正直、駄作だとは思いますよ。
でも、これは書かれなければならないものだったし、これを書かせたものは何? って話です。
発想としては何も飛んでない。小説って表現になくてはならないイメージの飛躍とかは一切ない。ただ今の社会を眺めてそのまんま描いて近未来SF風にしたてただけのもの。
現実が非現実的になってるからこそできてしまった作品。普通に考えて、現実の方が圧倒的におかしいのよ。
駄作ではあるけど、駄作だからこそ異様な存在感が出ちゃってる作品。
「責任」って何なんでしょ。
感じたりはするけどだれも取らなくなった謎の概念。本当はそうじゃなかったはずなのにな。
正直、駄作だとは思いますよ。
でも、これは書かれなければならないものだったし、これを書かせたものは何? って話です。
発想としては何も飛んでない。小説って表現になくてはならないイメージの飛躍とかは一切ない。ただ今の社会を眺めてそのまんま描いて近未来SF風にしたてただけのもの。
現実が非現実的になってるからこそできてしまった作品。普通に考えて、現実の方が圧倒的におかしいのよ。
駄作ではあるけど、駄作だからこそ異様な存在感が出ちゃってる作品。
「責任」って何なんでしょ。
感じたりはするけどだれも取らなくなった謎の概念。本当はそうじゃなかったはずなのにな。
これはもっと早く読んどきゃよかった!!
絶対的に正しい無謬で漂白された人間が「人間」たりうるのか。
読みながらJGバラードの『殺す』をなんとなく連想しておりましたが…。
ラストで提示される「人間」のこれからのあり方に「そうだよ! そうじゃなきゃダメだよ!!」と首肯しまくっておりました。
読んだすぐあとの感想としては、村田沙耶香さんの『世界99』にも通じるようなテイストの作品だと思いました。めちゃくちゃ面白えぞこれ!!
これはもっと早く読んどきゃよかった!!
絶対的に正しい無謬で漂白された人間が「人間」たりうるのか。
読みながらJGバラードの『殺す』をなんとなく連想しておりましたが…。
ラストで提示される「人間」のこれからのあり方に「そうだよ! そうじゃなきゃダメだよ!!」と首肯しまくっておりました。
読んだすぐあとの感想としては、村田沙耶香さんの『世界99』にも通じるようなテイストの作品だと思いました。めちゃくちゃ面白えぞこれ!!
電車の中でチラッと読んだけど序盤からしんどいですよ。
日本人が素晴らしくてそのDNAがどうたらでどうのこうの、ついこないだ「中津川朝鮮人虐殺事件」について読んだばかりなので彼女の言う日本人の素晴らしさがより一層わからない。
電車の中でチラッと読んだけど序盤からしんどいですよ。
日本人が素晴らしくてそのDNAがどうたらでどうのこうの、ついこないだ「中津川朝鮮人虐殺事件」について読んだばかりなので彼女の言う日本人の素晴らしさがより一層わからない。
大人だからどういう展開になるのかはもちろん予想はつくし予想通りなんですけど、それでも最後は「よっしゃあ!!」ってなる。すげえ気持ちいいです!! そして…これを胸の内に残しておくことがどれだけ大切か、大人ならわかるはずです。わかりたくない人もいるかもしれないけども。もちろん子どもなら間違いなくわかる。
大人だからどういう展開になるのかはもちろん予想はつくし予想通りなんですけど、それでも最後は「よっしゃあ!!」ってなる。すげえ気持ちいいです!! そして…これを胸の内に残しておくことがどれだけ大切か、大人ならわかるはずです。わかりたくない人もいるかもしれないけども。もちろん子どもなら間違いなくわかる。
どっちも素晴らしかったです。気候変動は否が応でも興味を持たざるを得ないテーマだし、仕事で摂食障害の人に関わる機会も多いからこれも知りたいし考えたいテーマだった…という個人的な事情もあるけど、そういうの抜きにしてもきっちり思考を促してくれる本だった。
他のも俄然楽しみになってきましたね。高校生の方のコーダの本は特に早く読みたい。
