こってり濃厚なタイトルから既にある種の香りを漂わせている一冊。どうにも違和感のある序盤を乗り越えて読み終えた感想は、「いやいや…馬鹿でしょ」というバカミスへの最大級の賛辞でした。この一冊を世界で一番楽しんでいるのは作者様ご自身なんでしょう。
こってり濃厚なタイトルから既にある種の香りを漂わせている一冊。どうにも違和感のある序盤を乗り越えて読み終えた感想は、「いやいや…馬鹿でしょ」というバカミスへの最大級の賛辞でした。この一冊を世界で一番楽しんでいるのは作者様ご自身なんでしょう。
過去読了本
大好きな青春ミステリ。タイトル通り、午前の授業が終わってから昼休みの65分間を舞台にした短編集。学校を抜け出してラーメン食べに行ったり、恋愛を賭けて消しゴムポーカーで白熱したり、文化祭の創作で思い悩んだり、それぞれが全力で熱くなる姿に懐かしさ、羨ましさを感じてしまう。各短編にそれぞれしっかりと論理的なミステリを用意しながらも、最終章でそれらの短編が結び付いていく爽快感も素晴らしき。熱くてお馬鹿な最高の青春ミステリでございました。
過去読了本
大好きな青春ミステリ。タイトル通り、午前の授業が終わってから昼休みの65分間を舞台にした短編集。学校を抜け出してラーメン食べに行ったり、恋愛を賭けて消しゴムポーカーで白熱したり、文化祭の創作で思い悩んだり、それぞれが全力で熱くなる姿に懐かしさ、羨ましさを感じてしまう。各短編にそれぞれしっかりと論理的なミステリを用意しながらも、最終章でそれらの短編が結び付いていく爽快感も素晴らしき。熱くてお馬鹿な最高の青春ミステリでございました。
もうすぐ新刊が発売される館四重奏シリーズ第一作目。山火事にてクローズドサークルと化した館にて発生する殺人事件、迫るタイムリミット、秘密を抱えた登場人物達という本格もの。特徴的なのは「探偵としての在り方」に焦点が当てられているところ。探偵になれなかった者・探偵であること諦めた者、様々な人物との交流を経て謎を解き明かす事の是非に思い悩む高校生探偵は、次作『蒼海館の殺人』で一つの答えを出すことになります。単体でもよくまとまったミステリではありますが、『蒼海館』も是非続けて読んで欲しいな。
もうすぐ新刊が発売される館四重奏シリーズ第一作目。山火事にてクローズドサークルと化した館にて発生する殺人事件、迫るタイムリミット、秘密を抱えた登場人物達という本格もの。特徴的なのは「探偵としての在り方」に焦点が当てられているところ。探偵になれなかった者・探偵であること諦めた者、様々な人物との交流を経て謎を解き明かす事の是非に思い悩む高校生探偵は、次作『蒼海館の殺人』で一つの答えを出すことになります。単体でもよくまとまったミステリではありますが、『蒼海館』も是非続けて読んで欲しいな。
過去読了本。
ミステリーで秀逸なトリックは?という問いにまず間違いなく名前の挙がる名作ミステリー。フーダニット・ハウダニットどころではない、容疑者候補すら浮かばない完全犯罪。冒頭の手記、中弛み気味の中盤と正直言って読みにくい。それでも40年経った今なお名作中の名作として語られ続けるほどに圧巻のトリック。このトリックのアイデアだけでもお釣りが来て、凄い物を見せてもらった満足感に満たされる名作です。
過去読了本。
ミステリーで秀逸なトリックは?という問いにまず間違いなく名前の挙がる名作ミステリー。フーダニット・ハウダニットどころではない、容疑者候補すら浮かばない完全犯罪。冒頭の手記、中弛み気味の中盤と正直言って読みにくい。それでも40年経った今なお名作中の名作として語られ続けるほどに圧巻のトリック。このトリックのアイデアだけでもお釣りが来て、凄い物を見せてもらった満足感に満たされる名作です。
過去読了本。
サメ映画ならぬサメ小説。瀬戸内海に迷い込んだ三匹の大型ホオジロザメが大暴れ、どんどん被害は拡大するものの何故かサメ達は瀬戸内海から出ていかず...というお話。表紙から溢れ出るアサイラム臭に、サメが人をむしゃむしゃする大味なパニック作品を想像してましたが中身はしっかりとした海洋パニックホラー。サメが瀬戸内海から出ていかない理由を学術的に追う小説ならではの楽しみと、化物みたいなサメがバカみたいに暴れ回る良い意味でのB級モンスター映画感も味わえる良きパニックホラーでございました。
