“「私が美しいと感じるもの、私が作り上げたいと思っているのは、なにについて書かれたわけでもない本、外部との繫がりを持たず、地球がなににも支えられずに宙に浮いているように、内部にみなぎる文体のちからのみによって支えられているような本です」（一八五二年一月十六日 ルイーズ・コレ宛）という有名な言葉によって知られているように、フローベールは何よりもまず「文」の彫琢に心を砕いた作家であった。”（同上）

“「この物語で難しいことは、どうしても必要な説明すら抜きにして語るところです」とモーパッサン宛の書簡（一八六七年十月二十五日）でフローベールは打ち明けている。そう、「ヘロディアス」には「どうしても必要な説明」が欠けているのだ。だが、同時にそれは、それですらわかるような工夫が無数になされているということでもある。”
（訳者による解説より）

そして30年前に読んだジュリアン・バーンズ「フロベールの鸚鵡」とここで繋がりました。この鸚鵡か……！
（普通はフロベールを読んでから読むべき小説ですよね……。）

フロベールの鸚鵡 (白水Uブックス 102 海外小説の誘惑) amzn.asia/d/boquXDF

登場人物一覧を作ってくれてる方がいました。わたしは結構適当に読み流してて気づいてなかったことがありそうだなあ。語り手の立ち位置とか。

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