ありんこ
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ありんこ
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成人&貴腐人
父水メイン右水を嗜んでおります
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June 10, 2025 at 3:29 PM
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June 10, 2025 at 3:26 PM
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父水で4ネタのようななにか　
👹(〓吉？)視点
June 10, 2025 at 3:26 PM
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　その耳はほんのり赤く色づいている。 「あ～…、さっきの鬼太郎の気持ちがよく分かったよ」 「恥ずかしがる水木も可愛いのう」 「クソッ　これ以上はやめろ」 　卓袱台に伏せている頭を優しく撫でるゲゲ郎の手に対して悪態をつきながらもそのままにしている水木に、（本当に愛い存在じゃのう…）と思うゲゲ郎だった。 　 　美味しい美味しいと、水木お手製のチョコレートプリンを堪能した二人だったが、どうしていつものホットケーキではなく、チョコレートプリンだったのか。 　その理由を知った時、ゲゲ郎と鬼太郎はあまりの感動で膝から崩れ落ちることになる。 　どれだけ水木から大切に思われているのか、愛されているのか。 　それをチョコレートプリンがもつ甘さと柔らかさと、すぐ溶けて消えてしまう儚さで思い知らされたのだから。 　 　そして幽霊族の父子は感涙で濡れる目元を拭い立ち上がる。 　愛深いと云われる幽霊族の名に恥じぬように、水木から注がれていた愛の大きさに負けぬように、否、倍以上の大きさでもって報いると決意して。 　 　 【終】
February 19, 2025 at 2:23 PM
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今更ながらV.Dネタです。
妖怪ポストの依頼をこなしてきたggrと👹のためにチョコプリンを手作りする💧🌳の話。
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「幽霊族とチョコプリン」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　ここより山を三つほど越えたところで妖怪が悪さをしているからどうにか対処してくれと、妖怪ポストに舞い込んできた依頼を解決するために、鬼太郎とその父であゲゲ郎が出掛けて行って早三日目。 　家で留守番を任されていた水木は、一人きりのこの機会にどうせなからと普段滅多にしないスイーツ作りに挑戦することにした。 　ホットケーキぐらいなら鬼太郎やゲゲ郎のおやつとして作ったことはある。お店で売られているような焼き色や形にはならないが、それでも二人からは結構好評で、今度はいつ作ってくれるのだとせがまれるくらいだ。だからホットケーキ作りならそこそこ自信はあるのだが、今から作ろうとしているのはホットケーキではないスイーツだ。 　用意した材料を前にして気合を入れる。絶対に失敗するわけにいかない。材料も無駄には出来ないし、なによりこれから帰ってくる二人の為に。 　 　今日が何の日か二人は知らないと思うが、疲れて帰ってきた時は甘いもんが一番だからな。―喜んでくれるといいな。 　 　やると決めたからには最後まできっちりとやりきる男。それが水木だった。 　秘かに購入していたスイーツ作りの本を参考に、慣れない手つきながらも順調に作業は進んでいった。 　次第に甘い匂いが台所から立ち上り、家中に広がっていく。 　小鍋の中をへらでゆっくりかき混ぜている水木の表情もどことなく愉しさが滲み出ていた。 　チョコレートの甘い匂いがそうさせるのか、それとも今日（・・）と（・）いう（・）日（・）がそうさせるのか。