ・ジョイス伝』

前者の文章は後者の発言のパロディ/オマージュだと思っていたけれど、実は前者が1938年、後者が(人口に膾炙したのが)1959年で、パロディでもオマージュでもなくオリジナルだったと気が付いた。
May 3, 2025 at 4:33 AM
ラヒーミー『悲しみを聴く石』の感想を書きました。
アフガニスタンを舞台にした仏文調の小説。観劇しているような独特の読み味です。
ゴンクール賞の審査員を褒めたくなる傑作。1.5年振りの☆5(マイベスト級)です。
vladimir.hatenablog.com/entry/2025/0...
005『悲しみを聴く石』アティーク・ラヒーミー/関口涼子訳 - ウラジーミルの微笑
Take Me Home, Country Roads 外では、 時として銃声。 時として祈り。 時として静寂。(p.119-120) <<感想>> 入院の経験はおありだろうか? ベットから動くことができず、さりとてすることもなく、リノリウムの廊下に響く看護師の足音だけが妙に際立って聴こえてくる。 あるいは、小学生の時分、発熱で学校を休んだことは? 同級生の子どもらが下校していく喧騒。あるいは、リ...
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April 26, 2025 at 3:14 AM
棋聖戦、白玲戦の賞金が実質5000万円へ。
そしてクイーン白玲(永世称号)取得で棋士フリークラスへ。
羽生会長の置き土産すごい!!!
www.youtube.com/watch?v=TA2q...
【速報】優勝賞金は実質「5000万円」に 棋聖戦 白玲戦 主催者発表
YouTube video by 中日新聞 東京新聞 将棋【公式】
www.youtube.com
April 22, 2025 at 8:13 AM
甘耀明『神秘列車』の感想を書きました。台湾人作家甘耀明のベスト盤的な短篇集。
表題作は鉄道ロマン✕ノスタルジー。
私のイチオシは千夜一夜的な枠物語の「葬儀でのお話」シリーズ。この手の民話調の連作短篇はなんぼあっても良いものです。
エクス・リブリスからもう一冊感想を書いたら待望のユリシーズ講義(アーカイブ)に参加の予定。
vladimir.hatenablog.com/entry/2025/0...
040『神秘列車』甘耀明/白水紀子訳 - ウラジーミルの微笑
見えない自由がほしくて ただ一つの願いは、柩のそばに付き添って通夜をするときに、・・・みんなに来てもらって、たっぷり物語を話してほしいのさ。知っている話でもかまわないからね。そのあとは、火葬して、すっきり焼いておくれ。死とはこんなもの、重要なのはいかに時代を生き抜くかということ、そして物語はその唯一の足跡。人が生きたところには、必ず物語があるものだよ。(p.84-85) <<感想>> 台湾の作家、...
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April 18, 2025 at 9:44 AM
紙魚の手帖「乱視読者の読んだりみたり」、最新号はDickのRoog。
これほんわか塾の過去回で盛り上がったやつ!
紙魚の手帖でほんわか塾の課題作品が取り上げられると一粒で二度おいしい気分。
April 18, 2025 at 9:24 AM
語学弱者なのでこれを認めるのはまことに遺憾なのだけれども、やっぱり原語で読めるものは原語で読んだ方が面白い。
せめて日本語の半分の速度で読めたらなぁ(仮定法過去)。
March 24, 2025 at 3:47 PM
ほんわかホーソーン回が終了して、早速先生がオススメされていた「「ヒギンボタム氏の災難」を読むが、こりゃ面白い。
ボルヘスの「『バベルの図書館』版で読んだのだけれども、ほんとボルおぢの好きそうな感じ。
硬くいうと現実とか虚構とかそういう話になるんだろうけど、平たくいうと良いホラ話。
March 16, 2025 at 3:24 PM
発表担当のHawthorne "The Wives of the Dead"を準備中。
お話は面白いんだけれども、英弱勢なので英語に四苦八苦。関係代名詞とかながーーーい副詞句がうねうね連なるのはまだいいんだけど、やっぱ明白に語彙力が足りない。
こういうのってやっぱりとにかく読みまくるしかないのかしら。
March 9, 2025 at 4:08 PM