氷が世界を覆い尽くそうとしていた。終末の予感に満ちたなか「私」は少女の家へと車を走らせる。
少女を「長官」なる人物と争ったりと寓話的な展開だが、少女の造型が生々しくてそれがこの小説に妙な迫力をもたらしているように思った。今日みたいに寒い日に読むと感慨もひとしおというやつ
氷が世界を覆い尽くそうとしていた。終末の予感に満ちたなか「私」は少女の家へと車を走らせる。
少女を「長官」なる人物と争ったりと寓話的な展開だが、少女の造型が生々しくてそれがこの小説に妙な迫力をもたらしているように思った。今日みたいに寒い日に読むと感慨もひとしおというやつ
伝統的に名作とされるものの権威を借りることは、カフカの日記を読むというこの試みにもある効果を生み出すかもしれないが、衒学趣味だという誹りを受ける恐れもあるだろう。
#カフカの日記を読む日記
伝統的に名作とされるものの権威を借りることは、カフカの日記を読むというこの試みにもある効果を生み出すかもしれないが、衒学趣味だという誹りを受ける恐れもあるだろう。
#カフカの日記を読む日記
事実、話を広げすぎたことが筆の鈍りにつながった可能性もある。プルースト一人に留めておく慎み深さが過去のおれにあれば。そもそも、プルーストを持ち出すこともあまり褒められたものではないだろう。
#カフカの日記を読む日記
事実、話を広げすぎたことが筆の鈍りにつながった可能性もある。プルースト一人に留めておく慎み深さが過去のおれにあれば。そもそも、プルーストを持ち出すこともあまり褒められたものではないだろう。
#カフカの日記を読む日記
あらためて前回の日記(おれの日記である)を読み直してみると、カフカの日記を読むに際してプルーストやサルトルを持ち出していることがわかる。かましすぎである。事実、話を広げすぎたことが筆の鈍りにつながった可能性もある。
#カフカの日記を読む日記
あらためて前回の日記(おれの日記である)を読み直してみると、カフカの日記を読むに際してプルーストやサルトルを持ち出していることがわかる。かましすぎである。事実、話を広げすぎたことが筆の鈍りにつながった可能性もある。
#カフカの日記を読む日記
アルゼンチンの片田舎の診察室でアマンダは瀕死の状態である。その横には謎の少年ダビ。彼女はなぜ瀕死なのか、二人の対話がその記憶をたどる。
いくつかの声の重なりが物語に纏わせる幻想的な空気、しかしその奥にあるものは…
日本のジャンル区分でいうとミステリーにあたるところが多々あるので言えないことが多いけど、声が重なっていく書き方はとても魅力的だった
アルゼンチンの片田舎の診察室でアマンダは瀕死の状態である。その横には謎の少年ダビ。彼女はなぜ瀕死なのか、二人の対話がその記憶をたどる。
いくつかの声の重なりが物語に纏わせる幻想的な空気、しかしその奥にあるものは…
日本のジャンル区分でいうとミステリーにあたるところが多々あるので言えないことが多いけど、声が重なっていく書き方はとても魅力的だった
カフカの日記を読む試みを再開したい。
ずいぶん間が開いてしまった。調べたら二ヶ月ぶりである。その間おれは何をしていたのかというと、はま寿司に行ったりしていた。そこで「時よとまれー」と叫んでいる子どもに遭遇した。お寿司がおいしかったのだろうか。
#カフカの日記を読む日記
カフカの日記を読む試みを再開したい。
ずいぶん間が開いてしまった。調べたら二ヶ月ぶりである。その間おれは何をしていたのかというと、はま寿司に行ったりしていた。そこで「時よとまれー」と叫んでいる子どもに遭遇した。お寿司がおいしかったのだろうか。
#カフカの日記を読む日記
#カフカの日記を読む日記
カフカの日記を読み始める。せっかくなのでこれから、カフカの日記を読む日記をつけてみたい。どれくらい続くのかはわからないが、もしすぐに終わってしまったらおれは残念な気持ちになると思う。いや、ならないかもしれない。
日記は以下の版を参照します。
『カフカの日記 1910-1923 新版』マックス・ブロート編、谷口茂訳、みすず書房、二〇二四年。