過去読了本。
サメ映画ならぬサメ小説。瀬戸内海に迷い込んだ三匹の大型ホオジロザメが大暴れ、どんどん被害は拡大するものの何故かサメ達は瀬戸内海から出ていかず...というお話。表紙から溢れ出るアサイラム臭に、サメが人をむしゃむしゃする大味なパニック作品を想像してましたが中身はしっかりとした海洋パニックホラー。サメが瀬戸内海から出ていかない理由を学術的に追う小説ならではの楽しみと、化物みたいなサメがバカみたいに暴れ回る良い意味でのB級モンスター映画感も味わえる良きパニックホラーでございました。
最近で一番刺さった粒揃いの短編集。
怪獣・時空旅行・吸血鬼・ゾンビ
鬱屈し、絶望した日々を送る登場人物の元に突然現れ、世界を破壊していく非日常。壊れていく世界を前にして自らの内面と重ね合わせながら、自分なりに現状を打破しようともがく、幻想的で細やかな心情描写に心惹かれます。その手段はヤケクソにも逃避にも見えるしどんどん世界はぶっ壊れていくけれど、登場人物達が思い思いの方法で世界と向き合う姿は小さくとも希望や救いを感じさせる不思議な読後感。
最近で一番刺さった粒揃いの短編集。
怪獣・時空旅行・吸血鬼・ゾンビ
鬱屈し、絶望した日々を送る登場人物の元に突然現れ、世界を破壊していく非日常。壊れていく世界を前にして自らの内面と重ね合わせながら、自分なりに現状を打破しようともがく、幻想的で細やかな心情描写に心惹かれます。その手段はヤケクソにも逃避にも見えるしどんどん世界はぶっ壊れていくけれど、登場人物達が思い思いの方法で世界と向き合う姿は小さくとも希望や救いを感じさせる不思議な読後感。
過去読了本。
サクッと読めて楽しめる恋愛ミステリ。事故で亡くなった従姉妹の死に疑問を抱き真相を追う大学生の主人公とフリーターの女の子、そして捜査の協力者が次々に殺害されるというストーリー。途中で挟まる独白で犯人は主人公に恋する女の子だと早々に判明し、後は素人探偵の調査を見守ることに。正直言うと真相は「まあそうですよね。」と予想の範疇を超えるものではありませんでしたが、それでもサクサク読めるボリュームの中に無駄なく伏線を潜ませていたのはお見事。軽く読んでバッチリ楽しめる良きミステリでございました。
過去読了本。
サクッと読めて楽しめる恋愛ミステリ。事故で亡くなった従姉妹の死に疑問を抱き真相を追う大学生の主人公とフリーターの女の子、そして捜査の協力者が次々に殺害されるというストーリー。途中で挟まる独白で犯人は主人公に恋する女の子だと早々に判明し、後は素人探偵の調査を見守ることに。正直言うと真相は「まあそうですよね。」と予想の範疇を超えるものではありませんでしたが、それでもサクサク読めるボリュームの中に無駄なく伏線を潜ませていたのはお見事。軽く読んでバッチリ楽しめる良きミステリでございました。
Twitterで話題!『火蛾』とは第17回メフィスト賞を受賞し、23年の時を経てついに文庫化された幻のミステリ。イスラム教×ミステリという異端の組み合わせが、夢と幻の狭間から宗教的真理の一端を読者に投げかけ深淵へと引き摺り込むような怪作です。
Twitterで話題!『火蛾』とは第17回メフィスト賞を受賞し、23年の時を経てついに文庫化された幻のミステリ。イスラム教×ミステリという異端の組み合わせが、夢と幻の狭間から宗教的真理の一端を読者に投げかけ深淵へと引き摺り込むような怪作です。
過去読了本。
記念すべき館シリーズ第一作にして、私が推理小説にハマるきっかけになった名作ミステリー。孤島・怪しい建物・凄惨な連続殺人・あっと驚かせてくれるトリック、これぞ推理小説というものが全て詰め込まれてます。文章も非常に読みやすく、これから推理小説を読み始めようという方に是非手に取ってもらいたい一冊。
過去読了本。
記念すべき館シリーズ第一作にして、私が推理小説にハマるきっかけになった名作ミステリー。孤島・怪しい建物・凄惨な連続殺人・あっと驚かせてくれるトリック、これぞ推理小説というものが全て詰め込まれてます。文章も非常に読みやすく、これから推理小説を読み始めようという方に是非手に取ってもらいたい一冊。