これを受け取った二人の笑顔が脳内に浮かんで口元が緩むのを止められなかった。 　 　＊＊＊ 　そして、夜。 　鴉の伝達通りに無事に帰ってきたゲゲ郎も鬼太郎もへとへとに疲れていた。どうやら悪さをする妖怪の言い分を聞いていたら、あっちもこっちもと問題が飛び火してそれゆえに時間が掛かってしまったという。 「それは大変だったな」 　と労うと、大きな溜息をついたゲゲ郎が、「頼りにされておるのに途中で投げ出すことも出来んしのう…」と複雑な面持ちで眉を下げた。 「鬼太郎もお疲れ様。どこも怪我とかしていないようで良かったよ」 　養い子の頭を撫でる。幼かった子どもがいつの間にかこんなにも丈夫に育ってくれたことに感慨深い思いもあるが、照れたようにはにかむ子の表情に、まだまだ可愛い子どもだなとどこか安堵もした。 「まぁ、無事に帰って来たんだから良かったよ。お腹減ってるだろ？　これから夕飯にしよう」 「もう腹と背中がくっ付きそうなほどに空腹じゃよ。のう鬼太郎」 「はい、ぺこぺこです」 「アハハ　そんなに減ってたのか。それならもっと多めに作れば良かったかな」 　台所に戻り、出来立てのご飯をよそう水木と、 それを食卓に運び並べる鬼太郎とゲゲ郎。 　三人分の夕飯が用意できたところでいつもの定位置につき、手を合わせた。 「「「いただきます」」」 　およそ三日ぶりに三人揃っての夕食の時間はそれはそれは賑やかだった。 　悪さをする妖怪をいかに諫め静まるように説得したか、その時に鬼太郎がずいぶんと活躍してくれたことで我が子の成長に目を見張るものがあったと涙を交えて語るゲゲ郎に、流石鬼太郎だ、よく頑張ったなと褒めちぎる水木。二人の父親からこれでもかと讃えられ褒められた鬼太郎は、恥ずかしいやら照れるやらで終いには顔を隠してしまった程だ。 「恥ずかしがり屋な倅も可愛いの～」 「もうやめてください～っ／／／」 「こらゲゲ郎、あんまし揶揄ってやるなよ。鬼太郎もそんな顔隠してたらご飯が冷めちゃうぞ」 　＊＊＊ 　賑やかな夕食も終わり、水木は洗い物を、ゲゲ郎と鬼太郎は先に風呂に入っていた。 　そろそろ二人が風呂から上がってくる頃合いだが、そのタイミングで例のブツを冷蔵庫から取り出しお披露目するという算段になっている。 　夕食の前に一度確認した時は、いい感じに固まってくれていた。あとは肝心の味のみだ。 「多分失敗はしていないはず…うん」 　どうかこれを食べた二人が笑顔になってくれますように、と願いを込めた。 　 「俺からのちょっとした労いの品だ。どうぞ召し上がれ」 　そう言って水木からゲゲ郎と鬼太郎に出されたのは、チョコレートプリンだった。 　初めて目にするそれに釘付けになっている二人に、水木が密かに笑う。 「ちなみにそれ、俺の手作りだから。変なモノは入れてないから味は多分大丈夫だと思う」 「なに！？　お主の手作りじゃと！？　これがか！」 「うん、そう。お前らが帰ってくる前に作ったんだよ。疲れた時には甘いモノって言うだろ」 「うわぁ、ありがとうございます」 　驚くゲゲ郎に感激する鬼太郎。反応はそれぞれだったが、口に入れた途端見せた表情はさすが親子そっくりで。それは水木が望んでいた満面の笑みだった。 「なんともとろけるほどに口当たりがよく、この甘さがたまらんのう…」 「すっごく美味しいです、水木さん」 「そうかそうか、良かった。初めて作ったから心配だったけど上手くいって良かったよ」 「お主はほっとけぇきのみならず、ちょこれぇとぷりんを作る才にも溢れておるんじゃのう」 「才って。初心者だから本当に簡単に作れそうなものを選んだだけだ」 「それでもこんなに美味しく作れる水木さんは凄いです！」 「おいおいやめてくれよ鬼太郎まで」 　今度は水木が二人から褒めちぎられる番になったようだ。。 　一口食べては凄いだの天才だのと言ってくるゲゲ郎と鬼太郎の素直な気持ちに嬉しさを通り越して恥ずかしくなってしまった水木は、とうとう卓袱台に突っ伏してしまった。
February 19, 2025 at 2:23 PM
