そのまま描写すると生々し過ぎて、キツくて読めないものも、幽霊やモンスターの形の仮面を被せると直視できるっていうか。幽霊や神の実在を問う問題は置いといといて、人間の精神的なバランスには神も悪魔も幽霊も必要なんだなって気がする。
そういう装置というか、役割があるから扱えるっていうかね。精神の自浄作用としてホラーってやっぱり自分には必要なジャンルだなって再認識した。
そのまま描写すると生々し過ぎて、キツくて読めないものも、幽霊やモンスターの形の仮面を被せると直視できるっていうか。幽霊や神の実在を問う問題は置いといといて、人間の精神的なバランスには神も悪魔も幽霊も必要なんだなって気がする。
そういう装置というか、役割があるから扱えるっていうかね。精神の自浄作用としてホラーってやっぱり自分には必要なジャンルだなって再認識した。
モームは外から見た画家の天才性がテーマなんだけど、バルガス・リョサは天才の格好良さなんかクソくらえ!てな具合で内側からゴーギャンの苦労と苦悩と、クズっぷりを容赦なく描いててとっても人間臭い。
フローレンスのところもそう。挫折に次ぐ挫折で、上手くいったとこなんて全体の5%もなさそうな空回りっぷり。
でもだからこそ読んでて登場人物たちに愛着が湧くんだよねぇ。
両方読むと作家のアプローチの違いが明確で面白かった。
モームは外から見た画家の天才性がテーマなんだけど、バルガス・リョサは天才の格好良さなんかクソくらえ!てな具合で内側からゴーギャンの苦労と苦悩と、クズっぷりを容赦なく描いててとっても人間臭い。
フローレンスのところもそう。挫折に次ぐ挫折で、上手くいったとこなんて全体の5%もなさそうな空回りっぷり。
でもだからこそ読んでて登場人物たちに愛着が湧くんだよねぇ。
両方読むと作家のアプローチの違いが明確で面白かった。
政治には理想と現実のギャップがつきもので、そのギャップを常に他者や他国に押し付けるデマゴーグが流行りやすい構図が慢性化してるっていうか。政治に対して信用できないって思うのは、無意識に日々目にする政治家の欺瞞を感じているからかもしれない。
結局、人間社会の本質的な問題は『君主論』や『フェデラリスト』が書かれた時代から何も変わってないんだな。
政治には理想と現実のギャップがつきもので、そのギャップを常に他者や他国に押し付けるデマゴーグが流行りやすい構図が慢性化してるっていうか。政治に対して信用できないって思うのは、無意識に日々目にする政治家の欺瞞を感じているからかもしれない。
結局、人間社会の本質的な問題は『君主論』や『フェデラリスト』が書かれた時代から何も変わってないんだな。
君主政体と共和政体があって、「君主制が最適解とも思わんけど現状これが妥当」だろう前提があって話を進めているし、当時の地政学的な例をいっぱい引用してくれるので案外サクサク読める。
集団を動かす力は主に猜疑心と不安であり、集団をまとめる力が綻びれば容易く暴走する。そのために統治者は適宜に自らを協力にして、誠実に見えるよう演出し、時に厳しい処罰や暴力を振るうことで恐れられるべき。
暴君でも聖人君子でもなく、常に中庸をいけという姿勢に貫かれており、徹底的に現実主義。これは現代にも通ずるなと納得しきり。
君主政体と共和政体があって、「君主制が最適解とも思わんけど現状これが妥当」だろう前提があって話を進めているし、当時の地政学的な例をいっぱい引用してくれるので案外サクサク読める。
集団を動かす力は主に猜疑心と不安であり、集団をまとめる力が綻びれば容易く暴走する。そのために統治者は適宜に自らを協力にして、誠実に見えるよう演出し、時に厳しい処罰や暴力を振るうことで恐れられるべき。
暴君でも聖人君子でもなく、常に中庸をいけという姿勢に貫かれており、徹底的に現実主義。これは現代にも通ずるなと納得しきり。
