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それは「時代を越えた普遍性が感じられる」ところです。流行語や時事ネタに依存せず、時代性が希薄なため、令和の話としても昭和の話としても読めるのです。
これが、綾辻行人や森博嗣になると、わずか30年前の物語が、100年以上前に書かれたアガサ・クリスティより古く感じます。クリスティの面白さが、いかに「時代に影響されない要素」で構成されているかが、よく分かります。
村上春樹は好きではない作家ですが、そういう意味で確実に後世に残るだろうなと思っています。
それは「時代を越えた普遍性が感じられる」ところです。流行語や時事ネタに依存せず、時代性が希薄なため、令和の話としても昭和の話としても読めるのです。
これが、綾辻行人や森博嗣になると、わずか30年前の物語が、100年以上前に書かれたアガサ・クリスティより古く感じます。クリスティの面白さが、いかに「時代に影響されない要素」で構成されているかが、よく分かります。
村上春樹は好きではない作家ですが、そういう意味で確実に後世に残るだろうなと思っています。
とにかく登場人物の言動が、大真面目であり荒唐無稽、それでいて高い理想に燃えていたりもする。こんな奇妙な小説にはなかなか出会えない。
そしてラスト。最後の最後で「もしかしてこれは本当にSFだったのでは」という読み方ができるのが、非常に面白い。「SF風思想小説」だと思っていたら、最後の最後で「思想小説風のSF」という逆転現象が起こってしまう。この構成には舌を巻いた。
とにかく登場人物の言動が、大真面目であり荒唐無稽、それでいて高い理想に燃えていたりもする。こんな奇妙な小説にはなかなか出会えない。
そしてラスト。最後の最後で「もしかしてこれは本当にSFだったのでは」という読み方ができるのが、非常に面白い。「SF風思想小説」だと思っていたら、最後の最後で「思想小説風のSF」という逆転現象が起こってしまう。この構成には舌を巻いた。
官渡の戦いは、戦いそのものは曹操に最初から有利に展開している。袁紹の度量の小ささが、物語上の都合もあろうが、曹操と常に対比して書かれているからだ。また、曹操が漢王朝を軽んじ、献帝をいいように利用する様子がエスカレート。
実は曹操の魏は、司馬懿の子孫である司馬炎により、曹操が漢王朝を滅ぼしたのと全く同じ手段で滅ぼされている。この巻の曹操の傍若無人さを見ていると、これぞ「因果応報」と思わずにはいられない。
官渡の戦いは、戦いそのものは曹操に最初から有利に展開している。袁紹の度量の小ささが、物語上の都合もあろうが、曹操と常に対比して書かれているからだ。また、曹操が漢王朝を軽んじ、献帝をいいように利用する様子がエスカレート。
実は曹操の魏は、司馬懿の子孫である司馬炎により、曹操が漢王朝を滅ぼしたのと全く同じ手段で滅ぼされている。この巻の曹操の傍若無人さを見ていると、これぞ「因果応報」と思わずにはいられない。
ハインラインと言えば「月は無慈悲な夜の女王」「夏への扉」で有名だが、この作品は「夏への扉」の次くらいに気に入った。とにかく、ヒロインであるパトリシアが可愛すぎる。
またキップとパトリシアの大冒険は波瀾万丈。わけても、クライマックスにおける、地球の運命を左右する場面でのキップの台詞は、地球人としての矜持を感じ胸が熱くなるし、ラストシーンもユーモアがあって切れ味抜群。
ハインラインと言えば「月は無慈悲な夜の女王」「夏への扉」で有名だが、この作品は「夏への扉」の次くらいに気に入った。とにかく、ヒロインであるパトリシアが可愛すぎる。
またキップとパトリシアの大冒険は波瀾万丈。わけても、クライマックスにおける、地球の運命を左右する場面でのキップの台詞は、地球人としての矜持を感じ胸が熱くなるし、ラストシーンもユーモアがあって切れ味抜群。
バッハの音楽は、対位法的な面白さももちろん無類で、グールドはそれを浮き彫りにすることに全精力を傾け尽くしているように思える。
が、バッハは構成だけの作曲家ではない。ロ短調ミサ曲、マタイ受難曲、各種カンタータは言うに及ばず、バッハの音楽には、たとえ歌詞が一切ない器楽曲であっても、信仰心、祈りがあると思うのです。
