岡﨑 晴輝
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政治学者(九州大学教授・放送大学客員教授) http://aktiv.sakura.ne.jp/
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九州大学の岡﨑晴輝研究室では、政治理論・政治制度・市民活動・日本政治・外国政治を専攻する修士課程・博士課程の大学院生を募集しています。演習は夜間(19:30~21:00)にオンラインで開講していますので、社会人の方や遠方にお住まいの方でも入学・修了可能です。入学を希望される方は、メールでご連絡ください(okazaki.seiki.882【at】m.kyushu-u.ac.jp)。

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昨日午前の民主主義理論研究会で、拙稿「民主主義の思想的基礎」を検討していただきました。専門家集団に検討していただくと、どこに問題があるのかがクリアーになり、とても助かります。
午後に一通り対応し、9割近い完成度には達したと思います。11月下旬の投稿、1月中旬のデータ提出までたっぷり時間があるので、文献を読み直しつつ加除修正を加えていく予定です。
リラックスした気持ちで文献再読・加除修正に取り組めるこの期間こそが、最も楽しいご褒美期間です。
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上阪徹(2010)『 「カタリバ」という授業――社会起業家と学生が生み出す“つながりづくり”の場としくみ』英治出版。

NPO法人カタリバの創設者である今村久美氏と竹野優花氏などがカタリバについて語った書籍。カタリバは「ナナメの関係」をつくるべく、全国の高校で「カタリ場」を実施してきた。しかし、その道のりは順風満帆というわけではなく、試行錯誤を繰り返してきたようである。……

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Ideas for Good のクラウドファンディングが実施されています。私も支援しました。拡散をよろしくお願いします。

for-good.net/project/1002...
危機を希望に。読者とともに「新しいメディアのかたち」をつくりたい
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政治家には選挙と任期があるため、普通の感覚と普通の財産を持った一般市民が簡単に立候補できるような職業ではありません。世襲議員と野心家が増える所以です。また、政党や政治家は選挙での敗北を恐れて、増税を公約に掲げたがらない傾向があります。さらに、有権者には「サイコパス」に魅せられる心理的傾向があるとも言われています。現在の選挙制度が様々な欠陥を抱えていることは否めません。それらの不具合を解消する技術革新が可能かどうか。政治学者が取り組まなければならない課題です。「民主主義の思想的基礎」の次は、研究計画を変更して、このテーマに取り組む必要があるかもしれません。自民党総裁選の日に。
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Christiano, Thomas (2019), "Democracy," in Issues in Political Theory, Fourth Edition, Oxford University Press, pp. 70-90.

政治理論の入門書において「民主主義」を解説した章。著者のクリスティアーノは、民主主義の擁護論を道具主義と非道具主義に分類したうえで、道具主義として➀良い法律・政策論と➁参加者の陶冶論、非道具主義として❶熟議民主主義論と❷公共的平等論(クリスティアーノ自身の立場)を簡潔に紹介している。……

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Piano, Natasha (2025) "The Minimalist Marxist: How Adam Przeworski United Political Science with Democracy as Free and Fair Election," Polity, 57(4), pp. 763–779.

プシェヴォスキを「最小主義的マルクス主義者」と解釈した論文。著者によれば、プシェヴォスキはシュンペーターに倣い、民主主義を自由で公正な選挙であると最小主義的に定義した。……

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Bankowicz, Marek and Michal Kubát (2025) The Political Scholarship of Giovanni Sartori: Beyond All Conventions, Palgrave Macmillan, Chater 4: On Democracy.