どっちも素晴らしかったです。気候変動は否が応でも興味を持たざるを得ないテーマだし、仕事で摂食障害の人に関わる機会も多いからこれも知りたいし考えたいテーマだった…という個人的な事情もあるけど、そういうの抜きにしてもきっちり思考を促してくれる本だった。
他のも俄然楽しみになってきましたね。高校生の方のコーダの本は特に早く読みたい。
読み終えてしまうのが寂しい。いつまでもこの3人はウロウロしててほしい。この先のストーリーがどういう感じになるのか、宮本輝さんの読者なんでだいたいはわかるんですけどそれでも楽しみなのです。
この9冊、何年も積ん読のままで「もうこのまま読まないんじゃなかろうか」とか思ってた時期もあるけど、読んでみたらけっこうあっという間にここまで来ちゃいましたね。
読み終えてしまうのが寂しい。いつまでもこの3人はウロウロしててほしい。この先のストーリーがどういう感じになるのか、宮本輝さんの読者なんでだいたいはわかるんですけどそれでも楽しみなのです。
この9冊、何年も積ん読のままで「もうこのまま読まないんじゃなかろうか」とか思ってた時期もあるけど、読んでみたらけっこうあっという間にここまで来ちゃいましたね。
いや、これは面白かったです。登場人物たちの出した答えのどれが正しいのか、読み終わったのは昨日なのにいまだに考えちゃってます。どれが正解って話でもないんですけどね。
この作品は変な形で話題になってしまった感じがあるけど、いろんな人に読んでもらってみんなの考えを聞きたくなる、そういう本でした。
いや、これは面白かったです。登場人物たちの出した答えのどれが正しいのか、読み終わったのは昨日なのにいまだに考えちゃってます。どれが正解って話でもないんですけどね。
この作品は変な形で話題になってしまった感じがあるけど、いろんな人に読んでもらってみんなの考えを聞きたくなる、そういう本でした。
憲法記念日ってことで『あたらしい憲法のはなし』を読み返していましたよ。日本国憲法にはどういう理念があるのか、戦後すぐの時期にどう考えられていたのか、あらためて考えるにはすごくいい本。
個人的には憲法改正は必要があるならやればいいと思ってます。今の段階で必要は感じないけど。ただ、変えるにしても憲法の理念は変えてはいけない。憲法改正を声高に叫んでる人たちは理念そのものを変えたがってるように見えるんで、そんな人たちに憲法改正なんて絶対にさせちゃいけない。
憲法記念日ってことで『あたらしい憲法のはなし』を読み返していましたよ。日本国憲法にはどういう理念があるのか、戦後すぐの時期にどう考えられていたのか、あらためて考えるにはすごくいい本。
個人的には憲法改正は必要があるならやればいいと思ってます。今の段階で必要は感じないけど。ただ、変えるにしても憲法の理念は変えてはいけない。憲法改正を声高に叫んでる人たちは理念そのものを変えたがってるように見えるんで、そんな人たちに憲法改正なんて絶対にさせちゃいけない。
有名な『オメラスから歩み去る人々』が入ってる短編集ですね。歩み去る、それが正解なのかどうか。それしかできないものなのか。同じような状況って生きてる中で実は何度も見てきてるんだと思う。その時に自分がどうしてたか。
あんなに短い短編なのに延々と考えちゃう。他の短編も同様にいろいろ突きつけてくる。おざなりに読める本ではないので人に勧めはしないけど、私にはとても刺さる善き本だった!
有名な『オメラスから歩み去る人々』が入ってる短編集ですね。歩み去る、それが正解なのかどうか。それしかできないものなのか。同じような状況って生きてる中で実は何度も見てきてるんだと思う。その時に自分がどうしてたか。
あんなに短い短編なのに延々と考えちゃう。他の短編も同様にいろいろ突きつけてくる。おざなりに読める本ではないので人に勧めはしないけど、私にはとても刺さる善き本だった!