そして、グールドの演奏には、信仰心や祈りが感じられません。バッハの音楽が建造物みたいになってしまい、「音の怪物」のように感じられます。
それでも、昔に比べればグールドを「聴ける」ようにはなりましたが、積極的に聴きたいとは思いません。
バッハの音楽は、対位法的な面白さももちろん無類で、グールドはそれを浮き彫りにすることに全精力を傾け尽くしているように思える。
が、バッハは構成だけの作曲家ではない。ロ短調ミサ曲、マタイ受難曲、各種カンタータは言うに及ばず、バッハの音楽には、たとえ歌詞が一切ない器楽曲であっても、信仰心、祈りがあると思うのです。
そして、グールドの演奏には、信仰心や祈りが感じられません。バッハの音楽が建造物みたいになってしまい、「音の怪物」のように感じられます。
それでも、昔に比べればグールドを「聴ける」ようにはなりましたが、積極的に聴きたいとは思いません。
この曲は、ベートーヴェンの全ての曲の中でも、一二を争うほど好きな曲です。特に第2楽章が絶品。初めて聴いたのはフルニエとグルダだったか、ロストロポーヴィチとリヒテルだったか忘れましたが、夜に一人心を落ち着けたい時、最高の曲です。
今日は、トルトゥルエとハイドシェックという、ちょっと通好みの組み合わせで聴きます。この二人は、シューベルトのアルペジオーネソナタが名演ですが、ベートーヴェンもかなり良いですよ。個人的にはロストロポーヴィチ&リヒテルより好みです。
youtu.be/GFfGHUiuous?...
この曲は、ベートーヴェンの全ての曲の中でも、一二を争うほど好きな曲です。特に第2楽章が絶品。初めて聴いたのはフルニエとグルダだったか、ロストロポーヴィチとリヒテルだったか忘れましたが、夜に一人心を落ち着けたい時、最高の曲です。
今日は、トルトゥルエとハイドシェックという、ちょっと通好みの組み合わせで聴きます。この二人は、シューベルトのアルペジオーネソナタが名演ですが、ベートーヴェンもかなり良いですよ。個人的にはロストロポーヴィチ&リヒテルより好みです。
youtu.be/GFfGHUiuous?...
しかも、Twitterの見た目や機能をカスタマイズできる「Control Panel for Twitter」や、Twitterから「おすすめ」タブを消し去る「Bye For You」を入れても、それを突破して「おすすめ」タブが初期表示として出てきます。
イーロンは、こんな鬱陶しい仕様変更をしてまで、Twitter民にもっと喧嘩させたいのでしょうか。平和なBlueskyにこもりたくなってきました。
しかも、Twitterの見た目や機能をカスタマイズできる「Control Panel for Twitter」や、Twitterから「おすすめ」タブを消し去る「Bye For You」を入れても、それを突破して「おすすめ」タブが初期表示として出てきます。
イーロンは、こんな鬱陶しい仕様変更をしてまで、Twitter民にもっと喧嘩させたいのでしょうか。平和なBlueskyにこもりたくなってきました。
設定では、陽子と琴美は身長の高さが同じなのですが、そこ以外は作者の私の頭の中がそのまま絵になったような、「奇跡の1枚」です。
この絵を使って、短編集が作れると楽しそうだなと思っています。作るとしても、もうティラノではないので、誰も読まないと思いますが。
設定では、陽子と琴美は身長の高さが同じなのですが、そこ以外は作者の私の頭の中がそのまま絵になったような、「奇跡の1枚」です。
この絵を使って、短編集が作れると楽しそうだなと思っています。作るとしても、もうティラノではないので、誰も読まないと思いますが。
「こころのしおり」に登場した、文芸部の先輩と手品が得意な後輩コンビ(第1章「マジカルハート」)か、カフェ「ジュノム」の女主人陽子とその娘琴美のコンビ(第17章「幸せレシピ」から第19章「幸せを運ぶカフェ」まで)のどちらかを使い、日常系ミステリーを書いてみたいなと思っています。
