萱原里砂
supraendura.bsky.social
萱原里砂
@supraendura.bsky.social
まだ様子見ですが、Xから引っ越す準備中。フィルムといえばKodak SUPRAENDURAを愛用してました。廃番で悲しんでます。フィルムで写真撮ってます。こちらでは本にまつわること中心にしたいと思ってます。関心領域/美術・映画オランダ→現在、神奈川。
小津安二郎の『麦秋』で私が一番好きなシーン。
東京国立博物館の池のふちに腰掛けて老父婦がサンドイッチを食べつつ会話している。

「うちも今が一番いい時かもしれないね」
「ああ、今日はいい日曜だった」

しみじみと幸せを語る夫婦。

この池を埋めて芝生のイベントスペースにするって本当ですか…
どうか静かな場所を残して欲しい。
November 13, 2025 at 11:55 AM
原美樹子さんの写真展「果実がうれておちるときを」
IG Photo Galleryで拝見しました。

2024年の作品が中心だという新作展。すごくよかった。

カメラに身を委ねて呼吸をするように、時にノーファインダーでシャッターを切る独特な撮影方法。原さんの目の素晴らしさは平凡に見える日常に世界の裂け目のような、ズレのような瞬間を見つけ出すところ。
決して古くならない写真のエッセンスが詰まった写真です。

わかりにくい場所にもかかわらず、平日の昼間に人が途切れることなく見にきていました。

igpg.jp
November 8, 2025 at 8:54 AM
先日東博で「運慶展」を見ました。
2013年に興福寺の特別公開で北円堂を訪れて以来、12年ぶりに無著と世親の像を見ることができました。
北円堂で見た時は薄暗さもあり像の生々しさに圧倒された思い出が。今回はきちんとライティングされた展示空間で、彫刻として像を見ることに集中しました。やはり見る場によって受ける印象は違いますね。じっくり見ることができました。兄弟の身長差やどちらの足を踏み出しているかなど、細部にわたる作りに改めて感動。
私はお兄さんの無著さんがすき。世親さんはちょっと武闘派ぽさを感じるのです。
October 24, 2025 at 1:17 PM
ファン・ジョンウン著『年年歳歳』

『誰でもない』『百の影』『続けてみます』と読んできて、今作で心から尊敬しました。
韓国の現在を描きつつその背景の歴史も描くすごい作家さん。知らなかった韓国の歴史と、今を生きる人々の苦悩に引き込まれます。沢山の人に読んでほしい作品です。
斎藤真理子さんの訳者あとがきも大変素晴らしく、小説を深く読む手助けになりました。あのあとがきを読んでさらにファン・ジョンウンさんの作品を読みたくなりました。
October 13, 2025 at 1:19 PM
世田美では「利根山光人の旅」が開催中ですが、2階の会場では
コレクション展 II 「もうひとつの物語 女性美術家たちの100年」が開催中です。
そこに私の「watershed」が8点展示されています。(光栄なことに福田美蘭さんの隣に)
昭和がはじまって今年で100年。女性が美術家として活躍するのが困難だった時代から現代までをたどる展示です。
世田谷にゆかりのある収蔵作家の作品で構成しています。
キャプションを読むと結婚で美術家を諦めた女性が多く、ほんの少し前まではそういった価値観が普通であったことに驚きました。
今こうして美術をできることを幸せだと思います。
September 15, 2025 at 12:07 PM
Reposted by 萱原里砂
世田谷美術館の2階でやっている収蔵作品による小企画展「もうひとつの物語 女性美術家たちの100年」。昨日、会場で作品を見ていたら、おそらく出品作家らしい80歳代後半か90歳代といった感じの女性が、美術館のスタッフと立ち話をされていた。その女性が、このような企画展をしてくれて「胸がいっぱい」と仰っていて、それがすごく印象に残っている。
ちなみに写真ではただひとり、萱原里砂さんの作品も8点展示されてます。
September 14, 2025 at 6:47 AM
庄野潤三さんの『せきれい』

小説家が主人公の小説。
小説家は老年で夫婦二人暮らし。その日々が淡々と綴られ、事件はなにも起こらない。朝の庭に餌を食べに来る四十雀の様子や、朝ごはんの後に食べるりんごが美味しいとか、庭のバラに蕾がついていたとか。
これが、しあわせ。
最高です。

晩年の庄野さんの日記風小説の一連の作品群が私は大好きです。
ペーパーバックのような装丁で再版されたシリーズ、これからも大事に読んでいきたい。
June 22, 2025 at 12:25 PM
オペラシティアートギャラリーの「LOVE ファッションー私を着がえるとき」で私が一番ときめいたのはヤドカリのお着替え。