書いてみたら思ったより形式ばっちゃいましたけど、こちらはとてもゆるい感じでやってますので、よければ気軽に反応しちゃってくださいねー
#カフカの日記を読む日記
カフカの日記を読み始める。せっかくなのでこれから、カフカの日記を読む日記をつけてみたい。どれくらい続くのかはわからないが、もしすぐに終わってしまったらおれは残念な気持ちになると思う。いや、ならないかもしれない。
日記は以下の版を参照します。
『カフカの日記 1910-1923 新版』マックス・ブロート編、谷口茂訳、みすず書房、二〇二四年。
書いてみたら思ったより形式ばっちゃいましたけど、こちらはとてもゆるい感じでやってますので、よければ気軽に反応しちゃってくださいねー
ニューヨークの高層アパートの一室で、死の床にある往年の大女優が半世紀近く前の殺人を告白した。事件現場は一階、そのとき彼女は34階の自室にいてアリバイは完璧だったという。御手洗潔がその謎を追う。ドでかトリック炸裂!!!な長編ミステリーだった
ニューヨークの高層アパートの一室で、死の床にある往年の大女優が半世紀近く前の殺人を告白した。事件現場は一階、そのとき彼女は34階の自室にいてアリバイは完璧だったという。御手洗潔がその謎を追う。ドでかトリック炸裂!!!な長編ミステリーだった
「20世紀初頭の忘れられた小作家になりたい」――表紙にあるこの言葉通りラルボーの作品には時代による淘汰に抗おうという気構えはないように思う。
本書に収められている10篇ではおもに子どもが扱われており、つかのまの友情だったり勉学に対する純粋な喜びと苦悩だったりと、どこか心覚えはあるがすっかり失われてしまった情感がすくい取られている。
しかしときおり危うさがほとばしることがあり、その一瞬は幼年時代の思い出として片づけてしまうにはあまりに痛切な感情を呼び起こす。
「20世紀初頭の忘れられた小作家になりたい」――表紙にあるこの言葉通りラルボーの作品には時代による淘汰に抗おうという気構えはないように思う。
本書に収められている10篇ではおもに子どもが扱われており、つかのまの友情だったり勉学に対する純粋な喜びと苦悩だったりと、どこか心覚えはあるがすっかり失われてしまった情感がすくい取られている。
しかしときおり危うさがほとばしることがあり、その一瞬は幼年時代の思い出として片づけてしまうにはあまりに痛切な感情を呼び起こす。
作品内では明言されていないが、おそらく自閉スペクトラム症であるクリストファー少年の身に起きた犬にまつわる事件をきっかけに彼の成長を描く物語。図やイラストなどを多く用いることで、彼の世界を表現しようとしていた
作品内では明言されていないが、おそらく自閉スペクトラム症であるクリストファー少年の身に起きた犬にまつわる事件をきっかけに彼の成長を描く物語。図やイラストなどを多く用いることで、彼の世界を表現しようとしていた
アンゴラのヤモリが語り手。ヤモリはフェリックスの家に住みつき彼の生活を観察している。
フェリックスはひとの過去を新しく作り直すという仕事をしている。長年にわたる内戦が終わったアンゴラの社会はまだ不安定らしく、この仕事にも説得力があるという。ある日フェリックスのもとを身元不詳の外国人が訪ねてくる…
これはネタバレしないほうがいいタイプの作品だった。だからあんまり言えることはないけど、ヤモリによる自在な語りと特殊な職業についての語りが見せる小説の相貌はすごく興味を引くものだった。
アンゴラのヤモリが語り手。ヤモリはフェリックスの家に住みつき彼の生活を観察している。
フェリックスはひとの過去を新しく作り直すという仕事をしている。長年にわたる内戦が終わったアンゴラの社会はまだ不安定らしく、この仕事にも説得力があるという。ある日フェリックスのもとを身元不詳の外国人が訪ねてくる…
これはネタバレしないほうがいいタイプの作品だった。だからあんまり言えることはないけど、ヤモリによる自在な語りと特殊な職業についての語りが見せる小説の相貌はすごく興味を引くものだった。