ちなみに、AIに作ってもらった「マジカルハート」の文芸部コンビ。トランプの柄が怪しいですが、雰囲気は結構出ているのでは。
「こころのしおり」に登場した、文芸部の先輩と手品が得意な後輩コンビ(第1章「マジカルハート」)か、カフェ「ジュノム」の女主人陽子とその娘琴美のコンビ(第17章「幸せレシピ」から第19章「幸せを運ぶカフェ」まで)のどちらかを使い、日常系ミステリーを書いてみたいなと思っています。
ちなみに、AIに作ってもらった「マジカルハート」の文芸部コンビ。トランプの柄が怪しいですが、雰囲気は結構出ているのでは。
この雪が解けることは、もう来年春までないのですが、今年は12月中旬だというのに、容赦がないですね……。
この雪が解けることは、もう来年春までないのですが、今年は12月中旬だというのに、容赦がないですね……。
人を見ることができなくなった稲子が、物語読者から見えないという二重構造は、狙ったのかどうか分からないが、非常に興味深い作り。
その「見えない稲子」、そして「人体欠視症」という謎の病気を、稲子の母と久野の会話で、徐々に炙り出すような構成。炙り出し方、切り口が様々で興味深い。物語は何も大袈裟な動きはないが、二人の会話だけで全く退屈せず読めた。
人を見ることができなくなった稲子が、物語読者から見えないという二重構造は、狙ったのかどうか分からないが、非常に興味深い作り。
その「見えない稲子」、そして「人体欠視症」という謎の病気を、稲子の母と久野の会話で、徐々に炙り出すような構成。炙り出し方、切り口が様々で興味深い。物語は何も大袈裟な動きはないが、二人の会話だけで全く退屈せず読めた。
登場する女性6人は、それぞれが性的放縦や倫理や無邪気さなど、何かを象徴し、登場人物としての役割がはっきりしている。なのに、「物語の駒」に陥っていないのが興味深い。
太宰治だと、どうにも女性登場人物が作り物めいて見えることがあるが、三島の場合にはあまりそれが感じられないなと、今作を読んで改めて感じた。ルネのアンビバレンスな思いと苦悩が興味深く、突き放したようなラストも忘れがたい。
登場する女性6人は、それぞれが性的放縦や倫理や無邪気さなど、何かを象徴し、登場人物としての役割がはっきりしている。なのに、「物語の駒」に陥っていないのが興味深い。
太宰治だと、どうにも女性登場人物が作り物めいて見えることがあるが、三島の場合にはあまりそれが感じられないなと、今作を読んで改めて感じた。ルネのアンビバレンスな思いと苦悩が興味深く、突き放したようなラストも忘れがたい。
「怪人二十面相」は、ちょっと本が好きな人なら、誰でも小学生の頃に少年探偵団シリーズで読んだのでは。私も小学生の頃以来の再読。乱歩が少年向けに書いただけあり、文章は極めて平易(言い回しは古いが、そこが良いのだ)。すぐ読めた。
怪人二十面相の変装が万能すぎて、だんだん「今度はこいつが二十面相なんだろうな」と先読みが出来てしまうが、少年少女向けなので、そのくらいでちょうど良い。少年探偵団がちゃんと活躍し、大団円を迎えるラストも気持ち良い。令和の子供達にもお薦めだ。
「怪人二十面相」は、ちょっと本が好きな人なら、誰でも小学生の頃に少年探偵団シリーズで読んだのでは。私も小学生の頃以来の再読。乱歩が少年向けに書いただけあり、文章は極めて平易(言い回しは古いが、そこが良いのだ)。すぐ読めた。
怪人二十面相の変装が万能すぎて、だんだん「今度はこいつが二十面相なんだろうな」と先読みが出来てしまうが、少年少女向けなので、そのくらいでちょうど良い。少年探偵団がちゃんと活躍し、大団円を迎えるラストも気持ち良い。令和の子供達にもお薦めだ。
上巻よりも全体に描写が冗長になり、構成にはちょっと難がある。だがクライマックスのモービィ・ディックとの対決シーンは迫力たっぷりで見応えがある。「ここが一番書きたかったんだ。構成とか、バランスとか、そんなのは知ったことか!」というメルヴィルの声が聞こえるようだ(笑)。
結末はかなり破滅的。エイハブという男の生き方を締めくくるには、相応しいオチだとも言える。なお、この物語に登場する一等航海士スターバックが、カフェチェーン「スターバックス」の名前の由来らしい。