サルトーリの民主主義論を解説した章。著者によれば、サルトーリの民主主義論で特に重要なのは、The Theory of Democracy Revisited, 2 vols. (1987ab) である。その際、……

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明日から後期授業開始。
 月夜:演習(法学部2~4年生、大学院合同。論文指導)
 木4:課題発見(全学部1年生。アクティブラーニング科目)
 木夜:市民自治論(大学院。英書講読)
 金3:比較政治学1(法学部3・4年生)
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K. ポパー(2013)「民主制の理論について」雨倉俊廣/荒邦啓介訳,加藤秀治郎/岩渕美克編『政治社会学』第5版所収,一藝社,303-309頁。〔原文省略〕

民主主義の意義を流血なしの政権の解任に求め、比例代表制を批判した論文。ポパーによれば、民主主義の意義は、投票により流血なしに政権を解任できることである。そうした解任の可能性があれば、どんな政権でも、有権者を満足させるように行動する強いインセンティブを持つからである。しかるに、比例代表制では多党制になり、政権の樹立が難しくなるだけでなく、政権の解任も難しくなるというのである。

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Rostbøll, Christian F. (2015a) "Non-domination and Democratic Legitimacy," Critical Review of International Social and Political Philosophy, 18(4), pp. 424-439.

【再読】内在的価値としての「非支配としての自由」によって民主主義を基礎付けることを主張した論文。著者によれば、……

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久保慶一/末近浩太/高橋百合子(2025)『比較政治学の考え方』新版、有斐閣。

「主に新興国の政治現象を理解するのに重要なテーマを取り上げ,構造,制度,アクターという3つの点に着目して説明した比較政治学の教科書。初版刊行後の研究の進展や現実の動きをふまえて全体を見直し,「選挙制度」 「ジェンダー」の章を新設。」

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【近刊】11月4日(火)発売予定『戦争と平和の倫理学』(ヘレン・フロウ著 福原正人訳)書影をしました。
主権国家の暴力性を冷静かつ丁寧に分析し、現代正戦論の新たな可能性を探る。最新の論点まで網羅した戦争倫理の本格的な入門書。
www.keisoshobo.co.jp/book/b101468...
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私は丸山眞男先生と藤原保信先生の「孫弟子」に当たるわけですが、丸山先生は57歳で東大教授を辞職し、藤原先生は58歳で逝去されているのですね。いま、藤原保信『学問へのひとつの道――働くことと学ぶこと』(非売品)を読み直して気づきました。現在57歳になる私はお二人の足元にも及びませんが、ゆっくり仕事を続けていくつもりです。それにしても、法政大学法学部政治学科の黄金時代に松下圭一、藤田省三、成沢光といった諸先生、国際基督教大学の政治学の黄金時代に松沢弘陽、千葉眞、姜尚中といった諸先生の謦咳に接することができたのは幸運でした。
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Pettit, Philip (2014) Just Freedom: A Moral Compass for a Complex World, Chapter 5: Freedom and Democracy.

共和主義的自由に基づいて民主主義を擁護した章。ペティットによれば、共和主義的な自由(freedom)は、非干渉(non-interferance)ではなく非支配(non-domination)を意味する。国家が支配していないのであれば、国家が干渉したとしても、人々の自由が侵害されるわけではない。……

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2023年に翻訳が刊行されたジェイソン・ブレナン氏の『アゲインスト・デモクラシー』に引き続き、「認識的デモクラシー論」におけるもうひとつの重要文献の翻訳に参加させていただきました。本日、書影が公開されました。

本書は、民主的な意思決定を「正しい決定の産出」という観点から擁護する立場を示したものです。集合知についての政治思想史やフォーマル・セオリー、くじ引き制や情報市場、政治における認識論など、多様なトピックについて論じられています。もちろん、訳者解説でも関連する研究動向をご紹介しています。

デモクラシーの規範理論におけるトレンドを知るための一歩として、ぜひご覧いただければ幸いです。
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【近刊】11月4日(火)発売予定『民主的理性 上』(エレーヌ・ランデモア著 福家佑亮・小林卓人・小須田翔・田畑真一・山口晃人訳)書影を公開しました。
みんなの決定はなぜ「正しい」のか。現代デモクラシー論の第一人者による集合知からの応答。
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ドイツでは、徴兵制復活を可能にする法案が閣議決定されています。日本では喫緊の課題にはなっていませんが、徴兵制の是非に関する規範理論を用意しておくことは、絶対に必要なことだと確信しています。徴兵制に限らず、平和=軍事の規範理論を築くことは、多くの命を救うことに寄与するはずであり、一生を捧げるに値するテーマだろうと思います。このテーマの研究に取り組みたい大学院志望者がいれば、私の研究室で受け入れますが、もしいなければ、私自身が取り組まなければ、と考えているところです。
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小倉広(2016)『コンセンサス・ビルディング――使える!合意形成術』日本経済新聞出版社(日経文庫)。