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　正直もう水木は前の水木には戻ることはないだろう。出世に貪欲で常にギラギラしていたあの頃の水木にはもう。いつでも強者の喉笛に喰らいつけるよう強かに牙を研いでいたようなそんな水木にはもう。 　 　だってあまりにも幸せそうに笑っていたから。会社では一度足りと見たことがない顔で人魂に笑いかけ、手を伸ばし触れていたから。 『きたろう』と呼んでいた赤ん坊に対してもそうなんだろう。 　その赤ん坊が仮に人間ではなくバケモノだったとしても、水木にとっては大切な存在で、精一杯の愛でもって慈しみながら育てていることだろう。 　正直、あの光景を見た時は、とうとうおかしくなってしまったのかと思った。 　欠勤を繰り返していたのは、気が狂ってしまって日常生活もままならない状態であるからだとそう思った。 　俺だけでなくあの光景を目撃したら誰もがそう思うだろう。 　けれど、人の幸せなんてものは他人がどうこう推し図れるものではない。 　きっと今の水木にとって、あの時間こそが最上の幸せなのだ。 　その幸せの中にいる水木をあの家から連れ出すことなんて誰ができるものか。 　この目で見たことは全て忘れよう。 　明日会社で何か聞かれるかもしれないが、そこは適当に誤魔化す何なりすればいい。 「…じゃあな、水木。」 　振り返ってもう一度水木の家を見てみたが、や はり明かり一つ点いていない真っ暗なままであった。 　 　 　あれからしばらくして水木はひっそりと会社を辞めていた。 　知らぬ間に隣の席はすっからかんとなり、水木が在籍していた形跡はすっかりと消えていた。 　そして退職するのと同時に引っ越しも済ませたのか、家の中はもぬけの殻になっていた。 　近所の人もいつ出て行ったのか分からないと言う。 　ひっそりと会社を辞め消息を絶った水木のことは、しばらく社内外で話題に上がったが、人の噂も七十五日と言うだけあって、徐々に名前すら上がらくなった。 　あいつ今頃どうしているのかな、なんて気に掛ける者などここにはいない。 　 　時折、空き家になっている水木の家の前に立ち寄ることがある。 　水木が戻ってきたような形跡はない。赤ん坊の声も聞こえないし、人魂ももう見ない。 　今どこで生活しているのか分からない。もしかしたら死んでしまっているのかもしれない。 　それか、とっくに人の理から外れた存在に成り果てているのか。 　それならそれでいい、と思う。 　人の世は移り変わりが激しい。自分も含め皆その波に、変化に取りこぼされないように必死だ。 　どうか水木はそんなものとは無縁な場所で、幸せに笑っていて欲しいと、そう思う。
February 19, 2025 at 12:20 PM
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とある同僚から見た💧🌳の変容と幸せの在り方について
父水風味です。※父は人魂状態。
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「とある同僚の証言より」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　とある同僚の証言より 　 　件の村から唯一の生き残りとして帰還した男―水木は、以前とはまるで別人のようになっていた。 　同じ職場の中でも特に野心家で出世欲が強く目をギラつかせていた男だったのに、その熱は数日間の記憶と共にあの村に落としてきてしまったようだった。抜けた髪の色も相まって儚さなんてものを纏うようになった水木は、益々好色な目で周りから見られるようになっていた。 　 「今のあいつなら俺の誘いにも乗ってくれるかもしれないな。」 「馬鹿、止めとけよ。お前知らないのか？　アイツに枕を強要しようとした奴が次の日に大怪我負ったんだよ。しかも一人や二人じゃねぇらしいぜ。」 「なんだそりゃ。アイツに手を出したら呪われるってか（笑）」 　 　水木に関する根も葉もない噂はたちどころに広まっていった。 　彼奴に手を出したら大怪我を負う、行方知れずになる、呪われる、と。 　あの村人が全滅したという謎の大災害から唯一生き残れたという強運ももしかしたら何かに憑かれていたからなのではないか、とそう言い出す者まで出てきた。 　しかし、当の本人はそんな噂が実しやかに囁かれていることなど気にする素振りもなく、 　定時に出勤し、定時に帰っていく。 　