上巻よりも全体に描写が冗長になり、構成にはちょっと難がある。だがクライマックスのモービィ・ディックとの対決シーンは迫力たっぷりで見応えがある。「ここが一番書きたかったんだ。構成とか、バランスとか、そんなのは知ったことか!」というメルヴィルの声が聞こえるようだ(笑)。
結末はかなり破滅的。エイハブという男の生き方を締めくくるには、相応しいオチだとも言える。なお、この物語に登場する一等航海士スターバックが、カフェチェーン「スターバックス」の名前の由来らしい。
この巻は、呂布と張飛という「三国志二大脳筋馬鹿」の激突が見ものだ(笑)。傍若無人、傲岸不遜な呂布に切れる張飛、なだめる関羽、落ち着き払った劉備という図式は、もはや様式美。
三国志を読んでいると、黄巾の乱が収まったら董卓、董卓が討たれたら李傕&郭汜、その次は袁術……という具合に、悪が倒れても倒れてもすぐ別の悪人が出てくる。これは現代も似たようなものなのかも知れないな、などと感じた。げに恐ろしきは人の欲望なり。
この巻は、呂布と張飛という「三国志二大脳筋馬鹿」の激突が見ものだ(笑)。傍若無人、傲岸不遜な呂布に切れる張飛、なだめる関羽、落ち着き払った劉備という図式は、もはや様式美。
三国志を読んでいると、黄巾の乱が収まったら董卓、董卓が討たれたら李傕&郭汜、その次は袁術……という具合に、悪が倒れても倒れてもすぐ別の悪人が出てくる。これは現代も似たようなものなのかも知れないな、などと感じた。げに恐ろしきは人の欲望なり。
アニメキャラのコスプレが好きな人妻と、密かに逢瀬を続ける高校生斉藤卓巳。そんな卓巳を取り巻く数名の人物の物語を重層的に描いた群像劇。
卓巳の友人である良太の章が興味深かった。どうしようもないオチがつくのだが、この章の味わいが、この物語の縮図であるように思った。どうしようもない環境に翻弄され、善意は破綻する。このアイロニーが、この物語の面白さであるように感じる。友情でも恋愛でもなく、さりとてただのバイト仲間を越えた何かを感じさせる、良太と純子の関係も面白い。
アニメキャラのコスプレが好きな人妻と、密かに逢瀬を続ける高校生斉藤卓巳。そんな卓巳を取り巻く数名の人物の物語を重層的に描いた群像劇。
卓巳の友人である良太の章が興味深かった。どうしようもないオチがつくのだが、この章の味わいが、この物語の縮図であるように思った。どうしようもない環境に翻弄され、善意は破綻する。このアイロニーが、この物語の面白さであるように感じる。友情でも恋愛でもなく、さりとてただのバイト仲間を越えた何かを感じさせる、良太と純子の関係も面白い。
ノーベル文学賞作家の作品から飛び出す、「気ちがい病院」というパワーワード(笑)。
筒井康隆「時をかける少女」にも、登場人物が「芳山くん(ヒロインの名前)を気ちがい病院に入れる気か」という描写があった記憶。
こういうのを「差別表現だから変更しろ」なんて言う人もいますが、作者本人が書き換えるならともかく、それは違いますよね。
ノーベル文学賞作家の作品から飛び出す、「気ちがい病院」というパワーワード(笑)。
筒井康隆「時をかける少女」にも、登場人物が「芳山くん(ヒロインの名前)を気ちがい病院に入れる気か」という描写があった記憶。
こういうのを「差別表現だから変更しろ」なんて言う人もいますが、作者本人が書き換えるならともかく、それは違いますよね。
純文学って、別に娯楽小説の対義語ではないと思います。令和の現代に交響曲を書いたところで、それが「クラシック」とは呼ばれないのと同様、純文学には「文学的な価値の高さ」と合わせ、「時代を超越した価値」が必須だと思います。100年後にも読み継がれてこそ、初めて純文学なのでは。
純文学とは、内容や文章だけの問題ではなく、後世に残るかどうかの「古典性」の問題だと思います。
純文学って、別に娯楽小説の対義語ではないと思います。令和の現代に交響曲を書いたところで、それが「クラシック」とは呼ばれないのと同様、純文学には「文学的な価値の高さ」と合わせ、「時代を超越した価値」が必須だと思います。100年後にも読み継がれてこそ、初めて純文学なのでは。