その一方で、怪物の語りのシーンは本で読むからこそ味わえる部分で、映画だと作り手側が割とヴィクター側にドラマの重点を置くので怪物側の心境は映画ではあまり味わえないんだなっていうのが良く分かった。(今やってるデル・トロのドラマもそんな感じだよね)
ともあれ、これでようやくシャーロット・ゴードンのメアリー・シェリーの伝記が読めるぞ。
その一方で、怪物の語りのシーンは本で読むからこそ味わえる部分で、映画だと作り手側が割とヴィクター側にドラマの重点を置くので怪物側の心境は映画ではあまり味わえないんだなっていうのが良く分かった。(今やってるデル・トロのドラマもそんな感じだよね)
ともあれ、これでようやくシャーロット・ゴードンのメアリー・シェリーの伝記が読めるぞ。
ロン・チャーナウ『ハミルトン』
池澤夏樹『憲法なんて知らないよ』
岩瀬達哉『裁判官も人である』
岡口基一『裁判官はなぜ葬られたか』
あとミュージカル、ハミルトンの中にあるNon Stopって曲がこの論文を書いてた頃をテーマにしてるんだけど、マジでよく要約してて驚愕。リン・マニュエル・ミランダ天才すぎんか。
ロン・チャーナウ『ハミルトン』
池澤夏樹『憲法なんて知らないよ』
岩瀬達哉『裁判官も人である』
岡口基一『裁判官はなぜ葬られたか』
あとミュージカル、ハミルトンの中にあるNon Stopって曲がこの論文を書いてた頃をテーマにしてるんだけど、マジでよく要約してて驚愕。リン・マニュエル・ミランダ天才すぎんか。
歴史を振り返る必要もないと言わんばかりに、権力の腐敗、民主政があっという間に独裁制へと変貌する例を次々と出してくる。ギリシャを始めとした古典からの引用も、これを補強するためなんだから驚いた。
政治っていうのは完璧ではないし、汚い側面があるというのを念頭に置いて憲法という枠組みを創ったのが伺える。
理想を持たず、でも注視を忘れない。政治に対しての理想的な態度というのを感じさせられた。
今の政治が信用できないと感じるのは、誰もが「我こそは清廉潔白」の看板を掲げているからかもしれない。
歴史を振り返る必要もないと言わんばかりに、権力の腐敗、民主政があっという間に独裁制へと変貌する例を次々と出してくる。ギリシャを始めとした古典からの引用も、これを補強するためなんだから驚いた。
政治っていうのは完璧ではないし、汚い側面があるというのを念頭に置いて憲法という枠組みを創ったのが伺える。
理想を持たず、でも注視を忘れない。政治に対しての理想的な態度というのを感じさせられた。
今の政治が信用できないと感じるのは、誰もが「我こそは清廉潔白」の看板を掲げているからかもしれない。
前に読んだときは純粋にエンタメとして読んでたけど、本当にパステルナークを出版するのは命をかけた抗議活動だったんだなって。
アンナ・ポリトコフスカヤとスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチくらいしか知らんくてすいませんですってなりつつ、紹介される女性たちの経歴に食入りました。
プッシー・ライオットってバンドでもあり、活動化でもあるのかとようやく理解した次第です。
何かとネガティヴなイメージの強いロシアをこういう形で紹介する本て出会ったことなかったので、読めて良かった。
前に読んだときは純粋にエンタメとして読んでたけど、本当にパステルナークを出版するのは命をかけた抗議活動だったんだなって。
アンナ・ポリトコフスカヤとスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチくらいしか知らんくてすいませんですってなりつつ、紹介される女性たちの経歴に食入りました。
プッシー・ライオットってバンドでもあり、活動化でもあるのかとようやく理解した次第です。
何かとネガティヴなイメージの強いロシアをこういう形で紹介する本て出会ったことなかったので、読めて良かった。