なんかいろいろが少しずつズレてて、でも読んでるとだんだん「そう感じる自分がズレてるんじゃないか…」ってなってきて、だんだん何にもわかんなくなっていく感覚、村田沙耶香さんだなあ。エッセイなんでそのへんのエッセンスはだいぶほのぼのですけど、やっぱりこの人の書くものは独特の存在感があって好き。
なんかいろいろが少しずつズレてて、でも読んでるとだんだん「そう感じる自分がズレてるんじゃないか…」ってなってきて、だんだん何にもわかんなくなっていく感覚、村田沙耶香さんだなあ。エッセイなんでそのへんのエッセンスはだいぶほのぼのですけど、やっぱりこの人の書くものは独特の存在感があって好き。
本書でもすごく強調されてるけど、優生思想って別にナチス特有のものじゃないんですよね。福祉の名目の下で各国が優生思想に基づく政策を進めていた。今は生命までも「合理化」の対象にされかねない情勢。これはアメリカだけでなく日本も決して他人事ではないので…今後も優生思想やバイオエシックスに関する本は読んでいきますよ。
本書でもすごく強調されてるけど、優生思想って別にナチス特有のものじゃないんですよね。福祉の名目の下で各国が優生思想に基づく政策を進めていた。今は生命までも「合理化」の対象にされかねない情勢。これはアメリカだけでなく日本も決して他人事ではないので…今後も優生思想やバイオエシックスに関する本は読んでいきますよ。
この中の『セグリの事情』が殊の外好きでした。ものすごい男尊女卑社会を描いた作品で、男性側が得ている特権がそのまま抑圧にもなってるというお話。
時事問題に結びつけるのもちょっとイヤなんだけれども…最近目立つ男性優位な社会を志向するマッチョな方々がその願望に基づいた社会を実現させた時、その社会は自分たち自身の首を締めることになるんです。首を締められていることに気がつきすらしない人も多いかもしれないが。
この中の『セグリの事情』が殊の外好きでした。ものすごい男尊女卑社会を描いた作品で、男性側が得ている特権がそのまま抑圧にもなってるというお話。
時事問題に結びつけるのもちょっとイヤなんだけれども…最近目立つ男性優位な社会を志向するマッチョな方々がその願望に基づいた社会を実現させた時、その社会は自分たち自身の首を締めることになるんです。首を締められていることに気がつきすらしない人も多いかもしれないが。
ピケティの言った「民主主義、民主的熟議に対するおそれ」ってフレーズが頭にこびりついて離れないです。これは左派にも突きつけられてる言葉。
こぼれ落ちた者、聖書で言うところの「迷いでた一匹の羊」をあまりにも省みないまま進んだ結果が現状の歪みなんだと思います。
この本を読んでてなんとなく連想してたのがミヒャエル・エンデの『モモ』の、後ろ向きに歩かないと進めない、っていう場面だった。「平等」という概念について2人の意見が一致している地点に到達するにはそういう視点が求められているのかな。まだ自分の意見をうまくまとめられてないけど、そんな気がする。
ピケティの言った「民主主義、民主的熟議に対するおそれ」ってフレーズが頭にこびりついて離れないです。これは左派にも突きつけられてる言葉。
こぼれ落ちた者、聖書で言うところの「迷いでた一匹の羊」をあまりにも省みないまま進んだ結果が現状の歪みなんだと思います。
この本を読んでてなんとなく連想してたのがミヒャエル・エンデの『モモ』の、後ろ向きに歩かないと進めない、っていう場面だった。「平等」という概念について2人の意見が一致している地点に到達するにはそういう視点が求められているのかな。まだ自分の意見をうまくまとめられてないけど、そんな気がする。
この人の文章ってとにかくエネルギーに溢れてて豪快なイメージあるけど、時折見え隠れする繊細なところがすごく好き。この本でもこれから食べる食材について昔の文献にあたったりしてちゃんと調べてから臨んでたりしてるところ、大好きです。
私もまたなんかわけのわかんないもん食べに行きたいなー。ゴカイやらイソギンチャクやら食べたいぞ。
この人の文章ってとにかくエネルギーに溢れてて豪快なイメージあるけど、時折見え隠れする繊細なところがすごく好き。この本でもこれから食べる食材について昔の文献にあたったりしてちゃんと調べてから臨んでたりしてるところ、大好きです。
私もまたなんかわけのわかんないもん食べに行きたいなー。ゴカイやらイソギンチャクやら食べたいぞ。
前々から思ってたけど、決めた。もう新潮社は幻冬舎とかKADOKAWAとか産経出版と同じ枠に入れちゃうことにします。ここの本は買わない。ここの売上に加担したくない。
どうしてもって時もブックオフ落ちするまで待つ。新刊は買わない。
伝統ある老舗出版社のブランドもすっかり地に堕ちた。残念なことです。あとは好きな作家がここから本を出さないことを祈るのみ。
前々から思ってたけど、決めた。もう新潮社は幻冬舎とかKADOKAWAとか産経出版と同じ枠に入れちゃうことにします。ここの本は買わない。ここの売上に加担したくない。
どうしてもって時もブックオフ落ちするまで待つ。新刊は買わない。
伝統ある老舗出版社のブランドもすっかり地に堕ちた。残念なことです。あとは好きな作家がここから本を出さないことを祈るのみ。
作り込み方がすごすぎて圧倒される。本当に行って見てきたんじゃねえか、ってくらい緻密。
そして何よりこの設定ですよね。「性別」が存在しない世界。その中で「愛国とは?」なんて問いかけられた時にどう答えるか。めちゃくちゃ面白い。
作り込み方がすごすぎて圧倒される。本当に行って見てきたんじゃねえか、ってくらい緻密。
そして何よりこの設定ですよね。「性別」が存在しない世界。その中で「愛国とは?」なんて問いかけられた時にどう答えるか。めちゃくちゃ面白い。
こないだ、隙間時間にワーッて読んだこの1冊。ちっちゃいいきもの図鑑。出てくる子たちがどいつもこいつも身悶えするほどかわいいの。年末に行ったんだけど、また動物園行きたくなってきた。
こないだ、隙間時間にワーッて読んだこの1冊。ちっちゃいいきもの図鑑。出てくる子たちがどいつもこいつも身悶えするほどかわいいの。年末に行ったんだけど、また動物園行きたくなってきた。
ということで手始めに『空飛び猫』シリーズからスタート。
ジェーンが話せるようになったところ、思わず涙ぐんでしまったのですが…でもいっぱい「ジェーン」に象徴される人たちっているんだよね。言葉を取り戻すこともできず「HATE!」を叫び続けることしかできないでいる、そんな人たちってたくさんいる。アメリカだけじゃなくてこの国にもいるし、世界中にいる…。
完全に子供向けなのに根がしっかりしてるからしっかり考えさせられる。適当に読み流したりはできない。3冊とも素晴らしかったです。
そしてなにより…猫ちゃんかわええ!