純文学とは、内容や文章だけの問題ではなく、後世に残るかどうかの「古典性」の問題だと思います。
文章が独特ですが、2011年のノベルゲームらしいとも言えます。
文章が独特ですが、2011年のノベルゲームらしいとも言えます。
そして曹操の元には着々と名のある武将が集まってくる。荀彧、許緒、郭嘉、「悪来」典韋などなど。一方で劉備はどうも影が薄い。この巻の中心はやはり呂布。劉備が大活躍し始めるのは、諸葛亮孔明の登場を待たねばならないか。
そして呉の孫堅は早々とこの巻で退場。死に方が少々情けない(笑)。全体にまだ起伏には欠けるところがあるが、それでもテンポよく読ませてくれるのは、新聞連載小説だったからこそなのだろうな、と思った。
そして曹操の元には着々と名のある武将が集まってくる。荀彧、許緒、郭嘉、「悪来」典韋などなど。一方で劉備はどうも影が薄い。この巻の中心はやはり呂布。劉備が大活躍し始めるのは、諸葛亮孔明の登場を待たねばならないか。
そして呉の孫堅は早々とこの巻で退場。死に方が少々情けない(笑)。全体にまだ起伏には欠けるところがあるが、それでもテンポよく読ませてくれるのは、新聞連載小説だったからこそなのだろうな、と思った。
聖書の福音書を上手くファンタジーの世界に盛り込んで、娯楽作品としてレベルの高い物語に仕上げている。とにかく「絵になる」シーンが多く、読み進めるのが楽しい。
夢があり、教訓もあり、大人が読んでも子供が読んでも楽しめる物語であるという点においては、第1巻と同じ。欧米文化が育てた本物のファンタジーを読んでみたい方は、是非どうぞ。
聖書の福音書を上手くファンタジーの世界に盛り込んで、娯楽作品としてレベルの高い物語に仕上げている。とにかく「絵になる」シーンが多く、読み進めるのが楽しい。
夢があり、教訓もあり、大人が読んでも子供が読んでも楽しめる物語であるという点においては、第1巻と同じ。欧米文化が育てた本物のファンタジーを読んでみたい方は、是非どうぞ。
私が読んだのは、作者が追加した第4章が入っている「完成版」。第3章までだけだと「自由って素晴らしい」「空を飛ぶのは気持ち良い」という程度の、少々子供向けに感じる内容だが、第4章が追加されたことで、一気に内容が深まった。
第4章は少々シニカルでもあるが、そのシニカルな味わいと、そして「自由って素晴らしい」だけではなく、「自由って危ないよね」というメッセージが合わせて込められているところに、この物語の価値があるように思う。
私が読んだのは、作者が追加した第4章が入っている「完成版」。第3章までだけだと「自由って素晴らしい」「空を飛ぶのは気持ち良い」という程度の、少々子供向けに感じる内容だが、第4章が追加されたことで、一気に内容が深まった。
第4章は少々シニカルでもあるが、そのシニカルな味わいと、そして「自由って素晴らしい」だけではなく、「自由って危ないよね」というメッセージが合わせて込められているところに、この物語の価値があるように思う。
序盤からそれなりに盛り上がるのですが、ちょっと展開というか、霞が喋れるようになるに至る理屈が無理やりな気がしますが、この先どうなるのでしょうか。
序盤からそれなりに盛り上がるのですが、ちょっと展開というか、霞が喋れるようになるに至る理屈が無理やりな気がしますが、この先どうなるのでしょうか。
短編集の形式ではあるが、上述のようにそれぞれの物語は要所で交わるし、最後にはちゃんと冒頭に戻るようになっている。阪急今津線を行って帰る間に、色々な人の物語を拾い、最後に冒頭の物語が収束する構成が非常に面白いと思った。
また随所にユーモアがちりばめられており、読んでいて頬が緩む場面が多々あった。気軽に読める、エンターテインメント小説の傑作。
短編集の形式ではあるが、上述のようにそれぞれの物語は要所で交わるし、最後にはちゃんと冒頭に戻るようになっている。阪急今津線を行って帰る間に、色々な人の物語を拾い、最後に冒頭の物語が収束する構成が非常に面白いと思った。
また随所にユーモアがちりばめられており、読んでいて頬が緩む場面が多々あった。気軽に読める、エンターテインメント小説の傑作。