お偉いさんとの呑みの場に同席させてもらうの も仕事のうちだと豪語していた男が、そういった場にも一切顔を出さなくなった。 　出世をめぐるライバルが勝手に脱落していったと思えば気も楽になるが、同僚として水木に一種の憧れのようなものを抱いていた身とすれば、らしくない今の男の姿に、『しっかりしろよ。あの頃のお前はどこにいっちまったんだよ』と憤りを覚えるのも仕方がない。 　 　そうこうしているうちに今度は会社を休みがちになった。 　上司は無断欠勤を繰り返す水木の勤務態度にお冠で、クビだなんだと喚いている。 　他の社員に至っては無関心を装う者、体調でも悪くしているのではと気に掛ける者、良くない噂も相まって無駄に詮索したがる者と様々だ。 　あの仕事の鬼だった水木が欠勤を繰り返すなど何か理由があるに違いないとそう思い、自分が様子を見てきますよと名乗りを上げた。 　なぜか自分は水木に会わなくてはいけないのだという正義感とも違うなにか強い思いに突き動かされていた。 　 　しかし、今にしてみれば、あの時水木の様子を見に行ったことが良かったのか悪かったのか、正直分からない。 　 　水木の家は玄関も外から確認できる部屋のどこにも明かりがついておらず真っ暗だった。 　にも関わらず自分がその場から動かなかったのは、中から人の声が聞こえてきたからだ。 　その声は確かに水木の声だった。 　笑っているような誰かに話しかけているような、そんな楽しげな声が真っ暗な家の中から途切れ途切れにだが聞こえてくる。 　明かりも点けずに一体何をそんなに愉しくしているのだろうか。 　この時は不気味さよりも好奇心のほうが勝り、中の様子を見てみたくなった。 　元々水木の様子を確認しにきたのだ。居るのが分かったなら挨拶ぐらいしても良いだろう。 　そう思い、玄関引き戸を何度か叩いたが出てくる様子はない。けれど相変わらず水木の声は聞こえてくる。叩く音が聞こえなかっただけだろうか。 　それならば、と玄関から外れて縁側のほうへ回り込んでみると、水木の声がより鮮明に聞こえるようになった。 　少しだけ窓が開いているのか、部屋のカーテンがゆらゆらと揺らめいている。 　ここから声を掛けてみようと窓に近づいたその時― 　信じられないものを目撃してしまった。 　 　カーテンの隙間から見えたモノ、それは、ゆらりと漂う青白い人魂だった。 　ひとつの人魂が水木を囲うように尾を引いてゆらゆらと漂っていたのだ。そうして水木はその人魂に向かって笑いかけていた。 　そのあまりの光景におもわず悲鳴を上げそうになって咄嗟に口を押えその場にしゃがみ込んだ。 　この目で見てしまった光景が信じられなかったが、確認してみる勇気はとてもじゃないが起きなかった。 　早くここから離れなければ。そう思うのに足が 地面に縫い付けられたかのように動けない。 　震えるばかりでままならない体に泣きそうになりながら、なんとか四つん這いになり、這ってでもその場から逃げようと後ろを向いたその時。 　ふにゃぁ、ふにゃぁと赤ん坊がぐずり泣くような声が部屋から漏れ聞こえてきた。 　 『鬼太郎はおねむになっちゃったみたいだな。もうそろそろねんねの時間にしよう。今日もたくさん遊んで疲れたろうからゆっくり眠れるぞ。…ああ、ゲゲ郎。お前が寝かしつけてくれるのか。なに、子守唄を歌ってくれだって？　しょうがないな。いいけどお前まで一緒になって寝てしまわないでくれよ。毎度そうなんだから。』 　 　部屋から聞こえてきた水木の声は、会社ではおよそ聞いたことがないほどの柔らかさと優しさで満ちていた。 　それが逆に恐ろしかった。 　一体誰に話しかけているんだ。あの人魂はなんなんだ。いつの間に赤ん坊なんて。 　水木がなにものかに取り憑かれているという噂は本当だったのか。 　だとしたらこのままではいずれ水木はそのなにかに取り殺されてしまうのでないか。 　現に人魂に心を奪われているようなのだから。 　助けたほうがいいのだろうか。目を覚ませと頬を引っぱたきあの部屋から連れ出したほうが。 　 　しかし、俺はその場から去ることを選択した。 　水木を見殺しにしたと言われればそうなのかもしれない。
February 19, 2025 at 12:20 PM