単行本と文庫版の違いもここに記しておきたい。文庫版には新たに「奇術師入門」「第三の眼」「女の決闘」「再説・蘆原将軍考」が追加されている。そして、単行本の特徴はこの「うっすら死臭の漂いはじめているような（あとがきより）」装丁であり、また、写真のように各章には奇妙で面白い扉絵があるが、文庫版にはない。そして、単行本のあとがきには「父方の血統に穏やかならぬ人物が二人いる」という文から始まる、種村季弘としては珍しい、素直な、ここに種村季弘の思想の根源があるように思える文章があるのだが（僕はこの文章がすごく好きだ）、文庫版ではこの部分が削除されている。

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『ザ・花田清輝（上下）』の存在を初めて知りました！非常に気になります...。
「七」は僕が持ってる岩波文庫の「花田清輝評論集」には入ってないんですよねぇ...。『ザ・花田清輝（上下）』いつか必ず買います...。

そうです。桃源社のものです。