AKI INOMATAさんの作品。
ヤドカリにこのクリスタルな宿をあげて着替えさせるもの。みて、この風車や豪華な家を!ちゃんと背負って歩くヤドカリの映像もキュートでした。どうせなら着がえる瞬間も見たかったです。
AKI INOMATAさんといえば以前、ビーバーが削った木材の形の面白さをそのまま「彫刻」作品として展示されていて、「これ、ジャコメッティじゃん!ビーバーすご!」と感動したのを覚えています。
June 18, 2025 at 1:13 PM
藤野千夜著「ぼく、バカじゃないよ」

主人公、とっちゃん5歳児の語りに思わずほっこり。とっちゃんはおっとりしているけど優しくて賢い子。
それなのに...大人はわかってくれない。ああ...!
最後は気づいたら涙が溢れてました。

子供の目で見た世界のみずみずしさ。藤野さんはきっと子供時代のいろんなことを記憶しているのでしょうね。すごいなぁと思います。

この作品は藤野さんの自伝的小説「D菩薩峠漫研夏合宿」「編集ども集まれ!」のさらに子供時代だと思いました。

大人が読んでも、子供が読んでも感じるところが沢山あるはず。すばらしい1冊です。
June 6, 2025 at 1:08 PM
「遠くまで歩く」柴崎友香著

主人公は小説家で写真が好き。過去に書いたという小説の内容は柴崎さんの作品を彷彿とさせる。

作中で写真家、山沢栄子の話があり私も展示を見に行ったので興奮した。主人公が『あまりにもその犬の存在そのものが目の前にあるように感じられ』た写真がこれ。
私も展示会場でこの写真に惹きつけられた。
この仔犬のいた時間があり、撮影をした山沢栄子がいて、それを小説に書き、今小説を読んで画像を見ている私がいる...。
May 30, 2025 at 12:59 PM
昨夜見たテリー・ライリーすばらしかった。
世田谷美術館で横尾忠則さんの作品に囲まれて聴くライブ!
テリーさんの変調してゆくサウンドがやがて部屋に充満して、展示室が宇宙になった。まるで空間が膨張してゆくような。
なんか、すごく遠くまで行って戻ってきたみたい。あっという間の1時間でした。

横尾さんはテリーさんを尊敬し、その音楽に自らの芸術との共通性を感じるそうです。なるほど。テリーさんの音楽は一つのフレーズが変化して壮大な曲になる。横尾さんもひとつのイメージが変化しつつ沢山の絵画が連作のように連なっていく。
二人は6月で89歳と90歳。すごい。
May 25, 2025 at 8:55 AM
楢橋朝子「1961 They Were Standing There」@ PGI

父、國武さん遺品のネガから楢橋さんがプリントした作品が展示されている。1961年のソビエト連邦や東欧の風景。お父様はとくに写真が趣味だったわけでもなく、家族は遺品整理でダンボール一箱の写真のネガとコンタクトプリントに驚いたとか。
スナップがすごく上手で素人と思えないくらい。
古いネガのモワレや傷までも魅力になって、写真の物質としての面白さが溢れている。とてもよい展示でした。
いつか本にしたいと楢橋さんもおっしゃっていて、それはすごくいい事だと思いました。
www.pgi.ac/exhibitions
PGI | EXHIBITIONS
写真家アンセル・アダムスとオーナー佐多保彦との邂逅を期として、1979年に写真専門の商業ギャラリーの先駆けとして東京・虎ノ門に「フォト・ギャラリー・インターナショナル」を開廊。1995年に芝浦にサテライトの「P.G.I.芝浦」をオープン、2000年に芝浦へ統合。2015年に現在の東麻布へ移転しギャラリー名を「PGI」に。
www.pgi.ac
May 18, 2025 at 5:02 AM
うちのトイレにある「あかさかみつけ」

手のひらサイズです

( 厚紙 色鉛筆 サインペン )
May 7, 2025 at 1:23 PM
岡﨑乾二郎@都現美

「あかさかみつけ」から巨大な彫刻作品まで、ボリュームたっぷり見応え十分な内容!気づけば2時間以上は見ることになったわけで、観に行かれる方は心してお出かけを。
普段は使わない脳の奥の方を刺激されて痺れっぱなしの鑑賞体験でした。
作品リストがまだないようで、それが残念でした。

