三隅炎雄
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三隅炎雄
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猫と暮らす
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Clonez クローンズ, レディ・ローズ 情事の方程式, 鞄 kaban, 那須少年記 他
斎藤達雄が師の言いなりに無関係の母子を自分の籍に入れてしまったのに対し、斎藤の弟子の細川は師の間違いは徹底して非難する自立した人間に描かれている。そして高峰と細川は、新しい音楽と結婚生活をひろく学びに海外へと旅立つ。
December 16, 2025 at 7:09 PM
斎藤の弟子の細川俊夫と彼が作った曲「純情二重奏」をどちらが歌うかで競う。弱ったなあとシリアスな調子で演技する斎藤達雄が面白いが、女たちを泣かした家父長制のシンボルみたいな彼がポックリ逝って、その墓参りから帰る娘二人、高峰・小暮の喪服姿のゴージャス感、さあこれから時代が変わるという感覚に、『風の女王』『新女性問答』と共通する佐々木康の味が出ている。高峰を支える坂本武らアパートの面々が落語長屋的楽しさ。ただしこの短縮版ではそうとうカットされているように感じる。
December 16, 2025 at 6:39 PM
歌舞伎の世話物みたく、ヒロインに対抗せんばかりに泣き濡れる弱々しい色男の上原謙は面白いと思った。こういうメロドラマを大衆は欲していたんだろうね。

典型的な小津カットがひとつ、悪戯で入れてあった。佐々木監督は清水宏の書生から小津安二郎の助監督になった人(最初が『大学は出たけれど』)
December 16, 2025 at 5:13 PM
ロケで佐々木康自身が撮った『魔の口紅』の看板が写っていたな
December 13, 2025 at 6:03 PM
流石に最初の脚本はこんなんではなかったんではないかなあ。

しかし戦時中の映画を見ると、ほんとうに「海ゆかば」は良く使われてるね。またかみたいな。
December 13, 2025 at 12:55 PM
最初の脚本は流石にこんな内容ではなかったのではないかな。
December 13, 2025 at 12:50 PM
佐々木康の本では、満映のP岩崎昶と脚本家長瀬喜伴に清水宏、佐々木康で『サヨンの鐘』の脚本を書いていたら日米開戦、台湾ロケ危険となり、急遽自分が満州で『迎春花』を撮ることになったとある。もちろん全く別の物語だ。実際の脚本クレジットは長瀬喜伴、牛田宏、斎藤寅四郎になっている。
December 13, 2025 at 12:37 PM
最後のくだりをもう少し書くと、裕福な家の娘で遊び呆けている小暮実千代は、近衛が李香蘭に好意を寄せていると知り、自分も彼女のような働く女性になるんだと言い、東京へ去る。小暮が身を引いたと知った李香蘭もまた、北京で働くと唐突に近衛に告げる。女二人の真意が分からぬまま、近衛がひとり奉天に放り出されたように置いてけぼりになる。近衛がどんな顔をしているのかは描かれることはない。『風の女王』で男が最後すっと消えて、女二人だけになり、それそれが別の道を探して歩み始めるの逆パターン。
December 13, 2025 at 11:53 AM
言っていい。カメラは概ね記録映画的な引き気味の曖昧で中途半端な画角、屋外はそれが顕著で、時に盗み撮りのように見える。近衛のキャラクターは今の目だからか鷹揚というより誰に対しても無神経、不遜に感じる。佐々木の女性映画の傑作『風の女王』の変奏のようにも思える話だが、佐野周二ではあるまいし、あの風貌の近衛があの性格で美女二人に好かれるだろうか。主役三人が白系ロシア人村のロシア正教の宗教儀式を見る場面は記録価値のある映像。終盤に記録映画的な生々しい迫力がある。
December 13, 2025 at 11:46 AM
Reposted by 三隅炎雄
「芸能科」でした…山下清に代表される八幡学園の美術教育を(作品は評価しつつ)、批判して画塾を作った新潟の画家の話なども興味深い。
December 13, 2025 at 3:30 AM
Reposted by 三隅炎雄
図録(青幻舎 刊)も論考・資料とも勉強になった。国民学校の教科に「芸能化」が設けられたとか、青少年アマチュア漫画家が大量出現したとか、この時代の子ども文化と国家の関係がこんな形になっていたのかと知る。
December 13, 2025 at 3:01 AM