ということで手始めに『空飛び猫』シリーズからスタート。
ジェーンが話せるようになったところ、思わず涙ぐんでしまったのですが…でもいっぱい「ジェーン」に象徴される人たちっているんだよね。言葉を取り戻すこともできず「HATE!」を叫び続けることしかできないでいる、そんな人たちってたくさんいる。アメリカだけじゃなくてこの国にもいるし、世界中にいる…。
完全に子供向けなのに根がしっかりしてるからしっかり考えさせられる。適当に読み流したりはできない。3冊とも素晴らしかったです。
そしてなにより…猫ちゃんかわええ!
インタビュー受けてる5人は「マイノリティ」って括られがちな人たちばかりだけど、ごくごく当たり前にいる人だち。そんな普通な人の生活史の聞き取りがこんなに興味深く読めるのってなんか逆に斬新。
聞き手が変に出しゃばって誘導してない、ってのが大きいのかな。ネット記事とかだと「面白くしよう」って下心で聞き手が余計な口挟んで味気なくなってるやついっぱいあるけど、そんなのとは明らかに一線を画してる。
まだまだこういうの詠みたいっすね。小説じゃないのにすごくいい小説読んだ後みたいな読後感だった。
インタビュー受けてる5人は「マイノリティ」って括られがちな人たちばかりだけど、ごくごく当たり前にいる人だち。そんな普通な人の生活史の聞き取りがこんなに興味深く読めるのってなんか逆に斬新。
聞き手が変に出しゃばって誘導してない、ってのが大きいのかな。ネット記事とかだと「面白くしよう」って下心で聞き手が余計な口挟んで味気なくなってるやついっぱいあるけど、そんなのとは明らかに一線を画してる。
まだまだこういうの詠みたいっすね。小説じゃないのにすごくいい小説読んだ後みたいな読後感だった。
そんなタイミングでちょうど読み終わりました。ソン・ウォンピョンさんの『三十の反撃』。
読んでる時は自分に重ねたりして共感するところもいっぱいあったんですけどね。「向こうもやっぱりおんなじなんだなー」なんて感じで。
でも向こうはやっぱり違う。いざって時にみんな動くもん。守るべきものは守るもん。社会の成熟度が違いすぎる。せっかく共感したのに、なんかちょっと壁を感じてしまってる。
そんなタイミングでちょうど読み終わりました。ソン・ウォンピョンさんの『三十の反撃』。
読んでる時は自分に重ねたりして共感するところもいっぱいあったんですけどね。「向こうもやっぱりおんなじなんだなー」なんて感じで。
でも向こうはやっぱり違う。いざって時にみんな動くもん。守るべきものは守るもん。社会の成熟度が違いすぎる。せっかく共感したのに、なんかちょっと壁を感じてしまってる。
とりあえずしばらくはテーマとか定めずに積ん読を上から消化してく。その中でまたなんかテーマやら何やら出てくるでしょ。出てこなければル・グウィン一気読み祭りをやります。
積ん読消化の1冊目。小川洋子さんの『彼らはどこかに』。小川洋子さんの本を読んでる時って、他の何をやってる(やってない)時にも味わえないような特別な空気に包まれてる感じがして好き。よくわかんないα波みたいなの出ますよね。この人の言葉の紡ぎ方って本当に魔法そのものだと思う。とりわけ最後に収録されてた『竜の子幼稚園』、素晴らしすぎて読み終わってからしばらく放心状態みたいになってしまってた。
とりあえずしばらくはテーマとか定めずに積ん読を上から消化してく。その中でまたなんかテーマやら何やら出てくるでしょ。出てこなければル・グウィン一気読み祭りをやります。
積ん読消化の1冊目。小川洋子さんの『彼らはどこかに』。小川洋子さんの本を読んでる時って、他の何をやってる(やってない)時にも味わえないような特別な空気に包まれてる感じがして好き。よくわかんないα波みたいなの出ますよね。この人の言葉の紡ぎ方って本当に魔法そのものだと思う。とりわけ最後に収録されてた『竜の子幼稚園』、素晴らしすぎて読み終わってからしばらく放心状態みたいになってしまってた。