おもしろかった〜〜!

www.mot-art-museum.jp/exhibitions/...
May 5, 2025 at 1:34 PM
Reposted by 萱原里砂
世田谷美術館で始まった横尾忠則さんの個展「連画の河」の公式図録でアトリエの写真などを撮っています。デザインは横尾さんご自身と相島大地さん。担当学芸員は塚田美紀さん。
アトリエには昨年の1月から今年の3月まで7回通ったんですが、訪れるたびに作品が増えていって、絵を描く以外にも執筆やらインタビューやらを毎週こなされていて、これで自分の親より年上なんだから驚愕しかありません。
絵としてはもうよくわからないと言う人もいると思うし、じつは自分もそう感じていたけど、何度も見ているとやっぱり面白いんですよね。描かれているものの面白さはもちろんですが、それ以上に、絵に描かされている身体というものを感じます。
April 27, 2025 at 10:29 AM
『夏にあたしたちが食べるもの』ソン・ジヒョン著
 (韓国文学ショートショート)

いま編み物が静かなブームになっています。
編み物ってすごいですよね。
セーターも解けば1本の毛糸になって、また編み直して別の形に変化していく。不思議でおもしろい。

編み物のように「ほどいてはまた編む」を繰り返して自分の人生を少しづつ作り直していけばいい。この小説はそんなふうに語りかけてくれました。

さて、主人公が食べていたハットグはどんな味がするのかな。
April 30, 2025 at 11:32 AM
Reposted by 萱原里砂
義理の母が先日めでたく92歳の誕生日を迎えたので、義母の人生にすこし思いをめぐらせながらミニ写真集をこしらえてみた。表紙の写真は20歳代のものらしい。
こういうことは義母だから手が動くけれど、実の親に対してはもどかしさとかイライラが先行してしまってできないなぁ。親子というのは難しい。
April 15, 2025 at 11:07 AM
国際ブッカー賞の最終選考に川上弘美さんが残ったという嬉しいニュース。翻訳家はアサ・ヨネダさんというそうです!川上さんの少し古風な言葉遣いや柔らかな物言いを訳すのは難しいはず!本当に素晴らしいと思う。
翻訳家は言語の壁に扉を開けてくれる人。扉を開けてくれなきゃ私はその世界に行けない。
翻訳て凄い仕事!
アサ・ヨネダさんをもっと讃えたいです!
April 10, 2025 at 12:14 PM
April 6, 2025 at 9:40 AM
「ショウイング・アップ Showing up」

ケリー・ライカート監督は「ファースト・カウ」を見て興味を持ちました。
この作品は美術の世界を描いていて、分かる人にはじわりとくるものがあると思う。オレゴン州が舞台というのは「ファースト・カウ」と同じ。
劇中に出てくる作品はどれも面白くて監修をしているアーティストにも興味が湧きました。(過去に監督はこのアーティストたちを取材した短編作品を制作してたよう)
主演のミシェル・ウィリアムズも力が抜けた感じですごくいい。
April 4, 2025 at 1:18 PM
今日の置物。
March 30, 2025 at 10:37 AM
穏やかな午後、よく行く散歩コースで霊園に。
ここには藤子・F・不二雄先生のお墓があることを最近知りました。花見客の喧騒から離れた場所に、そのお墓は静かにあります。桜は七分咲きといったところでした。
そっと手を合わせて「つぎはミュージアムに遊びに行きます」とお話ししました。
March 30, 2025 at 8:47 AM
写真家リー・ミラーの生涯を描いた映画があったんですね。

ケイト・ウィンスレットが主演兼製作。
私は若い頃よりも中年になってからのケイト・ウィンスレットが好きです。『アンモナイトの目覚め』もよかった。
ケイト・ウィンスレットは体型も含め、芯のある感じがリー・ミラーにイメージも近いような気がする。
見てみたいな。
March 19, 2025 at 1:06 PM
先日は止まり木にめずらしいお客さん。
March 14, 2025 at 1:57 AM
【DIC川村記念美術館】
ロスコのシーグラム壁画はSANAA設計の新ロスコ・ルームへ。コレクションは国際文化会館の新西館へ移設

このニュースにはすごくよかった〜と思うけど、収蔵品のうち20世紀美術の作品全体の4分の1くらいとニュースで言ってなかった?その他は...?と心配になる。

ともあれ2030年以降に公開予定のロスコルームに期待をします!

www.tokyoartbeat.com/articles/-/d...
www.tokyoartbeat.com
March 12, 2025 at 2:03 PM