合意形成術に関する新書。著者によれば、コンセンサス型ではトップダウン型に比べて、意思決定には時間がかかっても実行には時間がかかりにくいため、トータルで見れば時間短縮になる。もちろん、コンセンサス型にもデメリットがあるため、トップダウン型とコンセンサス型を使い分けることが重要である(第1章)。こうして著者は、コンセンサス・ビルディングを概観した後(第2章)、……

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過去2年間取り組んできた論文「民主主義の思想的基礎」の草稿が完成。民主主義の価値論争を整理した後、私の民主主義論=集合的自己決定論を提示する内容になります。

10月上旬の研究会での議論を踏まえて修正し、11月末に投稿。査読でリジェクトされなければ、査読コメントを踏まえて修正し、1月末にゲラを作成、3月末に雑誌発行、4月初旬にリポジトリ公開というスケジュールになります。

あと4ヶ月弱、加除修正・推敲の時間があるので、楽しんでブラッシュアップに努めます。
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小林卓人(2019)「政治的決定手続きの価値――非道具主義・道具主義・両立主義の再構成と吟味」、『政治思想研究』第19号、238-269頁。

政治的決定手続きの正当化原理として「社会関係的平等理論に基づいた両立主義」を擁護した論文。著者によれば、……

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内田智(2019)「現代デモクラシー論における熟議の認知的価値――政治における「理由づけ」の機能とその意義をめぐる再検討」、『政治思想研究』第19号、270-302頁。

ランデモアに依拠して、認知的デモクラシー論にたいする二つの批判に反論した論文。著者によれば、……こうして著者は二正面作戦を展開し、認知デモクラシー論(弱い政治的認知主義)を擁護するのである。

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根岸毅(2003)『原理主義と民主主義』慶應義塾大学出版会。

民主主義の価値の論証を試みた研究書。根岸によれば、「進歩」は定義上、普遍的な価値である。しかし、人間には「間違いを起こす」可能性がある以上、「進歩」を実現するためには「やり直しの機会」が確保されなければならない。思考方法としての原理主義とその政治的帰結としてのテロリズムとは違い、思考方法としての再行主義(redoism)とその政治的帰結としての民主主義は「やり直しの機会」を保障するため「進歩」を可能にする。……

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東京在住のナナさん(約14歳)。無事に手術を終え、散歩もできるようになりました。妻がお見舞いに行ったら、この笑顔。戦争反対、笑顔が一番。
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Przeworski, Adam (2010) Democracy and the Limits of Self-Government, Cambridge University Press.

代議制民主主義の限界に関する重要な研究書。プシェヴォスキによれば、近代の代議制民主主義は「人民の自己統治」という理念によって正当化されてきた。しかし、人民が同質的ではない以上、「人民の自己統治」の4つの条件――平等(第4章)、参加(第5章)、代表(第6章)、自由(第7章)――を同時に実現することは不可能である。……

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無事、全大教教研集会@京都大学から戻りました。

国立大学・国立高専の授業料値上げに反対し、運営費交付金の増額を要求するというのが全大教の方針ですが、私は少し異なる考えを持っているため、問題提起してきました。

私立大学や専門学校に通学する学生とその保護者、中学や高校を卒業してすぐに働く人々に、薄く広くではあっても税負担を強いることになるが、はたしてそれが公平なのか。私立大学や専門学校の税負担も同じように増やすのであれば分かるが、なぜ国立大学だけ税負担をさらに増やすのか、と。

議論は大いに盛り上がりました。

教条主義に陥らないために、遠慮なく声を上げていくつもりです。