これは絶対にネタバレしてはいけない類の作品なので内容には一切触れませんが…。
『わたしを離さないで』の対をなす作品なんだろうな、ってつもりで読んでおりました。その理解で合ってるはず。平易な文章なのに何度も何度も「それは…許されることなの?」って引っかかってたもんだから読み終わるのにずいぶん時間かかった。
読み手の人生観、倫理観、宗教観などなど、すべてが試される1冊。一字一句ゆるがせにできない本でした。すっげえ疲れたけど、これぞ小説の悦びって感じ。
これは絶対にネタバレしてはいけない類の作品なので内容には一切触れませんが…。
『わたしを離さないで』の対をなす作品なんだろうな、ってつもりで読んでおりました。その理解で合ってるはず。平易な文章なのに何度も何度も「それは…許されることなの?」って引っかかってたもんだから読み終わるのにずいぶん時間かかった。
読み手の人生観、倫理観、宗教観などなど、すべてが試される1冊。一字一句ゆるがせにできない本でした。すっげえ疲れたけど、これぞ小説の悦びって感じ。
聖書の解釈がかなりラディカルなのでこれを読んで怒るクリスチャンもいそうですが…そういう「クリスチャン」が語る聖書ってだいたいの場合は恐ろしく空虚で何にも響かないので問題なし。
最近は聖書絡みの本を読む機会が多いんだけど、その中でもこの1冊は白眉でした。一気にわーって読んじゃったので、もっかい腰を据えてじっくり読むぞ。
聖書の解釈がかなりラディカルなのでこれを読んで怒るクリスチャンもいそうですが…そういう「クリスチャン」が語る聖書ってだいたいの場合は恐ろしく空虚で何にも響かないので問題なし。
最近は聖書絡みの本を読む機会が多いんだけど、その中でもこの1冊は白眉でした。一気にわーって読んじゃったので、もっかい腰を据えてじっくり読むぞ。
これ、読む人によって、そしてその人が人生のどんな局面にあるかによって受け取るものもその解釈も全然違ってくる類の作品なんだと思う。前に読んだ時とは抱いた感想がかなり違う。
本に関して人の感想とかってあんまり興味ないんだけど、この本に関してはいろんな人の感想が聞きたいなーって思う。
次に読むのもカズオ・イシグロ、今度は『クララとお日さま』いきます。こっちは読むの初めて。
これ、読む人によって、そしてその人が人生のどんな局面にあるかによって受け取るものもその解釈も全然違ってくる類の作品なんだと思う。前に読んだ時とは抱いた感想がかなり違う。
本に関して人の感想とかってあんまり興味ないんだけど、この本に関してはいろんな人の感想が聞きたいなーって思う。
次に読むのもカズオ・イシグロ、今度は『クララとお日さま』いきます。こっちは読むの初めて。
考えるところがいっぱいありすぎて何を書いていけばいいやら…。
今の日本でもしこの「24人」が現れたとして〜、って方向に考えるのはひとまずなしとします。絶対に受け入れられない人たちの姿がありありと浮かんできてしまってげんなりするだけなので。
自分の人格のあり方、みたいなのも揺らいできちゃうインパクトのある本なので…感想書くのも難しい。って書いてる「俺」は…誰なんだろう?
考えるところがいっぱいありすぎて何を書いていけばいいやら…。
今の日本でもしこの「24人」が現れたとして〜、って方向に考えるのはひとまずなしとします。絶対に受け入れられない人たちの姿がありありと浮かんできてしまってげんなりするだけなので。
自分の人格のあり方、みたいなのも揺らいできちゃうインパクトのある本なので…感想書くのも難しい。って書いてる「俺」は…誰なんだろう?