藤原千郷
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藤原千郷
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ぶぜさに壁打ち
同じろくろを一生回し、同じ生地を一生捏ね続ける
創作寄り設定ネタメモ
フォロリムご自由に
 豊前が机に突っ伏して目を閉じた。遠くには青い夏の空を見て、風鈴の柔らかくて硬い音を聞く。
 蝉とかき氷とひまわりと豊前江は夏の季語じゃなかったのかと思ったけれど、存外間違ってなさそうだ。こうして彼と過ごす夏の昼下がりは、かっちりはまったパズルみたいに当たり前に感じられて、なんだか安心する。
 でもきっと。もみじを栞にしても、初雪を踏みしめても、前髪の桜を払っても、私は勝手に豊前江を思うのだ。言葉一つに、意味を求めながら。
August 30, 2025 at 1:19 AM
 さうなってやつも一回やってみてーんだよな。豊前は肘を突く。
「サウナ、万屋街にあるんだっけ。今度一緒に行く?」
「主も一緒にさうなするか?」
「男女は別だけどね。他にも誰か誘ってもいいかもね。京極くんとか」
「アイツ、来るか?」
「誘えば来ると思うよ。知らないの、京極くんって結構男前だから」
「ほーん。でもさ、万屋の護衛は一振って決めてんだから、とりあえず俺だけでよくねーか?」
 そよぐ風に髪が擦れる。
August 30, 2025 at 1:19 AM
 笑いながら豊前は私の斜向かいに腰掛けた。
 風鈴が鳴る。
「あれ、主の?」
「夏って感じでいいよね」
 音につられて顔を上げた豊前は、そのまま風鈴が風に揺れるのを聞いていた。
「私も、暑いの嫌い」
 なんとなく、話をしたほうがいいような気持ちになってそう呟くと、豊前は私に視線を戻して
「俺は別に」
 と返してくる。思わず身を乗り出して豊前に顔を寄せると、彼は少し目を丸くした。
「え、なんで嘘つくの」
「嘘じゃねーって。熱いのは確かに得意じゃねーけど、面白いだろ。人間の身体っておかしいよな。風呂が熱いのはきもちいのに」
August 30, 2025 at 1:19 AM
 昼餉の終わった大広間には誰も居ない。私は風通しの良い北側の障子を全開にして、長押に金具を引っ掛けて風鈴を取り付ける。リン、と風に流された音がひんやりと響いた。いい感じ。
 端に寄せられた長机に座布団を寄せて腰を下ろす。
 今日は特に風が吹いている。太陽が中天近くにあるというのに涼しいと感じるのは、場所か、風か、音か。
「あれ、主」
 私がうとうととし始めた頃、声をかけられる。目線を向けると、ここに来るに至った元凶の豊前が私を見下ろしていた。
「豊前の真似しちゃった。暑がりの豊前がよくここで涼んでるって聞いて」
「誰だよ、そんなしょーもねーこと主に告げ口するのはよ」
August 30, 2025 at 1:19 AM
 意外だなあ、意外だ。そう繰り返せば、私に豊前の弱点を教えてくれた篭手切はふふと笑った。
「りいだあ、非番の日は大広間で寝るんです。風がよく通るから涼しいらしいですよ」
 私も暑いのには弱いから、豊前の悩みには大変共感できる。確かに障子を開け払った大広間はいいかも。風鈴を吊るしたりして。考えていたらなんだかうずうずしてきた。この間古今が万屋帰りにお土産に買ってきてくれた風鈴があって、どこに飾ろうかと考えていた。
 自室に戻り、軽やかな薄桃色の硝子風鈴を手に取って私は早速大広間に向かう。
August 30, 2025 at 1:19 AM
たまに見えなくなっちゃう豊前が極になるまでの話
August 25, 2025 at 11:48 PM
もし仮に「刀剣男士を連れて職員になる」とした場合に考えられるリスク。
審神者に顕現され本丸で過ごした刀剣男士、更に極にまでなっていれば、その刀剣男士は明確に主のいる刀であるから自分の主である人を最優先にする。その結果ペアでしか配属できないし、恐らく自分の主以外の指示をどこまで聞くか、というのは本人たち含め周囲の懸念でしかない。
政府顕現の刀剣男士は明確な自分の主というものを持たないものばかりなので、横のつながりを持った行動が取れるため、異分子でしかなくなる。
そのため「霊力枯渇のため引退する」とし、次代への引き継ぎ、別本丸への譲渡など正式に「主を移行する」契約が求められる。
August 24, 2025 at 2:29 PM
7話はぶぜんと主人公さんの距離が近くなるイベントてんこ盛りだったので長くなったけど、10話はそれと同じくらい長くなりそうな気がしている
早く12話書いて、推敲作業入りつつ番外編書きたい
豊前視点の夕方のワンシーンと、ドキドキ初夜前シーン
June 22, 2025 at 4:30 PM
8話、9話はそこまで長くない
10話は長めかも
11話は短めで
12話は最終回 長め
番外編は豊前視点の話は確定してるけど、もう一話くらいなにか入れたいな 初夜を迎えるに当たっての準備デートの話かな
June 21, 2025 at 5:35 PM